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恋愛サティスファクション
召しませゴクドー14
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圭介さんに抱っこされて、登ったときと反対側に山を降りていくと、そこには小さな旅館がありました。
離れ付きの別荘かも?
その離れに圭介さんと玲司君、そして僕は案内される。
離れの中はモダンな畳の部屋。
畳も普通のじゃなくて正方形のお洒落なやつ。
奥のフローリングスペースにはソファーや落ち着いた色味のローテーブルがあって。
更に奥の扉を開けたらベッドルーム。
ダブルのベッドが2つとか皆で泊まれるね。
離れの中をひとしきり見て回ってリビングに戻った僕に圭介さんは笑いながらこう言った。
「唯、ここには泊まるんじゃなくて着替えに来たんだよー」
そうだった。休むんじゃなくて着替えるんだった。
でも、振り袖ってどうやって脱げば良いの?
ただでさえ紐がいっぱいなのを、おじ様がグシャグシャにしちゃったから僕ひとりじゃ無理だよ。
今も、だらってなった裾を持ち上げて歩いてる状態だし。
持ってないと床に擦っちゃうから。
「和服なんてもんは見えてる結び目をほどいていけば簡単に脱げるぞ」
玲司君がためらいなく着付けに使う紐をほどいていく。
なんか脱がし慣れてる?
あっという間に赤い長襦袢姿になっちゃった。
「初物みてぇだな」
あっ。エロいことを考えてる。
もうっ。だらしない顔になってるよ。
「お客さーん、先にお風呂どーぞ」
圭介さんもくだらない冗談はやめて。
冗談じゃない?
本当にお風呂に入るの?
「ここに引かれてるのは天然の温泉だから。お肌スベスベになるよ」
圭介さんは温泉の営業トークも上手。
温泉。入りたいかも。
「玲司と行ってきたら? 俺は着替え用意しとくー」
僕と玲司君だけ良いのかな。
圭介さんは疲れてない?
「おっしゃ。圭の許可も出たし風呂行くぞ」
「あんまり騒いじゃ駄目だよー。外は見回りの奴等もいるから」
警備の人、ここにもいるんだ
圭介さんがスッと近付いて僕の手を握る。
『だから唯は声出し禁止ね』
手に触れてメッセージを伝えてきた。
お風呂でうっかり僕が話したら外の人に聞かれちゃうかもしれない。
そしたら女の子のふりしてたのもバレちゃう。
絶対に話さないって気持ちを込めて頷いた。
お風呂は予想を裏切らない桧風呂でした!
軽く汗を流すだけって思ったのに、玲司君に全身くまなく洗われて。
そんなに泡立てなくても洗えるよって伝えたいのに、話しちゃ駄目なのがネックで伝わらない。
隅々までエッチな手で洗われたせいで、ちょっとくったりしてたら。
玲司君の指があらぬところに。
『そこは駄目!』
「綺麗にしてやるから大人しくしてろよ」
そこまで綺麗にする必要ないのに。
やめっ。やめてっ。
玲司君の厚い胸板に頬を擦り付けて、手のひらで口を押さえて、声が漏れないようにって耐えるので精一杯。
僕がイヤイヤと首を振っているのに、玲司君は楽しそうに笑うんだ。
「なあ、もうイイだろ? オレ超待ったよな。犬だってこんなにオアズケされないじゃん」
もうこれ以上は待てないと玲司君が言う。
僕だって、ずっと好きだって気持ちを我慢してたんだ。
大好きだと言葉にして。
その唇に触れたいと思ってた。
もう、自分に嘘はつかなくていいんだよね?
『玲司君、大好きだよ』
お互いの身体の境界線がなくなるようなキスをしよう。
言葉にできないくらいにたくさんの愛を伝えよう。
『玲司君、キスしたい』
僕ね、キスが好きなんだ。
だから大好きな玲司君といっぱいキスしたい。
玲司君におねだりをして、熱いキスをしてもらう。
「キスだけじゃ物足りないって顔してる」
『イジワルなこと言わないで』
分かっているなら全部ちょうだい。
さっきからアツいのがお尻に当たってるの知ってるよ。
くれないなら自分でもらうね。
お風呂場の床に胡座をかく玲司君に跨って、首に抱きつく。
はしたない僕をもう隠さなくていいでしょ。
玲司君で僕を満たして。
軽く腰をあげて、玲司君を受け入れる。
すごい。僕の中がいっぱいだ。
腰が勝手に揺れて、熱い吐息がこぼれる。
「佐倉、えっろ」
『エッチな僕は嫌い?』
「サイコーだ」
ほんと? 嫌いにならないでね。
人には見せない、普段隠してる僕を玲司君は見てくれる?
そして、玲司君のこともいっぱい見せて。感じさせて。
熱る身体を抱き合えば。
僕達の境界線は曖昧になっていく。
確かな繋がり。ひとつになる感覚。
一度達するだけでは物足りないと求められる。
欲をぶつけられることが幸せだと身体が喜ぶ。
最後はひとりで立てなくなった僕を玲司君は優しく抱きしめてくれた。
玲司君に支えられて温泉に浸かる。
アルカリ性のなめらかなお湯が肌に心地よくて。
とろりと眠気に襲われる。
「眠たいなら寝ていいぞ」
玲司君の優しさに甘えて。
僕は夢見心地で瞳をとじた。
離れ付きの別荘かも?
その離れに圭介さんと玲司君、そして僕は案内される。
離れの中はモダンな畳の部屋。
畳も普通のじゃなくて正方形のお洒落なやつ。
奥のフローリングスペースにはソファーや落ち着いた色味のローテーブルがあって。
更に奥の扉を開けたらベッドルーム。
ダブルのベッドが2つとか皆で泊まれるね。
離れの中をひとしきり見て回ってリビングに戻った僕に圭介さんは笑いながらこう言った。
「唯、ここには泊まるんじゃなくて着替えに来たんだよー」
そうだった。休むんじゃなくて着替えるんだった。
でも、振り袖ってどうやって脱げば良いの?
ただでさえ紐がいっぱいなのを、おじ様がグシャグシャにしちゃったから僕ひとりじゃ無理だよ。
今も、だらってなった裾を持ち上げて歩いてる状態だし。
持ってないと床に擦っちゃうから。
「和服なんてもんは見えてる結び目をほどいていけば簡単に脱げるぞ」
玲司君がためらいなく着付けに使う紐をほどいていく。
なんか脱がし慣れてる?
あっという間に赤い長襦袢姿になっちゃった。
「初物みてぇだな」
あっ。エロいことを考えてる。
もうっ。だらしない顔になってるよ。
「お客さーん、先にお風呂どーぞ」
圭介さんもくだらない冗談はやめて。
冗談じゃない?
本当にお風呂に入るの?
「ここに引かれてるのは天然の温泉だから。お肌スベスベになるよ」
圭介さんは温泉の営業トークも上手。
温泉。入りたいかも。
「玲司と行ってきたら? 俺は着替え用意しとくー」
僕と玲司君だけ良いのかな。
圭介さんは疲れてない?
「おっしゃ。圭の許可も出たし風呂行くぞ」
「あんまり騒いじゃ駄目だよー。外は見回りの奴等もいるから」
警備の人、ここにもいるんだ
圭介さんがスッと近付いて僕の手を握る。
『だから唯は声出し禁止ね』
手に触れてメッセージを伝えてきた。
お風呂でうっかり僕が話したら外の人に聞かれちゃうかもしれない。
そしたら女の子のふりしてたのもバレちゃう。
絶対に話さないって気持ちを込めて頷いた。
お風呂は予想を裏切らない桧風呂でした!
軽く汗を流すだけって思ったのに、玲司君に全身くまなく洗われて。
そんなに泡立てなくても洗えるよって伝えたいのに、話しちゃ駄目なのがネックで伝わらない。
隅々までエッチな手で洗われたせいで、ちょっとくったりしてたら。
玲司君の指があらぬところに。
『そこは駄目!』
「綺麗にしてやるから大人しくしてろよ」
そこまで綺麗にする必要ないのに。
やめっ。やめてっ。
玲司君の厚い胸板に頬を擦り付けて、手のひらで口を押さえて、声が漏れないようにって耐えるので精一杯。
僕がイヤイヤと首を振っているのに、玲司君は楽しそうに笑うんだ。
「なあ、もうイイだろ? オレ超待ったよな。犬だってこんなにオアズケされないじゃん」
もうこれ以上は待てないと玲司君が言う。
僕だって、ずっと好きだって気持ちを我慢してたんだ。
大好きだと言葉にして。
その唇に触れたいと思ってた。
もう、自分に嘘はつかなくていいんだよね?
『玲司君、大好きだよ』
お互いの身体の境界線がなくなるようなキスをしよう。
言葉にできないくらいにたくさんの愛を伝えよう。
『玲司君、キスしたい』
僕ね、キスが好きなんだ。
だから大好きな玲司君といっぱいキスしたい。
玲司君におねだりをして、熱いキスをしてもらう。
「キスだけじゃ物足りないって顔してる」
『イジワルなこと言わないで』
分かっているなら全部ちょうだい。
さっきからアツいのがお尻に当たってるの知ってるよ。
くれないなら自分でもらうね。
お風呂場の床に胡座をかく玲司君に跨って、首に抱きつく。
はしたない僕をもう隠さなくていいでしょ。
玲司君で僕を満たして。
軽く腰をあげて、玲司君を受け入れる。
すごい。僕の中がいっぱいだ。
腰が勝手に揺れて、熱い吐息がこぼれる。
「佐倉、えっろ」
『エッチな僕は嫌い?』
「サイコーだ」
ほんと? 嫌いにならないでね。
人には見せない、普段隠してる僕を玲司君は見てくれる?
そして、玲司君のこともいっぱい見せて。感じさせて。
熱る身体を抱き合えば。
僕達の境界線は曖昧になっていく。
確かな繋がり。ひとつになる感覚。
一度達するだけでは物足りないと求められる。
欲をぶつけられることが幸せだと身体が喜ぶ。
最後はひとりで立てなくなった僕を玲司君は優しく抱きしめてくれた。
玲司君に支えられて温泉に浸かる。
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とろりと眠気に襲われる。
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