23 / 469
恋愛サティスファクション
カワイクじゃんぷあっぷ3
しおりを挟む
圭介さんを見送ったら、頼まれている洗濯に取りかかる。
洗濯と言ってもタオルとかシーツだけ。
他にも洗わなきゃいけないアレコレ、主に僕が汚したワンピースなんかもある。
だけど、それは圭介さんがキレイにするんだ。
汚れたロリータを洗うところまでが“プレイの一貫”なのだと照れ笑いを浮かべる圭介さんに説明された。
それって恥ずかしいのは僕だからね。
圭介さんにはよく分かんない楽しみがあるみたいだけど、そのへんの高度な楽しみ方は僕には難しい。
恥ずかしいものは恥ずかしいから。
ロリータを着たままSEXしている時点でどうなのって話にもなるけど。
そういう“そもそも論”はこのさい見なかったことにして。
ついでに僕が汚したものを圭介さんが洗いたがることにも目をつぶった。
圭介さんが僕の女装を許してくれたように。
僕も圭介さんのこだわりを受け止められるようになりたいんだ。
洗濯のあとには掃除機で簡単に掃除もしておく。
といっても勝手に部屋のものを触るのも良くないかなって、掃除は本当に簡単にだけ。
それが終われば、ちょっと早めの昼食。
お弁当男子の圭介さんが僕の分のお弁当も作っておいてくれたから、それを食べる。
そう。万能な圭介さんはお料理も上手なんだ。
とくにフワフワのだし巻き玉子は僕のお気に入りで、こうして僕の分のお弁当まで作る日は絶対に入れてくれる。
照り焼きの鶏肉はパサパサでもカチカチでもない適切な焼き加減。
これだけ料理が出来る圭介さんに手料理を振る舞うの、最初はちょっと抵抗があったけど。
料理は味や見た目はだけじゃなくて、誰がどんな気持ちを込めたのかが大事なんだって。
言われてみれば、僕だって高級なレストランの食事よりも圭介さんの手作り弁当の方が美味しく感じるし。
料理に真心って大事なんだなあって思うよ。
レストランのコックさんに真心がないわけでもないんだけどね。
それはそれ。これはこれ。
圭介さんの愛情がたっぷり詰まった弁当を食べたら、着替えて出掛けよう。
圭介さんが選んでくれたワンピースはオフホワイトで、スカートが広げた傘みたいにふんわり膨らんでいるデザイン。
そして、スカートをよく見ればボックスプリーツになっていて着て動くとプリーツの隠れたところからロココ調の花柄がチラチラと覗く。
このチラ見せの花柄が圭介さんがいうところのロマンティック路線のお嬢様ワンピースってことなのかな?
袖のレースもクラシックで素敵。
ヘッドドレスも造花がたくさんついたカワイイやつだし、今日のウィッグはピンクブラウンのゆるふわカールにしよう。
あんまりゴテゴテ飾り立てる雰囲気は似合わない。
まあ。基本姫ロリな時点で世間一般からしたら飾り立ててる部類なんだけど。
そんなこと気にしなーい。
着たい服を着て何が悪いのだ。
昔の僕なら絶対にしないような大胆な考え方なんだけど。
世間に迷惑をかけているわけではないんだから自信をもってと背中を押してくれたのは、もちろん圭介さん。
彼との出会いが僕の世界を広げてくれた。
これまでの僕はどこか自分に自信がなくて。
お洒落が好きで服屋さん巡りが好きなのに、男の癖に服装にこだわりすぎるのも変に思われるかなって不安になって。
服オタクだとからかわれるときには、女みたいだと言われることも多かったから余計に卑屈になって。
そうやってからかうくせに女の子の格好をしてと彼らが僕に願ったのは何故だったんだろう。
学祭だハロウィンだと理由を捏ね繰りまわして事あるごとに僕に女の子の仮装をさせて。
当時の僕は女装を嫌がると逆に怪しまれるんじゃないかって怖くて。
友人にゲイだと知られたくない一心で。
皆の期待に応えるノリの良い僕を演じていたけれど。
冗談半分に腰を抱いたり、頬にキスしたり、逆にキスをねだったり。
好き勝手に振る舞われても笑って許した振りをしたのは、彼らが皆ヘテロで僕の女装はあくまでもネタとして扱われていたから。
“カワイイ”“好き”“抱きたい”という言葉を気軽くジョークだと笑い飛ばすのがツラくても、本気にするわけにはいかないんだと無理して笑ったりもした。
男同士の恋愛を。男に抱かれたいと思うことを幾度と繰り返し否定し、そのくせ僕の女装を誉めた大学時代の友人達。
彼らから、ある種の性的な視線を感じていたのに気付かない振りをしたのは、そういう目で見る奴に限ってゲイを悪く言っていたから。
僕を一時でも仮初めの女として見たのなら、せめてそれを否定して欲しくはなかった。
大人になった今なら。当時の彼らにもそれぞれ葛藤があったのだと分かるけど。
だからって僕にセクハラしても良いわけじゃないからね。
いつもヘラヘラしてる僕だって悲しくなることはあるんだから。
あー。こういう学生時代のモヤモヤが漏れ出すのは良くない兆候だ。
もう過ぎたことをグチグチするのはやめよう。
昔の話をいつまでも引きずっても仕方がないし。
いまの僕は自由に姫ロリを着られて、それを大好きな圭介さんからカワイイと誉めてもらえる。
それで良いじゃないか。
僕は手のひらに収まる世界で認めてもらえるだけで十分だから。
さあ。いつまでもウジウジしてないで、お買い物に行こう。
今日はお目当てはSNSで見て、気になっていたニンジンモチーフのリュック。
圭介さんは僕のことをウサギに見立てることが多いから。
自分でもウサギさんモチーフが好きになっちゃって。
そんなときに新作商品のプレスで見つけたのがニンジンそのまんまの形のリュックサック。
ウサギのぬいぐるみ型リュックはすでに何個か圭介さんのコレクションにもあるけど、ニンジンそのまんまのは初めて見たから。
これは是非とも実物を見て購入をしたい。
それで春になったらイースターのウサギさんコーデをするのだ。
洗濯と言ってもタオルとかシーツだけ。
他にも洗わなきゃいけないアレコレ、主に僕が汚したワンピースなんかもある。
だけど、それは圭介さんがキレイにするんだ。
汚れたロリータを洗うところまでが“プレイの一貫”なのだと照れ笑いを浮かべる圭介さんに説明された。
それって恥ずかしいのは僕だからね。
圭介さんにはよく分かんない楽しみがあるみたいだけど、そのへんの高度な楽しみ方は僕には難しい。
恥ずかしいものは恥ずかしいから。
ロリータを着たままSEXしている時点でどうなのって話にもなるけど。
そういう“そもそも論”はこのさい見なかったことにして。
ついでに僕が汚したものを圭介さんが洗いたがることにも目をつぶった。
圭介さんが僕の女装を許してくれたように。
僕も圭介さんのこだわりを受け止められるようになりたいんだ。
洗濯のあとには掃除機で簡単に掃除もしておく。
といっても勝手に部屋のものを触るのも良くないかなって、掃除は本当に簡単にだけ。
それが終われば、ちょっと早めの昼食。
お弁当男子の圭介さんが僕の分のお弁当も作っておいてくれたから、それを食べる。
そう。万能な圭介さんはお料理も上手なんだ。
とくにフワフワのだし巻き玉子は僕のお気に入りで、こうして僕の分のお弁当まで作る日は絶対に入れてくれる。
照り焼きの鶏肉はパサパサでもカチカチでもない適切な焼き加減。
これだけ料理が出来る圭介さんに手料理を振る舞うの、最初はちょっと抵抗があったけど。
料理は味や見た目はだけじゃなくて、誰がどんな気持ちを込めたのかが大事なんだって。
言われてみれば、僕だって高級なレストランの食事よりも圭介さんの手作り弁当の方が美味しく感じるし。
料理に真心って大事なんだなあって思うよ。
レストランのコックさんに真心がないわけでもないんだけどね。
それはそれ。これはこれ。
圭介さんの愛情がたっぷり詰まった弁当を食べたら、着替えて出掛けよう。
圭介さんが選んでくれたワンピースはオフホワイトで、スカートが広げた傘みたいにふんわり膨らんでいるデザイン。
そして、スカートをよく見ればボックスプリーツになっていて着て動くとプリーツの隠れたところからロココ調の花柄がチラチラと覗く。
このチラ見せの花柄が圭介さんがいうところのロマンティック路線のお嬢様ワンピースってことなのかな?
袖のレースもクラシックで素敵。
ヘッドドレスも造花がたくさんついたカワイイやつだし、今日のウィッグはピンクブラウンのゆるふわカールにしよう。
あんまりゴテゴテ飾り立てる雰囲気は似合わない。
まあ。基本姫ロリな時点で世間一般からしたら飾り立ててる部類なんだけど。
そんなこと気にしなーい。
着たい服を着て何が悪いのだ。
昔の僕なら絶対にしないような大胆な考え方なんだけど。
世間に迷惑をかけているわけではないんだから自信をもってと背中を押してくれたのは、もちろん圭介さん。
彼との出会いが僕の世界を広げてくれた。
これまでの僕はどこか自分に自信がなくて。
お洒落が好きで服屋さん巡りが好きなのに、男の癖に服装にこだわりすぎるのも変に思われるかなって不安になって。
服オタクだとからかわれるときには、女みたいだと言われることも多かったから余計に卑屈になって。
そうやってからかうくせに女の子の格好をしてと彼らが僕に願ったのは何故だったんだろう。
学祭だハロウィンだと理由を捏ね繰りまわして事あるごとに僕に女の子の仮装をさせて。
当時の僕は女装を嫌がると逆に怪しまれるんじゃないかって怖くて。
友人にゲイだと知られたくない一心で。
皆の期待に応えるノリの良い僕を演じていたけれど。
冗談半分に腰を抱いたり、頬にキスしたり、逆にキスをねだったり。
好き勝手に振る舞われても笑って許した振りをしたのは、彼らが皆ヘテロで僕の女装はあくまでもネタとして扱われていたから。
“カワイイ”“好き”“抱きたい”という言葉を気軽くジョークだと笑い飛ばすのがツラくても、本気にするわけにはいかないんだと無理して笑ったりもした。
男同士の恋愛を。男に抱かれたいと思うことを幾度と繰り返し否定し、そのくせ僕の女装を誉めた大学時代の友人達。
彼らから、ある種の性的な視線を感じていたのに気付かない振りをしたのは、そういう目で見る奴に限ってゲイを悪く言っていたから。
僕を一時でも仮初めの女として見たのなら、せめてそれを否定して欲しくはなかった。
大人になった今なら。当時の彼らにもそれぞれ葛藤があったのだと分かるけど。
だからって僕にセクハラしても良いわけじゃないからね。
いつもヘラヘラしてる僕だって悲しくなることはあるんだから。
あー。こういう学生時代のモヤモヤが漏れ出すのは良くない兆候だ。
もう過ぎたことをグチグチするのはやめよう。
昔の話をいつまでも引きずっても仕方がないし。
いまの僕は自由に姫ロリを着られて、それを大好きな圭介さんからカワイイと誉めてもらえる。
それで良いじゃないか。
僕は手のひらに収まる世界で認めてもらえるだけで十分だから。
さあ。いつまでもウジウジしてないで、お買い物に行こう。
今日はお目当てはSNSで見て、気になっていたニンジンモチーフのリュック。
圭介さんは僕のことをウサギに見立てることが多いから。
自分でもウサギさんモチーフが好きになっちゃって。
そんなときに新作商品のプレスで見つけたのがニンジンそのまんまの形のリュックサック。
ウサギのぬいぐるみ型リュックはすでに何個か圭介さんのコレクションにもあるけど、ニンジンそのまんまのは初めて見たから。
これは是非とも実物を見て購入をしたい。
それで春になったらイースターのウサギさんコーデをするのだ。
11
お気に入りに追加
51
あなたにおすすめの小説
こども病院の日常
moa
キャラ文芸
ここの病院は、こども病院です。
18歳以下の子供が通う病院、
診療科はたくさんあります。
内科、外科、耳鼻科、歯科、皮膚科etc…
ただただ医者目線で色々な病気を治療していくだけの小説です。
恋愛要素などは一切ありません。
密着病院24時!的な感じです。
人物像などは表記していない為、読者様のご想像にお任せします。
※泣く表現、痛い表現など嫌いな方は読むのをお控えください。
歯科以外の医療知識はそこまで詳しくないのですみませんがご了承ください。
少年ペット契約
眠りん
BL
※少年売買契約のスピンオフ作品です。
↑上記作品を知らなくても読めます。
小山内文和は貧乏な家庭に育ち、教育上よろしくない環境にいながらも、幸せな生活を送っていた。
趣味は布団でゴロゴロする事。
ある日学校から帰ってくると、部屋はもぬけの殻、両親はいなくなっており、借金取りにやってきたヤクザの組員に人身売買で売られる事になってしまった。
文和を購入したのは堂島雪夜。四十二歳の優しい雰囲気のおじさんだ。
文和は雪夜の養子となり、学校に通ったり、本当の子供のように愛された。
文和同様人身売買で買われて、堂島の元で育ったアラサー家政婦の金井栞も、サバサバした性格だが、文和に親切だ。
三年程を堂島の家で、呑気に雪夜や栞とゴロゴロした生活を送っていたのだが、ある日雪夜が人身売買の罪で逮捕されてしまった。
文和はゴロゴロ生活を守る為、雪夜が出所するまでの間、ペットにしてくれる人を探す事にした。
※前作と違い、エロは最初の頃少しだけで、あとはほぼないです。
※前作がシリアスで暗かったので、今回は明るめでやってます。
保健室の秘密...
とんすけ
大衆娯楽
僕のクラスには、保健室に登校している「吉田さん」という女の子がいた。
吉田さんは目が大きくてとても可愛らしく、いつも艶々な髪をなびかせていた。
吉田さんはクラスにあまりなじめておらず、朝のHRが終わると帰りの時間まで保健室で過ごしていた。
僕は吉田さんと話したことはなかったけれど、大人っぽさと綺麗な容姿を持つ吉田さんに密かに惹かれていた。
そんな吉田さんには、ある噂があった。
「授業中に保健室に行けば、性処理をしてくれる子がいる」
それが吉田さんだと、男子の間で噂になっていた。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる