36 / 69
水星会編
33.学園三大ギルド
しおりを挟む
「しかしなんでかしら。あんたの血が美味しいのは」
アリータと怜央はギルド設立の手続きのため、学生課へと向かっている途中だった。
「んー。そもそも美味い血と不味い血の差ってなんなんだ? それによるだろ」
未だ全ての傷が癒えない怜央は所々包帯とテープでぐるぐる巻にされていた。
「そうね……生活習慣は勿論だけど、魔力の質や量にも左右されるわね」
「ほう? ならそれかもな」
「はあ? ばかを言わないで頂戴。あんたのステータスは前に見たけど最低のEだったじゃない。実際私は他人の魔力が少しわかるけれどアンタからはあんまり感じないわ」
「んー、そんなことないと思うがな。こっち来た時の身体検査では魔力について褒められたくらいだし」
怜央は再びスマホを操作して自分のステータスを見た。
「……ん? これよく見たらEじゃなくて小文字のeだな」
「え? どれ……あっホントだ」
「これはもしかしたらエラーの『e』で、このスマホでの検知機能に限界があるのかもな」
「信じたくないけど……あれじゃ信じるしか……いや! やっぱ信じたくない!!」
「いやそこは信じろよ素直に」
怜央の血についてちょっとだけ考察を進めていると、受付まで着いてしまった。
職員に軽い挨拶をして再びギルド設立について尋ねた。
「あの、この書類の規約の部分に『300万ペグのお支払いができない場合、指定する依頼の達成で代替可』ってあるんですけどこれは……?」
――そう、怜央はボコボコにされたあの日、持ち帰った書類を隅々まで見ていた。
それは、受付の職員が言った『払う払わない払えないは別として』という言葉が引っ掛かったからだ。
「ええ、新入生には大変厳しい依頼になりますけどそれでも良いのなら受けてみますか?」
怜央はアリータを一瞥して助けを乞う。
「手伝ってくれる?」
「なんで私が――」
アリータが嫌そうな顔をするものだから、怜央は間髪いれず怪我を利用した。
「あたたたたたた!!! 痛い痛い! アリータみたいな頼れる人が居ないとマジ厳しいなぁー(チラッチラッ)」
「私みたいな頼れる人ー? ――まっ、いいわ。その代わり今度の血は多めに頂くけどね」
アリータは怜央のお世辞にまんまと乗せられた。
(こいつチョロいわ~)
とほくそ笑んでいたのは内緒である。
◇◆◇
ギルド立ち上げの依頼発注は翌日になって知らされるとのことで、その日は引き上げることにした2人。
建物を出ると、目の前の広場では各ギルドによる勧誘が行われていた。
その数は多く、プラカードを持って歩き回る者もいれば、ブースを設けて説明している者もいる。
「商業ギルド『金の子豚』では商売に興味のあるメンバーを募集してまーす!」
「『理工研』は冒険に役立つアイテムの開発をしています! 科学学部を目指す生徒は一攫千金狙いでどうですかー!?」
「宝探しに興味のある方! 是非とも『ジーニア探検隊』と一緒に冒険しましょう!」
といった活気溢れる光景が毎年この時期には恒例となっているのである。
それらを眺めてふと思い立った怜央はアリータに尋ねた。
「そういえば、俺のギルド以外だったらどこに入るつもりだったんだ? なんか色々あるようだけど」
アリータは歩きながらよその勧誘活動を後目に答えた。
「そうね。やはりメジャーな所を考えたわ。例えば――ほら、あそこ。あそこに陣取ってるのは『天真爛漫』ってとこよ。七宝学園三大ギルドの一角なの」
「ほー。受付の子皆美人だな」
「そうね。でも容姿だけじゃないのが天真爛漫なのよ。人数は決して多くないけど皆実力者なのよ」
「三大ギルドって呼ばれるほどだから余っ程なんだろうなー。他にもその三大ギルドってのはここで勧誘やってるのかな」
そう尋ねると、アリータは軍人らしき人がいるブースを指さした。
それは鎧などではなく、どちらかといえば近代的な迷彩服の兵士だった。
「あの『国防軍』もそうよ。通称DF」
「どんなギルド?」
「あそこはとにかく人が多いのよ。魔法が使えなくても入れるから。だから学園ギルドの最大勢力と言われてるわ。でも私はあんなとこごめんね」
アリータは肩を竦めて拒絶感を露にした。
「どうして? 男ばっかでむさ苦しいからか?」
「それも無いわけじゃないけど、あそこは束縛が激しいのよ。新入りには装備をくれるっていうメリットもあるらしいけれど、休みの日は訓練したり、任務と称して無償労働があったりね。私にとってはデメリットの方が大きいわ」
「ふーん。マジもんの軍隊みたいだな」
「そうね。クレイユ王国とは癒着も強いみたいだし、実際この国の警備をしてるのは彼らよ」
「ああ、そう言われると確かに色んなとこで見るよな。単に人が多いってのもあるんだろうけど」
「そして最後の1つが――うぇふっ!」
アリータは解説の余所見をしていたからか、前にいた男にぶつかってしまった。
比較的優しい衝突だったのだが、男は振り向くとすごい形相で睨み付けてきた。
「おいおい嬢ちゃん。いてぇじゃねえかよ。こりゃ背骨の何本かはいっちまったかもなぁ?」
それはみるからにチンピラであった。
無駄にデカい金のネックレスをして威圧感を出し、ありとあらゆる手段でたかろうとしているのが目に見えている。
「はあ? そんなに強くぶつかってないでしょ失礼ね。私はそんなに重くないわよ!?」
「いや体重の問題じゃないだろ」
この場にあっても怜央はついツッコミをしてしまった。
男は舐められてると感じたのか、より一層睨みを効かす。
「おいオメーら……。あんま舐めてっと痛い目見んぞ? うちら『水星会』に楯突いてここら歩けると思わねえ方がいい。謝んなら今のうちだ」
チンピラは唾を吐いて威嚇するも、アリータはその男の実力を見抜いていた。
魔法なんか使わずとも余裕でねじ伏せられるような雑魚であると。
その余裕もあってか解説の続きに戻った。
「そうそう。さっきの続きなんだけど、その『水星会』ってやつが最後の1つなのよ」
「ああ。実は俺も水星会だけ知ってるんだ。前に調べたことがあってな。それにしてもアリータ、お前もメンドイのに絡まれちまったなー」
「『お前も』?」
と、ここまで来て無視されてた男が完全にキレた。
「テメーらいい加減にしやがれ!!」
そう叫びながらアリータの顔目がけて容赦なく本気の蹴りを入れようとした男だが、アリータにとっては止まっているも同然のぬるい蹴りだった。
身長差はかなりあったがアリータは片手で脚を掴み、受け止めた。
「そう。怜央も知ってるようだけど、水星会ってタチが悪いのよ。恐喝とか暴行等とかの違法行為はするし、ヤバい依頼も平然とやるって噂よ。この分だと多分本当のことね」
淡々と言ってのけるアリータだが、事が事だけに周囲の注目を集め始めた。
男は焦りと恥ずかしさから暴言を吐いて暴れるので、アリータは脚を離した。
「クソがっ!! てめえ、ガキだと思って手加減してやりゃ調子に乗りやがってよ!」
男はあるブースの方に目をやり叫んだ。
「アニキ! ちょっと来て下さいよ!」
するとあろうことか、出てきたのは昨日怜央に暴行を働いた集団であった。
(あちゃー……。こんなことってある? 絶対面倒ごとになるじゃん……)
内心毒づく怜央だったが相手は既にこちらの存在に気付いていた。
昨日のこともあってかやたら下卑た笑みを浮かべながら近寄ってくるチンピラアニキとその連れ集団。
「おう、どうしたぁ?」
「アニキ聞いてくださいよ! こいつら自分からぶつかって来たのに謝りもしないで因縁吹っかけてきたんすよ!」
「はあ!? 一体何を言って――」
「なんだとぉ!? それは良くねぇなあ?
ただでさえこっちは怪我させられてるのにそりゃーねぇよ。誠意ってもん見せるのが筋やろ? お? それにオメー、昨日ので懲りてなかったようだな。わざわざからんできやがって、そんなに俺のことが好きなのかぁ?」
仲間内で大声で笑ってバカにするチンピラアニキ。
アリータは今の会話から昨日の事件の犯人がこいつらだと察した。
だが同時に腑に落ちないこともあった。
(まさかこいつらが? でもあの能力を持つ怜央をボコボコにすることのんでできないはずだわ。一体何が……?)
そんな事を考えてると、男は怜央の首を力強く鷲掴みした。
「よぉ、また昨日みたいにボコられたくなかったら金出しな。俺は優しいからよ。今日の所は100万ペグで勘弁してやるぜ」
チンピラの仲間は数の利もあって内心余裕だったのだろう、どんどん付け上がっていった。
「昨日言ってた雑魚ってこいつのことっすね!?流石アニキっす。絞れるだけ絞ってやりましょうよ」
「こいつビビってんぜ! ダッセェ!」
などと言って笑っていたその時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「おい、そこで何してる」
声の方を見遣るとそこには、服屋で会った玲奈がいた。
アリータと怜央はギルド設立の手続きのため、学生課へと向かっている途中だった。
「んー。そもそも美味い血と不味い血の差ってなんなんだ? それによるだろ」
未だ全ての傷が癒えない怜央は所々包帯とテープでぐるぐる巻にされていた。
「そうね……生活習慣は勿論だけど、魔力の質や量にも左右されるわね」
「ほう? ならそれかもな」
「はあ? ばかを言わないで頂戴。あんたのステータスは前に見たけど最低のEだったじゃない。実際私は他人の魔力が少しわかるけれどアンタからはあんまり感じないわ」
「んー、そんなことないと思うがな。こっち来た時の身体検査では魔力について褒められたくらいだし」
怜央は再びスマホを操作して自分のステータスを見た。
「……ん? これよく見たらEじゃなくて小文字のeだな」
「え? どれ……あっホントだ」
「これはもしかしたらエラーの『e』で、このスマホでの検知機能に限界があるのかもな」
「信じたくないけど……あれじゃ信じるしか……いや! やっぱ信じたくない!!」
「いやそこは信じろよ素直に」
怜央の血についてちょっとだけ考察を進めていると、受付まで着いてしまった。
職員に軽い挨拶をして再びギルド設立について尋ねた。
「あの、この書類の規約の部分に『300万ペグのお支払いができない場合、指定する依頼の達成で代替可』ってあるんですけどこれは……?」
――そう、怜央はボコボコにされたあの日、持ち帰った書類を隅々まで見ていた。
それは、受付の職員が言った『払う払わない払えないは別として』という言葉が引っ掛かったからだ。
「ええ、新入生には大変厳しい依頼になりますけどそれでも良いのなら受けてみますか?」
怜央はアリータを一瞥して助けを乞う。
「手伝ってくれる?」
「なんで私が――」
アリータが嫌そうな顔をするものだから、怜央は間髪いれず怪我を利用した。
「あたたたたたた!!! 痛い痛い! アリータみたいな頼れる人が居ないとマジ厳しいなぁー(チラッチラッ)」
「私みたいな頼れる人ー? ――まっ、いいわ。その代わり今度の血は多めに頂くけどね」
アリータは怜央のお世辞にまんまと乗せられた。
(こいつチョロいわ~)
とほくそ笑んでいたのは内緒である。
◇◆◇
ギルド立ち上げの依頼発注は翌日になって知らされるとのことで、その日は引き上げることにした2人。
建物を出ると、目の前の広場では各ギルドによる勧誘が行われていた。
その数は多く、プラカードを持って歩き回る者もいれば、ブースを設けて説明している者もいる。
「商業ギルド『金の子豚』では商売に興味のあるメンバーを募集してまーす!」
「『理工研』は冒険に役立つアイテムの開発をしています! 科学学部を目指す生徒は一攫千金狙いでどうですかー!?」
「宝探しに興味のある方! 是非とも『ジーニア探検隊』と一緒に冒険しましょう!」
といった活気溢れる光景が毎年この時期には恒例となっているのである。
それらを眺めてふと思い立った怜央はアリータに尋ねた。
「そういえば、俺のギルド以外だったらどこに入るつもりだったんだ? なんか色々あるようだけど」
アリータは歩きながらよその勧誘活動を後目に答えた。
「そうね。やはりメジャーな所を考えたわ。例えば――ほら、あそこ。あそこに陣取ってるのは『天真爛漫』ってとこよ。七宝学園三大ギルドの一角なの」
「ほー。受付の子皆美人だな」
「そうね。でも容姿だけじゃないのが天真爛漫なのよ。人数は決して多くないけど皆実力者なのよ」
「三大ギルドって呼ばれるほどだから余っ程なんだろうなー。他にもその三大ギルドってのはここで勧誘やってるのかな」
そう尋ねると、アリータは軍人らしき人がいるブースを指さした。
それは鎧などではなく、どちらかといえば近代的な迷彩服の兵士だった。
「あの『国防軍』もそうよ。通称DF」
「どんなギルド?」
「あそこはとにかく人が多いのよ。魔法が使えなくても入れるから。だから学園ギルドの最大勢力と言われてるわ。でも私はあんなとこごめんね」
アリータは肩を竦めて拒絶感を露にした。
「どうして? 男ばっかでむさ苦しいからか?」
「それも無いわけじゃないけど、あそこは束縛が激しいのよ。新入りには装備をくれるっていうメリットもあるらしいけれど、休みの日は訓練したり、任務と称して無償労働があったりね。私にとってはデメリットの方が大きいわ」
「ふーん。マジもんの軍隊みたいだな」
「そうね。クレイユ王国とは癒着も強いみたいだし、実際この国の警備をしてるのは彼らよ」
「ああ、そう言われると確かに色んなとこで見るよな。単に人が多いってのもあるんだろうけど」
「そして最後の1つが――うぇふっ!」
アリータは解説の余所見をしていたからか、前にいた男にぶつかってしまった。
比較的優しい衝突だったのだが、男は振り向くとすごい形相で睨み付けてきた。
「おいおい嬢ちゃん。いてぇじゃねえかよ。こりゃ背骨の何本かはいっちまったかもなぁ?」
それはみるからにチンピラであった。
無駄にデカい金のネックレスをして威圧感を出し、ありとあらゆる手段でたかろうとしているのが目に見えている。
「はあ? そんなに強くぶつかってないでしょ失礼ね。私はそんなに重くないわよ!?」
「いや体重の問題じゃないだろ」
この場にあっても怜央はついツッコミをしてしまった。
男は舐められてると感じたのか、より一層睨みを効かす。
「おいオメーら……。あんま舐めてっと痛い目見んぞ? うちら『水星会』に楯突いてここら歩けると思わねえ方がいい。謝んなら今のうちだ」
チンピラは唾を吐いて威嚇するも、アリータはその男の実力を見抜いていた。
魔法なんか使わずとも余裕でねじ伏せられるような雑魚であると。
その余裕もあってか解説の続きに戻った。
「そうそう。さっきの続きなんだけど、その『水星会』ってやつが最後の1つなのよ」
「ああ。実は俺も水星会だけ知ってるんだ。前に調べたことがあってな。それにしてもアリータ、お前もメンドイのに絡まれちまったなー」
「『お前も』?」
と、ここまで来て無視されてた男が完全にキレた。
「テメーらいい加減にしやがれ!!」
そう叫びながらアリータの顔目がけて容赦なく本気の蹴りを入れようとした男だが、アリータにとっては止まっているも同然のぬるい蹴りだった。
身長差はかなりあったがアリータは片手で脚を掴み、受け止めた。
「そう。怜央も知ってるようだけど、水星会ってタチが悪いのよ。恐喝とか暴行等とかの違法行為はするし、ヤバい依頼も平然とやるって噂よ。この分だと多分本当のことね」
淡々と言ってのけるアリータだが、事が事だけに周囲の注目を集め始めた。
男は焦りと恥ずかしさから暴言を吐いて暴れるので、アリータは脚を離した。
「クソがっ!! てめえ、ガキだと思って手加減してやりゃ調子に乗りやがってよ!」
男はあるブースの方に目をやり叫んだ。
「アニキ! ちょっと来て下さいよ!」
するとあろうことか、出てきたのは昨日怜央に暴行を働いた集団であった。
(あちゃー……。こんなことってある? 絶対面倒ごとになるじゃん……)
内心毒づく怜央だったが相手は既にこちらの存在に気付いていた。
昨日のこともあってかやたら下卑た笑みを浮かべながら近寄ってくるチンピラアニキとその連れ集団。
「おう、どうしたぁ?」
「アニキ聞いてくださいよ! こいつら自分からぶつかって来たのに謝りもしないで因縁吹っかけてきたんすよ!」
「はあ!? 一体何を言って――」
「なんだとぉ!? それは良くねぇなあ?
ただでさえこっちは怪我させられてるのにそりゃーねぇよ。誠意ってもん見せるのが筋やろ? お? それにオメー、昨日ので懲りてなかったようだな。わざわざからんできやがって、そんなに俺のことが好きなのかぁ?」
仲間内で大声で笑ってバカにするチンピラアニキ。
アリータは今の会話から昨日の事件の犯人がこいつらだと察した。
だが同時に腑に落ちないこともあった。
(まさかこいつらが? でもあの能力を持つ怜央をボコボコにすることのんでできないはずだわ。一体何が……?)
そんな事を考えてると、男は怜央の首を力強く鷲掴みした。
「よぉ、また昨日みたいにボコられたくなかったら金出しな。俺は優しいからよ。今日の所は100万ペグで勘弁してやるぜ」
チンピラの仲間は数の利もあって内心余裕だったのだろう、どんどん付け上がっていった。
「昨日言ってた雑魚ってこいつのことっすね!?流石アニキっす。絞れるだけ絞ってやりましょうよ」
「こいつビビってんぜ! ダッセェ!」
などと言って笑っていたその時、後ろから聞き覚えのある声が聞こえた。
「おい、そこで何してる」
声の方を見遣るとそこには、服屋で会った玲奈がいた。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

伝説の霊獣達が住まう【生存率0%】の無人島に捨てられた少年はサバイバルを経ていかにして最強に至ったか
藤原みけ@雑魚将軍2巻発売中
ファンタジー
小さな村で平凡な日々を過ごしていた少年リオル。11歳の誕生日を迎え、両親に祝われながら幸せに眠りに着いた翌日、目を覚ますと全く知らないジャングルに居た。
そこは人類が滅ぼされ、伝説の霊獣達の住まう地獄のような無人島だった。
次々の襲い来る霊獣達にリオルは絶望しどん底に突き落とされるが、生き残るため戦うことを決意する。だが、現実は最弱のネズミの霊獣にすら敗北して……。
サバイバル生活の中、霊獣によって殺されかけたリオルは理解する。
弱ければ、何も得ることはできないと。
生きるためリオルはやがて力を求め始める。
堅実に努力を重ね少しずつ成長していくなか、やがて仲間(もふもふ?)に出会っていく。
地獄のような島でただの少年はいかにして最強へと至ったのか。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。


転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる