30 / 69
テミスと2人、ひょんな依頼編
28.勧誘
しおりを挟む
シエロと別れた後は依頼主であるクレアの元へ行き、腕輪を渡して依頼を完遂させた。
その功績によって出禁は無事回避し幾許かの報酬も貰い、少し世間話をしてから寮へと戻った。
その頃にはなると日も傾き始めている。
2人が寮のドアをあけると、ほぼ同タイミングで到着したシエロがメイド服に身を包んだ状態で到着した。
部屋にはおやつ代わりにニンジンを齧るコバートとトマトジュースを啜るアリータ、部屋の整頓をするリヴィアがいたので怜央はシエロを紹介した。
「――というわけで、新しく仲間になったシエロです。皆仲良くしてあげてね」
「ご紹介に与りましたシエロです。縁あって夏目様にお誘い頂きここで暮らすことになりました。これからよろしくお願いします」
ペコりと挨拶するシエロを見て、怜央とテミス以外はただただ驚いた。
「ちょっとちょっと、突然何なんのよ一体。聞いてないわよ?」
「その服は……」
「怜央!おまっ、ちょっとこっち来い!」
そう言ってコバートは部屋の隅に連れやると、小さな声で問い詰めた。
「お前あんな可愛い子どっから引っ掛けてきたんだよ!? しかもここに住むってまじ!?」
「あ、ああ。まじだ。俺の作るギルドにどうかって誘ったら来てくれた」
「いやいやいや。それだけで一緒に住むは無いでしょ! 一体どんな弱み握ったんだ?」
「バッッッカ失礼だなお前。あれは単純に俺の魅力によるものさ」
「くぅーーーあっ! 羨ましくてぐうの音も出ねえ!」
怜央はちょっとした優越感を抱きコバートの腕を解いた。
皆の方へ戻るとわざとらしい咳払いで注目を集めて、とある提案をした。
「えー、皆ちょっと聞いてくれ。テミスとシエロ、そして今しがたコバートにも伝えたが、俺はギルドを作ろうと思う。そこで! 俺のギルドに入ってもいいって言う人手を挙げて!」
怜央はシュバッと手を挙げると、それに追随するかの様にシエロも手を挙げた。
他はすぐに手を挙げる気配がなかったので怜央はコバートをチラ見し念を送った。
コバートは無駄にやれやれ感を出し、わざとらしいため息を着きながらゆっくりと手を挙げた。
「まあいいよ。他に行く当てもないしな」
怜央は次にアリータにアイコンタクトを送った。
「……何よそんなに見つめて。私は入る気ないわよ?」
「ええっ!? どうして!?」
「どうしてって別に、あんたのギルドに入る義理なんてないからよ。それに今は学園中のあらゆるギルドが勧誘してるけど、それなりに魅力があるものが多いわ」
「そんなこと言わずにさぁ~。俺とアリータの仲じゃないか」
怜央はベットに座り、横に居たアリータの肩に手をまわそうとするも無事、叩き落とされた。
「アンタさ、ちょっと勘違いしてない? 私は優秀なのよ? 他の所からいくらでもオファーがあるっていうのに、なんで作ったばっかの弱小ギルドに入らなきゃいけないのよ。どうせなら一流のとこに入るわ」
「寂しいこと言うなぁ……。――なら、逆に考えよう!アリータがギルドを盛り上げて一流のギルドにするのだと!」
怜央は立ち上がり、拳を握りしめて説得にあたる。
「ゼロから育てるのもきっと楽しいぞ!」
「それはそれで面倒くさそうだからパス」
けんもほろろな対応に、流石の怜央も心が折れかけた。
とりあえず、アリータの引き込みは難しいということがわかったところで、怜央の勧誘対象は他へと移った。
「ちなみに……リヴィアさん? もし興味があるならリヴィアさんもどうかなーなんて、思ったりしちゃうんですけどねー、ははは……」
怜央はチラッチラッと熱視線を送り、最早メンバー獲得に必死である。
だがその思いとは裏腹にリヴィアも乗り気ではなかった。
「私……ですか? お誘いはありがたいのですが……」
「ですが……?」
「やはり、私にはとても勤まるようには思えませんので遠慮をと……」
「いやいやそんなことないって! え、なに? リヴィアさん魔法とか使えないからって遠慮してる感じ?」
「そういうことではないのですが……すみません」
怜央は自分の布団に腰を下ろして放心気味に身体を倒した。
天を仰ぐその様は、当てが外れて予想以上に皆が乗ってこなかったことを意味していた。
「まじかー……。そうなると俺とシエロとコバートの3人……。立ち上げに必要な5人にはちと足らんな」
怜央がぼそりと呟くと、案の定ツッコミを入れた人物がいた。
それは勿論この場で唯一誘われなかった1人、テミスである。
「ちょっとちょっと! 私は!? 1人だけ除け者にするなんてお姉さん感心しないわ」
「誰がお姉さんじゃやかましい! シエロのお祖母様にも言われてたろ? 反社会的で異常心理だって。流石の僕もそういう人はちょっとねぇ」
「あら、そんなこと言うの。ふーん……?」
そう言うとテミスは自分のベットの上にどっさりと武器を取り出した。
その中からひとつの剣を手に取ると、反対の手に砥石を持ってシャッシャッと研いで手入れを始めた。
その音はわざと大きく聞こえるようにされたもので無言の圧力、脅しと言うべきものでもある。
だが、前提としてそもそも人は足りていない。
テミスにああいったものの、怜央は初めから誘う予定だった。
「……わかったわかった。テミスも入る?」
「入ってくださいお願いします――よ」
除け者にされたのが相当気に障ったのか、怜央には意地悪をした。
「くっ……。テミスさん……入ってください……」
という怜央の言葉では不十分だったようで、より一層研ぎ音を立てる。
怜央は我慢して絞り出すように声を出した。
「……お願いします」
「ふふん。そこまで言われたら仕方ないわね」
そう言うと手元の武器を瞬く間に片したテミス。
つまり、手入れが目的でなく、あくまで手段であったのだ。
怜央に誘われるためだけの。
しかしテミスが入るとしてもギルドメンバーは4人。
ギルド発足のための定数にはあと一人足りない状態であった。
シエロはそれを指摘する。
「しかし後1人足りないんですよね? 夏目様には何かお考えがあるのでしょうか?」
「お考えねー。……お考え。お考えは――今のとこ無いかな」
怜央は気まずそうに目を逸らすも、シエロは大して気になどしていなかった。
それどころか怜央を信頼し、ポジティブさを見せる。
「そうですか。でもきっと大丈夫ですよ。なんて言ったって夏目様ですから♡」
全くの謎理論であったが、その一声とシエロの屈託のない笑顔に怜央も元気づけられたのは間違いない。
「ああ、なんとかなるさ。なんとかならなくてもなんとかするよ」
そう言って最後まで、怜央が希望を捨てることはなかった。
その功績によって出禁は無事回避し幾許かの報酬も貰い、少し世間話をしてから寮へと戻った。
その頃にはなると日も傾き始めている。
2人が寮のドアをあけると、ほぼ同タイミングで到着したシエロがメイド服に身を包んだ状態で到着した。
部屋にはおやつ代わりにニンジンを齧るコバートとトマトジュースを啜るアリータ、部屋の整頓をするリヴィアがいたので怜央はシエロを紹介した。
「――というわけで、新しく仲間になったシエロです。皆仲良くしてあげてね」
「ご紹介に与りましたシエロです。縁あって夏目様にお誘い頂きここで暮らすことになりました。これからよろしくお願いします」
ペコりと挨拶するシエロを見て、怜央とテミス以外はただただ驚いた。
「ちょっとちょっと、突然何なんのよ一体。聞いてないわよ?」
「その服は……」
「怜央!おまっ、ちょっとこっち来い!」
そう言ってコバートは部屋の隅に連れやると、小さな声で問い詰めた。
「お前あんな可愛い子どっから引っ掛けてきたんだよ!? しかもここに住むってまじ!?」
「あ、ああ。まじだ。俺の作るギルドにどうかって誘ったら来てくれた」
「いやいやいや。それだけで一緒に住むは無いでしょ! 一体どんな弱み握ったんだ?」
「バッッッカ失礼だなお前。あれは単純に俺の魅力によるものさ」
「くぅーーーあっ! 羨ましくてぐうの音も出ねえ!」
怜央はちょっとした優越感を抱きコバートの腕を解いた。
皆の方へ戻るとわざとらしい咳払いで注目を集めて、とある提案をした。
「えー、皆ちょっと聞いてくれ。テミスとシエロ、そして今しがたコバートにも伝えたが、俺はギルドを作ろうと思う。そこで! 俺のギルドに入ってもいいって言う人手を挙げて!」
怜央はシュバッと手を挙げると、それに追随するかの様にシエロも手を挙げた。
他はすぐに手を挙げる気配がなかったので怜央はコバートをチラ見し念を送った。
コバートは無駄にやれやれ感を出し、わざとらしいため息を着きながらゆっくりと手を挙げた。
「まあいいよ。他に行く当てもないしな」
怜央は次にアリータにアイコンタクトを送った。
「……何よそんなに見つめて。私は入る気ないわよ?」
「ええっ!? どうして!?」
「どうしてって別に、あんたのギルドに入る義理なんてないからよ。それに今は学園中のあらゆるギルドが勧誘してるけど、それなりに魅力があるものが多いわ」
「そんなこと言わずにさぁ~。俺とアリータの仲じゃないか」
怜央はベットに座り、横に居たアリータの肩に手をまわそうとするも無事、叩き落とされた。
「アンタさ、ちょっと勘違いしてない? 私は優秀なのよ? 他の所からいくらでもオファーがあるっていうのに、なんで作ったばっかの弱小ギルドに入らなきゃいけないのよ。どうせなら一流のとこに入るわ」
「寂しいこと言うなぁ……。――なら、逆に考えよう!アリータがギルドを盛り上げて一流のギルドにするのだと!」
怜央は立ち上がり、拳を握りしめて説得にあたる。
「ゼロから育てるのもきっと楽しいぞ!」
「それはそれで面倒くさそうだからパス」
けんもほろろな対応に、流石の怜央も心が折れかけた。
とりあえず、アリータの引き込みは難しいということがわかったところで、怜央の勧誘対象は他へと移った。
「ちなみに……リヴィアさん? もし興味があるならリヴィアさんもどうかなーなんて、思ったりしちゃうんですけどねー、ははは……」
怜央はチラッチラッと熱視線を送り、最早メンバー獲得に必死である。
だがその思いとは裏腹にリヴィアも乗り気ではなかった。
「私……ですか? お誘いはありがたいのですが……」
「ですが……?」
「やはり、私にはとても勤まるようには思えませんので遠慮をと……」
「いやいやそんなことないって! え、なに? リヴィアさん魔法とか使えないからって遠慮してる感じ?」
「そういうことではないのですが……すみません」
怜央は自分の布団に腰を下ろして放心気味に身体を倒した。
天を仰ぐその様は、当てが外れて予想以上に皆が乗ってこなかったことを意味していた。
「まじかー……。そうなると俺とシエロとコバートの3人……。立ち上げに必要な5人にはちと足らんな」
怜央がぼそりと呟くと、案の定ツッコミを入れた人物がいた。
それは勿論この場で唯一誘われなかった1人、テミスである。
「ちょっとちょっと! 私は!? 1人だけ除け者にするなんてお姉さん感心しないわ」
「誰がお姉さんじゃやかましい! シエロのお祖母様にも言われてたろ? 反社会的で異常心理だって。流石の僕もそういう人はちょっとねぇ」
「あら、そんなこと言うの。ふーん……?」
そう言うとテミスは自分のベットの上にどっさりと武器を取り出した。
その中からひとつの剣を手に取ると、反対の手に砥石を持ってシャッシャッと研いで手入れを始めた。
その音はわざと大きく聞こえるようにされたもので無言の圧力、脅しと言うべきものでもある。
だが、前提としてそもそも人は足りていない。
テミスにああいったものの、怜央は初めから誘う予定だった。
「……わかったわかった。テミスも入る?」
「入ってくださいお願いします――よ」
除け者にされたのが相当気に障ったのか、怜央には意地悪をした。
「くっ……。テミスさん……入ってください……」
という怜央の言葉では不十分だったようで、より一層研ぎ音を立てる。
怜央は我慢して絞り出すように声を出した。
「……お願いします」
「ふふん。そこまで言われたら仕方ないわね」
そう言うと手元の武器を瞬く間に片したテミス。
つまり、手入れが目的でなく、あくまで手段であったのだ。
怜央に誘われるためだけの。
しかしテミスが入るとしてもギルドメンバーは4人。
ギルド発足のための定数にはあと一人足りない状態であった。
シエロはそれを指摘する。
「しかし後1人足りないんですよね? 夏目様には何かお考えがあるのでしょうか?」
「お考えねー。……お考え。お考えは――今のとこ無いかな」
怜央は気まずそうに目を逸らすも、シエロは大して気になどしていなかった。
それどころか怜央を信頼し、ポジティブさを見せる。
「そうですか。でもきっと大丈夫ですよ。なんて言ったって夏目様ですから♡」
全くの謎理論であったが、その一声とシエロの屈託のない笑顔に怜央も元気づけられたのは間違いない。
「ああ、なんとかなるさ。なんとかならなくてもなんとかするよ」
そう言って最後まで、怜央が希望を捨てることはなかった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

伝説の霊獣達が住まう【生存率0%】の無人島に捨てられた少年はサバイバルを経ていかにして最強に至ったか
藤原みけ@雑魚将軍2巻発売中
ファンタジー
小さな村で平凡な日々を過ごしていた少年リオル。11歳の誕生日を迎え、両親に祝われながら幸せに眠りに着いた翌日、目を覚ますと全く知らないジャングルに居た。
そこは人類が滅ぼされ、伝説の霊獣達の住まう地獄のような無人島だった。
次々の襲い来る霊獣達にリオルは絶望しどん底に突き落とされるが、生き残るため戦うことを決意する。だが、現実は最弱のネズミの霊獣にすら敗北して……。
サバイバル生活の中、霊獣によって殺されかけたリオルは理解する。
弱ければ、何も得ることはできないと。
生きるためリオルはやがて力を求め始める。
堅実に努力を重ね少しずつ成長していくなか、やがて仲間(もふもふ?)に出会っていく。
地獄のような島でただの少年はいかにして最強へと至ったのか。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。


転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる