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初めての冒険編
11.ゴブリン退治2
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怜央は反射的に目を閉じた。
それが取りうる行動の中で1番の愚策と知りながら。
普通ならこの時点で、怜央の命は尽きてもおかしくはない。
だが幸いなことに、今は仲間が居た。
乾いた破裂音と共に、刃物ではなく肉塊がぶつかってきた怜央。
それはゴブリンの死体。
横にいたテミスがすれ違いざまに頭を撃ち抜いて倒してくれたのだった。
「ほら、ぼさっとしてると死ぬわよ? 囲まれてるんだから」
「まったく、ゴブリンの相手だなんて……。今日は最悪な1日ね」
「怜央、立て! いいか、俺の後ろにいろ! 絶対にお前を守ってやるからな!」
(やだなにこれイケメン! すごい皆がかっこよく見える不思議! 初日のイメージとは大違いだ!)
不意を突かれた急な戦闘だったが、怜央以外は即座に対応した。
テミスはルガーをぶっぱなし、コバートは百発百中の精度で弓を射掛ける。
アリータにいたっては魔法攻撃であろう、レーザー光線をゴブリンに直接あてて倒している。
普通に強いパーティーメンバーに、怜央は戦場においても余裕を保てた。
「はえー……。皆めっちゃ強い。俺マジでこのパーティーに要らん気がする」
眺めることしか出来ない怜央は必死に、今出来ることは何かを考えた。
皆が戦ってる中、直接戦闘できる能力のない怜央。
考えて考えて考えている間にも、わらわらと湧き出てくるゴブリン達は、出てきた側から皆によって倒されていく。
そして途中、ある結論が導き出される。
(――俺……なんもしなくていいな!! いやむしろ邪魔することになるかもしれないし、ここでじっとしていよう。……安全地帯で!)
若干なげやりになったのか、考えることから逃げ出したのかはわからないが、怜央は腕を組み戦況の観察を始めた。
それは怜央を囲む鉄壁の3人で生まれた余裕のお陰でもある。
そんな中ふと、アリータ目掛けて再び剣を投げつけようとするゴブリンが怜央の目に入った。
同じくそれに気づいたアリータは、反射的に剣に光線を当ててはね返そうと試みたが所詮光線。
鉄を焦がせても跳ね除けることはできない。
「しまっ……!」
アリータも選択の失敗に気付き、思わず声が漏れ出た。
このままではアリータが危ない。
そう直感した怜央は剣の軌道を見極めて、素手で抜き身の剣を弾き飛ばした。
捨て身の献身もあって無事、剣は明後日の方向に飛んでアリータに当たることは無かった。
そして間髪入れず、剣を投擲したゴブリンはアリータの光線によって焼き殺された。
アリータはすぐに、自分を庇った怜央の安否を気遣う。
「ちょっとアンタ! 腕は大丈夫!?」
「ああ、この通りなんの問題もない」
そこには直に剣を跳ね除けたとは思えない、まっさらでキレイな手があった。
「!? 素手だったわよね? 私の見間違い……?」
「いや、これは俺の能力だよ。さっき言おうとして邪魔されちゃったけど、守りに関しては自信があるんだ。攻撃はマジでまったくできないけどね」
「それより今は敵さんだ! 出てこなくなったけど全部倒したのか!? 40体のはずだが何体倒した!?」
臨戦態勢の皆に代わり、見える範囲の死体を声に出して数える怜央。
だがそれより早く、テミスが答えた。
「39よ。あと一体どこかにいるわね」
皆はテミスの言葉を受け気を抜くことなく索敵を行う。
すると目の優れたコバートがそれらしき何かを見つけた。
「いた! あっちの方向だ!」
コバートの合図する方向に皆が構えた。
その方向にある薮は、さっきのゴブリン達と異なり揺れる激しさが段違いだった。
それが何やら普通でないと一同は察したが、徐々に見え始めるその巨体で確信へと変わる。
「……!? あれはゴブリンなのか!?」
「ちょっとちょっと……いくら何でも大きすぎじゃない!?」
「……ひどいメタボね。少しダイエットした方がいいわ」
「やっべぇぞ……! ありゃ、ゴブリンはゴブリンでも、突然変異体かもしれん!」
そのゴブリンは体長2m50cm以上もある巨体で、両手にはそれぞれ太い剣が握られている。
それはエグゼキューショナーズソードを後先考えず肉厚にしましたというような、実に凶悪で荒唐無稽な剣。
本来ならば両手で握って持てるかどうかという重さであるにもかかわらず、そのゴブリンはを軽々と携えている。
体型からも予想できるが、相当な筋力の持ち主であることは間違いない。
普通のゴブリンよりも一際醜悪な風体をした変異体ゴブリンは、進路上にある木々を自慢の剣で凪切りながら距離を縮めてくる。
無論、ただ近寄るのを待つわけがなくコバート・テミス・アリータは思い思いに攻撃するのだが、どれも効果がなかった。
コバートの矢やテミスの弾丸、アリータの光線は軽々と振り回す剣に弾かれるか、運良く当たっても大したダメージになってない。
「くそっ! あの剣が邪魔で致命傷を与えられねえ!」
「じゃあ逃げるの?」
「冗談やめてよ! ゴブリン相手に逃げたとなれば一生の恥だわ!」
「じゃあどうすんだよ!? 無暗に立ち向かうのもそれはそれでバカだぜ!」
意見の食い違いで混乱する中でも敵は待ってくれない。
その太い剣を自在に操りメンバーに切りかかってくる。
その一撃の重さは地面から巻上がる砂埃の量から容易に察せられた。
生身で喰らえば一溜りも無い威力だと。
焦りが募るメンバーにあって、唯一攻撃にに参加していなかった怜央は冷静さを保ちながらゴブリンの観察を続けていた。
そのお陰もあってか、不意に勝利への道筋が思い浮かぶ。
「おい、あの剣ならどうにかできるかもしれんぞ!」
「はあ!? 魔力しかいじれないあんたに何が出来るっていうのよ!」
「まあまて、そう言わずに話だけでも聞いてくれって!」
「うっさいわね! あんたがいると足でまといなのよ! さっさと逃げてくれる!?」
プライドが邪魔して逃げたくないアリータは、この中でも1番余裕がなかった。
しかしテミスは違う。
この状況にあって怜央と同じかそれ以上に冷静さを保ち、むしろ楽しんでいる節さえ感じられた。
「なるほど。面白い考えね。やってみたらいいんじゃないかしら?」
テミスは怜央にアイコンタクトして実行を促す。
「えっ、俺まだ何も言ってな――」
「いいからほらっ、さっさとやってきなさい」
テミスは怜央の背中を強引に突き飛ばし、変異体ゴブリンの前まで突っ込ませた。
それを見たコバート、アリータは心底驚いた。
「おまっ、テミス! いい加減にしろよ!」
マジ切れしながら慌てて救出に向かったコバートを、テミスは引き止めた。
「いいから。見てなさいって」
「!?」
怜央は変異体ゴブリンと真っ向から対峙する形となった。
それが取りうる行動の中で1番の愚策と知りながら。
普通ならこの時点で、怜央の命は尽きてもおかしくはない。
だが幸いなことに、今は仲間が居た。
乾いた破裂音と共に、刃物ではなく肉塊がぶつかってきた怜央。
それはゴブリンの死体。
横にいたテミスがすれ違いざまに頭を撃ち抜いて倒してくれたのだった。
「ほら、ぼさっとしてると死ぬわよ? 囲まれてるんだから」
「まったく、ゴブリンの相手だなんて……。今日は最悪な1日ね」
「怜央、立て! いいか、俺の後ろにいろ! 絶対にお前を守ってやるからな!」
(やだなにこれイケメン! すごい皆がかっこよく見える不思議! 初日のイメージとは大違いだ!)
不意を突かれた急な戦闘だったが、怜央以外は即座に対応した。
テミスはルガーをぶっぱなし、コバートは百発百中の精度で弓を射掛ける。
アリータにいたっては魔法攻撃であろう、レーザー光線をゴブリンに直接あてて倒している。
普通に強いパーティーメンバーに、怜央は戦場においても余裕を保てた。
「はえー……。皆めっちゃ強い。俺マジでこのパーティーに要らん気がする」
眺めることしか出来ない怜央は必死に、今出来ることは何かを考えた。
皆が戦ってる中、直接戦闘できる能力のない怜央。
考えて考えて考えている間にも、わらわらと湧き出てくるゴブリン達は、出てきた側から皆によって倒されていく。
そして途中、ある結論が導き出される。
(――俺……なんもしなくていいな!! いやむしろ邪魔することになるかもしれないし、ここでじっとしていよう。……安全地帯で!)
若干なげやりになったのか、考えることから逃げ出したのかはわからないが、怜央は腕を組み戦況の観察を始めた。
それは怜央を囲む鉄壁の3人で生まれた余裕のお陰でもある。
そんな中ふと、アリータ目掛けて再び剣を投げつけようとするゴブリンが怜央の目に入った。
同じくそれに気づいたアリータは、反射的に剣に光線を当ててはね返そうと試みたが所詮光線。
鉄を焦がせても跳ね除けることはできない。
「しまっ……!」
アリータも選択の失敗に気付き、思わず声が漏れ出た。
このままではアリータが危ない。
そう直感した怜央は剣の軌道を見極めて、素手で抜き身の剣を弾き飛ばした。
捨て身の献身もあって無事、剣は明後日の方向に飛んでアリータに当たることは無かった。
そして間髪入れず、剣を投擲したゴブリンはアリータの光線によって焼き殺された。
アリータはすぐに、自分を庇った怜央の安否を気遣う。
「ちょっとアンタ! 腕は大丈夫!?」
「ああ、この通りなんの問題もない」
そこには直に剣を跳ね除けたとは思えない、まっさらでキレイな手があった。
「!? 素手だったわよね? 私の見間違い……?」
「いや、これは俺の能力だよ。さっき言おうとして邪魔されちゃったけど、守りに関しては自信があるんだ。攻撃はマジでまったくできないけどね」
「それより今は敵さんだ! 出てこなくなったけど全部倒したのか!? 40体のはずだが何体倒した!?」
臨戦態勢の皆に代わり、見える範囲の死体を声に出して数える怜央。
だがそれより早く、テミスが答えた。
「39よ。あと一体どこかにいるわね」
皆はテミスの言葉を受け気を抜くことなく索敵を行う。
すると目の優れたコバートがそれらしき何かを見つけた。
「いた! あっちの方向だ!」
コバートの合図する方向に皆が構えた。
その方向にある薮は、さっきのゴブリン達と異なり揺れる激しさが段違いだった。
それが何やら普通でないと一同は察したが、徐々に見え始めるその巨体で確信へと変わる。
「……!? あれはゴブリンなのか!?」
「ちょっとちょっと……いくら何でも大きすぎじゃない!?」
「……ひどいメタボね。少しダイエットした方がいいわ」
「やっべぇぞ……! ありゃ、ゴブリンはゴブリンでも、突然変異体かもしれん!」
そのゴブリンは体長2m50cm以上もある巨体で、両手にはそれぞれ太い剣が握られている。
それはエグゼキューショナーズソードを後先考えず肉厚にしましたというような、実に凶悪で荒唐無稽な剣。
本来ならば両手で握って持てるかどうかという重さであるにもかかわらず、そのゴブリンはを軽々と携えている。
体型からも予想できるが、相当な筋力の持ち主であることは間違いない。
普通のゴブリンよりも一際醜悪な風体をした変異体ゴブリンは、進路上にある木々を自慢の剣で凪切りながら距離を縮めてくる。
無論、ただ近寄るのを待つわけがなくコバート・テミス・アリータは思い思いに攻撃するのだが、どれも効果がなかった。
コバートの矢やテミスの弾丸、アリータの光線は軽々と振り回す剣に弾かれるか、運良く当たっても大したダメージになってない。
「くそっ! あの剣が邪魔で致命傷を与えられねえ!」
「じゃあ逃げるの?」
「冗談やめてよ! ゴブリン相手に逃げたとなれば一生の恥だわ!」
「じゃあどうすんだよ!? 無暗に立ち向かうのもそれはそれでバカだぜ!」
意見の食い違いで混乱する中でも敵は待ってくれない。
その太い剣を自在に操りメンバーに切りかかってくる。
その一撃の重さは地面から巻上がる砂埃の量から容易に察せられた。
生身で喰らえば一溜りも無い威力だと。
焦りが募るメンバーにあって、唯一攻撃にに参加していなかった怜央は冷静さを保ちながらゴブリンの観察を続けていた。
そのお陰もあってか、不意に勝利への道筋が思い浮かぶ。
「おい、あの剣ならどうにかできるかもしれんぞ!」
「はあ!? 魔力しかいじれないあんたに何が出来るっていうのよ!」
「まあまて、そう言わずに話だけでも聞いてくれって!」
「うっさいわね! あんたがいると足でまといなのよ! さっさと逃げてくれる!?」
プライドが邪魔して逃げたくないアリータは、この中でも1番余裕がなかった。
しかしテミスは違う。
この状況にあって怜央と同じかそれ以上に冷静さを保ち、むしろ楽しんでいる節さえ感じられた。
「なるほど。面白い考えね。やってみたらいいんじゃないかしら?」
テミスは怜央にアイコンタクトして実行を促す。
「えっ、俺まだ何も言ってな――」
「いいからほらっ、さっさとやってきなさい」
テミスは怜央の背中を強引に突き飛ばし、変異体ゴブリンの前まで突っ込ませた。
それを見たコバート、アリータは心底驚いた。
「おまっ、テミス! いい加減にしろよ!」
マジ切れしながら慌てて救出に向かったコバートを、テミスは引き止めた。
「いいから。見てなさいって」
「!?」
怜央は変異体ゴブリンと真っ向から対峙する形となった。
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