10 / 69
初めての冒険編
09.冒険センター
しおりを挟む
異世界生活2日目、怜央は朝6時に鳴る鐘の音で目が覚めた。
それは中央噴水広場脇にある大鐘楼から発せられたものだ。
耳元でなるアラームよりはるかに健全である。
他のメンバーの布団にも動きがあり、一日の始まりを予感させた。
◆◇◆
朝の準備を済ませ朝食を食べ終わった皆にコバートは指示を出した。
「じゃあ皆、スマホを出してくれ。初期アプリに剣と盾のアイコンのやつがあると思うんだがそれを開いて。さっきパーティの申し込みをやっといたから参加してくれ」
皆はスマホをいじり、コバートの言われた通りに操作する。
アリータは慣れてないようで苦戦していたが、怜央は現代生活で慣れていたため比較的容易だった。
コバートがレクチャーして皆の参加が完了すると移動を促した。
「よっしゃ! それじゃ少し移動するぜ」
「あそこか? 昨日行かなかった冒険センター」
「そう! 朝の散歩には丁度いい距離さ」
低血圧のアリータはゲンナリしていたが、他の皆の後をついて冒険センターへと向かうことになった。
◆◇◆
「しかしお前ら、改めて確認するけど本当にそれだけでいいのか?」
コバートの言うそれだけとは装備のことである。
コバートに関しては戦闘用の弓にナイフ、その他ポーションなどを幾つか持参していたのだが、他の皆にはそれが見られなかった。
テミスと怜央に関してはパッと見丸腰。
何ら特別な装備をしている様子もなかった。
アリータに関しては手乗りサイズの洋風ランプを腰につけていたが、それだけといえばそれだけ。
コバートが心配に思うのも無理の無いことだった。
「これだけあれば十分よ。他に何も要らないわ」
アリータは腰のランプを突き出し尊大な態度を取る。
それは自信の顕れかもしれない。
「私もよ」
「俺も」
コバートはジトーっとした目で皆を見た。
「本当に、頼むぜ皆……」
確証は無いが皆の自信に押されたコバートは冒険センターへと入っていった。
皆も後に続いて入っていく。
そこには幾つもの受け付けカウンターが並んでおり、休日の朝にも関わらず大勢の人で賑わいを見せていた。
「うわ、結構人いるなー」
人混みが好きでない怜央はげんなりとする。
テミスもあまり好きでないのか、服に付いたフードを被った。
「そりゃなー。ここはいつでも賑わってんよ。金目当てじゃなく冒険が好きだってやつも多いしな」
「そんなことどうでもいいから早くしてよ」
「そう急くなってツン子。今行くからよ。――皆ちょっとここで待っててくれ。手続きしてくる」
コバートは一人受け付けへ行って事務員と何か話しているようだった。
その間することの無い3人は無言で待機している。
怜央は流石に何か言った方がいいかと思い思案を重ねた。
「なあ、アリータ」
「……なによ」
「アリータって何歳なんだ?」
ずっと気になっていたことを、この機会に尋ねる怜央。
明らかに郡を抜いて幼いアリータに、飛び級で来たのかとか、普通に何歳だろうという疑問だ。
「レディにそれ聞くかしら? これだから地味男はダメなのよ! 」
「え……ごめん」
「……まあ別に隠すようなことでもないからいいわ。 私は25よ」
「……は? いや、えっ? ーーえっ?」
「怜央は気づかなかったの? ベルちゃんは吸血鬼よ」
アリータ・フォン・ベルナロッテが吸血鬼だと、この時気づいてなかったのは怜央だけだった。
しかし吸血鬼であることを聞いた途端、怜央の中のあるピースが次々はまっていく。
背が小さいこと、微妙に歳喰ってること、そして紅い瞳だったこと。
それら全てに納得がいき、謎の爽快感が訪れる。
「あー、なーる。そう言われるとそんな気がする」
アリータは溜息をついて、「こいつ大丈夫?」という反応をした。
気づけば手続きを済ませたコバートがこちらの方へと戻ってきた。
「今回取ってきた依頼は討伐系だ。さっきのアプリで起動して見てくれ。詳細が載ってる」
コバートはスマホをかかげ、ふりふりしている。
各自がスマホで確認すると、そこにはこう書かれていた。
――――――
【武装ゴブリン退治】
・依頼類別/討伐
・達成条件/ゴブリン×40の討伐
・階級制限/グリーン以下
・時間制限/無
・目的地/カンテレ村付近
・文明度/★★☆☆☆☆☆☆☆☆
・依頼人/カンテレ村村長 テラルテ
・報酬/50万ペグ
備考
新入生にお勧めの依頼。
ただし、討伐対象の数が多いためパーティー推奨。
――――――
上記の文言に加え、対象ゴブリンの写真、周囲の地図、依頼者の正確な所在地などが写真という形で載っていた。
「うわー。これ便利すぎない? すごいな」
「あくまで学園の目的は育成なんだろうよ。採算度外視じゃなけりゃここまでできないさ」
「何よこれ。こんな華のない仕事なんか取ってきて、所詮田舎者のチャラエルフというとこね」
「面白ければ何でもいいわ。さっさと行きましょ」
「ああよ。んじゃ、こっちきてくれ」
コバートが導いたのは受け付けフロアの隣の部屋。
そこには壁に沿って12個の大きな鏡が立てかけられていた。
また、その鏡の横には全て認証装置が埋め込まれていた。
他の生徒を見ていると、その機械と自分の指輪、若しくはスマホを重ねた後に鏡の中へと入っている様子が伺えた。
コバートは空いている鏡の前に皆を立たせると、認証装置に自分のスマホをかざした。
すると、鏡の反射は消えてどこか見知らぬ長閑そうな村の風景が映り込む。
「他の奴らの見て分かると思うけど、ここに指輪かスマホをかざした後鏡に突っ込めばいい。そうすると、事前に受けた依頼場所の近くまで飛ばしてくれるようになってる。いくぞ?」
コバートは鏡に触れると波紋が生じ、みるみるうちにその姿全てを飲み込んだ。
すると先程の風景の中にコバートが映り込み、早く来いと手招きをする。
口も動いていたので喋ってもいたのだろうが声は聞こえてこなかった。
その後はテミス、アリータと続き怜央も恐る恐る入った。
そしたらなんてことはない。
あっさりと、学園のある世界と違う、これまた別の異世界へと転移できてしまった。
それは中央噴水広場脇にある大鐘楼から発せられたものだ。
耳元でなるアラームよりはるかに健全である。
他のメンバーの布団にも動きがあり、一日の始まりを予感させた。
◆◇◆
朝の準備を済ませ朝食を食べ終わった皆にコバートは指示を出した。
「じゃあ皆、スマホを出してくれ。初期アプリに剣と盾のアイコンのやつがあると思うんだがそれを開いて。さっきパーティの申し込みをやっといたから参加してくれ」
皆はスマホをいじり、コバートの言われた通りに操作する。
アリータは慣れてないようで苦戦していたが、怜央は現代生活で慣れていたため比較的容易だった。
コバートがレクチャーして皆の参加が完了すると移動を促した。
「よっしゃ! それじゃ少し移動するぜ」
「あそこか? 昨日行かなかった冒険センター」
「そう! 朝の散歩には丁度いい距離さ」
低血圧のアリータはゲンナリしていたが、他の皆の後をついて冒険センターへと向かうことになった。
◆◇◆
「しかしお前ら、改めて確認するけど本当にそれだけでいいのか?」
コバートの言うそれだけとは装備のことである。
コバートに関しては戦闘用の弓にナイフ、その他ポーションなどを幾つか持参していたのだが、他の皆にはそれが見られなかった。
テミスと怜央に関してはパッと見丸腰。
何ら特別な装備をしている様子もなかった。
アリータに関しては手乗りサイズの洋風ランプを腰につけていたが、それだけといえばそれだけ。
コバートが心配に思うのも無理の無いことだった。
「これだけあれば十分よ。他に何も要らないわ」
アリータは腰のランプを突き出し尊大な態度を取る。
それは自信の顕れかもしれない。
「私もよ」
「俺も」
コバートはジトーっとした目で皆を見た。
「本当に、頼むぜ皆……」
確証は無いが皆の自信に押されたコバートは冒険センターへと入っていった。
皆も後に続いて入っていく。
そこには幾つもの受け付けカウンターが並んでおり、休日の朝にも関わらず大勢の人で賑わいを見せていた。
「うわ、結構人いるなー」
人混みが好きでない怜央はげんなりとする。
テミスもあまり好きでないのか、服に付いたフードを被った。
「そりゃなー。ここはいつでも賑わってんよ。金目当てじゃなく冒険が好きだってやつも多いしな」
「そんなことどうでもいいから早くしてよ」
「そう急くなってツン子。今行くからよ。――皆ちょっとここで待っててくれ。手続きしてくる」
コバートは一人受け付けへ行って事務員と何か話しているようだった。
その間することの無い3人は無言で待機している。
怜央は流石に何か言った方がいいかと思い思案を重ねた。
「なあ、アリータ」
「……なによ」
「アリータって何歳なんだ?」
ずっと気になっていたことを、この機会に尋ねる怜央。
明らかに郡を抜いて幼いアリータに、飛び級で来たのかとか、普通に何歳だろうという疑問だ。
「レディにそれ聞くかしら? これだから地味男はダメなのよ! 」
「え……ごめん」
「……まあ別に隠すようなことでもないからいいわ。 私は25よ」
「……は? いや、えっ? ーーえっ?」
「怜央は気づかなかったの? ベルちゃんは吸血鬼よ」
アリータ・フォン・ベルナロッテが吸血鬼だと、この時気づいてなかったのは怜央だけだった。
しかし吸血鬼であることを聞いた途端、怜央の中のあるピースが次々はまっていく。
背が小さいこと、微妙に歳喰ってること、そして紅い瞳だったこと。
それら全てに納得がいき、謎の爽快感が訪れる。
「あー、なーる。そう言われるとそんな気がする」
アリータは溜息をついて、「こいつ大丈夫?」という反応をした。
気づけば手続きを済ませたコバートがこちらの方へと戻ってきた。
「今回取ってきた依頼は討伐系だ。さっきのアプリで起動して見てくれ。詳細が載ってる」
コバートはスマホをかかげ、ふりふりしている。
各自がスマホで確認すると、そこにはこう書かれていた。
――――――
【武装ゴブリン退治】
・依頼類別/討伐
・達成条件/ゴブリン×40の討伐
・階級制限/グリーン以下
・時間制限/無
・目的地/カンテレ村付近
・文明度/★★☆☆☆☆☆☆☆☆
・依頼人/カンテレ村村長 テラルテ
・報酬/50万ペグ
備考
新入生にお勧めの依頼。
ただし、討伐対象の数が多いためパーティー推奨。
――――――
上記の文言に加え、対象ゴブリンの写真、周囲の地図、依頼者の正確な所在地などが写真という形で載っていた。
「うわー。これ便利すぎない? すごいな」
「あくまで学園の目的は育成なんだろうよ。採算度外視じゃなけりゃここまでできないさ」
「何よこれ。こんな華のない仕事なんか取ってきて、所詮田舎者のチャラエルフというとこね」
「面白ければ何でもいいわ。さっさと行きましょ」
「ああよ。んじゃ、こっちきてくれ」
コバートが導いたのは受け付けフロアの隣の部屋。
そこには壁に沿って12個の大きな鏡が立てかけられていた。
また、その鏡の横には全て認証装置が埋め込まれていた。
他の生徒を見ていると、その機械と自分の指輪、若しくはスマホを重ねた後に鏡の中へと入っている様子が伺えた。
コバートは空いている鏡の前に皆を立たせると、認証装置に自分のスマホをかざした。
すると、鏡の反射は消えてどこか見知らぬ長閑そうな村の風景が映り込む。
「他の奴らの見て分かると思うけど、ここに指輪かスマホをかざした後鏡に突っ込めばいい。そうすると、事前に受けた依頼場所の近くまで飛ばしてくれるようになってる。いくぞ?」
コバートは鏡に触れると波紋が生じ、みるみるうちにその姿全てを飲み込んだ。
すると先程の風景の中にコバートが映り込み、早く来いと手招きをする。
口も動いていたので喋ってもいたのだろうが声は聞こえてこなかった。
その後はテミス、アリータと続き怜央も恐る恐る入った。
そしたらなんてことはない。
あっさりと、学園のある世界と違う、これまた別の異世界へと転移できてしまった。
0
お気に入りに追加
12
あなたにおすすめの小説

伝説の霊獣達が住まう【生存率0%】の無人島に捨てられた少年はサバイバルを経ていかにして最強に至ったか
藤原みけ@雑魚将軍2巻発売中
ファンタジー
小さな村で平凡な日々を過ごしていた少年リオル。11歳の誕生日を迎え、両親に祝われながら幸せに眠りに着いた翌日、目を覚ますと全く知らないジャングルに居た。
そこは人類が滅ぼされ、伝説の霊獣達の住まう地獄のような無人島だった。
次々の襲い来る霊獣達にリオルは絶望しどん底に突き落とされるが、生き残るため戦うことを決意する。だが、現実は最弱のネズミの霊獣にすら敗北して……。
サバイバル生活の中、霊獣によって殺されかけたリオルは理解する。
弱ければ、何も得ることはできないと。
生きるためリオルはやがて力を求め始める。
堅実に努力を重ね少しずつ成長していくなか、やがて仲間(もふもふ?)に出会っていく。
地獄のような島でただの少年はいかにして最強へと至ったのか。

元おっさんの俺、公爵家嫡男に転生~普通にしてるだけなのに、次々と問題が降りかかってくる~
おとら@ 書籍発売中
ファンタジー
アルカディア王国の公爵家嫡男であるアレク(十六歳)はある日突然、前触れもなく前世の記憶を蘇らせる。
どうやら、それまでの自分はグータラ生活を送っていて、ろくでもない評判のようだ。
そんな中、アラフォー社畜だった前世の記憶が蘇り混乱しつつも、今の生活に慣れようとするが……。
その行動は以前とは違く見え、色々と勘違いをされる羽目に。
その結果、様々な女性に迫られることになる。
元婚約者にしてツンデレ王女、専属メイドのお調子者エルフ、決闘を仕掛けてくるクーデレ竜人姫、世話をすることなったドジっ子犬耳娘など……。
「ハーレムは嫌だァァァァ! どうしてこうなった!?」
今日も、そんな彼の悲鳴が響き渡る。


転生したら貴族の息子の友人A(庶民)になりました。
襲
ファンタジー
〈あらすじ〉
信号無視で突っ込んできたトラックに轢かれそうになった子どもを助けて代わりに轢かれた俺。
目が覚めると、そこは異世界!?
あぁ、よくあるやつか。
食堂兼居酒屋を営む両親の元に転生した俺は、庶民なのに、領主の息子、つまりは貴族の坊ちゃんと関わることに……
面倒ごとは御免なんだが。
魔力量“だけ”チートな主人公が、店を手伝いながら、学校で学びながら、冒険もしながら、領主の息子をからかいつつ(オイ)、のんびり(できたらいいな)ライフを満喫するお話。
誤字脱字の訂正、感想、などなど、お待ちしております。
やんわり決まってるけど、大体行き当たりばったりです。

Link's
黒砂糖デニーロ
ファンタジー
この世界には二つの存在がいる。
人類に仇なす不死の生物、"魔属”
そして魔属を殺せる唯一の異能者、"勇者”
人類と魔族の戦いはすでに千年もの間、続いている――
アオイ・イリスは人類の脅威と戦う勇者である。幼馴染のレン・シュミットはそんな彼女を聖剣鍛冶師として支える。
ある日、勇者連続失踪の調査を依頼されたアオイたち。ただの調査のはずが、都市存亡の戦いと、その影に蠢く陰謀に巻き込まれることに。
やがてそれは、世界の命運を分かつ事態に――
猪突猛進型少女の勇者と、気苦労耐えない幼馴染が繰り広げる怒涛のバトルアクション!

錬金術師が不遇なのってお前らだけの常識じゃん。
いいたか
ファンタジー
小説家になろうにて130万PVを達成!
この世界『アレスディア』には天職と呼ばれる物がある。
戦闘に秀でていて他を寄せ付けない程の力を持つ剣士や戦士などの戦闘系の天職や、鑑定士や聖女など様々な助けを担ってくれる補助系の天職、様々な天職の中にはこの『アストレア王国』をはじめ、いくつもの国では不遇とされ虐げられてきた鍛冶師や錬金術師などと言った生産系天職がある。
これは、そんな『アストレア王国』で不遇な天職を賜ってしまった違う世界『地球』の前世の記憶を蘇らせてしまった一人の少年の物語である。
彼の行く先は天国か?それとも...?
誤字報告は訂正後削除させていただきます。ありがとうございます。
小説家になろう、カクヨム、アルファポリスで連載中!
現在アルファポリス版は5話まで改稿中です。
うっかり女神さまからもらった『レベル9999』は使い切れないので、『譲渡』スキルで仲間を強化して最強パーティーを作ることにしました
akairo
ファンタジー
「ごめんなさい!貴方が死んだのは私のクシャミのせいなんです!」
帰宅途中に工事現場の足台が直撃して死んだ、早良 悠月(さわら ゆずき)が目覚めた目の前には女神さまが土下座待機をして待っていた。
謝る女神さまの手によって『ユズキ』として転生することになったが、その直後またもや女神さまの手違いによって、『レベル9999』と職業『譲渡士』という謎の職業を付与されてしまう。
しかし、女神さまの世界の最大レベルは99。
勇者や魔王よりも強いレベルのまま転生することになったユズキの、使い切ることもできないレベルの使い道は仲間に譲渡することだった──!?
転生先で出会ったエルフと魔族の少女。スローライフを掲げるユズキだったが、二人と共に世界を回ることで国を巻き込む争いへと巻き込まれていく。
※9月16日
タイトル変更致しました。
前タイトルは『レベル9999は転生した世界で使い切れないので、仲間にあげることにしました』になります。
仲間を強くして無双していく話です。
『小説家になろう』様でも公開しています。

クラス転移で神様に?
空見 大
ファンタジー
空想の中で自由を謳歌していた少年、晴人は、ある日突然現実と夢の境界を越えたような事態に巻き込まれる。
目覚めると彼は真っ白な空間にいた。
動揺するクラスメイト達、状況を掴めない彼の前に現れたのは「神」を名乗る怪しげな存在。彼はいままさにこのクラス全員が異世界へと送り込まれていると告げる。
神は異世界で生き抜く力を身に付けるため、自分に合った能力を自らの手で選び取れと告げる。クラスメイトが興奮と恐怖の狭間で動き出す中、自分の能力欄に違和感を覚えた晴人は手が進むままに動かすと他の者にはない力が自分の能力獲得欄にある事に気がついた。
龍神、邪神、魔神、妖精神、鍛治神、盗神。
六つの神の称号を手に入れ有頂天になる晴人だったが、クラスメイト達が続々と異世界に向かう中ただ一人取り残される。
神と二人っきりでなんとも言えない感覚を味わっていると、突如として鳴り響いた警告音と共に異世界に転生するという不穏な言葉を耳にする。
気が付けばクラスメイト達が転移してくる10年前の世界に転生した彼は、名前をエルピスに変え異世界で生きていくことになる──これは、夢見る少年が家族と運命の為に戦う物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる