もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!

結ノ葉

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本編

61.リエルの外出一日目………平和…平和すぎてちょっと…心ぱ…そんなことなかったわ

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「リー、僕はここまでだ。…気をつけて行っておいで」
「ありがとうございます。行って参ります、」

太陽がようやく顔を出してきた華の6時。
リエルはルーガイルに手を振替しながら目当ての列車に乗り込んだ。

今回リエルが乗ったのは、花月列車。

離島である星詠・パンクラス島に走る唯一の列車だ。今回リエルが乗るのは花月の中の紫陽花と名付けられている車両だ。

花月列車は紫陽花の他にも向日葵、金木犀、百日草等多くの車両があり、どれも人気である。

此等の車両の違いは唯一つ。それを利用する利用客だ。

例えば、リエルが今回利用する紫陽花は、女性の一人旅や旅行に使われることが殆どで、個室も多い。

向日葵の車両は完全家族向け、大きな部屋が有り、団体客や家族旅行等で使用されることが多い車両だ。

一方で紫陽花や向日葵と比べて金木犀は男性のみが乗る列車。
他の車両に比べてサービスは少ないが、華の都からパンクラス島までの移動時間は凡そ30分。

完全個室で机や椅子等の家具も設置してある為学習室として使う人もいる。

学園に通うために其の列車に乗ってきている男子生徒も少なくない。

が、今回リエルが向かうのは遠い異国の地。

目的地につくまで約3日もある。リエルは2日前に詰めたばかりの本をキャリーケースから出し、新しいページに手をかけた。

「お客様、お飲み物は…」
「では…ヤミーを少し頂けますか?」
「畏まりました。失礼いたします。」

本を読み始めてから1時間。

リエルは時々掛かる声に答えながら、時折外の景色に目を向けて手元にある透き通った赤茶色の其れを口に運び、口元に笑みを浮かべた。

持ってきた本の一冊目を読み終わった所で、リエルはベッドの側にキャリーケースを置いて、荷ほどきを始めた。

とはいえ、急遽準備した為キャリーケースの中に入っているものは少ない。

トオリから貰った3冊の文庫本、決済用のカード、シルヴェルのメイク用品と洗顔。それからナイトキャップを入れたヘアケアグッズ。が入った4つの袋。唯それだけが大きなキャリーケースの中に入っていた。

ヘアケアグッズと洗顔に使う物のみを取り出したリエルはもう一度キャリーケースを部屋の隅に置き、外の景色に目を移した。

ガラス越しにリエルの眼の前に広がるのは小さくなった島に無数の星が煌めく満天の星空、満潮になったことで現れた自然の鏡。

「わぁ………綺麗…」

鏡は空を映し、静かな夜の海の上をこの列車だけが走っている。

一面に広がった星空は、絵のように美しくリエルの目を一瞬にして盗んでしまった。

「あっ…写真……」いそいそとカメラを準備したリエルは、直ぐ様その美しい景色をカメラに収めた。

直ぐ様取った写真をアシュルト等に送ったリエルは窓際のカーテンを閉め、早速スリッパに足を通し部屋についているバスルームに向かった。

バスルームの中に入ると、其処には先程と少し違う景色が広がっていた。
バスルームは先程の部屋よりも低い位置にあるらしく、先程とは違い海面が直ぐ側にあった。

目の前にある窓腰に見る景色に息を吐きながら、ヘアケアをし終えたリエルは濡れたままの髪をタオルで包みながら鏡の前で腰を下ろした。

備え付けてあるドライヤーで髪を乾かしながらリエルはこのあとの予定をチェックして、ヘアアイロンと髪紐をキャリーケースから出した。

ドライヤーが音を立てて止まったところで一旦髪を溶かし、ヘアアイロンを塗った髪を分けたら32mmのコテで巻いていく。

因みにリエルはコテを一人で扱うのは何気に初めてである。

先ずは毛先を避けて髪をコテで挟み、耳元までクルクルと持っていくのだが…

「熱っ……」初心者がそう簡単に扱えるわけもなく、首元や耳の後ろに当たりながらもやっとの思いで巻いた頃にはリエルの腕は限界を迎えていた。

が、ここまで持ってこられればリエルの技術の見せ所。

前髪とサイドの髪を一旦ピンで止め、先程緩く巻いた髪を小さなゴムを使い上の方で纏める。

纏められたらその上から紙紐で結んで…前髪の片方だけをピンで止めたら完成。

メイクはこの後遠出するわけではないので軽く保湿のためのリップとまつげを上げて……「ん、大丈夫ね」リエルは鏡の前で全身を確認したあと、ラウンジに足を勧めた。

ラウンジと言ってもリエルはまだ未成年、ラウンジと言う名の食事処だ。

「リエル様、こちらに御座います。只今担当を……」「はい、よろしくお願いします」

ラウンジに着いたリエルは乗務員に案内されるがままに個室に入り、食事を堪能した。

と言っても、リエルは態々食事のためだけに身なりを整えてラウンジに来た訳ではない。

食事を摂るだけなら部屋から動かなくても良い。ではなぜ態々リエルがここまで来たのかというと…

「リエル様、お初にお目にかかります私この列車の…」「まぁ、お父様の…此方こそ今回は……」「…それは勿論に御座います。」

「リエル様。今お時間を頂いても…」「まぁ!勿論です。まさか先生にお会いできるだなんて…」「先生などそんな…身に余る言葉です。所で先日のシルヴェルのデザインなのですが…」

「リルー!元気だったか~?」「ルトラ様…えぇ、私は元気です。ルトラ様も…お元気そうで何よりです」「ありがとな!所で早速なんだけどさ、この間のシュルテンヴェル婦人が持ってたアレって…」「お作りしましょうか?」「本当か!頼む!来月18番目の妹の入園式でさ~」

「リー、元気そうね、」「お姉様、何時からそこに?」「つい先程よ、話し相手になってくれる?」「勿論です、あ、私お姉様に渡したいものが…」

ひとえに顔を合わせておくためである。

パンクラス島を走る唯一の列車であるこの花月列車は様々な人が乗車する。

小さな子供からご年配の老夫婦、地元の人々から学者や貴族まで、様々な人が乗るのだ。

リエルは幼い頃から列車に乗るときに"様々な人と顔を合わせなさい。其れが貴方の人脈と価値観を広めてくれるわ"そう母から教わっているため、毎回様々な人が集うラウンジに足を運ぶようにしている。

シュルテンヴェルの娘として、シルヴェルのデザイナーとして、そしてルナスーヴェルク学園の臨時の副会長としてここに居る以上様々な人に会い、話して置かなければならない。

例えば一番最初に声をかけてきた初老のスーツを着た姿勢の良い人物はこの列車の責任者で繋がりはお父様。

二番目に声をかけてきた美しいスカーフを身にまとっているのはその道で知らない人はいない衣装デザイナー。繋がりはシルヴェルと学園のOB。

三番目に声をかけてきたのは手芸店の跡取り息子。大量の服やアクセサリーを作るシルヴェルにとって欠かせない存在だ。繋がりは、共通の友人と私。

四番目に声をかけてきた儚げな雰囲気を醸し出している美女はお母様の親戚筋のモデルをやっているお姉様。繋がりは、お母様と私。


シュルテンヴェルは何も昔からお金持ちだったわけではない。

昔のシュルテンヴェルの名前の価値は、唯の王家と血の繋がりがある一貴族。それだけだった

が、シュルテンヴェルの当主はその名に甘えることはなく、様々な方面に力を伸ばした。

シュルテンヴェルの前当主達が気づきあげた恐ろしいほどの人脈は、シュルテンヴェルが銀行、電子機器、鉱山、物流、 アパレル関係から食品店、果てには装飾品まで手掛ける世界的複合企業になる事を可能にしたのだ。

人と人を結び、道を作る。そしてそれは巡り巡って経済を回す。

権力が、地位があるだけでは誰も見知らぬ貴族に着いていきたいだなんて思わない。

過去の、過去を生きた当主とそれを支えた者のお陰でシュルテンヴェルは成り立っているのだ。

だからこそリエルは現在でも人とのつながりを大切にするし、よっぽどのことがない限り縁を切る等あり得ない。

だからといって……
『リル!!聞いて!第二王子が!!』流石に真夜中にいきなり電話をかけてきた義妹に何も思わないわけではないわ……

お願いだから静かに寝させて!!

_______________
お休みさせていただいている間にも多くの女神様に見て頂くことが出来て、とても嬉しく思っております!ほんっとうにありがとうございます(泣)

テストが終わった~!やった~!長かったよぅ…

今回数学はいつも通り嫌i((難しかったけど地理も難しかった…何なら世界史除く社会系ムズスギ…、

ヒエン……

でもでも!この後はもう午前出終わる……ひゃっは~!!

昨日の朝3時に写真撮影を思い出したのは内緒デ…(ついでに二重マッサージをやってたのも…シーッ)

イベント??3つ目の倉庫まで攻略しましたが何か?え?姫さんを手に入れようと??え~そんな…まさか……ね?い、いや…一文字を揃えたいとか…思ってないよ???

本日お誕生日キャラは…170cm超えの犬型宇宙生物と、練習が恐ろしく完璧なバスケ部マネとお久しぶりです!頭に骨を被った若頭補佐!!

あのバスケ部……幾ら相手が主人公とはいえ何であんなにすぐ負けちゃったの???推し…、推しが負け…、いやぁ!!

本日お誕生日の方の誕生花は…カランコエ 「幸福を告げる」「たくさんの小さな思い出」「おおらかな心」・ラナンキュラス 「とても魅力的」「晴れやかな魅力」「光輝を放つ」・バラ 「愛」「美」

スーーーーッ…………ちょっと聖女様多すぎません!?(80セベク)

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