もしかしてこの世界美醜逆転?………はっ、勝った!妹よ、そのブサメン第2王子は喜んで差し上げますわ!

結ノ葉

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本編

57.この学園に入ってからトラブル続きなの……何で私にはトラブルが舞い込んでくるのかしら…

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あれから授業が終わり、まだ他の授業が入っているというイオネスとは別れ、リエルはある人物を探して一人本校舎に足を踏み入れた。

「確か…此方のはず…」

前に歩いたことのある道を記憶を元に廊下を進む。

様々な目が向けられているが不思議なことに自己紹介の時とは違い、緊張したりはしなかった。

「ねぇ、其処の可愛い一年生ちゃん、俺ツヴェルフっていうんだけどさ~」

「……」が、緊張しないだけでリエルの初対面の異性への恐怖感は消えていなかった。

「ねぇ、ちょっと聞いてる?おーい、」
無言で固まったリエルを前に目の前の男子は諦めずに声をかけてきた。

「通してください、」
そう言ってリエルが足を動かしたその時、目の前の男子の横を通り抜けようとしたリエルの腕が強く掴まれた。

「なっ…」掴んできた手を無理やり解こうと腕を動かしたリエルは一寸も動かない自身の腕と腕を掴みながらニヤニヤと嫌な笑みを浮かべる目の前の人物を見たことで、一瞬にして途轍もない嫌悪感と恐怖心に支配された。

「まぁまぁ。ちょっと一緒に来るだけだからさ~、な?」

「(離して)」そう言いたかったはずのリエルの口はこの異常事態に思い通りに声を出すことができず、ぁ、や…と声にならない音をこぼすだけだった。

否定の言葉を出すことができないリエルを見て何を思ったか男は更に腕を強く掴み、無理矢理リエルのその小さな体を引っ張った。

何とかその場で留まろうと足に力を入れるが、其れも圧倒的な力の前には意味などなく…

リエルの必死の抵抗も虚しく、空き教室の中に腕を引かれ、リエルはこの世界に来て一番の絶望を覚えたその時、「貴様、何をやっている。」リエルの腕を掴んで話さなかったその腕が分厚い辞書で叩かれた。

リエルがどれだけ抵抗しても取れなかったその手が呆気なく離れた。
見知った人物が現れたことによる安心から力が抜け、体を後ろに倒したリエルを支えたのは先程の声の持ち主で…

「おっと…、貴方は、、リエル・シュルテンヴェルさんでしたか。念の為聞きますが合意では…」
「っ…」パクパクと音すら出ない自身の口元を手で抑えながらリエルは一生懸命に首を横に降った。

「分かりました。少しお待ちを」
自分に背を向け腕を抑えながらのたうち回っている男の方に向かっていった教師にリエルはその場でしゃがみ込み、深い息を吐いた。

自身の今も震える腕をもう片方の手で掴みながら、バクバクと嫌な音を立てる心臓の上に押さえ付けるように置いた。

リエルが一人で蹲り始めてからどのくらい経っただろうか。数分にも、数時間が経ったようにも感じる。

目の前に出来た影にふっと顔を上げる。

「はぁ…はぁ…、リル、平気?」
「っ…、リー怪我はないかい?」

汗を流し、息を切らしながら此方に声を掛ける自身の婚約者の姿にリエルは心のなかで教師が何処かに行った後からずっと張り詰めていた緊張の糸が"プツン"そう音を立て解け落ちたのを感じた。

リエルの大きな瞳から涙がポロポロと溢れ落ち、顎を伝って落ちた水滴が服に染み込んで跡をつける。

ハンカチで目元を抑えながらヴェルカに支えられ、ヴァネッサ寮の客室に足を踏み入れる。

「呼んでくるから少し待ってて!」
部屋に入るなりそう言って部屋を出たヴェルカにリエルは罪悪感に押しつぶされそうになっていた。

ルーガイルと二人、無言の中ティーポットを動かす音だけが聞こえる。

ルーガイルが紅茶を準備をしている際、
「何で…私は他の方(転生者)のように出来ないのでしょうか…。私には何の力もない…」そうリエルがポツリと言葉を溢す。

そのリエルの言葉にルーガイルは肯定するでもなく、否定するでもなく只無言でリエルの目の前に入れたばかりの紅茶を差し出した。

「確かにリーは今、力を持っていない。あるとしても其れは家のお陰で手に入れたものだろう、」「っ…」

「でも、それがどうしたと言うんだ、」「っ…力が有ればあんなことには……」
「残念だけれど力が合ったとしてもあれを回避することはできないよ、何故なら君はまだ力の使い方を学んでいないのだから。」「使い方…?」

ルーガイルの言葉に思わず首を傾げる。

「そう、力だけを持っていてもそれを使えなければ意味はない。本来リエルの様なご令嬢は力もその力の使い方も覚える必要はない。けれど、此処は学園。此処はもう既に社会の場、使い方を知らなかった。では済まされない。」「…使い方…」「そう、使い方。そしてその使い方を教えるのは…この学園だ。」

「此れは君の婚約者の立場ではない、生徒会の立場の言葉だ。本来安全で在るべき学園で君を危険に合わせて、恐怖に晒してしまって本当に申し訳ない。

何が婚約者だ…僕は君を守る何て偉そうに言っておきながら何もできていないじゃないか…」

リエルは勢いよく顔を上げた。リエルは此方に頭を下げながら両手をギュッと力強く握り込んでいるルーガイルにリエルは涙を流しながら首を横に振った。

ルーガイルはとても誠実で真面目な人だと、改めてリエルはそう思った。

生徒会に入って、忙しいはずなのに婚約者でしかない私を気にかけて…私が一番欲しい言葉をくれる。

「君を守れなくてごめん…」

泣きそうな、無理矢理作ったようなその笑顔で、真っ直ぐな言葉を贈ってくれるのだから。

「ルー様はもう…私を十分守ってくれています…」

静かに首を振るルー様を前にに私は黙ることしかできなくて…

「僕のせいだ…」

それが何を指した物なのか、ルー様を見て分からないなんて事は無かった。

「謝って許されることではないのはもう分かっているんだ。
只僕の思っていることを知ってもらいたかっただけだから…、もしまたリエルを傷つける人物が現れたのなら…」

ぞっとして腰を少し浮かせる。
「今度こそ…絶対に」
ルー様が優しすぎるから忘れてしまいそうになるけれど、

冷え切ったよく通る声、動くことなくずっとこちらを見つめている大きな瞳。

ふとした瞬間に垣間見えるその決して変わることの無い「強さ」

「僕がどんな力を使ってでも守って見せる。」

そう言い切ったルーガイルを見て、リエルはこう思うのだ。
ルーガイルは間違いなくこの学園の生徒会の生徒で、フェルシュテル公爵家長男で…

"人の上に立つべき人"なのだ。と、

________________
何時も多くの女神様に見て頂くことが出来て、とっても嬉しく思っております!

いつもこんな駄作を読んでくださりありがとうございます。

今日は…爪が死んだ日…
いやね?今日体育でバスケをしておりまして…上手い人、上手い人、上手い人の中に初心者(私)のグループでしたのね?

で、パスカットを無理してやって…爪折りました…イッタイ!!え?次もお願い?……爪折るのを?
_
夜ご飯お外に食べに行ったの…珍しく…久しぶりに下ライン書いたら全然左右対称にならなくて…

わかる方います?アイラインと下ライン絶対に左右非対称なの…つら…

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