22 / 85
本編
21.そういう事……って…へ?ま、またやるの…?もう何年もやってないのに……!
しおりを挟む
二人が話していた所で婦人に声がかかった。
「おや、来ていたんですね。店の事ですか?」
「えぇ、店の事と、後お嬢様のレッスンのことで…」
「成程…、ティーポット等はいつものところに、」
「ありがとう、家に新しい紅茶が届いたの帰ったら一緒に飲みましょ、」
「勿論です。ではまた後で、」
「えぇ、」
リエルの目の前で会話を交えているのは執事長の、
ハーヴェン・アールレイ。ハーヴェンが話しかけた婦人は
シルヴェル第二号店の水の園支店で店長を務める、
ハルノ・アールレイである。
察しがいい人にはわかったかもしれないが、
名前でわかる通りリエルの前に現れた婦人は
シュルテンヴェル家の執事長ハーヴェンの妻で
リエルのマナー講師ある。
ハルノはリエルの幼い頃からの憧れの人物であった。
いつも落ち着いていて、美しく、包容力があり、
所作がとても綺麗でリエルは将来大人になったらハルノ姉様のようになるのだと、
周りの使用人や比較的仲の良い料理人達に宣言していた程である。
まぁ、その言葉を実行する前に引きこもってしまったのだが…
「ハルノ姉様、お母様にご用事ですか?先程お母様はあちらに走っていかれてしまったのですが…」
「走って…何たる事…。リル様には後でお叱りが入りますからお嬢様は真似をしてはいけませんよ、ハルノとの約束です。」
そう言って、こちらに微笑むハルノにリエルは何度も頷いた。
「あの、ハルノ姉様は何で家に?レッスンと聞こえたのですがまだリゼルはレッスンを受ける年齢では…」
「あら、あの子のレッスンではありませんよ。もしやお母様から何も聞いて居られない?」
不思議そうに首を傾げながらこちらに問うてくるハルノにリエルはコクリと頷いた。
「あらあら…、今回のレッスンの生徒はリエルお嬢様。貴方ですよ、」
そう言ってまた微笑み、話し始めるハルノ。しかし、
「私…?でも私のレッスンはもう終わって…」
そう、リエルのレッスンはリエルが引きこもり始める前に終了しているのだ。
所詮淑女レッスンと言われるもので、シュルテンヴェルの家に生まれた女子は全員受ける事になっている。
主に行われるのはプロトコールとテーブルマナーで、
プロトコールとは儀礼上のルールであり、他の家との交流を推進するための潤滑油になるもの、
テーブルマナーではその名の通り、食器の持ち方や食べ方のマナーを教わるもので、
貴族の娘は生まれて3年たった頃から身内、または親族の女性から手ほどきを受ける。
特にリエルはシュルテンヴェルの家の長女ということで二歳半から、
ハルノに手ほどきを受けており約3年で合格点を貰ってそのレッスンは終了しているはずである。
「えぇ、淑女レッスンはもう終わっておられます。」
「なら…「これからお嬢様に行っていただくのは『花嫁修業』です。」
なら何故、そう言おうとしたリエルの言葉に被せるようにハルノは少し興奮気味に話し始めた。
「良いですか、お嬢様。
花嫁修業とは本来フィニッシングスクールに通い学ぶものを家で行うことを指します。
主に学問や教養、芸術、衣装の流行りなどを学ぶことでで行うことで将来の婚約生活に活かすのです。
料理は基本料理人に任せるものなのでしなくとも大丈夫ですが…
お嬢様の希望があればレッスン内容に入れることも可能ですよ。いかがなさいますか?」
そう一息で言い切ったハルノにリエルは思わず感嘆の声を漏らしそうになった。
「料理…どんなものを作るの…?」
「そうですね…、食材の扱い方や切り方を学んだあとに、グラタンやオムライス等の軽食やスイーツを作ることになると思いますよ、」
「(グラタンやオムライスならそんなに難しくないわね…)料理も受けるわ、でも…」
「?はい、どうかなさいましたか?」
「そんなに頼んでしまって…姉様の負担が大きくなってしまうんじゃ…」
そう、リエルはそこが心配だったのだ。
幾ら自分の尊敬するハルノだとしても学問や教養・芸術・衣装の流行り等をすべてお願いするのはハルノへの負担が余りにも大きすぎるのでは…と、
そう、申し訳無さそうに言うリエルにハルノは
「あらあら、大丈夫ですよ。今回は前回と違いきちんと他の方にもお願いをしているの、」
と、何でもないかのように言った。
「そう…なの?そういえばお母様がそんなことを言っていた気が…」
「はい、教養と芸術は私が、学問はお嬢様の婚約候補の一人でもあらせられるリンフェルト家の方が担当で、衣装に関してはお嬢様もよく知っておられる方ですよ、」
「私が…よく知っている?」
「えぇ、シルヴェル第三号店・翠の園支店の店長シノアリス・シュルバードが担当します」
「アリスが!?でもお店は…」
「その間は副店長が店長の代行をするそうです」
「そ、そうなのね…」
「はい、因みに明日から順に教養、学問、衣装、芸術、料理と、順番に組み込んでいきますので知っておいてくださいね、」
ハルノはそうにこやかにリエルに伝え、その後使用人に呼ばれ部屋を出ていった。
「待って…引きこもってた間レッスンをやっていなかった分絶対に体力は落ちているわよね……何かしないと…」
________________
昨日スマホの充電が落ちて書いてたデータすべて吹っ飛びました。メンタル死にました。唯ノ葉です。
いつもこんな駄作を読んでくださっている女神様方…ありがとうございます…感謝しかありません(´;ω;`)ウッ…
あれですね、私の学校もう少しで文化祭なんですが、その一週間後にテストがあって、誕生日もあって、部活の展示もあって……今から気が遠くなりますわ…
家の弟さんはもうすぐで体育祭だそうです……
当日雨ふるんじゃ無い……?
「やばっ、サイコロ足らない…」by,イベントで死にそうな審神者
「ルールは守るべきものだ。何を当たり前のことを…」by.ゲーム好きの当主様
「あ!また来てくれたんですね!何をして遊びますか?」by.怪力の庭師(ガードナー)
「お!また来てくれたんだな!カリーでも食べるか?by.とてつもなく博識な第26王子
「おや、来ていたんですね。店の事ですか?」
「えぇ、店の事と、後お嬢様のレッスンのことで…」
「成程…、ティーポット等はいつものところに、」
「ありがとう、家に新しい紅茶が届いたの帰ったら一緒に飲みましょ、」
「勿論です。ではまた後で、」
「えぇ、」
リエルの目の前で会話を交えているのは執事長の、
ハーヴェン・アールレイ。ハーヴェンが話しかけた婦人は
シルヴェル第二号店の水の園支店で店長を務める、
ハルノ・アールレイである。
察しがいい人にはわかったかもしれないが、
名前でわかる通りリエルの前に現れた婦人は
シュルテンヴェル家の執事長ハーヴェンの妻で
リエルのマナー講師ある。
ハルノはリエルの幼い頃からの憧れの人物であった。
いつも落ち着いていて、美しく、包容力があり、
所作がとても綺麗でリエルは将来大人になったらハルノ姉様のようになるのだと、
周りの使用人や比較的仲の良い料理人達に宣言していた程である。
まぁ、その言葉を実行する前に引きこもってしまったのだが…
「ハルノ姉様、お母様にご用事ですか?先程お母様はあちらに走っていかれてしまったのですが…」
「走って…何たる事…。リル様には後でお叱りが入りますからお嬢様は真似をしてはいけませんよ、ハルノとの約束です。」
そう言って、こちらに微笑むハルノにリエルは何度も頷いた。
「あの、ハルノ姉様は何で家に?レッスンと聞こえたのですがまだリゼルはレッスンを受ける年齢では…」
「あら、あの子のレッスンではありませんよ。もしやお母様から何も聞いて居られない?」
不思議そうに首を傾げながらこちらに問うてくるハルノにリエルはコクリと頷いた。
「あらあら…、今回のレッスンの生徒はリエルお嬢様。貴方ですよ、」
そう言ってまた微笑み、話し始めるハルノ。しかし、
「私…?でも私のレッスンはもう終わって…」
そう、リエルのレッスンはリエルが引きこもり始める前に終了しているのだ。
所詮淑女レッスンと言われるもので、シュルテンヴェルの家に生まれた女子は全員受ける事になっている。
主に行われるのはプロトコールとテーブルマナーで、
プロトコールとは儀礼上のルールであり、他の家との交流を推進するための潤滑油になるもの、
テーブルマナーではその名の通り、食器の持ち方や食べ方のマナーを教わるもので、
貴族の娘は生まれて3年たった頃から身内、または親族の女性から手ほどきを受ける。
特にリエルはシュルテンヴェルの家の長女ということで二歳半から、
ハルノに手ほどきを受けており約3年で合格点を貰ってそのレッスンは終了しているはずである。
「えぇ、淑女レッスンはもう終わっておられます。」
「なら…「これからお嬢様に行っていただくのは『花嫁修業』です。」
なら何故、そう言おうとしたリエルの言葉に被せるようにハルノは少し興奮気味に話し始めた。
「良いですか、お嬢様。
花嫁修業とは本来フィニッシングスクールに通い学ぶものを家で行うことを指します。
主に学問や教養、芸術、衣装の流行りなどを学ぶことでで行うことで将来の婚約生活に活かすのです。
料理は基本料理人に任せるものなのでしなくとも大丈夫ですが…
お嬢様の希望があればレッスン内容に入れることも可能ですよ。いかがなさいますか?」
そう一息で言い切ったハルノにリエルは思わず感嘆の声を漏らしそうになった。
「料理…どんなものを作るの…?」
「そうですね…、食材の扱い方や切り方を学んだあとに、グラタンやオムライス等の軽食やスイーツを作ることになると思いますよ、」
「(グラタンやオムライスならそんなに難しくないわね…)料理も受けるわ、でも…」
「?はい、どうかなさいましたか?」
「そんなに頼んでしまって…姉様の負担が大きくなってしまうんじゃ…」
そう、リエルはそこが心配だったのだ。
幾ら自分の尊敬するハルノだとしても学問や教養・芸術・衣装の流行り等をすべてお願いするのはハルノへの負担が余りにも大きすぎるのでは…と、
そう、申し訳無さそうに言うリエルにハルノは
「あらあら、大丈夫ですよ。今回は前回と違いきちんと他の方にもお願いをしているの、」
と、何でもないかのように言った。
「そう…なの?そういえばお母様がそんなことを言っていた気が…」
「はい、教養と芸術は私が、学問はお嬢様の婚約候補の一人でもあらせられるリンフェルト家の方が担当で、衣装に関してはお嬢様もよく知っておられる方ですよ、」
「私が…よく知っている?」
「えぇ、シルヴェル第三号店・翠の園支店の店長シノアリス・シュルバードが担当します」
「アリスが!?でもお店は…」
「その間は副店長が店長の代行をするそうです」
「そ、そうなのね…」
「はい、因みに明日から順に教養、学問、衣装、芸術、料理と、順番に組み込んでいきますので知っておいてくださいね、」
ハルノはそうにこやかにリエルに伝え、その後使用人に呼ばれ部屋を出ていった。
「待って…引きこもってた間レッスンをやっていなかった分絶対に体力は落ちているわよね……何かしないと…」
________________
昨日スマホの充電が落ちて書いてたデータすべて吹っ飛びました。メンタル死にました。唯ノ葉です。
いつもこんな駄作を読んでくださっている女神様方…ありがとうございます…感謝しかありません(´;ω;`)ウッ…
あれですね、私の学校もう少しで文化祭なんですが、その一週間後にテストがあって、誕生日もあって、部活の展示もあって……今から気が遠くなりますわ…
家の弟さんはもうすぐで体育祭だそうです……
当日雨ふるんじゃ無い……?
「やばっ、サイコロ足らない…」by,イベントで死にそうな審神者
「ルールは守るべきものだ。何を当たり前のことを…」by.ゲーム好きの当主様
「あ!また来てくれたんですね!何をして遊びますか?」by.怪力の庭師(ガードナー)
「お!また来てくれたんだな!カリーでも食べるか?by.とてつもなく博識な第26王子
2
お気に入りに追加
292
あなたにおすすめの小説

異世界転生〜色いろあって世界最強!?〜
野の木
恋愛
気付いたら、見知らぬ場所に。
生まれ変わった?ここって異世界!?
しかも家族全員美男美女…なのになんで私だけ黒髪黒眼平凡顔の前世の姿のままなの!?
えっ、絶世の美女?黒は美人の証?
いやいや、この世界の人って目悪いの?
前世の記憶を持ったまま異世界転生した主人公。
しかもそこは、色により全てが決まる世界だった!?

天使は女神を恋願う
紅子
恋愛
美醜が逆転した世界に召喚された私は、この不憫な傾国級の美青年を幸せにしてみせる!この世界でどれだけ醜いと言われていても、私にとっては麗しき天使様。手放してなるものか!
女神様の導きにより、心に深い傷を持つ男女が出会い、イチャイチャしながらお互いに心を暖めていく、という、どう頑張っても砂糖が量産されるお話し。
R15は、念のため。設定ゆるゆる、ご都合主義の自己満足な世界のため、合わない方は、読むのをお止めくださいm(__)m
20話完結済み
毎日00:00に更新予定

美醜逆転異世界で、非モテなのに前向きな騎士様が素敵です
花野はる
恋愛
先祖返りで醜い容貌に生まれてしまったセドリック・ローランド、18歳は非モテの騎士副団長。
けれども曽祖父が同じ醜さでありながら、愛する人と幸せな一生を送ったと祖父から聞いて育ったセドリックは、顔を隠すことなく前向きに希望を持って生きている。けれどやはりこの世界の女性からは忌み嫌われ、中身を見ようとしてくれる人はいない。
そんな中、セドリックの元に異世界の稀人がやって来た!外見はこんなでも、中身で勝負し、専属護衛になりたいと頑張るセドリックだが……。
醜いイケメン騎士とぽっちゃり喪女のラブストーリーです。
多分短い話になると思われます。
サクサク読めるように、一話ずつを短めにしてみました。
旦那様が多すぎて困っています!? 〜逆ハー異世界ラブコメ〜
ことりとりとん
恋愛
男女比8:1の逆ハーレム異世界に転移してしまった女子大生・大森泉
転移早々旦那さんが6人もできて、しかも魔力無限チートがあると教えられて!?
のんびりまったり暮らしたいのにいつの間にか国を救うハメになりました……
イケメン山盛りの逆ハーです
前半はラブラブまったりの予定。後半で主人公が頑張ります
小説家になろう、カクヨムに転載しています

私は女神じゃありません!!〜この世界の美的感覚はおかしい〜
朝比奈
恋愛
年齢=彼氏いない歴な平凡かつ地味顔な私はある日突然美的感覚がおかしい異世界にトリップしてしまったようでして・・・。
(この世界で私はめっちゃ美人ってどゆこと??)
これは主人公が美的感覚が違う世界で醜い男(私にとってイケメン)に恋に落ちる物語。
所々、意味が違うのに使っちゃってる言葉とかあれば教えて下さると幸いです。
暇つぶしにでも呼んでくれると嬉しいです。
※休載中
(4月5日前後から投稿再開予定です)

異世界で婚活したら、とんでもないのが釣れちゃった?!
家具付
恋愛
五年前に、異世界に落っこちてしまった少女スナゴ。受け入れてくれた村にすっかりなじんだ頃、近隣の村の若い人々が集まる婚活に誘われる。一度は行ってみるべきという勧めを受けて行ってみたそこで出会ったのは……?
多種多様な獣人が暮らす異世界でおくる、のんびりほのぼのな求婚ライフ!の、はずだったのに。

おばさん、異世界転生して無双する(꜆꜄꜆˙꒳˙)꜆꜄꜆オラオラオラオラ
Crosis
ファンタジー
新たな世界で新たな人生を_(:3 」∠)_
【残酷な描写タグ等は一応保険の為です】
後悔ばかりの人生だった高柳美里(40歳)は、ある日突然唯一の趣味と言って良いVRMMOのゲームデータを引き継いだ状態で異世界へと転移する。
目の前には心血とお金と時間を捧げて作り育てたCPUキャラクター達。
そして若返った自分の身体。
美男美女、様々な種族の|子供達《CPUキャラクター》とアイテムに天空城。
これでワクワクしない方が嘘である。
そして転移した世界が異世界であると気付いた高柳美里は今度こそ後悔しない人生を謳歌すると決意するのであった。

何を言われようとこの方々と結婚致します!
おいも
恋愛
私は、ヴォルク帝国のハッシュベルト侯爵家の娘、フィオーレ・ハッシュベルトです。
ハッシュベルト侯爵家はヴォルク帝国でも大きな権力を持っていて、その現当主であるお父様にはとても可愛がられています。
そんな私にはある秘密があります。
それは、他人がかっこいいと言う男性がとても不細工に見え、醜いと言われる男性がとてもかっこよく見えるということです。
まあ、それもそのはず、私には日本という国で暮らしていた前世の記憶を持っています。
前世の美的感覚は、男性に限定して、現世とはまるで逆!
もちろん、私には前世での美的感覚が受け継がれました……。
そんな私は、特に問題もなく16年生きてきたのですが、ある問題が発生しました。
16歳の誕生日会で、おばあさまから、「そろそろ結婚相手を見つけなさい。エアリアル様なんてどう?今度、お茶会を開催するときエアリアル様をお呼びするから、あなたも参加しなさい。」
え?おばあさま?エアリアル様ってこの帝国の第二王子ですよね。
そして、帝国一美しいと言われている男性ですよね?
……うん!お断りします!
でもこのまんまじゃ、エアリアル様と結婚させられてしまいそうだし……よし!
自分で結婚相手を見つけることにしましょう!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる