空箱 カラバコ 《あなたの空箱 満たします》

ろこあこ

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あなたの空箱 満たします

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「あなたの空箱 満たします…」


ん? 何か言った?

ここは何処だったか⋯

そう⋯ 確か  ここは夢の中

私は⋯ 誰だっけ? 


視線を下へ向けてみた  


手⋯ 手の平だ

この手の主は私だ


急に霧が引いて行くように辺りが見え始めた

𖤣𖠿𖤣𖥧𖥣。𖥧 𖧧𖤣𖥧𖥣。𖥧 𖧧𖤣𖠿𖤣

ここは森⋯  どこまで行っても⋯

でもそこが心地いい


それはそうと  ここへ来る前に  誰かに何かを言われた気がするケド

まあ いいか⋯



𖤣𖠿𖤣𖥧𖥣。𖥧 𖧧𖤣𖥧𖥣。𖥧 𖧧𖤣𖠿𖤣

私の居場所は何処だろう

お家へ行きたい

私のお家𖤣𖤥𖠿𖤣𖤥


雨を沢山 溜め込んだ苔の匂い

足を踏み込めば  枯れ枝が弾けた

どっちへ向かえばいいだろう

決めあぐねていたら

風がやって来て

『空箱は こちらです』と言う




案内されるように風に靡いて

森の中の一軒家に着いた


三角屋根の白いお家

屋根の上から小さな煙突が顔を出していた


扉の横には 〈Flora〉と描いてある


風は オークツリーの扉を撫でるように昇り

灯り窓をすり抜けて中に入って行ったから

それを見た私も  ノブに手を掛けて⋯



           ⋯入ろう 



「空箱⋯ どちらですか?」



𖤣𖠿𖤣𖥧𖥣。𖥧 𖧧𖤣𖥧𖥣。𖥧 𖧧𖤣𖠿𖤣                  ⋯つづく
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