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第四章 脚光を浴びる
第85話 デカブツ・蹂躙
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踏み潰そうとしていたバイソンの足が凍り付き動きが止まり、その少し上が爆発し
主に炎が立ち昇る。炎は俺が模擬戦でよく使う青い炎からワンランク下がる
白身の強い青色(10000~15000℃程度)の取り扱いに危険が少ない炎だ。
ちなみに、俺だってあの真っ青の炎は模擬戦以外では使わない。万が一にでも
燃え移ったら大惨事どころの話じゃ無くなってくるからだ。
ボボボボン!
5連続位で爆発が発生し、酷く抉られた脚が出てくると思いきや。
「お、案外耐えるか」
「まあ、僕が対処し切れるほどに爆発を遅めたからね~」
石に覆われ、更に見えづらいが結界で守られた足を見て俺は感嘆し、
セドリックはのほほんと言う。爆発を遅めても食らった時の根本的な危険性は
変わらない。それを耐えると言うことは、守りはそこそこって言ったところか。
しかし、10万℃を軽く超える爆炎の中にいても傷一つ付けられない超人を普段から
見ていると、『たった12000℃?』感が否め無い。俺も例外では無いが。
「ブオオオオ!」
そんな事を考えていると、バイソンが新たな動きを見せた。少し身を引いて、魔法
による攻撃を仕掛けてきたのである。岩を空中に作って落とす魔法か。移動に
余計な魔力を使わなくて良い分、広範囲に作用出来ている。流石知能レベルが
凄いなぁ。俺たちは落ちてくる岩を避けたり斬ったり消し飛ばしたり、各々の
避け方で避ける。一通り終わった後、今度はブレアとレシアルドが前に出た。
「じゃあ今度は俺がやるよ」
「我も、折角来たのに何もしないのは退屈だ。戦っても良いか、主?」
レシアルドが僅かにウズウズした表情を見せながらそう言う。セドリックは笑って
それを快諾する。
「大丈夫だよ。ただギルドに提出しなきゃいけないから、あんまり滅多殺しにする
のは遠慮してくれると助かるなぁ」
「我とてそれ位は理解しておるつもりだがなぁ。図体が大きいからそれを判別が
つかない程叩きのめす事は流石に起こるまい」
「ふふ、頼むよ」
2人はバイソンの方を向く。バイソンは新たな敵に対して警戒しているようだ。
しかし、彼らが受け手に回っていることを悟ったのか思い切り息を吸い込み、
そして吐いた。
「オオオオオオオ!!!!」
同時に、大量の風の刃が彼らを襲う。しかし破壊力も大きさも、明らかに俺たちが
使うそれに劣っているなぁ。
「保持、盾、拳!」
「紅砲息!」
ブレアは空気の盾で風刃を完封した上でバイソンの頭の大きさほども有る拳を
放ち、ぶつける。レシアルドは炎のブレスを放ち、風刃ごと巻き込んでバイソンに
打ち込んだ。
ボカアン!ドオオオオン!
「ブモオオオオオ!」
バイソンは障壁を作り阻もうとしたが、先に到達したブレアの拳により一発で
破壊される。更に、空いた穴からレシアルドのブレスが入り、綺麗にバイソンの
胸元にヒットした。当たった場所は岩の守りが崩れ落ち、皮膚がさらけ出される。
「槍、斧、剣!」
大量の武器をバイソンに向けて出現させたブレアは、レシアルドが付けた傷の
周りを囲うようにそれらを突き刺す。
ドスドスドスドスドスドスドス!
「ブオオオオオ!オオ!?」
側から見ればただバイソンが急に出血した様にしか見えない光景な故、バイソンは
『何が起こったか分からない』と言う感情も混ざっていそうな雄叫びを上げた。
さて、そろそろ俺たちも参戦しようかね。俺はセドリックに合図し、前で戦って
いる二人を挟むように並ぶ。
「ま、こっからは俺を混ざろうかな。十芒星の教化」
「お、高難易度魔法放つ?じゃあ僕も、中心勢力」
実際の星々の膨大なエネルギーを断片的に持つ魔力球を10個発生させ、それらに
意識を知らず知らずの内に向けさせる十芒星の教化。
食らえば当然致命傷である。
更に、近くに引力を発生させ自分の放った魔法含める攻撃魔法を吸い寄せる
中心勢力。十芒星の教化と混ざれば、その危険度は想像するまでも無い。
「ブオオオオ!ブオオ!ブモオオオオ!」
「うっ…」
致命傷を食らって少し生き延びる位なら一息に殺して苦しんで欲しくない
と言うのが俺とセドリックの基本的な心情なので、命を刈り取る一撃は
重く、強くしている。しかし、バイソンの肉体の大きさのせいか、僅かに
致命傷の域に達するまでにラグがあったのだろう。苦しそうな断末魔が
辺りに響き渡った。
「ブ…ブオオオ…」
数秒後、それを最後にバイソンは事切れた。
マウンテンバイソン討伐以来、達成である。
主に炎が立ち昇る。炎は俺が模擬戦でよく使う青い炎からワンランク下がる
白身の強い青色(10000~15000℃程度)の取り扱いに危険が少ない炎だ。
ちなみに、俺だってあの真っ青の炎は模擬戦以外では使わない。万が一にでも
燃え移ったら大惨事どころの話じゃ無くなってくるからだ。
ボボボボン!
5連続位で爆発が発生し、酷く抉られた脚が出てくると思いきや。
「お、案外耐えるか」
「まあ、僕が対処し切れるほどに爆発を遅めたからね~」
石に覆われ、更に見えづらいが結界で守られた足を見て俺は感嘆し、
セドリックはのほほんと言う。爆発を遅めても食らった時の根本的な危険性は
変わらない。それを耐えると言うことは、守りはそこそこって言ったところか。
しかし、10万℃を軽く超える爆炎の中にいても傷一つ付けられない超人を普段から
見ていると、『たった12000℃?』感が否め無い。俺も例外では無いが。
「ブオオオオ!」
そんな事を考えていると、バイソンが新たな動きを見せた。少し身を引いて、魔法
による攻撃を仕掛けてきたのである。岩を空中に作って落とす魔法か。移動に
余計な魔力を使わなくて良い分、広範囲に作用出来ている。流石知能レベルが
凄いなぁ。俺たちは落ちてくる岩を避けたり斬ったり消し飛ばしたり、各々の
避け方で避ける。一通り終わった後、今度はブレアとレシアルドが前に出た。
「じゃあ今度は俺がやるよ」
「我も、折角来たのに何もしないのは退屈だ。戦っても良いか、主?」
レシアルドが僅かにウズウズした表情を見せながらそう言う。セドリックは笑って
それを快諾する。
「大丈夫だよ。ただギルドに提出しなきゃいけないから、あんまり滅多殺しにする
のは遠慮してくれると助かるなぁ」
「我とてそれ位は理解しておるつもりだがなぁ。図体が大きいからそれを判別が
つかない程叩きのめす事は流石に起こるまい」
「ふふ、頼むよ」
2人はバイソンの方を向く。バイソンは新たな敵に対して警戒しているようだ。
しかし、彼らが受け手に回っていることを悟ったのか思い切り息を吸い込み、
そして吐いた。
「オオオオオオオ!!!!」
同時に、大量の風の刃が彼らを襲う。しかし破壊力も大きさも、明らかに俺たちが
使うそれに劣っているなぁ。
「保持、盾、拳!」
「紅砲息!」
ブレアは空気の盾で風刃を完封した上でバイソンの頭の大きさほども有る拳を
放ち、ぶつける。レシアルドは炎のブレスを放ち、風刃ごと巻き込んでバイソンに
打ち込んだ。
ボカアン!ドオオオオン!
「ブモオオオオオ!」
バイソンは障壁を作り阻もうとしたが、先に到達したブレアの拳により一発で
破壊される。更に、空いた穴からレシアルドのブレスが入り、綺麗にバイソンの
胸元にヒットした。当たった場所は岩の守りが崩れ落ち、皮膚がさらけ出される。
「槍、斧、剣!」
大量の武器をバイソンに向けて出現させたブレアは、レシアルドが付けた傷の
周りを囲うようにそれらを突き刺す。
ドスドスドスドスドスドスドス!
「ブオオオオオ!オオ!?」
側から見ればただバイソンが急に出血した様にしか見えない光景な故、バイソンは
『何が起こったか分からない』と言う感情も混ざっていそうな雄叫びを上げた。
さて、そろそろ俺たちも参戦しようかね。俺はセドリックに合図し、前で戦って
いる二人を挟むように並ぶ。
「ま、こっからは俺を混ざろうかな。十芒星の教化」
「お、高難易度魔法放つ?じゃあ僕も、中心勢力」
実際の星々の膨大なエネルギーを断片的に持つ魔力球を10個発生させ、それらに
意識を知らず知らずの内に向けさせる十芒星の教化。
食らえば当然致命傷である。
更に、近くに引力を発生させ自分の放った魔法含める攻撃魔法を吸い寄せる
中心勢力。十芒星の教化と混ざれば、その危険度は想像するまでも無い。
「ブオオオオ!ブオオ!ブモオオオオ!」
「うっ…」
致命傷を食らって少し生き延びる位なら一息に殺して苦しんで欲しくない
と言うのが俺とセドリックの基本的な心情なので、命を刈り取る一撃は
重く、強くしている。しかし、バイソンの肉体の大きさのせいか、僅かに
致命傷の域に達するまでにラグがあったのだろう。苦しそうな断末魔が
辺りに響き渡った。
「ブ…ブオオオ…」
数秒後、それを最後にバイソンは事切れた。
マウンテンバイソン討伐以来、達成である。
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