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芸術作品
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遠藤いとは悩んでいた。雲雀群童と皆月潤一郎、あの二人の関係がいまだによくわからない。今日のいとはどうしても潤一郎の家に居づらくて、買い物に行きたいとお小遣いをもらって家を出てきてしまった。
雲雀群童はいとにとって命の恩人である。冬の最中、道もわからず宿もないいとが新宿の繁華街に迷い込んで、たまたまぶつかってしまった酔っ払いの中年男性に絡まれたことがあった。女だと思った男性がいとの腕を掴んで離さない。こんな時間にこんな街にいる方が悪いんだとか、めちゃくちゃなことを言い出してそのままラブホテルに連れ込まれそうになった。その時派手な赤髪の背中がいとの前に立ちはだかった。
「待ちなさい、どう見ても彼女は嫌がってるじゃないか。困ったね、男性は常に紳士であれとボクは言いたいのだが……」
「なんだてめえ! どけよ、関係ない奴は下がってろ!」
「関係はこれから作るんだよ、だからと言って男女のそれではないがね。そんな下世話なものはボクの目指す芸術ではない」
「意味わかんねぇよ、何言って……!」
瞬間、背中を蹴り上げられた中年男性は道の端に吹っ飛んでいとの腕を離した。赤髪はいとの腕を取り繁華街を駆け抜けて行く。毒々しい香水と酒の匂いに満ちた街から抜け出したのは高層ビルの立ち並ぶビル街。同じ新宿だと言うのにすっかり空気は違って目覚めの朝を待っていた。その夜明け前に、息を切らした恩人はいとを見て微笑む。悪い人ではないのだろうが、あまりに個性的な出で立ちの男性だ。今更ながらいとは先程の中年男性とは違った恐怖を感じる。
「あ、あのありがとうございました……いまほぼ無一文でお礼ができなくて、その」
「おや、少女ではないのか。なぁに、礼なんて構わないんだがね、ところで君はこの街に何の用があるんだ?」
「一晩の宿を探していただけです、安いところがないかと思っていたら繁華街に迷い込んでしまって」
「君に新宿の夜は危険すぎる、良い子だから家に帰りなさい」
そんなことを言われても、その時のいとには家そのものがなかった。祖父を失い家も失い……はるか遠い街にきたいとにそんな縁などあるはずはない。その事実を雲雀に打ち明けるとその言葉を反芻しながら彼は首をかしげる。
「君も天涯孤独ってわけか、ボクはどうやらそう言った類に縁があるのかもしれないなぁ」
「えっ、……あの?」
「君はボクを知らないか」
「知りません……」
「うーん、知名度が低いのは良いことなのか……うん、正直で良いよ」
何をぶつぶつ喋っているのだろう、この派手な男性は。知るすべがなかった、当時のいとはテレビどころか新聞すらまともに読んでいなかったのだから。
「君と同じく天涯孤独だった同居人が先日出て行ってしまってね、さみしいんだ。行くところがないのならちょうど良い、一部屋空いているから来ないか。ただし……」
「ただし?」
「君をモデルに作品を作る許可をすること、芸術作品だよ。間違ってもその辺の猥褻物と一緒にしないでもらいたい」
その男の名が雲雀群童、いとが彼を世間からいま最も注目を集めている芸術家だと知ったのはそれからしばらくたってのことだった。
***
「消費税、変わったんだ……」
久しぶりの買い物でいとは今更そんなことを知る。古い知識で生きていたから、世間とだいぶ離れてしまった。しかしせっかく買い物に来たのだから皆で食べられるものを買って帰ろう。そう思ってあの二人を思い出せばべたべた触れ合ってキスをしていた姿が浮かんでいつまでも消えない。キスって本当にするんだ……物語の中だけではなかったと、思い出すたびに頬が染まる。他人のくちびるってどんな感触がするんだろう、柔らかいお菓子のゼリーや大福まんじゅうのようなものだろうか。それでは無理矢理強くキスをしたらほろほろと崩れてしまうじゃないか。愛している人のものだからその辺は気を遣って壊れてしまわないようにしなければならないそしていとの考察はとりあえず結論に至った。恋人は大事に扱うこと、いつか機会があったら今日のことを思い出さなければ。
そしていとは祖父の好きだったかりんとうだけを買って店を出た。一緒にお菓子を食べるといえばいつもこのメーカーのものを好んでいた祖父。いともかりんとうは大好きだ。
「……いけませんでしたか?」
帰宅してみれば未だ潤一郎はアトリエの中で、居間にはネクタイとシャツのボタンを数個外してだらしのない姿をした雲雀が。彼はかりんとうといとを見て笑っている。
「なんだい、駄菓子の類を抱えて帰ってくると思えばかりんとうなんて! 随分と渋い趣味をしているね?」
「かりんとうは渋くない、甘さが口中に広がります。黒糖味なんてみんな大好きでしょう? 余韻のある甘さ、大人の味です」
「大人の味ねえ……」
文句を言いつつも雲雀はかりんとうを飲むように食べだした。とられてはならないといとも急いでかりんとうを口に含む。黒糖の固まったところが美味しいのに、味わっている暇がない。そんなことをしていたら、あっという間にかりんとうを食べ終えてしまった。ファミリーパックだったのに、ただ一人、潤一郎が食べていない。
「潤一郎はかりんとうの一つや二つで怒る男ではないよ」
「こんなに美味しいのに?」
「あいつは食事にそこまでこだわりはないからな、だから身体に思うように肉がつかない。冬なんて常に凍えているよ、だからすぐに風邪もひく。どうしようもない男だね」
冬を終えて春が来たと言えども、朝晩は凍える日もあった。今日の夕食は潤一郎の身体を温めるものにしよう。いとにのもとには潤一郎から借りた料理本がある。ハンバーグの失敗はもう繰り返さない……その決意とともにいとの心に火がついた。
「二人とも騒いで何をやっているんだい」
「先生」
「お菓子を買ってきたのか……かりんとう?」
「ごめんなさい、先生の分まで雲雀先生が食べてしまって」
「おい、待てよお前も凄い勢いで食べていたじゃないか、いと!」
そのやりとりに苦笑した潤一郎は何も言わずに汚れた手と画材を洗いに風呂場に向かう。猫背、ちゃんと立ったらここにいる誰より背が高いのは潤一郎だった。雲雀といとはその背中を見送って、その後いとも静かに台所に向かって行った。一気に静まった居間に残されたのは雲雀一人。彼は先程までの笑顔から急に物憂げな表情になり、ため息をつきながら寝転がって誰もいない壁を睨みつけた。
***
「ああ、今夜はビーフシチューか。美味しそうだね」
「何時間くらい煮込んだんだ?」
ダイニングテーブルに並べられた三つの皿。湯気の下にはビーフシチューが待っていた。しかし、雲雀の言葉にいとの表情が曇る。
「……にこ、んだ? なんです、雲雀先生」
「なんだ、いと。野菜も何もぶち込んで、煮込まずそのまま出してきてしまったのか?」
「だ、だってこのパッケージの通りに作ったんですよ!」
「小さな字でしばらくことことと煮込んでくださいって書いてあるだろうが。なんだこのじゃがいも、皮も残っていて硬いぞ!」
「だ、だ、だっておじいちゃんはビーフシチューなんか食べないから、私、作ったことがなくて」
いとはもう泣き出す寸前だった。写真の通りに作っただけなのに……裏側の作り方を隅々まで読まないのが悪かった。すっかりまた落ち込んだいと、それでもやっぱり潤一郎は何も言わずに食べ出した。
「何、肉の硬さは許容範囲、野菜だって火は通っているよ。それにほら、白米。今日も美味しく炊けたじゃないか。いとは米を炊くのが上手だなあ」
「先生……」
また今日も失敗してしまった、がっくりとしながらいとは少しずつシチューを食べ出した。今日こそは潤一郎に心から美味しいって言わせたかったのに。
「大丈夫だ、夜は冷えるからちょうど身体が温まるよ。ここは山に近いから」
「こ、今度こそ美味しいものにします!」
「大丈夫、料理はいくらだって作る機会はある、急いで完璧を目指すことはない」
穏やかな声で優しくそう言った潤一郎と、それにほだされるいと。二人のやりとりを見ながら黙々とシチューを食べている雲雀は不機嫌だった。二人がともに暮らすきっかけを作ったのは自分だが、まるでそのいとに潤一郎にとられてしまった気がして。
雲雀は疎外感を感じた時に子供のような嫉妬をすることがある、困ったことに雲雀群童の執着は思ったより粘着質で……その日の深夜、雲雀は突然クラシックを大音量でかけ出した。驚き飛び起きた潤一郎は、そのせいで結局朝まで眠ることが出来なかった。
雲雀群童はいとにとって命の恩人である。冬の最中、道もわからず宿もないいとが新宿の繁華街に迷い込んで、たまたまぶつかってしまった酔っ払いの中年男性に絡まれたことがあった。女だと思った男性がいとの腕を掴んで離さない。こんな時間にこんな街にいる方が悪いんだとか、めちゃくちゃなことを言い出してそのままラブホテルに連れ込まれそうになった。その時派手な赤髪の背中がいとの前に立ちはだかった。
「待ちなさい、どう見ても彼女は嫌がってるじゃないか。困ったね、男性は常に紳士であれとボクは言いたいのだが……」
「なんだてめえ! どけよ、関係ない奴は下がってろ!」
「関係はこれから作るんだよ、だからと言って男女のそれではないがね。そんな下世話なものはボクの目指す芸術ではない」
「意味わかんねぇよ、何言って……!」
瞬間、背中を蹴り上げられた中年男性は道の端に吹っ飛んでいとの腕を離した。赤髪はいとの腕を取り繁華街を駆け抜けて行く。毒々しい香水と酒の匂いに満ちた街から抜け出したのは高層ビルの立ち並ぶビル街。同じ新宿だと言うのにすっかり空気は違って目覚めの朝を待っていた。その夜明け前に、息を切らした恩人はいとを見て微笑む。悪い人ではないのだろうが、あまりに個性的な出で立ちの男性だ。今更ながらいとは先程の中年男性とは違った恐怖を感じる。
「あ、あのありがとうございました……いまほぼ無一文でお礼ができなくて、その」
「おや、少女ではないのか。なぁに、礼なんて構わないんだがね、ところで君はこの街に何の用があるんだ?」
「一晩の宿を探していただけです、安いところがないかと思っていたら繁華街に迷い込んでしまって」
「君に新宿の夜は危険すぎる、良い子だから家に帰りなさい」
そんなことを言われても、その時のいとには家そのものがなかった。祖父を失い家も失い……はるか遠い街にきたいとにそんな縁などあるはずはない。その事実を雲雀に打ち明けるとその言葉を反芻しながら彼は首をかしげる。
「君も天涯孤独ってわけか、ボクはどうやらそう言った類に縁があるのかもしれないなぁ」
「えっ、……あの?」
「君はボクを知らないか」
「知りません……」
「うーん、知名度が低いのは良いことなのか……うん、正直で良いよ」
何をぶつぶつ喋っているのだろう、この派手な男性は。知るすべがなかった、当時のいとはテレビどころか新聞すらまともに読んでいなかったのだから。
「君と同じく天涯孤独だった同居人が先日出て行ってしまってね、さみしいんだ。行くところがないのならちょうど良い、一部屋空いているから来ないか。ただし……」
「ただし?」
「君をモデルに作品を作る許可をすること、芸術作品だよ。間違ってもその辺の猥褻物と一緒にしないでもらいたい」
その男の名が雲雀群童、いとが彼を世間からいま最も注目を集めている芸術家だと知ったのはそれからしばらくたってのことだった。
***
「消費税、変わったんだ……」
久しぶりの買い物でいとは今更そんなことを知る。古い知識で生きていたから、世間とだいぶ離れてしまった。しかしせっかく買い物に来たのだから皆で食べられるものを買って帰ろう。そう思ってあの二人を思い出せばべたべた触れ合ってキスをしていた姿が浮かんでいつまでも消えない。キスって本当にするんだ……物語の中だけではなかったと、思い出すたびに頬が染まる。他人のくちびるってどんな感触がするんだろう、柔らかいお菓子のゼリーや大福まんじゅうのようなものだろうか。それでは無理矢理強くキスをしたらほろほろと崩れてしまうじゃないか。愛している人のものだからその辺は気を遣って壊れてしまわないようにしなければならないそしていとの考察はとりあえず結論に至った。恋人は大事に扱うこと、いつか機会があったら今日のことを思い出さなければ。
そしていとは祖父の好きだったかりんとうだけを買って店を出た。一緒にお菓子を食べるといえばいつもこのメーカーのものを好んでいた祖父。いともかりんとうは大好きだ。
「……いけませんでしたか?」
帰宅してみれば未だ潤一郎はアトリエの中で、居間にはネクタイとシャツのボタンを数個外してだらしのない姿をした雲雀が。彼はかりんとうといとを見て笑っている。
「なんだい、駄菓子の類を抱えて帰ってくると思えばかりんとうなんて! 随分と渋い趣味をしているね?」
「かりんとうは渋くない、甘さが口中に広がります。黒糖味なんてみんな大好きでしょう? 余韻のある甘さ、大人の味です」
「大人の味ねえ……」
文句を言いつつも雲雀はかりんとうを飲むように食べだした。とられてはならないといとも急いでかりんとうを口に含む。黒糖の固まったところが美味しいのに、味わっている暇がない。そんなことをしていたら、あっという間にかりんとうを食べ終えてしまった。ファミリーパックだったのに、ただ一人、潤一郎が食べていない。
「潤一郎はかりんとうの一つや二つで怒る男ではないよ」
「こんなに美味しいのに?」
「あいつは食事にそこまでこだわりはないからな、だから身体に思うように肉がつかない。冬なんて常に凍えているよ、だからすぐに風邪もひく。どうしようもない男だね」
冬を終えて春が来たと言えども、朝晩は凍える日もあった。今日の夕食は潤一郎の身体を温めるものにしよう。いとにのもとには潤一郎から借りた料理本がある。ハンバーグの失敗はもう繰り返さない……その決意とともにいとの心に火がついた。
「二人とも騒いで何をやっているんだい」
「先生」
「お菓子を買ってきたのか……かりんとう?」
「ごめんなさい、先生の分まで雲雀先生が食べてしまって」
「おい、待てよお前も凄い勢いで食べていたじゃないか、いと!」
そのやりとりに苦笑した潤一郎は何も言わずに汚れた手と画材を洗いに風呂場に向かう。猫背、ちゃんと立ったらここにいる誰より背が高いのは潤一郎だった。雲雀といとはその背中を見送って、その後いとも静かに台所に向かって行った。一気に静まった居間に残されたのは雲雀一人。彼は先程までの笑顔から急に物憂げな表情になり、ため息をつきながら寝転がって誰もいない壁を睨みつけた。
***
「ああ、今夜はビーフシチューか。美味しそうだね」
「何時間くらい煮込んだんだ?」
ダイニングテーブルに並べられた三つの皿。湯気の下にはビーフシチューが待っていた。しかし、雲雀の言葉にいとの表情が曇る。
「……にこ、んだ? なんです、雲雀先生」
「なんだ、いと。野菜も何もぶち込んで、煮込まずそのまま出してきてしまったのか?」
「だ、だってこのパッケージの通りに作ったんですよ!」
「小さな字でしばらくことことと煮込んでくださいって書いてあるだろうが。なんだこのじゃがいも、皮も残っていて硬いぞ!」
「だ、だ、だっておじいちゃんはビーフシチューなんか食べないから、私、作ったことがなくて」
いとはもう泣き出す寸前だった。写真の通りに作っただけなのに……裏側の作り方を隅々まで読まないのが悪かった。すっかりまた落ち込んだいと、それでもやっぱり潤一郎は何も言わずに食べ出した。
「何、肉の硬さは許容範囲、野菜だって火は通っているよ。それにほら、白米。今日も美味しく炊けたじゃないか。いとは米を炊くのが上手だなあ」
「先生……」
また今日も失敗してしまった、がっくりとしながらいとは少しずつシチューを食べ出した。今日こそは潤一郎に心から美味しいって言わせたかったのに。
「大丈夫だ、夜は冷えるからちょうど身体が温まるよ。ここは山に近いから」
「こ、今度こそ美味しいものにします!」
「大丈夫、料理はいくらだって作る機会はある、急いで完璧を目指すことはない」
穏やかな声で優しくそう言った潤一郎と、それにほだされるいと。二人のやりとりを見ながら黙々とシチューを食べている雲雀は不機嫌だった。二人がともに暮らすきっかけを作ったのは自分だが、まるでそのいとに潤一郎にとられてしまった気がして。
雲雀は疎外感を感じた時に子供のような嫉妬をすることがある、困ったことに雲雀群童の執着は思ったより粘着質で……その日の深夜、雲雀は突然クラシックを大音量でかけ出した。驚き飛び起きた潤一郎は、そのせいで結局朝まで眠ることが出来なかった。
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