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第三章
―プロローグ―
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屈折する夜を主張する光は、その箱庭の中にいる三つの存在を静観していた。
一つは少年。アッシュブラウンの髪が激しい動きを物語るように、躍動する。
もう一つは、小人。掌程の大きさのそれは、白髪と白く長い顎鬚をたなびかせ、少年の肩に居た。
そしてもう一つは、異形の者。逆さまで、しかしその足裏には地面があるかの如く軽やかにステップを踏む。
少年は異形を身にまとい、その印として黒のローブを身にまとい、その右手に無骨な黒い大鎌を携え、顔の左側面を骸骨の仮面で覆っていた。
「おいじいさん、コイツ何なんだよ!」
少年は、じいさん――その肩にいる小人に対して、堪らず悪態をついた。
閉ざされた箱庭で、彼ら三人は文字通り戦っていた。
「ふぉっふぉっふぉ、かあど番号十二、『吊るされた男』。あーつまりは、あるかなじゃよ、あるかな」
だというのに、そのじいさんと呼ばれた小人は、気楽そうに、それでいて楽しそうに言った。
「それはもう何回も聞いたっての」と少年、「どうやってカードにすんだよ!」
少年は影をけしかけ、『吊るされた男』を捉えようとするが、その度に彼は曲が頭の中に流れているのか、タップダンスのような足取りで全てを回避して見せていた。その度にカツ、カツと妙に心地の良いタップ音を響かせ、重力に引っ張られる髪――金色で、短髪――を振り回す。加えて影が彼を確かに捉えたと思いきや、彼の体が僅かに何かを発し、その拘束を弱め、後は強引に振りほどくのであった。そんな攻防がもう数回も続き、流石に少年もいい加減決着をつけたいらしい。
「言ったじゃろう?あるかなを捕縛して、呪文をとなえる。簡単じゃろ?ささ、やってみぃ」
「簡単だったらもう終わってるわ認知症」
少年も鎌の柄底を地面に付き、その度に無数の影をけしかけていた。影はそれ一つ一つが意思を持っているかのようで、一度に十数の影が多方向へ散り、そうして全てが同一の目標を捉えんと動くのである。その目標は、他成らぬ『吊るされた男』であった。しかしそれらが彼を捉えることはなく、うまい具合にあしらわれては消え、膠着が続いていた。
「僕が聞きたいのは、なんでアイツを捕まえられないでいるかとか、そもそもアイツはどんな力を持っているのか、って事なんだけど」
「ならその鎌で切りかかてみればええがな。その鎌は飾りかのう?」
実際、少年はその場でただ影を放っているだけに過ぎなかった。慣れない鎌を操ること、そもそもいくら人ならざるものであっても、刃物を向けてもいいものかと、様々な葛藤を前にして、近接よりも距離を取った戦闘を貫いているのであった。
少年は再度放った影を横目に、『吊るされた男』を見据え、ゆっくりと鎌を眼前に突き出し、両手を使ってゆっくりとその手を柄の前から、後ろへと移した。その動作の意味するところは即ち――
「そんなに言うなら、振り落とされんなよ、じいさん!」
少年は、駆け出していた。両手で柄を握り、けれどその重量を感じさせないほどに軽やかに、『吊るされた男』へと一直線で向かって行った。ロングレンジ、ミッドレンジ――あっと言う間に間合いに入り、そして少年は刃を下から斜めに上へと振り抜いていた。柄を持つ手は、右手のみになっていた。だというのに、まるで手応えは無かった。
「躱された?」
見れば、『吊るされた男』は僅かなステップだけでしっかりと回避をしていた。
「踏み込みが甘い、それに『死神』の使い方もなっとらんよ」
『死神』、それが少年が身に纏っている異形の正体であった。
じいさんの言動にイライラしながらも、右から左、下から上、といった具合に、鎌を振り抜くも、その度に『刑死者』は軽やかに躱して見せる。
「どうすりゃいいんだよ!」
堪らず叫ぶ少年であるが、しかしじいさんは笑っていた。
「ふぉっふぉっふぉ、少年よ、『死神』の真髄は影を操ることじゃぞ?振り回すだけなら誰にだってできるわい。ま、わしは無理じゃがな?」
尚も苛立たしい笑い声を上げるじいさんだが、けれど少年はそれを無視し、思考を巡らせた。
(このアルカナの力は、じいさんの言うとおり、影を操るもの)
それでも尚、斬撃の猛攻はやめない。
(つまり、得意な戦術は遠距離からの捕縛――なら、鎌は何だ?)
『吊るされた男』は、尚もステップを踏み続ける。ブラッシュ、スカッフ、ドローバックス――心地の良いタップ音がその度に鳴り響く。
(そもそも、操るとはどういう事だ?)
目の前の斬撃が『吊るされた男』には恐怖でも、驚異でもないらしく、彼はどこか楽しげですらあった。
(さっきまでのアレは、操っていたわけではない。ただ放っていただけだ。なら――)
少年は、一度距離を取った。後方に跳躍し、その最中に――即ち空中で、空を裂いた。鎌で下から上へと裂くと、その軌道の真下、即ち地面より暗黒の何かが蠢き、それが三つに分かれ、『吊るされた男』へと向かい放たれた。
この時、少年は理解した。このアルカナの使い方を。つまり――
「操る影。その操る影を生み出すものが、この大鎌……そういうことだな、じいさん!」
暗黒の何かとは即ち影であり、それらは少年の意思の元、『吊るされた男』へと一筋の糸となり、やがて影の波となって襲いかかった。
『吊るされた男』は、目を見開いた様に見えた。その時、始めて彼はステップを止めた。代わりに両手を広げ、不可思議な光を纏った――かと思うと、影はその効力を弱め、けれども彼を捉えた。
「よっし!」
少年が左手でガッツポーズするなり、猛然と駆け出すと、しかしその後に変化が現れた。
「なにが……」
少年は、先ほどまでの勢いもなければ、鎌を易々と振り回せる力も失せており、自然立ち止まった。
「これが、『吊るされた男』の力じゃよ」とじいさん、「あれの力は、対象の力の抑制。これまでもちょくちょくやっていたようじゃが――堪らず本体を狙ってきたようじゃの?」
「何か対策はないのか?」
じいさんはうなづいた。
「抑制は一時的なものな上、あれは具体的攻撃手段が無い」とじいさん、「なんたって刑死者じゃ、武器を持てるはずがなかろう?」
「なら、どっちにしても只の悪足掻きってこった」
しかし、じいさんはかぶりを振った。
「いんや。そんな事はないぞ?」
「は?どういう――」
その続きを言い終わるよりも早く――少年は吹き飛ばされたいた。全ての情報が、遅れてやってきた。
「な――」
見れば、いつの間にやら『吊るされた男』は間合いに入り、その拳を少年のボディーに叩きつけたらしかった。鎌の重さすら忘れて宙に放り投げ出される少年は、何が起きたのかを理解できずにいた。
「具体的な攻撃手段がなくったって、己の拳と足があるでな、敵を前にして足を止めるなど、とうしろのする事じゃぞ?少年よ」
じいさんは、少年の肩で涼しそうにあぐらをかいており、そこだけ物理法則が仕事を放棄している様にすら見て取れなくも無かった。
投げ出された少年は、『吊るされた男』の遥か後方で背中から着地――否、不時着し、痛みに悲鳴を上げる全身を、けれど強引に鎌を杖として立ち上がった。土誇りが、衝撃を物語るように巻き上がっていた。
「いってぇ……」
「あるかなの治癒能力の向上、筋力の向上、動体視力、反射神経――ありとあらゆる戦闘に対応する為の力が抑えられたんじゃ、今のままじゃ勝目はないぞ?」
じいさんの冷静な分析に、しかし少年は左手で額を拭い、逆さに佇む『吊るされた男』をまっすぐ見据えた。
「いいじゃんか。このくらいで諦めるわけがねぇ。この手がダメなら、次の一手を打つまでだ」
少年はそう猛然と言い放つと、ゆっくりと鎌を手放した。
一つは少年。アッシュブラウンの髪が激しい動きを物語るように、躍動する。
もう一つは、小人。掌程の大きさのそれは、白髪と白く長い顎鬚をたなびかせ、少年の肩に居た。
そしてもう一つは、異形の者。逆さまで、しかしその足裏には地面があるかの如く軽やかにステップを踏む。
少年は異形を身にまとい、その印として黒のローブを身にまとい、その右手に無骨な黒い大鎌を携え、顔の左側面を骸骨の仮面で覆っていた。
「おいじいさん、コイツ何なんだよ!」
少年は、じいさん――その肩にいる小人に対して、堪らず悪態をついた。
閉ざされた箱庭で、彼ら三人は文字通り戦っていた。
「ふぉっふぉっふぉ、かあど番号十二、『吊るされた男』。あーつまりは、あるかなじゃよ、あるかな」
だというのに、そのじいさんと呼ばれた小人は、気楽そうに、それでいて楽しそうに言った。
「それはもう何回も聞いたっての」と少年、「どうやってカードにすんだよ!」
少年は影をけしかけ、『吊るされた男』を捉えようとするが、その度に彼は曲が頭の中に流れているのか、タップダンスのような足取りで全てを回避して見せていた。その度にカツ、カツと妙に心地の良いタップ音を響かせ、重力に引っ張られる髪――金色で、短髪――を振り回す。加えて影が彼を確かに捉えたと思いきや、彼の体が僅かに何かを発し、その拘束を弱め、後は強引に振りほどくのであった。そんな攻防がもう数回も続き、流石に少年もいい加減決着をつけたいらしい。
「言ったじゃろう?あるかなを捕縛して、呪文をとなえる。簡単じゃろ?ささ、やってみぃ」
「簡単だったらもう終わってるわ認知症」
少年も鎌の柄底を地面に付き、その度に無数の影をけしかけていた。影はそれ一つ一つが意思を持っているかのようで、一度に十数の影が多方向へ散り、そうして全てが同一の目標を捉えんと動くのである。その目標は、他成らぬ『吊るされた男』であった。しかしそれらが彼を捉えることはなく、うまい具合にあしらわれては消え、膠着が続いていた。
「僕が聞きたいのは、なんでアイツを捕まえられないでいるかとか、そもそもアイツはどんな力を持っているのか、って事なんだけど」
「ならその鎌で切りかかてみればええがな。その鎌は飾りかのう?」
実際、少年はその場でただ影を放っているだけに過ぎなかった。慣れない鎌を操ること、そもそもいくら人ならざるものであっても、刃物を向けてもいいものかと、様々な葛藤を前にして、近接よりも距離を取った戦闘を貫いているのであった。
少年は再度放った影を横目に、『吊るされた男』を見据え、ゆっくりと鎌を眼前に突き出し、両手を使ってゆっくりとその手を柄の前から、後ろへと移した。その動作の意味するところは即ち――
「そんなに言うなら、振り落とされんなよ、じいさん!」
少年は、駆け出していた。両手で柄を握り、けれどその重量を感じさせないほどに軽やかに、『吊るされた男』へと一直線で向かって行った。ロングレンジ、ミッドレンジ――あっと言う間に間合いに入り、そして少年は刃を下から斜めに上へと振り抜いていた。柄を持つ手は、右手のみになっていた。だというのに、まるで手応えは無かった。
「躱された?」
見れば、『吊るされた男』は僅かなステップだけでしっかりと回避をしていた。
「踏み込みが甘い、それに『死神』の使い方もなっとらんよ」
『死神』、それが少年が身に纏っている異形の正体であった。
じいさんの言動にイライラしながらも、右から左、下から上、といった具合に、鎌を振り抜くも、その度に『刑死者』は軽やかに躱して見せる。
「どうすりゃいいんだよ!」
堪らず叫ぶ少年であるが、しかしじいさんは笑っていた。
「ふぉっふぉっふぉ、少年よ、『死神』の真髄は影を操ることじゃぞ?振り回すだけなら誰にだってできるわい。ま、わしは無理じゃがな?」
尚も苛立たしい笑い声を上げるじいさんだが、けれど少年はそれを無視し、思考を巡らせた。
(このアルカナの力は、じいさんの言うとおり、影を操るもの)
それでも尚、斬撃の猛攻はやめない。
(つまり、得意な戦術は遠距離からの捕縛――なら、鎌は何だ?)
『吊るされた男』は、尚もステップを踏み続ける。ブラッシュ、スカッフ、ドローバックス――心地の良いタップ音がその度に鳴り響く。
(そもそも、操るとはどういう事だ?)
目の前の斬撃が『吊るされた男』には恐怖でも、驚異でもないらしく、彼はどこか楽しげですらあった。
(さっきまでのアレは、操っていたわけではない。ただ放っていただけだ。なら――)
少年は、一度距離を取った。後方に跳躍し、その最中に――即ち空中で、空を裂いた。鎌で下から上へと裂くと、その軌道の真下、即ち地面より暗黒の何かが蠢き、それが三つに分かれ、『吊るされた男』へと向かい放たれた。
この時、少年は理解した。このアルカナの使い方を。つまり――
「操る影。その操る影を生み出すものが、この大鎌……そういうことだな、じいさん!」
暗黒の何かとは即ち影であり、それらは少年の意思の元、『吊るされた男』へと一筋の糸となり、やがて影の波となって襲いかかった。
『吊るされた男』は、目を見開いた様に見えた。その時、始めて彼はステップを止めた。代わりに両手を広げ、不可思議な光を纏った――かと思うと、影はその効力を弱め、けれども彼を捉えた。
「よっし!」
少年が左手でガッツポーズするなり、猛然と駆け出すと、しかしその後に変化が現れた。
「なにが……」
少年は、先ほどまでの勢いもなければ、鎌を易々と振り回せる力も失せており、自然立ち止まった。
「これが、『吊るされた男』の力じゃよ」とじいさん、「あれの力は、対象の力の抑制。これまでもちょくちょくやっていたようじゃが――堪らず本体を狙ってきたようじゃの?」
「何か対策はないのか?」
じいさんはうなづいた。
「抑制は一時的なものな上、あれは具体的攻撃手段が無い」とじいさん、「なんたって刑死者じゃ、武器を持てるはずがなかろう?」
「なら、どっちにしても只の悪足掻きってこった」
しかし、じいさんはかぶりを振った。
「いんや。そんな事はないぞ?」
「は?どういう――」
その続きを言い終わるよりも早く――少年は吹き飛ばされたいた。全ての情報が、遅れてやってきた。
「な――」
見れば、いつの間にやら『吊るされた男』は間合いに入り、その拳を少年のボディーに叩きつけたらしかった。鎌の重さすら忘れて宙に放り投げ出される少年は、何が起きたのかを理解できずにいた。
「具体的な攻撃手段がなくったって、己の拳と足があるでな、敵を前にして足を止めるなど、とうしろのする事じゃぞ?少年よ」
じいさんは、少年の肩で涼しそうにあぐらをかいており、そこだけ物理法則が仕事を放棄している様にすら見て取れなくも無かった。
投げ出された少年は、『吊るされた男』の遥か後方で背中から着地――否、不時着し、痛みに悲鳴を上げる全身を、けれど強引に鎌を杖として立ち上がった。土誇りが、衝撃を物語るように巻き上がっていた。
「いってぇ……」
「あるかなの治癒能力の向上、筋力の向上、動体視力、反射神経――ありとあらゆる戦闘に対応する為の力が抑えられたんじゃ、今のままじゃ勝目はないぞ?」
じいさんの冷静な分析に、しかし少年は左手で額を拭い、逆さに佇む『吊るされた男』をまっすぐ見据えた。
「いいじゃんか。このくらいで諦めるわけがねぇ。この手がダメなら、次の一手を打つまでだ」
少年はそう猛然と言い放つと、ゆっくりと鎌を手放した。
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