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④勇者と息子の出発
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──あれから、一ヶ月が過ぎた。
魔王……リハエルとの間に産まれた子供は三つ子だった。卵で産まれてくるとは思わなかったから、出産は大変だったな……。リハエルにキスしてもらいながら踏ん張って、ようやく生み出せた時はホッとしておしっこを漏らしてしまった。恥ずかしかったけど、リハエルとえっちする時は結構な確率でイキションしているから今更だ。
一つの卵から産まれた三人は、たった数日で大きくなって言葉まで話せるようになり、今はもう俺と変わらない……どころかそれ以上の背丈にまで成長した。三つ子なのに見た目も性格も全然似ていないけど、俺にとっては可愛い我が子だ。
「ねえママ、そろそろあの屑共ぶっ殺してもいいよね?」
「気持ちは分かるけど殺すのは駄目っすよ~。母さんを悲しませたいんすか?」
「そうじゃよ。母上のためにも殺すくらいの勢いで堕とす方向でいくように」
……何とも物騒な話をしているけど、可愛い我が子だ。
リハエルの血が色濃く出ているからか、息子ながら皆とにかくかっこいい。
緩くウェーブした黒髪に瑠璃色の瞳の好戦的なワンド、明るい茶髪に金色の瞳の溌剌としたツウェル、濃い茶髪に青と金のオッドアイで達観した口調のスリア。見た目だけなら人間だけど、その内には魔王直々の魔力が秘められている。
彼等はその力を使って、俺の復讐を手伝おうとしてくれている。いや、元々そのつもりで子作りしたわけだけど……。いざこうやって過ごしていると、今が幸せだからいいかななんて思うようにもなってしまった。
まあ、俺以上に俺のことでキレてくれる旦那と息子達にそう言ったところで、止まることはないだろうけど。
「お前達の気持ちは嬉しいけど、無理だけはしないでほしい。あいつらは……、性格は最悪だけど、実力は確かだったから」
「分かってるっすよ!ただ、平和になって呑気に過ごしてるクソ野郎共が、一ヶ月前と同じとは思えないっすね」
「母上は成果を楽しみに待ってくれればよいのじゃ」
「そしたらいっぱい頭撫でて褒めてね!」
「……おい。余のクロードだぞベタベタと纏わりつくな」
「はーい。パパってばほんと心狭いよね~」
「どうとでも言え」
息子達を押しのけて俺の膝の上に座ったリハエルは、見せつけるかのように唇を塞いできた。息子達は呆れてるけど、リハエルとのキスはすごく嬉しいし幸せになるから、もっと欲しいとねだってしまう……♡
「おれ達より子供に見えるっすね、父さんは」
「見た目が我らより幼いからのう。……まあよい、早速動こうではないか」
「ぼくが一番乗りで終わらせよーっと!」
深くなっていくキスに蕩けながら、まるで近くの町に買い物に行くようなノリの息子達を見送る。
俺を騙したあいつらに恥ずかしい目にあってほしい、とは願ったけど、詳しいことは何も伝えてないから、息子達がどうやって『復讐』するのかは分からない。ただ、俺のためを思ってやってくれることだから……、どんな結果になろうと楽しみだ。
「っ、はは……、俺もちょっと、魔王っぽくなっちゃったかも……」
「……?どこがだ?余の色に染まったという意味か?」
「それは……、もうとっくに染まってるよ」
魔王の小さな手が胸とちんこに伸びてくる。俺からもお返しに膨らんだ股間を触りながら、息子達からの吉報をゆっくり待つことにした。
魔王……リハエルとの間に産まれた子供は三つ子だった。卵で産まれてくるとは思わなかったから、出産は大変だったな……。リハエルにキスしてもらいながら踏ん張って、ようやく生み出せた時はホッとしておしっこを漏らしてしまった。恥ずかしかったけど、リハエルとえっちする時は結構な確率でイキションしているから今更だ。
一つの卵から産まれた三人は、たった数日で大きくなって言葉まで話せるようになり、今はもう俺と変わらない……どころかそれ以上の背丈にまで成長した。三つ子なのに見た目も性格も全然似ていないけど、俺にとっては可愛い我が子だ。
「ねえママ、そろそろあの屑共ぶっ殺してもいいよね?」
「気持ちは分かるけど殺すのは駄目っすよ~。母さんを悲しませたいんすか?」
「そうじゃよ。母上のためにも殺すくらいの勢いで堕とす方向でいくように」
……何とも物騒な話をしているけど、可愛い我が子だ。
リハエルの血が色濃く出ているからか、息子ながら皆とにかくかっこいい。
緩くウェーブした黒髪に瑠璃色の瞳の好戦的なワンド、明るい茶髪に金色の瞳の溌剌としたツウェル、濃い茶髪に青と金のオッドアイで達観した口調のスリア。見た目だけなら人間だけど、その内には魔王直々の魔力が秘められている。
彼等はその力を使って、俺の復讐を手伝おうとしてくれている。いや、元々そのつもりで子作りしたわけだけど……。いざこうやって過ごしていると、今が幸せだからいいかななんて思うようにもなってしまった。
まあ、俺以上に俺のことでキレてくれる旦那と息子達にそう言ったところで、止まることはないだろうけど。
「お前達の気持ちは嬉しいけど、無理だけはしないでほしい。あいつらは……、性格は最悪だけど、実力は確かだったから」
「分かってるっすよ!ただ、平和になって呑気に過ごしてるクソ野郎共が、一ヶ月前と同じとは思えないっすね」
「母上は成果を楽しみに待ってくれればよいのじゃ」
「そしたらいっぱい頭撫でて褒めてね!」
「……おい。余のクロードだぞベタベタと纏わりつくな」
「はーい。パパってばほんと心狭いよね~」
「どうとでも言え」
息子達を押しのけて俺の膝の上に座ったリハエルは、見せつけるかのように唇を塞いできた。息子達は呆れてるけど、リハエルとのキスはすごく嬉しいし幸せになるから、もっと欲しいとねだってしまう……♡
「おれ達より子供に見えるっすね、父さんは」
「見た目が我らより幼いからのう。……まあよい、早速動こうではないか」
「ぼくが一番乗りで終わらせよーっと!」
深くなっていくキスに蕩けながら、まるで近くの町に買い物に行くようなノリの息子達を見送る。
俺を騙したあいつらに恥ずかしい目にあってほしい、とは願ったけど、詳しいことは何も伝えてないから、息子達がどうやって『復讐』するのかは分からない。ただ、俺のためを思ってやってくれることだから……、どんな結果になろうと楽しみだ。
「っ、はは……、俺もちょっと、魔王っぽくなっちゃったかも……」
「……?どこがだ?余の色に染まったという意味か?」
「それは……、もうとっくに染まってるよ」
魔王の小さな手が胸とちんこに伸びてくる。俺からもお返しに膨らんだ股間を触りながら、息子達からの吉報をゆっくり待つことにした。
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