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常識改変された街で働き先を探します
その⑤
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ステージ上に飛び散った精液や潮は魔法で綺麗にされて、息付く暇もなく次の演目が始まる。
2メートル以上ある獣人達のファイヤーショーだ。
これも昔同じようなものを見たことがあるが、やっぱり以前のショーとは別物だ。あの時は、逞しい体格がアクセサリーで着飾られていると思ったんだっけ。
『よっ、ほっ……と!ふふん、なかなか上手くなったっすよね、おれ!』
『調子に乗るな。火傷するぞ』
『あいあいーっす』
白銀の少しチャラけた狼獣人と、渋い声音の虎獣人。獣がそのまま二足歩行になっているような姿は滅多に見ることがないから、それだけでも眼福だ。大半の獣人は人間ベースだからな。
端に火のついた長い棒を自在に操って舞う彼等は、そのふさふさな身体にアクセサリー……もとい人間を装着していた。えげつない程大きいちんこが、人間に挿入されているのが丸分かりだ。ベルトでしっかりと固定された人間は、獣人達が動く度に甘い声をあげている。
「すごいね。獣人のおちんぽケースなんて……、相当開発したんだろうな」
「おちんぽ、ケース……」
「なに、ガラッド?自分がされるとこ想像した?」
「っ……!す、するわけないだろ!」
想像してしまったし、何ならハイベルのちんぽケースになった光景を思い浮かべてしまった。熱を持ち始めた頬を誤魔化すように、俺は無理矢理ショーに集中することにした。
*****
『──ハレンチサーカス、これにて閉幕です!ご来場ありがとうございました~!』
四方八方から拍手の音が鳴り響く。後ろから、ここで働こうかな、と誰かに話しかける声も聞こえてきた。俺達と同じ成人組だろう。
「ハイベルが出演したら出てきただけで黄色い悲鳴が飛び交いそうだな。候補としていれておくか?」
「何それ、言いすぎだよ。候補としては……ガラッドも一緒に出てくれるなら考えてもいいけど。……いや、やっぱり駄目。ガラッドの可愛いところ、見せたくないや」
「へ……」
「オレだけのガラッドにしたい」
「……っ、お、まっ、こんなとこで、何言っ……」
「本気だよ。オレのものになって、ガラッド。ガラッドにはオレをあげる。これまでずっと我慢してたけど……、さっきキスした時から、愛しさが溢れて堪らないんだ」
「い、一旦止まれ!周り見ろ!見られてるからっ!」
両手をがっしりと掴まれて、至近距離まで顔を寄せて告白されて、嬉しいやら恥ずかしいやらで顔が熱い。前後左右の席から拍手がこっちに向いてくる。くそ、温かい笑みを向けてくるな、恥ずかしい……っ。
「やめない。ガラッドから返事聞かせて?言わないならこのままキスするよ」
「な……っ!」
そんなの、言っても言わなくても俺にとってはご褒美だ。
けど、ハイベルがまっすぐ伝えてくれた想いを無碍にすることは出来なかった。
周りに人がいるし、ムードも何もあったもんじゃないけれど。
「~~っ、す、好きに、決まってんだろ……っぷ♡」
「ん……っ、嬉しい。両想いだね」
……返事を伝えても、キスされた。
2メートル以上ある獣人達のファイヤーショーだ。
これも昔同じようなものを見たことがあるが、やっぱり以前のショーとは別物だ。あの時は、逞しい体格がアクセサリーで着飾られていると思ったんだっけ。
『よっ、ほっ……と!ふふん、なかなか上手くなったっすよね、おれ!』
『調子に乗るな。火傷するぞ』
『あいあいーっす』
白銀の少しチャラけた狼獣人と、渋い声音の虎獣人。獣がそのまま二足歩行になっているような姿は滅多に見ることがないから、それだけでも眼福だ。大半の獣人は人間ベースだからな。
端に火のついた長い棒を自在に操って舞う彼等は、そのふさふさな身体にアクセサリー……もとい人間を装着していた。えげつない程大きいちんこが、人間に挿入されているのが丸分かりだ。ベルトでしっかりと固定された人間は、獣人達が動く度に甘い声をあげている。
「すごいね。獣人のおちんぽケースなんて……、相当開発したんだろうな」
「おちんぽ、ケース……」
「なに、ガラッド?自分がされるとこ想像した?」
「っ……!す、するわけないだろ!」
想像してしまったし、何ならハイベルのちんぽケースになった光景を思い浮かべてしまった。熱を持ち始めた頬を誤魔化すように、俺は無理矢理ショーに集中することにした。
*****
『──ハレンチサーカス、これにて閉幕です!ご来場ありがとうございました~!』
四方八方から拍手の音が鳴り響く。後ろから、ここで働こうかな、と誰かに話しかける声も聞こえてきた。俺達と同じ成人組だろう。
「ハイベルが出演したら出てきただけで黄色い悲鳴が飛び交いそうだな。候補としていれておくか?」
「何それ、言いすぎだよ。候補としては……ガラッドも一緒に出てくれるなら考えてもいいけど。……いや、やっぱり駄目。ガラッドの可愛いところ、見せたくないや」
「へ……」
「オレだけのガラッドにしたい」
「……っ、お、まっ、こんなとこで、何言っ……」
「本気だよ。オレのものになって、ガラッド。ガラッドにはオレをあげる。これまでずっと我慢してたけど……、さっきキスした時から、愛しさが溢れて堪らないんだ」
「い、一旦止まれ!周り見ろ!見られてるからっ!」
両手をがっしりと掴まれて、至近距離まで顔を寄せて告白されて、嬉しいやら恥ずかしいやらで顔が熱い。前後左右の席から拍手がこっちに向いてくる。くそ、温かい笑みを向けてくるな、恥ずかしい……っ。
「やめない。ガラッドから返事聞かせて?言わないならこのままキスするよ」
「な……っ!」
そんなの、言っても言わなくても俺にとってはご褒美だ。
けど、ハイベルがまっすぐ伝えてくれた想いを無碍にすることは出来なかった。
周りに人がいるし、ムードも何もあったもんじゃないけれど。
「~~っ、す、好きに、決まってんだろ……っぷ♡」
「ん……っ、嬉しい。両想いだね」
……返事を伝えても、キスされた。
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