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最終決戦が始まらない!

その③

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 場所は変わり、広いホールの中、ふかふかの絨毯の上で、勇者パーティーは頭を下げていました。
 装備は全て脱いだり脱がされたり破かれたりしたため、ほとんど何も身にまとっていません。唯一残されたのは、手首の布、ペンダント、首輪、髪飾りのみです。
 そんな彼等はぴったりと身を寄せあって、綺麗な全裸土下座を披露していました。

 ゴプッ♡ブプッ♡と音を立てて漏れていくのは、それぞれの相手からねっとりと注がれた精液です。その感覚にすら感じてしまい、勇者は身を震わせました。

「顔を上げてください」

 セイルゥの言葉にパッと頭を上げると、そこには着飾った四天王達が立っていました。そして、彼等の手には見覚えのある物が握られていました。

「あ……、……その、布は……」
「ええ、勇者様。私の番になるという、約束のお守りですよ。勇者様も身につけてくれていたのですね」

 その布は、元は一枚のハンカチでした。幼い頃出会い、濃密な時間を共に過ごした彼とまた会うため、勇者がふたつに裂いてお守り代わりにしたのです。その相手がまさか魔族だったとは知りもしませんでした。けれども、番と言われておまんこにされたお尻の穴がきゅんきゅんしてしまいます。

「ホントはよ、魔王様の命令で未来の脅威を若い内に摘んでやるつもりだったんだわ。……けど、あー
、そっちの言葉で惚れたら負けってのがあんだろ?つまり、四天王全員そうなったわけだ」

 どこか照れくさそうに告げたゲントーブは、神官とお揃いの髪飾りを持っていました。綺麗な形のそれは、幼い頃、神官が作って彼にあげた物です。お花を編んで、枯れない魔法をかけて。今までぼんやりしていた過去の出来事が一気に蘇り、胸がドキドキしてしまいます。

「運良く魔王様が代替わりしてさぁ、平和主義な魔王様になったんだよね。だけど君達に固執する理由もなくなって……、でもでも君のことがすっごく欲しいから、わざわざここまで来てもらったんだよ。魔王城は人間の魔法を無力化する力もあるしね」

 ビャクの手には、シーフの首輪と同じデザインの腕輪が握られていました。それを見て、シーフも思い出します。当時、自分よりも背の高かった兎獣人を慕い、どこへ行くのにもついて回り、別れる時は酷く号泣したことを。お互いを縛るようなプレゼントをしたことを。記憶が鮮明になっていくに連れ、尻尾が勢いよく風をきってしまいます。

「そういうことだ、我の嫁。未来永劫我と共に生きることしか許さんぞ」

 不敵に微笑むザクスの手には、魔術師と色違いのシンプルなペンダントがぶら下がっていました。お祭りの露店で買った、おもちゃのペンダントです。お互いの瞳の色を交換し合い、おでこをくっつけあって、唇も寄せあって、お嫁さんごっこをした記憶が、魔術師の脳内を駆け巡りました。ただでさえくたとろになった全身が甘くわなないてしまいます。

 詰まるところ、勇者パーティーは幼い頃に四天王と出会い、それぞれ見初められていたのです。

「な……、っ、それなら、俺は、どうして……このことを、お前を、忘れていたんだ……?」
「勇者様はお優しいですね。……私達は好き合った相手に、抑えきれない魔力を流し込んでしまうのです。けれどもそれは人間の魔力と反発し合い、毒になってしまいます。ですが、ここなら……、魔王城なら、唯一で特別な魔法のおかげで人間の魔力を消すことが出来るのです。思う存分、愛し合うことが可能なのですよ」
「好き、あった……?俺が、魔族を……お前のことが、好きだと……?」
「私の番は嫌ですか、勇者様?」

 その問いに、即座に答えることが出来ませんでした。思考は混乱していますが、身体の方はすっかり即堕ちしてしまっていたからです。

「はいっ、もう説明いーよね?ちんこ限界なんだよね~♡今からラブハメ結婚式するよ!」

 ビャクの言葉に、他の魔族達も軽く頷きました。そして、徐ろにおちんぽを露出させます。
 エントランスで散々出したとは思えないほど反り立ったおちんぽに、勇者達の喉がごくりと鳴りました。ふらりと立ち上がり、吸い寄せられるように足を動かします。ボタボタと落ちる白濁が絨毯を汚しても、気にする暇なんかありません。

 それぞれの魔族へ身を任せた彼等は、それからずっと、日が沈んで朝が来るまで、ずっぽりしっぽりハメられることになりました。
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