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欲求不満なDomは甘くとろとろにとかされる
その③
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「それじゃ、簡単なコマンドからいこっか。Domの感じは消えてないから効くかどうか分かんないけど」
場所をアカネの家へと移し、綺麗に整頓された部屋の中でコマンドの実験が始まろうとしていた。
カズトがこの部屋を訪れたのは初めてではない。寧ろ何度も脚を踏み入れてきたのだが、何故か今日は胸の高鳴りが止まらない。身体がSubになりたがっているのか、ずっと疼いて堪らないのだ。
「って……、もー、カズト。そんな端っこ立ってないでこっちおいでよ」
屈託なく放たれたその言葉に、足が勝手に動いていた。まだ、誘発剤も飲んでいないというのに。
「あ……♡」
ぎちぎちに結ばれていた紐が、するりと解けていくような感覚。雲の上を歩くような心地になりながら、カズトはアカネのすぐ手前で立ち止まった。
「ん?あれ……、まだコマンド使ってないはずなんだけど。すっごいとろとろな目になってるじゃん、かわいー。えらいね、カズト。goodboy」
「ふ、ああ、ぁっ♡♡♡」
途端、溜めていたものが一気に爆発するかのように、激しい快感がカズトを襲った。立っていられなくなり、アカネに縋るような体勢になりながらへたり込む。嬉しさと多幸感で頭の中がいっぱいになったカズトは、その快楽に身を任せた。
シュイイイイイイイイッ♡♡
「へ?わっ、ちょ、もれて……っ」
「んう♡あか、ね……♡うれしぃ♡もっと……♡」
「カズト……?」
しゃばしゃばと尿を漏らしながら、カズトはふにゃりと微笑んだ。幼子が抱っこをせがむように脚に抱き着き、熱がこもった瞳を向ける。
「いっぱい褒めて♡アカネにいーこされるの、すき……♡♡」
ついさっきまでDomだったはずの彼の姿は完全に消え、あまりにも早いサブスペースに入ったSubが、そこに居た。
「ええぇ……、ちょっとさぁ、色々予想外なんだけど?コマンドじゃない言葉に従うし、うれションまでしちゃうし……。しかもなんか舌っ足らずになってない?えー、何これ、どうしよ、可愛すぎ……。……ね、あのさぁ、カズト。……キスして、って言ったらしてくれる?」
「するっ♡きす、アカネとちゅーしたいっ♡♡」
ぱあっと嬉しそうに笑ったカズトは、自らが作った水溜まりの上に立つと、何の迷いもなく唇を触れ合わせた。
「んっ、ふ、うぅ♡♡」
ちゅむちゅむと表面を擦り合わせるように触れ、味わうように舌を這わせる。積極的に仕掛けてくるカズトを抱きしめ、アカネはその咥内へと熱い舌を忍ばせた。
「んぢゅ、ふううぅ、んく、む、ぅ♡♡♡」
「は、かわい……。いっつもキスでトロトロにする側のカズトが、こーんなに可愛くなっちゃうなんてさぁ……、たまんないわ」
「ふ、はぁ♡んぷ、あか、ねっ……♡♡」
水音がどんどん激しくなり、カズトの声も上擦っていく。既に勃起して窮屈になっているペニスを、アカネのそれと重ねるようにして腰を押し付ける。ごり、と触れ合う熱は布地越しなのがもどかしく、早く直接触れ合いたいと思ってしまう。
「……っふ、何でコマンド以外の言葉も効いちゃうのか分かんないけど……、ちゃんとしたコマンドも使ってみないとね。カズト、Stripして、Present。出来る?」
「んっ♡できる……♡♡」
二人分の唾液をこくりと嚥下したカズトは、うっとりした表情のまま濡れそぼったスキニーを脱ごうとした。だが、歓喜で手が震えているからか、べっとりと張り付いているからか、上手く下ろすことが出来ない。勃起したペニスが邪魔をしているのもあり、もじもじと尻を振りながら頑張るも、いたずらに性器を刺激するだけで終わった。
「うぅ……♡ぬげない、よぉ……っ♡ぬがして、アカネ♡すとりっぷ、して……♡」
今はSubとなっているカズトのコマンドは、当然のごとくコマンドとしての意味をなさない。それなのに、アカネの中でぶわりと沸き立つものがあった。心臓がドクドクと熱くなり、今すぐに目の前の可愛い彼を食べたくて仕方がなくなってしまう。
「いーよ、カズト。手伝ったげる」
「ん……っ♡嬉しい、ありがと、アカネ♡大好き……♡♡」
「ン゛ッ……!……それさぁ、全部終わった後にまた聞かせてよ」
「どうして?今言っちゃだめなの?いいよね?えへへ♡優しいアカネがだぁいすき♡♡俺のこと心配してくれるのも、いつも体調気にかけてくれるのも、かっこいいとこもかわいいとこもいっぱい大好き♡ん……♡俺ね、アカネにいいこいいこされると、きゅんってしちゃうんだ♡からだのうちがわ、アカネで満たしてほしいなって思うの♡アカネじゃなきゃ嫌なの♡俺の欲求、大好きなアカネで満足させて……♡♡」
「…………は、…………もう、さぁ……、ほんっと……」
「んぷっ♡」
へにゃりと嬉しそうに微笑みながら次々と爆弾を投下するカズトを前にして、これまでひたすらにクソデカ感情を隠してきたアカネの中で、鎖が壊れた音がした。
「それじゃ、簡単なコマンドからいこっか。Domの感じは消えてないから効くかどうか分かんないけど」
場所をアカネの家へと移し、綺麗に整頓された部屋の中でコマンドの実験が始まろうとしていた。
カズトがこの部屋を訪れたのは初めてではない。寧ろ何度も脚を踏み入れてきたのだが、何故か今日は胸の高鳴りが止まらない。身体がSubになりたがっているのか、ずっと疼いて堪らないのだ。
「って……、もー、カズト。そんな端っこ立ってないでこっちおいでよ」
屈託なく放たれたその言葉に、足が勝手に動いていた。まだ、誘発剤も飲んでいないというのに。
「あ……♡」
ぎちぎちに結ばれていた紐が、するりと解けていくような感覚。雲の上を歩くような心地になりながら、カズトはアカネのすぐ手前で立ち止まった。
「ん?あれ……、まだコマンド使ってないはずなんだけど。すっごいとろとろな目になってるじゃん、かわいー。えらいね、カズト。goodboy」
「ふ、ああ、ぁっ♡♡♡」
途端、溜めていたものが一気に爆発するかのように、激しい快感がカズトを襲った。立っていられなくなり、アカネに縋るような体勢になりながらへたり込む。嬉しさと多幸感で頭の中がいっぱいになったカズトは、その快楽に身を任せた。
シュイイイイイイイイッ♡♡
「へ?わっ、ちょ、もれて……っ」
「んう♡あか、ね……♡うれしぃ♡もっと……♡」
「カズト……?」
しゃばしゃばと尿を漏らしながら、カズトはふにゃりと微笑んだ。幼子が抱っこをせがむように脚に抱き着き、熱がこもった瞳を向ける。
「いっぱい褒めて♡アカネにいーこされるの、すき……♡♡」
ついさっきまでDomだったはずの彼の姿は完全に消え、あまりにも早いサブスペースに入ったSubが、そこに居た。
「ええぇ……、ちょっとさぁ、色々予想外なんだけど?コマンドじゃない言葉に従うし、うれションまでしちゃうし……。しかもなんか舌っ足らずになってない?えー、何これ、どうしよ、可愛すぎ……。……ね、あのさぁ、カズト。……キスして、って言ったらしてくれる?」
「するっ♡きす、アカネとちゅーしたいっ♡♡」
ぱあっと嬉しそうに笑ったカズトは、自らが作った水溜まりの上に立つと、何の迷いもなく唇を触れ合わせた。
「んっ、ふ、うぅ♡♡」
ちゅむちゅむと表面を擦り合わせるように触れ、味わうように舌を這わせる。積極的に仕掛けてくるカズトを抱きしめ、アカネはその咥内へと熱い舌を忍ばせた。
「んぢゅ、ふううぅ、んく、む、ぅ♡♡♡」
「は、かわい……。いっつもキスでトロトロにする側のカズトが、こーんなに可愛くなっちゃうなんてさぁ……、たまんないわ」
「ふ、はぁ♡んぷ、あか、ねっ……♡♡」
水音がどんどん激しくなり、カズトの声も上擦っていく。既に勃起して窮屈になっているペニスを、アカネのそれと重ねるようにして腰を押し付ける。ごり、と触れ合う熱は布地越しなのがもどかしく、早く直接触れ合いたいと思ってしまう。
「……っふ、何でコマンド以外の言葉も効いちゃうのか分かんないけど……、ちゃんとしたコマンドも使ってみないとね。カズト、Stripして、Present。出来る?」
「んっ♡できる……♡♡」
二人分の唾液をこくりと嚥下したカズトは、うっとりした表情のまま濡れそぼったスキニーを脱ごうとした。だが、歓喜で手が震えているからか、べっとりと張り付いているからか、上手く下ろすことが出来ない。勃起したペニスが邪魔をしているのもあり、もじもじと尻を振りながら頑張るも、いたずらに性器を刺激するだけで終わった。
「うぅ……♡ぬげない、よぉ……っ♡ぬがして、アカネ♡すとりっぷ、して……♡」
今はSubとなっているカズトのコマンドは、当然のごとくコマンドとしての意味をなさない。それなのに、アカネの中でぶわりと沸き立つものがあった。心臓がドクドクと熱くなり、今すぐに目の前の可愛い彼を食べたくて仕方がなくなってしまう。
「いーよ、カズト。手伝ったげる」
「ん……っ♡嬉しい、ありがと、アカネ♡大好き……♡♡」
「ン゛ッ……!……それさぁ、全部終わった後にまた聞かせてよ」
「どうして?今言っちゃだめなの?いいよね?えへへ♡優しいアカネがだぁいすき♡♡俺のこと心配してくれるのも、いつも体調気にかけてくれるのも、かっこいいとこもかわいいとこもいっぱい大好き♡ん……♡俺ね、アカネにいいこいいこされると、きゅんってしちゃうんだ♡からだのうちがわ、アカネで満たしてほしいなって思うの♡アカネじゃなきゃ嫌なの♡俺の欲求、大好きなアカネで満足させて……♡♡」
「…………は、…………もう、さぁ……、ほんっと……」
「んぷっ♡」
へにゃりと嬉しそうに微笑みながら次々と爆弾を投下するカズトを前にして、これまでひたすらにクソデカ感情を隠してきたアカネの中で、鎖が壊れた音がした。
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