いちゃらぶ×ぶざまえろ♡らぶざま短編集

ちぃくんとはーちゃんのラブハメ催眠

その④【終】

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「──っは！？」
「あ、目が覚めた？もうすぐ昼休憩終わるよ、ちぃくん」
「は、はーちゃん……？」
「え。あれだけ恥ずかしがってたのに……、その名前で呼んでくれるんだ。ふふ、うれしい」
「っ……！ち、ちが……、え、は……？ここ、休憩所？え、俺はさっきまで……」

　脳裏に蘇る、はーちゃ……鶴城との淫らなまぐわい。だけど実際はスーツにシワ一つないし、身体の倦怠感もゼロ。
　あれはそう、どこからか分からないが全部夢だったわけだ。あまりにも下品で酷い、破廉恥な夢。

「その反応……、随分良い夢が見れたみたいだね」
「は、はあぁ！？馬鹿言うな！んなわけねぇだろ！」
「それがあるんだよね。じゃーん、僕の発明品、ドリームボールくんだよ」

　鶴城が取り出したのは、手の平サイズの球状の物にいくつかのスイッチ、それとアンテナがついたモノだった。鶴城はにこにこと青いボタンを押した後、一瞬真顔になって、すぐに破顔した。……何故だろう、嫌な予感しかしない。

「……これはね、対象の潜在意識を表に出して、その人が望む夢を見せる物なんだ。ちぃくんが気持ちよさそうにお昼寝していたから試してみたんだけど、望んでいた夢が見れたんじゃない？」
「は……、そ、んなこと、ない。しっ、失敗だ失敗！悪夢でしかなかったっての！」

　顔が焼けるように熱い。あれが……、催眠にかけられて社内で鶴城とのえっちを見せつけるのが、俺の願望？そんなわけない。あんな変態じみたことをやりたいなんて、一度も思ったことなんて……。

「ちなみになんだけど」

　すっと顔を寄せてきた鶴城に思わず鼻白む。夢の中とはいえ、何度も俺はこいつと……、ああくそ、思い出すな。なんで触ってもないのにケツが疼くんだ。吞まれるな、冷静になれ俺！

「さっき押したボタンは、対象が見た夢の内容を脳内再生出来る機能なんだ」
「は？」
「言葉では素っ気ないのに、こーんなにすけべな夢を見ちゃうくらい、僕のことが好きなんて。……可愛いね、ちぃくん」
「ぁ、ぇ……」

　こっそりと小声で伝えられた内容が、じわじわと脳を侵食する。あまりの衝撃で、上手く言葉が出てこない。
　そんな俺を置いて、ひどく楽し気なはーちゃんは、とどめとばかりにぶっさしてきた。

「催眠の発明頑張るから、完成したら見せつけラブハメしようね♡」

　昼休憩終わりの休憩所、まばらに人が残るその空間で、遅れてやってきた羞恥心が爆発した。