両片想いな彼等と御都合スケベ部屋

ひとつめの部屋②

　クリッ、コチュ♡

「ひぎゅあぁっ♡♡ま、まっへ♡なになに、こわい……っ、ぎもちい、おかしくなる、ごわい、ゆーまぁっ……♡♡」
「よしよし、気持ちよすぎて怖いか～。あのさ、光瑠。ここ……ちんこ代わりにさぁ、まんが出来てるっぽいよ」
「ま、まんこ……？」
「そ。今触ってんの、クリトリス。すりすりされんの気持ちいい？」
「まんこって、どういう……っ、ひにゃっ♡ばか、も、触んな！なんかくるからっ、あ、でる、でちゃうっ♡あ、あ゛ぁ、もれ、る～～ッ♡♡」

　ブシャッ♡

「うわ、たったこれだけで潮噴いちゃうとか……、雑魚クリ可愛い」
「～～～っ！！話聞け！ばか！！」
「いだっ」

　頭を叩かれた悠馬だが、離れることなくぽたぽたと潮が滴る手を見せてくる。

「オレの手びっしょびしょにしておいて殴るんだ？」
「み、見せてくんな！」
「まんこが出来てんのって、さっきの変なビームのせいかな？安心しろって、ちゃーんと確認してやるから」
「おま、楽しんでやが……、ん゛ぉっ♡♡」

　きゅっとクリを摘まれ、おほついた喘ぎ声と共に追い潮がプシャリと漏れる。がくがくと余韻でイっている彼を抱きしめて、悠馬はうっとりと溜息を吐いた。

「（はああぁ～～♡なんでこんなことなってんのか分かんないけど役得すぎ。オレの指ですぐイっちゃうくらい感度よすぎとかさぁ。もうほんっと可愛い。すっごいキスしたい。したら嫌がるかな）」
「（やばいやばいやばい……っっ♡なんでまんこなんか出来てんだよ！そんなの悠馬に弄られたら即イキするに決まってんじゃん！ああくそ、ただでさえ悠馬のニオイを至近距離で感じてやばいのにっ……♡あ、うわ、すっげぇかっこいい♡汗ばんでる悠馬もすき……♡き、きす、したい♡……流石にドン引かれるか……？）」

　ぐちゅぐちゅと水音が響いていく中、視線が熱く絡み合う。このまま少し口を突き出せば、触れてしまう距離。

　我慢など、出来るはずがなかった。

　最後の隙間を埋めたのは、果たしてどちらからか。ふに、と優しく触れた唇から互いの鼓動が伝わるようだった。

「あ……」

　そっと離れていった熱が恋しく、光瑠の口から思わず名残惜しい声が漏れてしまう。

「……っ」
「は、光瑠、かわいすぎ……」

　そんな彼に釣られ、悠馬の口からもポロリと本音が零れてしまった。誤魔化すように再び塞いだ二度目のキスは、ねっとりと舌が絡み合い、互いに離れ難くなったばかりに深く長く続いた。


＊＊＊＊＊


　キスを誤魔化すようにシャワーで身体をさっぱりさせ、ご丁寧に用意されていた簡素シャツとハーフパンツに着替えれば、何もなかったはずの壁に三つの扉が現れていた。

　右の壁には、『キスをしろ』という指令のようなものが書かれており、どうやらそれをクリアしたことによって出現したようだ。

　扉にはそれぞれ、C・T・Mというアルファベットが書かれている。

「……ま、まだ続くみたいだな」
「そうみたい。……あのさ、さっきのキス、嫌じゃなかった？」
「……っ！ばっ、わ、忘れようとしてたのに思い出させんな！」
「あー、やっぱ嫌だったかぁ」
「っ、ちが、～～っ」

　思い出しただけで下が濡れて恥ずかしい、とは口が裂けても言えない。けれども、悠馬に勘違いはしてほしくなかった。

「……や、じゃなかったから、困ってんだろ」
「え」
「っああ、くそ、さっさと次行くぞ、次！」

　無駄に声を張り上げてずかずかと進んでいった光瑠は、その扉へと手を伸ばした。