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最下層:真実と束縛のフィナーレ(後編)
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神殿のとある一室は、まるで教会のような造りになっていた。白と青を基調とした内装には、ここがダンジョンの最下層とは思えない程、神聖な空気が漂っている。
そんな部屋の中、左右に数列並んだ座席には、9階の街に棲む魔族達が、落ち着かない様子で参列していた。『結婚式』をするからと、急遽招待されたのだ。
「全く……、あいつらの気分に巻き込まれるなんて最低だぜ。けど、人間を嫁にするだなんてどういう風の吹き回しだ?」
「はあぁ……なんでボクまで……。結婚なんて勝手にやっててほしいのに……。もう素材だけ取って帰っていいんじゃないの?」
「駄目だろ。あくまでここはあいつらのテリトリーなんだから。参列する代わりにここに群生してるレア素材を持って行っていい、ってのが交わした約束だ。それを違えるってんなら、きっとテメェとは会えなくなるな」
「ヒィッ。ここ怖いこと言わないでよ!」
ざわめく会場内では、そこかしこからひそひそと噂話が飛び交う。水道からミルクのようなモノが出てきた、素っ裸でぬるぬるの人間が居たらしい、突然現れた紙コップの中身が希少な材料だった、とあるトイレの一室が甘い白濁液や透明な液体ですごいことになっていた──。
嘘か本当か分からない話がさざ波のように広がっていく中、不意にその音が鳴り響いた。
ゴーン、ゴーン
ガタ、ガタ……ッ、ゴト、ゴトン
どこから鳴っているのか分からない、鐘の音。それから、何かが動いているような音。
一瞬で静まり返った会場内の扉が、ゆっくりと開かれる。
魔族の結婚式は、至ってシンプルだ。番になる二人が一緒に真っ赤なバージンロードを歩き、祭壇の前で愛を誓い合う。通常のそれと違うのは、番い合う彼等が三人であること。
そして、翼を収納して黒い正装に身を包んだ二人の間に、あまりにも淫靡な格好の花嫁が居ることだった。
「ん゛んんっ♡ んぐ、ぅ、んー……っ♡♡」
花嫁衣装として機能しているのは、黒いヴェールのみ。あとは、無駄にフリルのついた縄が、グレイの裸体を亀甲縛りで戒めているだけだ。ローションでコーティングされた肢体が、ライトに照らされていやらしく光る。
「ふ、うぅ♡」
アイマスクとギャグボールで視界も言葉も奪われ、短く喘ぎ続ける彼は、ガタゴトと動く木馬の上に座らされていた。結婚式らしく白い装飾が施されたそれは、乗る場所が鋭角になっており股間をダイレクトに刺激する。その上、キャスターでゴロゴロ動かされる度に敏感な肉芽に刺激が走り、強調された胸からは母乳が飛び散った。跨がされた足が固定されているため、逃げようにも逃げられない。
そんなグレイの傍らで、お静かに、とでもいうように参列者に向かって人差し指を立てたメイズは、欲を秘めた口を開く。
「気持ちいいですか、グレイ? 座っている所には特別なローションを塗っているので痛くはないでしょう?」
「ん゛っ♡」
「ま、『ドM』なグレイちゃんには痛くても関係ないかもだけど」
「う、あ゛ぁっ♡♡」
真っ赤に膨らんだ乳首やクリトリスを指で捏ねられ、白い肢体がびくびくと痙攣する。快楽を耐えるようにぎゅうっと内股になろうとするが、更にきゅんきゅん食い込んでしまうという悪循環。ギャグボールの穴から零れる涎が、ぽたぽたと胸に当たっては垂れていく。何かを訴えるようにかぶりを振るが、言葉にならない喘ぎ声では何を伝えたいのか分からない。そう、二人以外には。
「嫁になると了承したのはグレイでしょう? このまま式場に向かいますので我慢してくださいね」
「だいじょーぶ、ちっちゃな式挙げたいだけだからさぁ♡」
向かうも何も、既にここが式場である。そして、確かに参列者こそ少ないが、グレイは今の痴態を見られていることに気付いていないのだ。色々と合点がいった魔族達は、吐きたくなった熱い溜息をグッと飲み込んだ。
「(うげぇ……、悪趣味すぎんだろ。自分達のモンだって見せつけて牽制しておきたいんだろうけどよ)」
ガタゴトと木馬が通り過ぎていくのを眺めながら、とある魔族は心中で独りごちる。改めて参列している顔触れを見れば、なかなかに力を持った魔族ばかりだ。こうして限られた一部の魔族達に伝えれば、後は勝手に話が広がると思ってのことだろう。隣で花嫁をガン見している魔族も、性格こそ卑屈だが情報通でもある上、魔法のトラップや魔法具を作ることに対してはピカイチだ。
「(……とにかく、早く素材貰って帰りたいぜ)」
考えることを諦めた彼は、自分の尖った耳に音声遮断の魔法をかけ、目を閉じた。
「お゛っ♡ んんっ、ん~~~っっ!!」
「おや」
あと少しで祭壇という所で、グレイの声が一際大きくなった。ブンブンと首を振り、必死に言葉を発しようとしている。
「どうしました、グレイ?」
わざとらしく問いかけながらべたべたになったギャグボールを外すと、堰を切ったように感じ入った声が溢れ出した。
「だめ゛ぇっ♡ 漏れちゃうっ♡ おしっこ漏れちゃ、う゛ぅっっ♡♡ がまん、むりぃ……っ♡ あかちゃんみたいにおもらししちゃうううぅっ♡♡♡」
ぶるぶる震える身体が強張り、そして。
「あ♡ っ、はぁ……♡♡」
張り詰めた糸が切れたように、くったりと弛緩したそこからショワショワと尿が漏れ出した。瞬く間にバージンロードの色が濃くなり、大きな染みになっていく。幸せそうにうっとりとおもらしをするグレイを、一部を除いた魔族達は食い入るように見つめていた。
「ローションに利尿剤混ぜてたんだよねぇ♡ グレイ、おしっこ気持ちい?」
「きもち、いい……っ♡ ずっと、イってりゅう……♡♡ ふぅ、はぁ……んっ♡」
木馬の両端から雨のように降り注ぐ小水に、プシャッと噴かれた潮が混じる。利尿剤のくだりも今のグレイには聞こえていないらしく、ただただ放尿の快感に喘いでいた。
『粗相を感知。お仕置きモードに移行シマス。』
「え……?」
そんな必然的な失禁が終わる頃に聞こえてきた声は、なんとも不穏なものだった。
「んあっ!?」
木馬の首がしゅりと縮み、頭の上に顎を乗せるよう身体を前に倒される。木馬の長い首をパイズリするかのように、豊満な胸が左右に分かれ、それと同時に腰を掴まれてぐぐっと浮かされた。視界を封じられているグレイには見えないが、木馬の側面から現れたマジックハンドが、彼をあられもない格好へと変えていく。
「あっ♡ だめ、おしりっ、出ちゃ……っ♡♡」
にゅぷ、と後孔から顔を見せたのは、てらてらと光るアナルパール。ぐぷ、ぬぷん、と引き抜かれていくそれはなかなかの大きさで、今までそれをナカに挿入されていたのかと思うと、魔物達の股間が大きくなった。
「ひあ゛っ♡」
とうとう最後まで抜けきった黒いパールが、木馬の上でぶるんと揺れる。ローションらしき透明な糸が、パールの先端とアナルをいやらしく繋いでいたが、程なくしてぷつんと切れた。
そして。グレイは、はくはくとひくつくアナルを晒すように、お尻を突き出す形で固定されてしまった。
「あ……♡ こんな、かっこ……♡」
ぞくり、と感じてしまう身体から、抑えきれない愛液が涎のように垂れていく。
「おしっこ漏らしたのに気持ちよくなっちゃうえっちなグレイちゃんには、お仕置きが必要なんだって」
そんな理不尽でしかない言葉が届くや否や、バチィン! という打撃音が式場内に響き渡った。
「っっっ♡」
一拍遅れて、右の尻たぶがジンジンと痺れ出す。
痛みは全て、快感へ。
バチンッ、ビシィッ、バチッ、バシンッッ
「あ゛あああぁっっ♡♡ これだめっ♡ おしりきもちいい……っっ♡ イぐっ、おまんこイっちゃうぅーーーっっ♡♡♡」
ブシャアアァッ、と鉄砲水のように噴き出した潮が、木馬をしとどに濡らしていく。達したことにより『おもらし癖』のせいで更に黄色がかった水流がジョボジョボと追加された。
叩いているのはほぼマジックハンドだが、時折二人の手もグレイのむっちりとしたお尻を叩いていく。
「お仕置きなのにまたおもらしするなんて、悪い子ですね」
「ふお゛っっ♡♡♡」
「メイズ、意地悪しすぎちゃかわいそーじゃん。ねぇ、グレイちゃん♡」
「ん゛ああぁっ♡♡」
幾度となく尻をぶたれ、乳首を抓られ引っ張られ、戯れのようにびしょ濡れの膣や陰核を弄られて。静かな部屋に、淫らなニオイが充満する。
──潮と尿のどちらを漏らしているのか分からなくなる程イった頃、ようやくお仕置きの手が離れていった。
辺り一面局地的豪雨でもあったかのように濡れており、含みきれなかった分が前方の参列者の足元にまで流れていた。
「はー……♡ う、ぁ……、おしり……じんじんする、う……♡」
「あはっ、林檎みたいに真っ赤になっちゃったねぇ」
「ひんっ♡」
赤く腫れたお尻を優しく撫でられ、胎の奥がキュンッと疼く。ピリピリとした刺激は心地いいが、それよりも早く、ナカに、欲しい。
「あ……♡ メイズ、コルク……、もう、僕……、ほしい……っ♡」
「何がほしーの?」
「ふ、ふたり、のっ♡ ふたりの、勃起ちんちんっ……♡」
「どこに、欲しいんですか?」
「……僕の、……お、おまんこっ、えっちなおまんこと、けつまんこにっ♡ お前達の、一緒に挿れてっ♡ おちんぽいっぱいハメて、お嫁さんにして、ぇっ♡♡」
パチン、と指を鳴らす音が響く。
その瞬間、グレイを戒めていた縄も、しとどに濡れた木馬も泡のようにぱちりと消えた。
アイマスクをしたままのグレイをふわりと抱き抱えると、すぐ傍の祭壇へと向かう。再び指の音が鳴れば、祭壇はふかふかの白いベッドへと姿を変えた。
カチャリと寛げた前から、射精寸前まで昂ったペニスを取り出した二人は、ベッドの上へと乗り上がる。
そのままグレイをサンドするように座れば、天を向いた陰茎がグレイの秘部とキスをした。待ち望んだ感覚に、震えながらもゆっくりと腰を下ろしていくグレイ。
「ん、グレイちゃんのケツマンコすっげぇふわふわ♡」
「おまんこもトロトロですね……♡ まだ先っぽなのに、イってしまいそうです……」
「あ♡ や、はいっ、てる……ぅ♡♡ おちんぽ、おっきい……♡♡」
視界がない分、余計に快楽を感じてしまう。ずぷ、にゅぷぷ、とメイズの肩に手を置いて二人分の肉棒を蜜壺と後孔に埋めていくグレイは、恍惚とした多幸感に包まれていた。
「う、あ゛っっ♡ ん、ぜ、んぶ、はいっ、た……?」
「初めてなのに、二穴貫通なんて……、最高です、グレイ……っ」
「俺のちんこ、グレイちゃんに食べられちゃったぁ」
「あ……♡ 奥っ、とんとん、当たって、るぅ♡ おちんちんっ♡ もっとぉ♡」
「っく……、いきなり、腰を動かさないでください……!」
「急がなくてもちんこは逃げねぇよ、グレイちゃん」
ずっぽり男根を咥えたままゆるゆると動き出すグレイは、思考も何もかも蕩けきっていた。今はもう、二人の肉棒で満たされることしか考えられない。
「グレイが我慢出来そうにないので、誓いは手短に、しましょうか。……『僕達は貴方と永遠を』」
「『共にすることを誓いまぁす』。……ほら、グレイちゃんも」
「うあ゛っ♡ ん、はぁ……っ♡ 『僕は、お前達と、永遠……っを、共に、すること、を、誓います』……っ♡」
教えられていた誓言をたどたどしく口にした刹那、腹の辺りがポワッと温かくなる感覚がした。だが、そのことに気を取られる間もなく、ゴチュンッ! と激しい律動が始まった。
「ひぎ、いいぃっっ♡♡ きたぁっ♡ おちんちん奥まで、ぇっ♡♡」
一突きで達したのか、ハメられたままのそこからブシュッと潮が溢れる。脱水症状にも弾切れにもならない利尿剤、というなんとも御都合的なモノの効果もあり、二人の股間が潮のみならず温かいモノで濡れていく。
ズチュズチュッ、パンッ、パンッ♡
彼等の動きに合わせるように、グレイの肢体も淫らに跳ねる。ぼよんぷるんと暴れる胸は、彼等に揉まれて嬉しそうに白い涎を撒き散らす。
「いああぁっ♡♡ おっぱいっ♡ クリも、弱いのに、ぃっ♡」
「っふふ、クリを弄ってるのは、貴方ですよ?」
「へあ……っ?」
「無自覚で扱いてたんだねぇ♡ グレイちゃんのえっち♡」
「んあ゛あぁっ♡♡♡ らめっ♡ またイくっ♡ クリでおもらししちゃうぅ♡♡」
グレイの指ごとジュコジュコと肉芽を扱くと、ピシュウゥッ、と噴水のように潮が噴き上がった。綺麗だったベッドは、見る影もなくビショビショだ。
「……ん、そろそろ、イきそ……っ」
「僕も、です。……グレイ、私達のおちんぽみるく、どこに欲しいですか……?」
下品な言葉をわざと言わせようとしてくるメイズに、反論する程の理性など、残っていない。
「なか……っ♡ あかちゃんの部屋にっ♡ おちんぽみるくっ、いっぱい種付けして……っ、孕ませて、ぇ♡♡」
それは、呼び水のように。
ビュルルルルルルッ♡ ドプッ♡ ビュプッ、ビュルルッ♡ ゴプゴプッ、ビュウゥ、ビュルルルルルッッ♡
「あ゛あ゛あああっ♡♡」
奥の奥で破裂した精液が、一斉に注がれる。舌を突き出して喘ぐグレイの上体が仰け反り、その拍子でアイマスクがズルリとずれた。白く染まる眩しい視界で、涙で潤みきった瞳がパチパチと瞬く。
「きも゛ち、いっ♡ しあわせっ♡ おちんぽみるく美味しい、よぉ♡♡ あ、あぁっ、いっぱいきてるぅ♡ っん♡ あ♡ もっと、もっとぉ♡♡ おちんちんもっとずこずこして、……ぇ……、」
ピンク色に混ざりきっていた思考に、波紋が出来る。だってそう、誰もいないと思っていたというのに。
自分達を見つめる、見知らぬ魔族達の姿が。
「ひっ!?」
「あー……、すっげぇ出たけどまだ足りないやぁ」
「おや、アイマスクが外れてしまったんですね。グレイのいやらしい相貌は僕達だけの秘密にしておきたかったのですが……、仕方ありませんね」
「えあ゛っ♡ や、やだ、ぁっ♡ 見られ……っ、見られてるっ♡♡ 僕のえっちなとこ、お、おもらし、も、ぜんぶ……っ♡ ん、ああぁっ♡♡♡」
「そーだよねぇ♡ 『ドM』なグレイちゃんは見られるのも好きで嬉ションしちゃうよねぇ♡」
「ちが、っあ♡ ま、また、おちんぽ、おっきく……ぅ♡」
「俺達が満足するまで、たーくさん食べさせてあげる♡」
「大丈夫ですよ、周りの目なんて気にならなくなりますから」
「あ……、そん、な、っああぁん♡♡♡」
淫魔の精力は底知れず。
そんな言葉を、どこかで聞いたような気がした。
*****
誰もいなくなった教会のベッドの上には、全身白濁に濡れたグレイが仰向けになって眠っていた。脚ははしたなくガニ股になっており、晒された秘部やアナルからは、時折ブピュッ、ゴプッ、と下品な音を立てて大量の精液が溢れていく。
ぽっこりと小さく膨らんだ下腹に浮かぶのは、黒いハートの淫紋だ。二人の嫁である証であり、グレイが彼等の陰茎を求めた時にピンクに光って発情する仕組みである。
どれだけ達したかがハートの中心で数値化され、嘘はつけない。上からでも下からでも、精液を摂取すると治まる、そんな淫紋だ。
「ん……っ♡」
不意に。
切なげに眉根を下げたグレイの腰が少し浮いたかと思えば、ジョオオオォッ、と漏れ出した尿が放物線を描いた。ビュプッ、と精液も零れ落ち、白と黄色が混じりあってベッドを汚していく。短い放尿を終えると、身体は再びベッドに沈む。淫夢を見ているのか、その表情は目を閉じていても分かる程、恍惚としていた。
「……あーあ、おねしょしちゃった」
「利尿剤の効果が残っていたんでしょうね」
クスクスと笑い合う二人の周りには、一つ目の魔物、二匹のビホルダーがふよふよと浮いている。グレイに催眠をかけた個体とは別の、手のひらサイズの魔物だ。
このビホルダーの特徴は、撮影。その目で見たものを記録し、プロジェクターのように映し出すことが出来るのだ。
地下1階のおもらしから地下10階での交尾に至るまで、グレイの痴態は全て記録済みである。
「にしても、ちょっとヤりすぎちゃったね。グレイちゃん怒るだろーなぁ」
「クリトリスへの集中愛撫のことですか? それとも、空中での二穴種付けセックス?」
「全体的にどれも。俺達淫魔だし、人間相手には手加減しなきゃってアンバーが言ってたじゃん」
帰り際に、とある魔族から言われたことを思い出して、そう口にするコルク。ちなみに、アンバーとは式の間ずっと遮断魔法を使っていた魔族である。
嫁になったとはいえ、変わったことといえば寿命が同じになった程度。人間であることには変わりない。
「そうですね。次は気をつけましょうか。まず、キスをした時に唾液に媚薬成分を含ませないよう努力しないと。……ああ、そうだ、男に戻して状態異常を解いておきましょう」
思い出したかのように魔法を唱えたメイズの前で、グレイの身体がポワッと薄い光に包まれる。こぷこぷと白濁を零し続ける肢体から、たわわな胸がゆっくりと萎んでいく。
あっという間に元の平べったい胸へと戻ったが、さくらんぼのようにぷっくり膨らんだ乳輪と乳首はそのままだ。
そして、ピンッと尖ったクリトリスがむくむくと膨らみ勃起したペニスに戻ると、膣が閉じてパンパンの陰嚢がぽろんと現れた。注がれた精液が全て玉に含まれているのだろう。
二人のより可愛らしいサイズの陰茎からは、溜め込まれた二人分の精液が湧き水のようにドプドプと溢れ続ける。
「ふ、ぅ……♡」
それに合わせるように、自分も達しているのか、ビュッと勢いのある精液が飛び出して腹や胸を汚す。乳首にまで飛んだそれは、まるで母乳のようだ。
ちなみに、腹に浮かんだ淫紋や、後ろにたっぷり中出しされた精液はそのままである。
「……ん♡ めぃ……、ず、こる、く……、す、き……ぃ……♡♡」
──その一部始終をしっかりと録画したビホルダーを手に、二人はゆるりと口角を吊り上げた。満腹になったはずのお腹が、デザートを求めてぐるりと唸る。
どうやら次も、我慢なんて出来ないようだ。
【淫魔の呪いで女体化した僕がおもらしなんてするわけがない!】
そんな部屋の中、左右に数列並んだ座席には、9階の街に棲む魔族達が、落ち着かない様子で参列していた。『結婚式』をするからと、急遽招待されたのだ。
「全く……、あいつらの気分に巻き込まれるなんて最低だぜ。けど、人間を嫁にするだなんてどういう風の吹き回しだ?」
「はあぁ……なんでボクまで……。結婚なんて勝手にやっててほしいのに……。もう素材だけ取って帰っていいんじゃないの?」
「駄目だろ。あくまでここはあいつらのテリトリーなんだから。参列する代わりにここに群生してるレア素材を持って行っていい、ってのが交わした約束だ。それを違えるってんなら、きっとテメェとは会えなくなるな」
「ヒィッ。ここ怖いこと言わないでよ!」
ざわめく会場内では、そこかしこからひそひそと噂話が飛び交う。水道からミルクのようなモノが出てきた、素っ裸でぬるぬるの人間が居たらしい、突然現れた紙コップの中身が希少な材料だった、とあるトイレの一室が甘い白濁液や透明な液体ですごいことになっていた──。
嘘か本当か分からない話がさざ波のように広がっていく中、不意にその音が鳴り響いた。
ゴーン、ゴーン
ガタ、ガタ……ッ、ゴト、ゴトン
どこから鳴っているのか分からない、鐘の音。それから、何かが動いているような音。
一瞬で静まり返った会場内の扉が、ゆっくりと開かれる。
魔族の結婚式は、至ってシンプルだ。番になる二人が一緒に真っ赤なバージンロードを歩き、祭壇の前で愛を誓い合う。通常のそれと違うのは、番い合う彼等が三人であること。
そして、翼を収納して黒い正装に身を包んだ二人の間に、あまりにも淫靡な格好の花嫁が居ることだった。
「ん゛んんっ♡ んぐ、ぅ、んー……っ♡♡」
花嫁衣装として機能しているのは、黒いヴェールのみ。あとは、無駄にフリルのついた縄が、グレイの裸体を亀甲縛りで戒めているだけだ。ローションでコーティングされた肢体が、ライトに照らされていやらしく光る。
「ふ、うぅ♡」
アイマスクとギャグボールで視界も言葉も奪われ、短く喘ぎ続ける彼は、ガタゴトと動く木馬の上に座らされていた。結婚式らしく白い装飾が施されたそれは、乗る場所が鋭角になっており股間をダイレクトに刺激する。その上、キャスターでゴロゴロ動かされる度に敏感な肉芽に刺激が走り、強調された胸からは母乳が飛び散った。跨がされた足が固定されているため、逃げようにも逃げられない。
そんなグレイの傍らで、お静かに、とでもいうように参列者に向かって人差し指を立てたメイズは、欲を秘めた口を開く。
「気持ちいいですか、グレイ? 座っている所には特別なローションを塗っているので痛くはないでしょう?」
「ん゛っ♡」
「ま、『ドM』なグレイちゃんには痛くても関係ないかもだけど」
「う、あ゛ぁっ♡♡」
真っ赤に膨らんだ乳首やクリトリスを指で捏ねられ、白い肢体がびくびくと痙攣する。快楽を耐えるようにぎゅうっと内股になろうとするが、更にきゅんきゅん食い込んでしまうという悪循環。ギャグボールの穴から零れる涎が、ぽたぽたと胸に当たっては垂れていく。何かを訴えるようにかぶりを振るが、言葉にならない喘ぎ声では何を伝えたいのか分からない。そう、二人以外には。
「嫁になると了承したのはグレイでしょう? このまま式場に向かいますので我慢してくださいね」
「だいじょーぶ、ちっちゃな式挙げたいだけだからさぁ♡」
向かうも何も、既にここが式場である。そして、確かに参列者こそ少ないが、グレイは今の痴態を見られていることに気付いていないのだ。色々と合点がいった魔族達は、吐きたくなった熱い溜息をグッと飲み込んだ。
「(うげぇ……、悪趣味すぎんだろ。自分達のモンだって見せつけて牽制しておきたいんだろうけどよ)」
ガタゴトと木馬が通り過ぎていくのを眺めながら、とある魔族は心中で独りごちる。改めて参列している顔触れを見れば、なかなかに力を持った魔族ばかりだ。こうして限られた一部の魔族達に伝えれば、後は勝手に話が広がると思ってのことだろう。隣で花嫁をガン見している魔族も、性格こそ卑屈だが情報通でもある上、魔法のトラップや魔法具を作ることに対してはピカイチだ。
「(……とにかく、早く素材貰って帰りたいぜ)」
考えることを諦めた彼は、自分の尖った耳に音声遮断の魔法をかけ、目を閉じた。
「お゛っ♡ んんっ、ん~~~っっ!!」
「おや」
あと少しで祭壇という所で、グレイの声が一際大きくなった。ブンブンと首を振り、必死に言葉を発しようとしている。
「どうしました、グレイ?」
わざとらしく問いかけながらべたべたになったギャグボールを外すと、堰を切ったように感じ入った声が溢れ出した。
「だめ゛ぇっ♡ 漏れちゃうっ♡ おしっこ漏れちゃ、う゛ぅっっ♡♡ がまん、むりぃ……っ♡ あかちゃんみたいにおもらししちゃうううぅっ♡♡♡」
ぶるぶる震える身体が強張り、そして。
「あ♡ っ、はぁ……♡♡」
張り詰めた糸が切れたように、くったりと弛緩したそこからショワショワと尿が漏れ出した。瞬く間にバージンロードの色が濃くなり、大きな染みになっていく。幸せそうにうっとりとおもらしをするグレイを、一部を除いた魔族達は食い入るように見つめていた。
「ローションに利尿剤混ぜてたんだよねぇ♡ グレイ、おしっこ気持ちい?」
「きもち、いい……っ♡ ずっと、イってりゅう……♡♡ ふぅ、はぁ……んっ♡」
木馬の両端から雨のように降り注ぐ小水に、プシャッと噴かれた潮が混じる。利尿剤のくだりも今のグレイには聞こえていないらしく、ただただ放尿の快感に喘いでいた。
『粗相を感知。お仕置きモードに移行シマス。』
「え……?」
そんな必然的な失禁が終わる頃に聞こえてきた声は、なんとも不穏なものだった。
「んあっ!?」
木馬の首がしゅりと縮み、頭の上に顎を乗せるよう身体を前に倒される。木馬の長い首をパイズリするかのように、豊満な胸が左右に分かれ、それと同時に腰を掴まれてぐぐっと浮かされた。視界を封じられているグレイには見えないが、木馬の側面から現れたマジックハンドが、彼をあられもない格好へと変えていく。
「あっ♡ だめ、おしりっ、出ちゃ……っ♡♡」
にゅぷ、と後孔から顔を見せたのは、てらてらと光るアナルパール。ぐぷ、ぬぷん、と引き抜かれていくそれはなかなかの大きさで、今までそれをナカに挿入されていたのかと思うと、魔物達の股間が大きくなった。
「ひあ゛っ♡」
とうとう最後まで抜けきった黒いパールが、木馬の上でぶるんと揺れる。ローションらしき透明な糸が、パールの先端とアナルをいやらしく繋いでいたが、程なくしてぷつんと切れた。
そして。グレイは、はくはくとひくつくアナルを晒すように、お尻を突き出す形で固定されてしまった。
「あ……♡ こんな、かっこ……♡」
ぞくり、と感じてしまう身体から、抑えきれない愛液が涎のように垂れていく。
「おしっこ漏らしたのに気持ちよくなっちゃうえっちなグレイちゃんには、お仕置きが必要なんだって」
そんな理不尽でしかない言葉が届くや否や、バチィン! という打撃音が式場内に響き渡った。
「っっっ♡」
一拍遅れて、右の尻たぶがジンジンと痺れ出す。
痛みは全て、快感へ。
バチンッ、ビシィッ、バチッ、バシンッッ
「あ゛あああぁっっ♡♡ これだめっ♡ おしりきもちいい……っっ♡ イぐっ、おまんこイっちゃうぅーーーっっ♡♡♡」
ブシャアアァッ、と鉄砲水のように噴き出した潮が、木馬をしとどに濡らしていく。達したことにより『おもらし癖』のせいで更に黄色がかった水流がジョボジョボと追加された。
叩いているのはほぼマジックハンドだが、時折二人の手もグレイのむっちりとしたお尻を叩いていく。
「お仕置きなのにまたおもらしするなんて、悪い子ですね」
「ふお゛っっ♡♡♡」
「メイズ、意地悪しすぎちゃかわいそーじゃん。ねぇ、グレイちゃん♡」
「ん゛ああぁっ♡♡」
幾度となく尻をぶたれ、乳首を抓られ引っ張られ、戯れのようにびしょ濡れの膣や陰核を弄られて。静かな部屋に、淫らなニオイが充満する。
──潮と尿のどちらを漏らしているのか分からなくなる程イった頃、ようやくお仕置きの手が離れていった。
辺り一面局地的豪雨でもあったかのように濡れており、含みきれなかった分が前方の参列者の足元にまで流れていた。
「はー……♡ う、ぁ……、おしり……じんじんする、う……♡」
「あはっ、林檎みたいに真っ赤になっちゃったねぇ」
「ひんっ♡」
赤く腫れたお尻を優しく撫でられ、胎の奥がキュンッと疼く。ピリピリとした刺激は心地いいが、それよりも早く、ナカに、欲しい。
「あ……♡ メイズ、コルク……、もう、僕……、ほしい……っ♡」
「何がほしーの?」
「ふ、ふたり、のっ♡ ふたりの、勃起ちんちんっ……♡」
「どこに、欲しいんですか?」
「……僕の、……お、おまんこっ、えっちなおまんこと、けつまんこにっ♡ お前達の、一緒に挿れてっ♡ おちんぽいっぱいハメて、お嫁さんにして、ぇっ♡♡」
パチン、と指を鳴らす音が響く。
その瞬間、グレイを戒めていた縄も、しとどに濡れた木馬も泡のようにぱちりと消えた。
アイマスクをしたままのグレイをふわりと抱き抱えると、すぐ傍の祭壇へと向かう。再び指の音が鳴れば、祭壇はふかふかの白いベッドへと姿を変えた。
カチャリと寛げた前から、射精寸前まで昂ったペニスを取り出した二人は、ベッドの上へと乗り上がる。
そのままグレイをサンドするように座れば、天を向いた陰茎がグレイの秘部とキスをした。待ち望んだ感覚に、震えながらもゆっくりと腰を下ろしていくグレイ。
「ん、グレイちゃんのケツマンコすっげぇふわふわ♡」
「おまんこもトロトロですね……♡ まだ先っぽなのに、イってしまいそうです……」
「あ♡ や、はいっ、てる……ぅ♡♡ おちんぽ、おっきい……♡♡」
視界がない分、余計に快楽を感じてしまう。ずぷ、にゅぷぷ、とメイズの肩に手を置いて二人分の肉棒を蜜壺と後孔に埋めていくグレイは、恍惚とした多幸感に包まれていた。
「う、あ゛っっ♡ ん、ぜ、んぶ、はいっ、た……?」
「初めてなのに、二穴貫通なんて……、最高です、グレイ……っ」
「俺のちんこ、グレイちゃんに食べられちゃったぁ」
「あ……♡ 奥っ、とんとん、当たって、るぅ♡ おちんちんっ♡ もっとぉ♡」
「っく……、いきなり、腰を動かさないでください……!」
「急がなくてもちんこは逃げねぇよ、グレイちゃん」
ずっぽり男根を咥えたままゆるゆると動き出すグレイは、思考も何もかも蕩けきっていた。今はもう、二人の肉棒で満たされることしか考えられない。
「グレイが我慢出来そうにないので、誓いは手短に、しましょうか。……『僕達は貴方と永遠を』」
「『共にすることを誓いまぁす』。……ほら、グレイちゃんも」
「うあ゛っ♡ ん、はぁ……っ♡ 『僕は、お前達と、永遠……っを、共に、すること、を、誓います』……っ♡」
教えられていた誓言をたどたどしく口にした刹那、腹の辺りがポワッと温かくなる感覚がした。だが、そのことに気を取られる間もなく、ゴチュンッ! と激しい律動が始まった。
「ひぎ、いいぃっっ♡♡ きたぁっ♡ おちんちん奥まで、ぇっ♡♡」
一突きで達したのか、ハメられたままのそこからブシュッと潮が溢れる。脱水症状にも弾切れにもならない利尿剤、というなんとも御都合的なモノの効果もあり、二人の股間が潮のみならず温かいモノで濡れていく。
ズチュズチュッ、パンッ、パンッ♡
彼等の動きに合わせるように、グレイの肢体も淫らに跳ねる。ぼよんぷるんと暴れる胸は、彼等に揉まれて嬉しそうに白い涎を撒き散らす。
「いああぁっ♡♡ おっぱいっ♡ クリも、弱いのに、ぃっ♡」
「っふふ、クリを弄ってるのは、貴方ですよ?」
「へあ……っ?」
「無自覚で扱いてたんだねぇ♡ グレイちゃんのえっち♡」
「んあ゛あぁっ♡♡♡ らめっ♡ またイくっ♡ クリでおもらししちゃうぅ♡♡」
グレイの指ごとジュコジュコと肉芽を扱くと、ピシュウゥッ、と噴水のように潮が噴き上がった。綺麗だったベッドは、見る影もなくビショビショだ。
「……ん、そろそろ、イきそ……っ」
「僕も、です。……グレイ、私達のおちんぽみるく、どこに欲しいですか……?」
下品な言葉をわざと言わせようとしてくるメイズに、反論する程の理性など、残っていない。
「なか……っ♡ あかちゃんの部屋にっ♡ おちんぽみるくっ、いっぱい種付けして……っ、孕ませて、ぇ♡♡」
それは、呼び水のように。
ビュルルルルルルッ♡ ドプッ♡ ビュプッ、ビュルルッ♡ ゴプゴプッ、ビュウゥ、ビュルルルルルッッ♡
「あ゛あ゛あああっ♡♡」
奥の奥で破裂した精液が、一斉に注がれる。舌を突き出して喘ぐグレイの上体が仰け反り、その拍子でアイマスクがズルリとずれた。白く染まる眩しい視界で、涙で潤みきった瞳がパチパチと瞬く。
「きも゛ち、いっ♡ しあわせっ♡ おちんぽみるく美味しい、よぉ♡♡ あ、あぁっ、いっぱいきてるぅ♡ っん♡ あ♡ もっと、もっとぉ♡♡ おちんちんもっとずこずこして、……ぇ……、」
ピンク色に混ざりきっていた思考に、波紋が出来る。だってそう、誰もいないと思っていたというのに。
自分達を見つめる、見知らぬ魔族達の姿が。
「ひっ!?」
「あー……、すっげぇ出たけどまだ足りないやぁ」
「おや、アイマスクが外れてしまったんですね。グレイのいやらしい相貌は僕達だけの秘密にしておきたかったのですが……、仕方ありませんね」
「えあ゛っ♡ や、やだ、ぁっ♡ 見られ……っ、見られてるっ♡♡ 僕のえっちなとこ、お、おもらし、も、ぜんぶ……っ♡ ん、ああぁっ♡♡♡」
「そーだよねぇ♡ 『ドM』なグレイちゃんは見られるのも好きで嬉ションしちゃうよねぇ♡」
「ちが、っあ♡ ま、また、おちんぽ、おっきく……ぅ♡」
「俺達が満足するまで、たーくさん食べさせてあげる♡」
「大丈夫ですよ、周りの目なんて気にならなくなりますから」
「あ……、そん、な、っああぁん♡♡♡」
淫魔の精力は底知れず。
そんな言葉を、どこかで聞いたような気がした。
*****
誰もいなくなった教会のベッドの上には、全身白濁に濡れたグレイが仰向けになって眠っていた。脚ははしたなくガニ股になっており、晒された秘部やアナルからは、時折ブピュッ、ゴプッ、と下品な音を立てて大量の精液が溢れていく。
ぽっこりと小さく膨らんだ下腹に浮かぶのは、黒いハートの淫紋だ。二人の嫁である証であり、グレイが彼等の陰茎を求めた時にピンクに光って発情する仕組みである。
どれだけ達したかがハートの中心で数値化され、嘘はつけない。上からでも下からでも、精液を摂取すると治まる、そんな淫紋だ。
「ん……っ♡」
不意に。
切なげに眉根を下げたグレイの腰が少し浮いたかと思えば、ジョオオオォッ、と漏れ出した尿が放物線を描いた。ビュプッ、と精液も零れ落ち、白と黄色が混じりあってベッドを汚していく。短い放尿を終えると、身体は再びベッドに沈む。淫夢を見ているのか、その表情は目を閉じていても分かる程、恍惚としていた。
「……あーあ、おねしょしちゃった」
「利尿剤の効果が残っていたんでしょうね」
クスクスと笑い合う二人の周りには、一つ目の魔物、二匹のビホルダーがふよふよと浮いている。グレイに催眠をかけた個体とは別の、手のひらサイズの魔物だ。
このビホルダーの特徴は、撮影。その目で見たものを記録し、プロジェクターのように映し出すことが出来るのだ。
地下1階のおもらしから地下10階での交尾に至るまで、グレイの痴態は全て記録済みである。
「にしても、ちょっとヤりすぎちゃったね。グレイちゃん怒るだろーなぁ」
「クリトリスへの集中愛撫のことですか? それとも、空中での二穴種付けセックス?」
「全体的にどれも。俺達淫魔だし、人間相手には手加減しなきゃってアンバーが言ってたじゃん」
帰り際に、とある魔族から言われたことを思い出して、そう口にするコルク。ちなみに、アンバーとは式の間ずっと遮断魔法を使っていた魔族である。
嫁になったとはいえ、変わったことといえば寿命が同じになった程度。人間であることには変わりない。
「そうですね。次は気をつけましょうか。まず、キスをした時に唾液に媚薬成分を含ませないよう努力しないと。……ああ、そうだ、男に戻して状態異常を解いておきましょう」
思い出したかのように魔法を唱えたメイズの前で、グレイの身体がポワッと薄い光に包まれる。こぷこぷと白濁を零し続ける肢体から、たわわな胸がゆっくりと萎んでいく。
あっという間に元の平べったい胸へと戻ったが、さくらんぼのようにぷっくり膨らんだ乳輪と乳首はそのままだ。
そして、ピンッと尖ったクリトリスがむくむくと膨らみ勃起したペニスに戻ると、膣が閉じてパンパンの陰嚢がぽろんと現れた。注がれた精液が全て玉に含まれているのだろう。
二人のより可愛らしいサイズの陰茎からは、溜め込まれた二人分の精液が湧き水のようにドプドプと溢れ続ける。
「ふ、ぅ……♡」
それに合わせるように、自分も達しているのか、ビュッと勢いのある精液が飛び出して腹や胸を汚す。乳首にまで飛んだそれは、まるで母乳のようだ。
ちなみに、腹に浮かんだ淫紋や、後ろにたっぷり中出しされた精液はそのままである。
「……ん♡ めぃ……、ず、こる、く……、す、き……ぃ……♡♡」
──その一部始終をしっかりと録画したビホルダーを手に、二人はゆるりと口角を吊り上げた。満腹になったはずのお腹が、デザートを求めてぐるりと唸る。
どうやら次も、我慢なんて出来ないようだ。
【淫魔の呪いで女体化した僕がおもらしなんてするわけがない!】
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