カントボーイ専門店でとろとろになるまで愛される話

桜羽根ねね

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2:アマヤカな愛撫

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 ガチャ、と開けられた扉の中は、予想していたよりシンプルなものだった。広めのベッドが一つと、姿見、バスルームらしき場所に繋がる扉、そして大きな棚。その棚に大人のオモチャだったり何に使うのか分からない器具が並んでいるから、シンプルと言ってしまうのもあれだけど……。

「(よ、よし……)」

 教えてもらった通りに服を全部脱いで裸になると、広いベッドの上で四つん這いになる。そのまま上体を伏せれば、尻だけ上がった恥ずかしい体勢になった。これがキャストをお出迎えするための基本ポーズらしい。過去に一回だけ行った風俗ではこんなことしなかったけど……、相手がカントボーイだから少し変わってるんだろうか。

 ドキドキしながら待っていると、扉が開く音が聞こえた。それから、鍵がかけられる音も。
 暫くして、尻をそっと撫でられた。両手で形を確かめるように揉まれて、左右に引っ張られる。恥ずかしいけど、我慢我慢。これがこの店のお約束らしいから、ルールは守らないと。

「きつそうなおまんこですね」
「っあ……」

 皺を伸ばすように、尻の穴を指でなぞられる感覚。というか、おまんこって……。そんな俗めいた呼び方をされるとは思わなかったからドキリとしてしまう。
 それに、声だけしか分からないけど、すごく綺麗なトーンだ。優しくて、耳心地がいい。こんな声で責められたら、すぐにイってしまうかもしれない。

「足を少し開いてもらえますか?おちんぽも確認しましょう」
「っ……!」
「大丈夫ですよ。何も痛くありませんから」
「……あ、の。笑わないで、くれますか?」
「廣松様がそう望まれるのであれば、笑いませんよ」
「……」

 閉じていた足を、そっと肩幅に開く。きっとカントボーイである彼の眼前には、僕の恥部が全部見えているんだろう。おまんこと呼ばれただけでくぱくぱするようになってしまった尻穴も、精液がパンパンに溜まった金玉も。

 ……そして、子供のように小さい惨めな包茎ちんぽも。
 風俗に行った時は、指をさされて笑われた。どうやらSM的な言葉責め……みたいだったんだけど、僕はすっかり精神をやられてしまった。だから、元々男性器がなくて精神が男なカントボーイなら、笑わずにいてくれるんじゃないかと思ったんだ。……あんまり論理的じゃない気もするけど。

「んっ」

 後ろからちんぽを摘まれて、形を確かめるように優しく揉まれる。その間、彼はずっと無言だ。

「ふ、……あ、ぁ……」
「ああ……、なんて可愛らしい包茎クリちんぽなんでしょう」
「く、り……っ!?」

 かと思えば、そんな言葉を吐いてきた。おまんこといい、クリといい、僕を女扱いしたいんだろうか。僕にそんな性癖はないし、笑いはしなかったけどクリちんぽなんて言われて嬉しいはずがない。

 それなのに、彼に言われると褒められているように感じるのはどうしてなんだろう……♡
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