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商品No.110:一から作るダンジョン
15:全て見ていたよ
しおりを挟む「──おかえり~、フェリちゃん。ダンジョンどうだった? 楽しかったぁ?」
「身体にフィードバックはないようにしたはずだけど、大丈夫?」
「…………」
俺を覗き込む、大好きで愛おしい二人。角に、羽、ハートの尻尾。いつもの、淫魔の彼等だ。
それから怒涛の如く押し寄せてくる、ダンジョンでの淫らな記憶。
淫乱魔でも羞恥心は存在する。正直、のたうち回りたいくらい恥ずかしい。いくら乱れても大丈夫と思っていても、あれは乱れすぎた。フィクションの世界だからか、際限なく射精やお漏らしが出来てしまったのも駄目だ。欲に溺れてしまった。それに最後の……、まさかNPCに催眠をかけられるとは思わなかった。……いや、思い出すな。それだけで勃起してしまいそうだから、ひとまず落ち着こう。
「……身体は、何ともありません。俺が攻略しているところはお前達も見ていたんだろう? 媚薬を飲んだとはいえ、酷く乱れた姿を見せてしまいましたね」
「あ~~~……、うん、そのことなんだけどさぁ」
「……? もしかして見ていなかったんですか?」
「いや。フェリアスがダンジョンを攻略する姿は、この『おうちでダンジョン』の投影機能で全て見ていたよ」
全て、と言われて顔と下半身に熱が集まる。ベッドに寝かせられていてよかった。布団がなければ、反応した俺のおちんぽがバレてしまっていただろう。
「んーと……、ジョブや配置はこっちで決めるから、モブ以外は全部オレとエドガーにしたんだけど……、反映されてたのはフェリちゃんの意識によるモノなんだよねぇ」
「意識……?」
「そう。つまり、獣の耳が生えた僕達や、小さな姿の僕達、それにサディストじみた意地悪な僕達は、フェリアスの好みが反映されていたんだ」
「は、ぁ……!? そ、そんなこと、一度も思ったことなんて……」
……ない、とは言いきれない。ふわふわの動物の耳がついたら可愛いんじゃないか、小さかった頃の彼等を可愛がりたい、たまには箍を外して俺を求めてほしい……と、思ってしまったことが、過去にある気がする。
だからといって、そんな、自分でも忘れているようなことをこんな形で掘り起こされるなんて……っ!
「わ、忘れてください……! 今すぐ忘れろ、いいな!?」
「え~。フェリちゃんが望むんなら、魔法で小さくなってもいーのに。無理矢理系はヤだけどね」
「フェリアスを変態扱いするのは気が引けるけど、吝かではないよ」
「忘れろと言ってるだろう!?」
あれはあれで興奮した、とは言わない方がいいだろう。あんなのをずっとヤられたら……クセになってしまいそうだ。
「それで、もう一つあるんだけど」
「はぁ……、まだ何か……? もう一回試すのはなしですからね」
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