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66 ラフィリアを弟子した後は、付与をしつつエンジュさんと少しだけ夫婦らしい夜を過ごす?
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「ふむ……ポーション等の販売か」
「無論難しければ製薬ギルドに卸します」
「それもアリだろうが、一号店で売るのも一つの手だろう。あそこはカシュールにも貸しているし、ポーションや薬売り場も一緒にあって問題はない」
「ありがとう御座います」
「棚が足りなくなれば改築致しますし、問題ないかと思いますよ」
と、センジュ君からも許可を貰い頑張って教えていこうとなった。
そして家に帰宅し、その事をお二人に伝えると、カシュールさんは驚きラフィリアちゃんは飛び跳ねて喜んでいた。
「本当!? お姉ちゃんが教えてくれるの!?」
「ええ、でも私厳しいけどついて来れる?」
「頑張ります!! これまでの私を見返してやります!」
「その意気ですよ! ラフィリア!」
「頑張って見せるわセンジュ!! お父さんも良いよね?」
「ふむ、本来俺が教えてやりたかったが、色々な物に触れるというのも大事な事だ。ラフィリア、迷惑をあんまりかけるんじゃないぞ?」
「はい!」
こうしてラフィリアちゃんは私の弟子となった。
そして私が付与ギルドで服に【速乾付与】を借りて来た事を伝えると、センジュ君が「では男性の分は俺が致します」と言ってくれた為、まずはラフィリアちゃんの着替えなどへの付与を行う事になった。
無論、裁縫ギルドの店で買ってきた肌着もカシュールさんに手渡し、「何から何まで申し訳ない」と言われたものの、「お互い頑張りましょう」と伝えることが出来た。
「エンジュさんは後で呼びますので、暫く待っていてくださいね?」
「ん? 分かった」
前もって約束していた下着類は目の前で付与して上げよう。
やる気がアップするのならそれに越したことはない。
こうして私の部屋でラフィリアちゃんに来て貰うと【お取り寄せ】を行いタブレットを出す。
「な、何ですかソレ!」
「私の持ってるもう一つのレアスキル、家族は良いけど他の人には秘密ね?」
「はい!」
「えっと……ラフィリアちゃんは、」
「ラフィで良いです。お母さんからもラフィって呼ばれてたから」
「そう? じゃあラフィはどんな下着をつけてる?」
「下着ですか? 着物なので上はつけてませんが下だけは」
「上も付けないと胸の形が可笑しくなるわ」
「え! そうなんですか?」
「ちょっと測ってみましょう」
「ボクガ ハカルヨー」
と、細い手をニュルと伸ばして胸囲を測るタキちゃん。
サイズを教えて貰うとそれに合った下着を一着ずつ購入し、お爺ちゃんに人が入らないようにしてねとお願いして付け方を教える。
数個買ったうち、一つサイズが丁度だったので、そのサイズで上下お揃いの下着を購入していく。
可愛らしいデザインがとても多い。ちょっと羨ましい。
私も自分の下着を上下で購入し横に置いておくと――。
「お姉ちゃんの下着、ちょっとセクシーね」
「大人だもの、少しは下着もセクシーにね。見えないところにこそコッソリお洒落を忍ばせるのも大人の方法よ?」
「なるほど……」
「ラフィは今からどんどん成長するから、胸がきつくなったなって思ったら教えてね」
「はい」
「後は、着物はこの辺りが似合いそうだと思うんだけど」
「わ――!! こんなにあるんですか!? 私はこれとこれが好みです! セットで買えるんですかこれ!」
と驚いていたようだが、今着ている服を含め三枚しか持って来てないという事だったので気分を変えるように追加でセットになっている夏用の着物を三つセットで購入。
これらにも付与をしていくのだ。
「ラフィの着物に【速乾付与】【吸収付与】」と言いつつ下着も着物や帯と言った物にもつけていく。
その間にラフィは自分の持っている着物をバタバタと取りに行って持って来て、それにも付与を行い、大分これで過ごしやすくなるはずだ。
「そう言えば腕輪はどうかしら?」
「はい、心が落ち着くというか……自分を鎮められるというか、そんな感じです」
「うんうん、良い感じに付与の効果が出てるわね」
「でも、ドマが言ってましたよ? お姉ちゃんのイヤリングと自分のイヤリングは特別な奴だって!」
「あ~そうね。確かに特別かも知れないわ。つけてみる?」
「はい!」
そう言うとイヤリングを外してラフィにつけて上げると、目をパシパシした後で「頭がスーってします」と驚いていた。
そして、石の効果を引き出した結果、このアクセサリーが出来た事を伝えると「石にも意味があったりするんですね!?」と大変驚かれた。
タダの素材だという認識が強いらしい。
「そうね、石一つ一つに名前があるのと一緒で、石や宝石にもそれに見合う効能があるのよ。それを付与で力を引き出して、そう言うアクセが出来たの」
「凄いです……これは確かに仕事をする時とかに集中力が切れなさそう」
「そうね、切れないけどやり過ぎたら眠気で倒れるわ。私は毎回朝倒れてるから」
「倒れるまで製薬を?」
「そう言う事」
「か、身体に悪いですよ!?」
「今は大分抑えてるわ。眠気が来ないギリギリで止めるようにならないと駄目ね。そこは私のまだまだ未熟な所だわ」
「凄い、製薬スキル10あっても未熟だと思えるんですね……」
「経験がやはり物を言うわ。どんな世界でも経験した人は強いもの」
「なるほど……私はロスした分だけ取り戻せるでしょうか」
「貴女の頑張り次第よ。一緒に頑張りましょう」
「――はい!!」
こうして、朝は一緒に二号店ガーネットに行くことになるのと、私の弟子として動くことになる事を伝えると強く頷き、そろそろ寝る時間なので帰りにエンジュさんを呼んで来て貰う事にして部屋を出て行った。
数分後、ノックの音と共にエンジュさんが入ってきた。
「どうした、もう寝るんじゃないのか?」
「ええ、でも寝る前に前にお約束していた事をと思いまして」
「お約束……」
「こちらが私の付けている下着です」
「!?」
そう言うとジッと床に並べた下着を見て鼻と口元を抑えるエンジュさん。
顔が真っ赤だけど大丈夫かしら?
「付与が見たいと仰っていたので……違いましたっけ?」
「ちがっ……わ、無いが!! そう、か……これがユリの」
「スケスケで御免なさいね?」
「いや、その、なんだ。そう言う下着は初めて見た」
「可愛いらしいでしょ? 通気性も良いし」
「しかし下の奴はレース面積が随分と無いように思えるが!?」
「そう言う下着ですもの」
「頼むユリ、着物が捲れるという事は無いとは思うが、誰にも見せないようにしてくれ。クソ! 道理でユリのお尻を見ても下着の形が分からない筈だ!! こんな、こんな下着を履いて入れば見える筈がない!」
「履いてないように見えるかしら?」
「~~~なくはない!」
「どっちです?」
「取り敢えず、素晴らしい物を見せて貰った! 暫く困らなさそうだ!」
「何に困っていたんです?」
「男には色々ある、そう言う事だ!」
ああ、なるほど。
所謂アレなおかず的な、なるほど。
いや、夫婦なんだからどちらかの部屋に行けばいいのでは?
そんな顔を真っ赤にさせて……。
「あ、鼻血」
「うっ!」
「ティッシュ渡しますから膝枕しますよ」
「不甲斐なし!!」
そう言って膝枕をされながら鼻血が収まるのを待っているエンジュさん。
こうしてみると何となく夫婦らしいし、役得だわ。
「この着物の中にあの下着……いやいやいやいや!」
「前屈みになってますよ」
「うう、こんな情けない俺を許してくれっ! ずっと女っ気のない生活だったし、前の婚約者とは何も無かったんだ。手を繋いだ記憶すらない」
「もう夫婦なんですから、余り我慢しなくて宜しいのに」
「ドマの部屋が近いからつい遠慮してしまうんだ」
「なら魔道具店に行って、防音付与のついたものでも買ってくれば……そう言えば無いんでしたね。防音付与の魔道具って」
「無いな」
「作りましょう。明日作りましょう」
「部屋に飾る感じで良いか?」
「ベッド脇のテーブルに乗せられるお洒落な感じで欲しいですね」
「作るからユリが付与してくれ……。理由が恥ずかしい理由だが……」
「夫婦なんですもの、恥ずかしい事をしている訳ではないでしょう?」
「むう」
こうして明日、エンジュさんはベッド脇に置くお洒落な置物を二つ作る事になった。
一つは私の部屋。
もう一つはエンジュさんの部屋に。
何せお爺ちゃんとタキがいるので部屋に置いて行かねばならないのでどちらかに、という事になったのだ。
まぁ、防音付与あってもドマは察しそうですけどね?
その後鼻血の止まったエンジュさんは私の頬に初めてキスをしてから去って行き、なんとなく恋人っぽい!! と思いつつドキドキしたまま眠りについた。
その翌日、朝ご飯をカシュールさんにラフィも混ざって食べてから仕事場に向かうのだけれど、馬車が狭くなってきたという事で二つに別けようかという話になった。
つまり馬車をもう一つ買うのだ。
「まぁ、今の俺達の稼ぎなら何とでもなるからな」
「叔父様達って儲かってるのね」
「全てはユリのお陰だよ」
「流石お姉ちゃんです!!」
「ええ、流石俺達の姉様です」
「暫くアイテムは……一つ作りますけど、売り物ではないので」
「と言うと?」
「夫婦の秘め事です」
その一言で諸々察した全員が顔を赤くして静かになったものの、私は笑顔でエンジュさんを見ると、少し照れながらはにかんで笑ってくれた。
まだ子供は早いと思うけれど、そう言う訳で避妊はして貰おうと思っている。
「さて、今日も一日頑張りますか! 今日は製薬頑張ります!」
「私も頑張ります!」
「今日はどれ位注文きているだろうかなぁ……近々城にも持って行かねばならないし」
「う、そっちはまた頑張ります……」
「お城、行くんですか?」
「俺が付いて行くからお前はお留守番だ」
「むう。ドマのいじわる」
そんな会話をしつつ二号店に到着し、いつも通りの朝を迎えたのだが――。
「無論難しければ製薬ギルドに卸します」
「それもアリだろうが、一号店で売るのも一つの手だろう。あそこはカシュールにも貸しているし、ポーションや薬売り場も一緒にあって問題はない」
「ありがとう御座います」
「棚が足りなくなれば改築致しますし、問題ないかと思いますよ」
と、センジュ君からも許可を貰い頑張って教えていこうとなった。
そして家に帰宅し、その事をお二人に伝えると、カシュールさんは驚きラフィリアちゃんは飛び跳ねて喜んでいた。
「本当!? お姉ちゃんが教えてくれるの!?」
「ええ、でも私厳しいけどついて来れる?」
「頑張ります!! これまでの私を見返してやります!」
「その意気ですよ! ラフィリア!」
「頑張って見せるわセンジュ!! お父さんも良いよね?」
「ふむ、本来俺が教えてやりたかったが、色々な物に触れるというのも大事な事だ。ラフィリア、迷惑をあんまりかけるんじゃないぞ?」
「はい!」
こうしてラフィリアちゃんは私の弟子となった。
そして私が付与ギルドで服に【速乾付与】を借りて来た事を伝えると、センジュ君が「では男性の分は俺が致します」と言ってくれた為、まずはラフィリアちゃんの着替えなどへの付与を行う事になった。
無論、裁縫ギルドの店で買ってきた肌着もカシュールさんに手渡し、「何から何まで申し訳ない」と言われたものの、「お互い頑張りましょう」と伝えることが出来た。
「エンジュさんは後で呼びますので、暫く待っていてくださいね?」
「ん? 分かった」
前もって約束していた下着類は目の前で付与して上げよう。
やる気がアップするのならそれに越したことはない。
こうして私の部屋でラフィリアちゃんに来て貰うと【お取り寄せ】を行いタブレットを出す。
「な、何ですかソレ!」
「私の持ってるもう一つのレアスキル、家族は良いけど他の人には秘密ね?」
「はい!」
「えっと……ラフィリアちゃんは、」
「ラフィで良いです。お母さんからもラフィって呼ばれてたから」
「そう? じゃあラフィはどんな下着をつけてる?」
「下着ですか? 着物なので上はつけてませんが下だけは」
「上も付けないと胸の形が可笑しくなるわ」
「え! そうなんですか?」
「ちょっと測ってみましょう」
「ボクガ ハカルヨー」
と、細い手をニュルと伸ばして胸囲を測るタキちゃん。
サイズを教えて貰うとそれに合った下着を一着ずつ購入し、お爺ちゃんに人が入らないようにしてねとお願いして付け方を教える。
数個買ったうち、一つサイズが丁度だったので、そのサイズで上下お揃いの下着を購入していく。
可愛らしいデザインがとても多い。ちょっと羨ましい。
私も自分の下着を上下で購入し横に置いておくと――。
「お姉ちゃんの下着、ちょっとセクシーね」
「大人だもの、少しは下着もセクシーにね。見えないところにこそコッソリお洒落を忍ばせるのも大人の方法よ?」
「なるほど……」
「ラフィは今からどんどん成長するから、胸がきつくなったなって思ったら教えてね」
「はい」
「後は、着物はこの辺りが似合いそうだと思うんだけど」
「わ――!! こんなにあるんですか!? 私はこれとこれが好みです! セットで買えるんですかこれ!」
と驚いていたようだが、今着ている服を含め三枚しか持って来てないという事だったので気分を変えるように追加でセットになっている夏用の着物を三つセットで購入。
これらにも付与をしていくのだ。
「ラフィの着物に【速乾付与】【吸収付与】」と言いつつ下着も着物や帯と言った物にもつけていく。
その間にラフィは自分の持っている着物をバタバタと取りに行って持って来て、それにも付与を行い、大分これで過ごしやすくなるはずだ。
「そう言えば腕輪はどうかしら?」
「はい、心が落ち着くというか……自分を鎮められるというか、そんな感じです」
「うんうん、良い感じに付与の効果が出てるわね」
「でも、ドマが言ってましたよ? お姉ちゃんのイヤリングと自分のイヤリングは特別な奴だって!」
「あ~そうね。確かに特別かも知れないわ。つけてみる?」
「はい!」
そう言うとイヤリングを外してラフィにつけて上げると、目をパシパシした後で「頭がスーってします」と驚いていた。
そして、石の効果を引き出した結果、このアクセサリーが出来た事を伝えると「石にも意味があったりするんですね!?」と大変驚かれた。
タダの素材だという認識が強いらしい。
「そうね、石一つ一つに名前があるのと一緒で、石や宝石にもそれに見合う効能があるのよ。それを付与で力を引き出して、そう言うアクセが出来たの」
「凄いです……これは確かに仕事をする時とかに集中力が切れなさそう」
「そうね、切れないけどやり過ぎたら眠気で倒れるわ。私は毎回朝倒れてるから」
「倒れるまで製薬を?」
「そう言う事」
「か、身体に悪いですよ!?」
「今は大分抑えてるわ。眠気が来ないギリギリで止めるようにならないと駄目ね。そこは私のまだまだ未熟な所だわ」
「凄い、製薬スキル10あっても未熟だと思えるんですね……」
「経験がやはり物を言うわ。どんな世界でも経験した人は強いもの」
「なるほど……私はロスした分だけ取り戻せるでしょうか」
「貴女の頑張り次第よ。一緒に頑張りましょう」
「――はい!!」
こうして、朝は一緒に二号店ガーネットに行くことになるのと、私の弟子として動くことになる事を伝えると強く頷き、そろそろ寝る時間なので帰りにエンジュさんを呼んで来て貰う事にして部屋を出て行った。
数分後、ノックの音と共にエンジュさんが入ってきた。
「どうした、もう寝るんじゃないのか?」
「ええ、でも寝る前に前にお約束していた事をと思いまして」
「お約束……」
「こちらが私の付けている下着です」
「!?」
そう言うとジッと床に並べた下着を見て鼻と口元を抑えるエンジュさん。
顔が真っ赤だけど大丈夫かしら?
「付与が見たいと仰っていたので……違いましたっけ?」
「ちがっ……わ、無いが!! そう、か……これがユリの」
「スケスケで御免なさいね?」
「いや、その、なんだ。そう言う下着は初めて見た」
「可愛いらしいでしょ? 通気性も良いし」
「しかし下の奴はレース面積が随分と無いように思えるが!?」
「そう言う下着ですもの」
「頼むユリ、着物が捲れるという事は無いとは思うが、誰にも見せないようにしてくれ。クソ! 道理でユリのお尻を見ても下着の形が分からない筈だ!! こんな、こんな下着を履いて入れば見える筈がない!」
「履いてないように見えるかしら?」
「~~~なくはない!」
「どっちです?」
「取り敢えず、素晴らしい物を見せて貰った! 暫く困らなさそうだ!」
「何に困っていたんです?」
「男には色々ある、そう言う事だ!」
ああ、なるほど。
所謂アレなおかず的な、なるほど。
いや、夫婦なんだからどちらかの部屋に行けばいいのでは?
そんな顔を真っ赤にさせて……。
「あ、鼻血」
「うっ!」
「ティッシュ渡しますから膝枕しますよ」
「不甲斐なし!!」
そう言って膝枕をされながら鼻血が収まるのを待っているエンジュさん。
こうしてみると何となく夫婦らしいし、役得だわ。
「この着物の中にあの下着……いやいやいやいや!」
「前屈みになってますよ」
「うう、こんな情けない俺を許してくれっ! ずっと女っ気のない生活だったし、前の婚約者とは何も無かったんだ。手を繋いだ記憶すらない」
「もう夫婦なんですから、余り我慢しなくて宜しいのに」
「ドマの部屋が近いからつい遠慮してしまうんだ」
「なら魔道具店に行って、防音付与のついたものでも買ってくれば……そう言えば無いんでしたね。防音付与の魔道具って」
「無いな」
「作りましょう。明日作りましょう」
「部屋に飾る感じで良いか?」
「ベッド脇のテーブルに乗せられるお洒落な感じで欲しいですね」
「作るからユリが付与してくれ……。理由が恥ずかしい理由だが……」
「夫婦なんですもの、恥ずかしい事をしている訳ではないでしょう?」
「むう」
こうして明日、エンジュさんはベッド脇に置くお洒落な置物を二つ作る事になった。
一つは私の部屋。
もう一つはエンジュさんの部屋に。
何せお爺ちゃんとタキがいるので部屋に置いて行かねばならないのでどちらかに、という事になったのだ。
まぁ、防音付与あってもドマは察しそうですけどね?
その後鼻血の止まったエンジュさんは私の頬に初めてキスをしてから去って行き、なんとなく恋人っぽい!! と思いつつドキドキしたまま眠りについた。
その翌日、朝ご飯をカシュールさんにラフィも混ざって食べてから仕事場に向かうのだけれど、馬車が狭くなってきたという事で二つに別けようかという話になった。
つまり馬車をもう一つ買うのだ。
「まぁ、今の俺達の稼ぎなら何とでもなるからな」
「叔父様達って儲かってるのね」
「全てはユリのお陰だよ」
「流石お姉ちゃんです!!」
「ええ、流石俺達の姉様です」
「暫くアイテムは……一つ作りますけど、売り物ではないので」
「と言うと?」
「夫婦の秘め事です」
その一言で諸々察した全員が顔を赤くして静かになったものの、私は笑顔でエンジュさんを見ると、少し照れながらはにかんで笑ってくれた。
まだ子供は早いと思うけれど、そう言う訳で避妊はして貰おうと思っている。
「さて、今日も一日頑張りますか! 今日は製薬頑張ります!」
「私も頑張ります!」
「今日はどれ位注文きているだろうかなぁ……近々城にも持って行かねばならないし」
「う、そっちはまた頑張ります……」
「お城、行くんですか?」
「俺が付いて行くからお前はお留守番だ」
「むう。ドマのいじわる」
そんな会話をしつつ二号店に到着し、いつも通りの朝を迎えたのだが――。
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