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15 ユリは気配りが出来る素晴らしい女性だ。他の男が放っておく筈もなく……。(エンジュside)
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――エンジュside――
突然流星の如く我が家にやって来た、ユリと言う女性。
シャース王国の冒険者ギルドからの推薦状には、「彼女はレアスキル持ちでアルメリアさんの役にたちます。どうか家に置いてあげてください」と書かれていた。
しかもシャース王国でやったと言う勇者召喚に巻き込まれた女性でもあり、「石ころしか作れないなら出ていけ」と追い出されたのだと言う。
――石ころ???
そう思った物の、実際は違った。
とんでもないスキルだった。
俺にあった借金を肩代わりし、我が家に掛かっていた悪い噂まで消し飛ばす爆弾娘でもあった。
底なしのお人よしかと思ったがそうでもなく、悪意察知と敵意察知を持っていることが判明。
さらに、ホムラと呼ばれるフェアリードラゴンは流暢に人間の言葉を話し、俺達が清らかな心を持っているのを知っていたからこそ助けたのだろうと教えてくれた。
その時――初めて彼女に心の底から感謝した。
そして、母の教えが間違っていなかったことも理解した。
『いつも心を清らかにしなさい。流れる川のように、悪い言葉は心の川に流して遠くへ、遠くへ……。良い言葉は受け取りなさい。そして心からの感謝を。嬉しい事をされたら愛しなさい。想いは何時か届くでしょう』
まるで歌のようにいつも口にしていた母は、三年前流行り病で亡くなった。
あの母の歌のような言葉が、彼女の前だとスッと出てくる。
猫のように可愛らしい女性で、何時も笑顔が耐えなくて、仕事は真摯に励み、仕事の事も色々質問して、自分のスキルでは無くても吸収しようとする姿は凄いと思う。
一度「分野が違うのに理解しようとしても理解出来ないだろう?」と聞いたら「知識は腐らないのよ? 知らないなんて勿体ない」と笑われてしまった。
「なら経験は?」と聞くと「経験は自分を豊かにするわ。豊かになったらまた新しい経験をするの。人生はその繰り返し」と静かに答え、宝石加工を延々としていた。
達観した女性だとも思うのに、とっても目が離せない女性だとも思う。
料理は美味しいし、掃除は綺麗にしてくれるし、何よりとてもいい香りがする。
母上とは違う匂いだが、とても……真っ直ぐ前を向く凛とした花のような匂いがする。
彼女の隣は何時も脳が冴えて仕事に集中できた。
それと同時に、笑顔を見せられると凛とした香りが優しくフワッと香って……。
気が付いたらのめり込んでいる自分に気づいた。
情けない姿ではなく、ちゃんとした姿の自分になりと思った。
今は彼女に色々と手伝って貰っているが、何時かは彼女の為に彫金でアクセサリーをと思っていた矢先、彫金スキルがやっと5になった。
所謂「外に売る事が出来る商品を売れるようになった。」と言う駆け出しのスキルでもあった。
それでも彼女は喜んで、髪留めとアクセサリーをお願いしてきた。
それがとても嬉しくて、嬉しくて……彼女の為に今自分が出来る一番素晴らしい品をと想いスキルを使って彫金したし、出来た付与アイテムは彼女が違う世界から来たからこその視点でのアイディアだった。
門外不出の付与だ。
彼女は金を沢山持っているが、本当に金の成る木じゃないだろうか?
そう不安になる時がある。
いや、実際そうかも知れないけれど――魔物討伐隊の時では考えられない、別の意味での充実した日々を送っていた。
「兄上、この宝石を使ったブローチを作って欲しいんですが」
「となると、モチーフは可愛い女性向きだな」
「この前見た本ですと、カメオと言う宝石を彫金でも作れるそうですよ」
「ああ、カメオか……人の顔をした奴だろう?」
「ええ、美女の横顔とかですね」
「それは練習しているがまだ時間が掛かる。もっと楽な猫のブローチとかはどうだろうか?」
「猫ですか……首輪にダイヤ二つ、赤いガーネットをつけて作りたいですね」
「となると黒猫か……ブラックオニキスで作った方がよくないか?」
「ああ、それいいですね!! 姉上―! 姉上――!!」
そう言ってこの前から『体感温度が下がる付与』のついたアクセサリー作りに励んでいる。
既にいくつか作って売れており、貴族の間では待ちが出来ている状態だ。
デザインは色々だが、指輪でお願いされる事もあり、その時もキッチリサイズを測って美しいデザインを脳内で考え彫金すれば、また評判が上がった。
どれもこれも本の真似事だが、とても喜ばれた。
オニキスは無事確保できたらしく、猫の形をセンジュが綺麗に作り、俺はそれに合う台座と周りのデザインも考えて彫金する。
俺はまだ宝石加工にまで進めていないが、まずは彫金スキルを父上と同じ8まで上げたい為、頑張っている最中だ。
『体感温度が下がる付与』に関しては既に特許を取り、ガーネットの店でしか使えない。
やり方も教えていない為、付与師であるセンジュだけの知識となっていることもあり、本当に売り上げがドンドン伸びて行った。
今は完全予約制にしていて、店に商品はないが、相手は貴族だ。
大事に一つずつ作っている最中である。
一日に10個作れればいい方だが、猫型のブローチが5つ、男性用の指輪が5つ出来上がり、付与はセンジュに任せて背伸びをする。
すると――。
「お疲れ様です。冷たいお茶は如何?」
「ありがとうユリ」
トレーの上に氷がたっぷり入ったお茶が用意されていて、お代わりも出来るようにしてくれている。
今日は天気が良かったから家族分のベッドシーツなども綺麗に洗濯して付け替えてくれているらしい。
午後は商業ギルドに行っていたようだが、恙なく仕事は終わって帰ってきたそうだ。
「今月のノルマは達成出来そうだな」
「特許取ってから直ぐの御依頼が終わるわね」
「貴族は凄いな、何処にアレだけの金を持ってるんだか」
『体感温度が下がる付与』のついたアクセサリーは高い。
色々物価が上がっているのだから当たり前だが、付与魔法だってタダではないのだし、『体感温度が下がる付与』のついたアクセサリーで宝石も石も安いものにしただけで金貨6万枚にしてあるのに、次から次に予約が入る。
最早【ガーネット】の看板商品だ。
しかも素材はお金が掛からないと来ているから、注文があって作ればお金が入って来るだけだ。
お陰で黒ずんでいた外装も綺麗にできたし、屋根も綺麗に作り直すことが出来た。
彫金スキルも上がり今では6まで上がっている。
毎日毎日仕事して作り続けているとそこまで上がったのだ。
「君に贈る婚約指輪を作る時間が作れない……嬉しい悲鳴だが」
「気長に待っていますよ。今はお仕事優先で」
「ありがとうユリ」
ユリは欲しい物を強請らない。
ナナリーはアレだけ「アレコレ欲しい」と文句を言っていたのに、ユリは「落ち着いてからでいいですよ」と言って気にしない。
出来た女性だと思う。
それに甘えることのない様にしなくては。
最近ではノートを横に置き、何か気が付いたらメモを取っている姿をよく見る。
アイデアノートだろうか? よくわからないが、仕事が落ち着いたら見せると言う事だったので今は黙って見ているしかない。
ただ、猫のような可愛らしい顔で、その瞳で色々な事を不思議と思って書いているのかもしれないと思うと、それはそれで可愛いと思ってしまう。
「あと少し依頼品を作ったら今日は終わりにしようか」
「そうですね、プラチナとか足りてます?」
「いや、そろそろ無くなりそうだったんだ」
「なら追加しますね」
そう言って気配りを忘れない。
――嗚呼、本当に大好きだ。
ユリの仕事をしている姿を微笑んで見ていると、時折父上から「蕩けた顔しとるぞ」と言われてハッとする。
だが、自分の婚約者がこんなに可愛いなら仕方ないと思う。
互に恋愛には至ってないにしても、片思いだけでこんなに楽しいとは思いもしなかった。
だが、その片思いに暗雲が立ち込めるようになる。
だって相手は――。
突然流星の如く我が家にやって来た、ユリと言う女性。
シャース王国の冒険者ギルドからの推薦状には、「彼女はレアスキル持ちでアルメリアさんの役にたちます。どうか家に置いてあげてください」と書かれていた。
しかもシャース王国でやったと言う勇者召喚に巻き込まれた女性でもあり、「石ころしか作れないなら出ていけ」と追い出されたのだと言う。
――石ころ???
そう思った物の、実際は違った。
とんでもないスキルだった。
俺にあった借金を肩代わりし、我が家に掛かっていた悪い噂まで消し飛ばす爆弾娘でもあった。
底なしのお人よしかと思ったがそうでもなく、悪意察知と敵意察知を持っていることが判明。
さらに、ホムラと呼ばれるフェアリードラゴンは流暢に人間の言葉を話し、俺達が清らかな心を持っているのを知っていたからこそ助けたのだろうと教えてくれた。
その時――初めて彼女に心の底から感謝した。
そして、母の教えが間違っていなかったことも理解した。
『いつも心を清らかにしなさい。流れる川のように、悪い言葉は心の川に流して遠くへ、遠くへ……。良い言葉は受け取りなさい。そして心からの感謝を。嬉しい事をされたら愛しなさい。想いは何時か届くでしょう』
まるで歌のようにいつも口にしていた母は、三年前流行り病で亡くなった。
あの母の歌のような言葉が、彼女の前だとスッと出てくる。
猫のように可愛らしい女性で、何時も笑顔が耐えなくて、仕事は真摯に励み、仕事の事も色々質問して、自分のスキルでは無くても吸収しようとする姿は凄いと思う。
一度「分野が違うのに理解しようとしても理解出来ないだろう?」と聞いたら「知識は腐らないのよ? 知らないなんて勿体ない」と笑われてしまった。
「なら経験は?」と聞くと「経験は自分を豊かにするわ。豊かになったらまた新しい経験をするの。人生はその繰り返し」と静かに答え、宝石加工を延々としていた。
達観した女性だとも思うのに、とっても目が離せない女性だとも思う。
料理は美味しいし、掃除は綺麗にしてくれるし、何よりとてもいい香りがする。
母上とは違う匂いだが、とても……真っ直ぐ前を向く凛とした花のような匂いがする。
彼女の隣は何時も脳が冴えて仕事に集中できた。
それと同時に、笑顔を見せられると凛とした香りが優しくフワッと香って……。
気が付いたらのめり込んでいる自分に気づいた。
情けない姿ではなく、ちゃんとした姿の自分になりと思った。
今は彼女に色々と手伝って貰っているが、何時かは彼女の為に彫金でアクセサリーをと思っていた矢先、彫金スキルがやっと5になった。
所謂「外に売る事が出来る商品を売れるようになった。」と言う駆け出しのスキルでもあった。
それでも彼女は喜んで、髪留めとアクセサリーをお願いしてきた。
それがとても嬉しくて、嬉しくて……彼女の為に今自分が出来る一番素晴らしい品をと想いスキルを使って彫金したし、出来た付与アイテムは彼女が違う世界から来たからこその視点でのアイディアだった。
門外不出の付与だ。
彼女は金を沢山持っているが、本当に金の成る木じゃないだろうか?
そう不安になる時がある。
いや、実際そうかも知れないけれど――魔物討伐隊の時では考えられない、別の意味での充実した日々を送っていた。
「兄上、この宝石を使ったブローチを作って欲しいんですが」
「となると、モチーフは可愛い女性向きだな」
「この前見た本ですと、カメオと言う宝石を彫金でも作れるそうですよ」
「ああ、カメオか……人の顔をした奴だろう?」
「ええ、美女の横顔とかですね」
「それは練習しているがまだ時間が掛かる。もっと楽な猫のブローチとかはどうだろうか?」
「猫ですか……首輪にダイヤ二つ、赤いガーネットをつけて作りたいですね」
「となると黒猫か……ブラックオニキスで作った方がよくないか?」
「ああ、それいいですね!! 姉上―! 姉上――!!」
そう言ってこの前から『体感温度が下がる付与』のついたアクセサリー作りに励んでいる。
既にいくつか作って売れており、貴族の間では待ちが出来ている状態だ。
デザインは色々だが、指輪でお願いされる事もあり、その時もキッチリサイズを測って美しいデザインを脳内で考え彫金すれば、また評判が上がった。
どれもこれも本の真似事だが、とても喜ばれた。
オニキスは無事確保できたらしく、猫の形をセンジュが綺麗に作り、俺はそれに合う台座と周りのデザインも考えて彫金する。
俺はまだ宝石加工にまで進めていないが、まずは彫金スキルを父上と同じ8まで上げたい為、頑張っている最中だ。
『体感温度が下がる付与』に関しては既に特許を取り、ガーネットの店でしか使えない。
やり方も教えていない為、付与師であるセンジュだけの知識となっていることもあり、本当に売り上げがドンドン伸びて行った。
今は完全予約制にしていて、店に商品はないが、相手は貴族だ。
大事に一つずつ作っている最中である。
一日に10個作れればいい方だが、猫型のブローチが5つ、男性用の指輪が5つ出来上がり、付与はセンジュに任せて背伸びをする。
すると――。
「お疲れ様です。冷たいお茶は如何?」
「ありがとうユリ」
トレーの上に氷がたっぷり入ったお茶が用意されていて、お代わりも出来るようにしてくれている。
今日は天気が良かったから家族分のベッドシーツなども綺麗に洗濯して付け替えてくれているらしい。
午後は商業ギルドに行っていたようだが、恙なく仕事は終わって帰ってきたそうだ。
「今月のノルマは達成出来そうだな」
「特許取ってから直ぐの御依頼が終わるわね」
「貴族は凄いな、何処にアレだけの金を持ってるんだか」
『体感温度が下がる付与』のついたアクセサリーは高い。
色々物価が上がっているのだから当たり前だが、付与魔法だってタダではないのだし、『体感温度が下がる付与』のついたアクセサリーで宝石も石も安いものにしただけで金貨6万枚にしてあるのに、次から次に予約が入る。
最早【ガーネット】の看板商品だ。
しかも素材はお金が掛からないと来ているから、注文があって作ればお金が入って来るだけだ。
お陰で黒ずんでいた外装も綺麗にできたし、屋根も綺麗に作り直すことが出来た。
彫金スキルも上がり今では6まで上がっている。
毎日毎日仕事して作り続けているとそこまで上がったのだ。
「君に贈る婚約指輪を作る時間が作れない……嬉しい悲鳴だが」
「気長に待っていますよ。今はお仕事優先で」
「ありがとうユリ」
ユリは欲しい物を強請らない。
ナナリーはアレだけ「アレコレ欲しい」と文句を言っていたのに、ユリは「落ち着いてからでいいですよ」と言って気にしない。
出来た女性だと思う。
それに甘えることのない様にしなくては。
最近ではノートを横に置き、何か気が付いたらメモを取っている姿をよく見る。
アイデアノートだろうか? よくわからないが、仕事が落ち着いたら見せると言う事だったので今は黙って見ているしかない。
ただ、猫のような可愛らしい顔で、その瞳で色々な事を不思議と思って書いているのかもしれないと思うと、それはそれで可愛いと思ってしまう。
「あと少し依頼品を作ったら今日は終わりにしようか」
「そうですね、プラチナとか足りてます?」
「いや、そろそろ無くなりそうだったんだ」
「なら追加しますね」
そう言って気配りを忘れない。
――嗚呼、本当に大好きだ。
ユリの仕事をしている姿を微笑んで見ていると、時折父上から「蕩けた顔しとるぞ」と言われてハッとする。
だが、自分の婚約者がこんなに可愛いなら仕方ないと思う。
互に恋愛には至ってないにしても、片思いだけでこんなに楽しいとは思いもしなかった。
だが、その片思いに暗雲が立ち込めるようになる。
だって相手は――。
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