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08 駄肉女神は最高位太陽神をちょっと弄める。(R15?)
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それからというもの――エルグランド様は犬で言う所の『待て』を必死に取得するべく頑張っていらっしゃる。
私に対して我慢することを覚えて貰わないと、この先絶対やっていけないと思ったからだ。
冷静に対処できるようになれば、それだけで強みにもなる。
いざという時は熱波と火柱を出せばいいのだから、まずは堪える事を覚えて貰わねば。
その為には、私の近くにいても暴走せず冷静にいて貰う必要がある。
――これは、私にとっては命がけでもあった。
タイリスとエルナがいなければ、今頃死んでいるだろうという事案は多数起きた。
エルグランド様は私の傍に来ると、発火するのだ。
私は着火剤か何かなのか?
そう思わずにはいられない。
「一々私が近づくだけで燃えていては、私はエルグランド様に殺されてしまいますよ。木は火に弱いんです。太陽神は炎の神より強い炎なんですから気を付けてください」
「そうですね、今のは私とタイリスの防御魔法が無ければフィフィ様は消し炭になっていますよ?」
「ははは! フィフィ、マジでヤベェな! お前殺されるぞ」
「殺しはしない! 細心の注意を持って近づいている!! だが……だがっ 愛しのフィフィが触れられる寸前にいる時点で不味いのだ!」
「初恋を拗らせると酷いんですね」
「初恋は実らないとも言うけどな」
「実る!! 実らせて見せる!! あと拗らせているのではない! 既に拗れて手が付けれない状況だ!!」
「胸を張って言う事じゃないですよエルグランド様。私の命が掛かってます。今日は此処までにしましょうか」
「待てフィフィ! もう少し、もう少し我慢できる!」
日々、こうやって練習をしているが――エルグランド様は私に育てられると思うと興奮するらしく、イマイチ進んでいない。
あの日、育てて欲しいと言ってから悪化したように思える。
昔の自分と今の自分が戦うのだとエルグランド様は言っていたが、一体どういう状況になっているのかイマイチ理解が出来ない。
私に対して赤面することは毎日だし、初めて会った時の方が堂々としていたような気がする。
これでは子供の園に行けないじゃない。
私は少しだけ内心焦っていた。
かと言って、こちらが焦るとエルグランド様にも焦りが伝わり悪循環。
取り敢えず一カ月で子供の園に行けるようになるのは無理だと判断したのだ。
一歩、エルグランド様に歩み寄る。
「エルグランド様」
「あ……う……」
また一歩エルグランド様に近寄る。
「このままでは埒があきません。もっと本気を出してくださいませ」
「しかし……しかしっ」
もう一歩――。
「あなた様はもう大人なのです。ですのでスパルタで行きますよ? いいですね?」
「あ……あ……ああああああ!!」
ボッという音と共にエルグランド様が燃えた。
何この初心の塊。
これでは子作りの前に恋愛のレの字も出来ませんね!
一体ご自分の何と戦っているのか――うん、多分幼少期の思い出と戦っているんだろうな。
何を思い出して燃えているのかは分からないが、聞かないほうが身のためだろう。
「すまない……不甲斐ない……こんな筈ではっ」
「エルグランド様は恥ずかしがり屋というか、何と申しましょうか……」
「初心の塊。欲望の塊から初心の塊に進化したというより退化した」
「それね」
「仕方ないのだ! 幼少期どれ程フィフィに抱き着いたり尻に飛び込んだり、胸を触ったりしたかを思い出すと……何という事をしていたのだとっ 子供の自分が羨ましい妬ましいやら羨ましいやらで思い出しては身が震えるのだ!!」
「「「あー……」」」
「今でも鮮明に覚えている! フィフィの胸も尻も触り心地も全て! それらが俺を羞恥心も含めて燃やしてくるのだ!!」
「手の尽くしようがありませんわ。どうなさいますフィフィ様」
「取り敢えず、記憶をぶっ飛ばすくらいのナニカが無いとダメなような気がします」
「だよねぇ……。エルグランド様、そんなんじゃご褒美のキスもして貰えませんよー?」
「ご褒美のキス……? ご褒美のキスだと!?」
「しませんけどね?」
「頑張っていらっしゃるのですから、せめて頬に触れるだけのキスくらいはしてあげましょうよ」
「嫌です」
二人も何を言うのやら。
確かに男性の記憶は上書き保存だというが、難しくないか?
私の記憶を上書き保存できるとは到底思えないんだが……。
「フィフィ」
「何です」
「ほ……頬にキスをしてくれるなら、が、頑張れるっ」
顔を真っ赤に染めて乙女か!
と叫びたくなったが、震えながら顔を真っ赤に染めて口にするエルグランド様に、私は深い溜息を吐くと「考えておきます」とだけ口にした。
途端、真っ直ぐ立ち上がり、再度私に向き合った。
未だに顔は真っ赤で表情も恥ずかしさで困惑しているようだが、熱波も火柱も上がっていない。結構堪えているな?
ここは揺さぶりをかけてやろう。
「そんなに私の事がお好きですか?」
「好きだ」
「幼い頃の記憶に蓋をしても大丈夫なんですか?」
「それは……」
「一体何を想像したんです? イヤラシイ神様ですこと」
「うう……」
「そんなに幼少期に触った私は気持ちよかったんですか? そう言えば成長してお会いした時も、お肉お肉と言っていましたね?」
ボッと火柱が上がった。
この程度の揺さぶりで燃えるなんてまだまだね。
既に満身創痍なのか、片膝をついて肩で息をしている。
――こんな日々を始めて随分と経つけれど、エルグランド様の初心な心は一度芽生えると中々消えるものでなかったようで、かなり苦戦をしているようだ。
流石に個室での訓練だけれど、神殿に住まう女神さまや男神様が今のエルグランド様を見たら、一体何事かと思うだろうな。
「何という精神攻撃……下半身が……ジンジンして痛みが増すっ!」
「下ネタは良いです、はいはい、早く立って練習を始めますよ。それとも一度休憩なさいますか?」
「休憩を頂こう……今の状態では集中できない!」
そう言うと前かがみになりながらエルグランド様は部屋を出て行った。
本日何回目の休憩だろうか。数えるのはやめておこう。
エルグランド様がスッキリして帰ってくるまでは私たちも休憩時間だ。
「しかし、幼少期に体験した触り心地などは、意外と覚えているものなのですね。私などはもう忘れてしまっていますが」
「記憶力はスバ抜けて良かったんですよ、エルグランド様。それに少し大きくなっても抱き着いたりしてましたから」
「あらあら」
「何と言うか……自業自得だね」
「ええ、自業自得だわ」
「そう言えば、子供の園では卒業する時は何が基準でしたっけ? 器が大人として整うまでだと思いますが」
「ああ、女神さまの場合、子作りが出来るようになったら卒業します。男神よりは早く成熟するので出入りは激しいですが」
「では男神はどうなんですか?」
「精通したら追い出されます」
「「追い出される……」」
「エルグランド様は精通していたのを黙っていたので、結構大きくなるまで子供の園にいたんですよね。バレた時は園長のファーリシア様にしこたま怒られていました」
「「なるほど……?」」
「その点については、問題児と言えなくはないです」
過去を思い出しつつお茶を飲むと、タイリアとエルナは微妙な顔をしていた。
全てが完璧と言われていたエルグランド様がまさか……と思っているのだろう。
「その頃から、エルグランド様はフィフィ様に一途だったんですね」
「今思えばですが」
「可愛いとは思わないのかい?」
「成人した男神が可愛いですか?」
「「あー……」」
「つまりはそういう事です」
子供は可愛い。
だが成人男性は可愛くない。
まぁ、照れて動けなくなるエルグランド様は可愛げはあるにはあるが、いじり甲斐もある。
これが子供ならば弄ったりはしないが、エルグランド様は大人なので思う存分弄ろうと思う。
「ましてや、駄肉を嫁に貰うという謎の志向をお持ちなんですから、私は向上心など元々ありませんでしたから他の女神のように豊満ボディでもありませんし、美女と言う美女でもありませんからね」
「そこが良いと仰っていらっしゃいますし、良いのではないでしょうか?」
「一時期の気の迷いだとありがたいです」
「前途多難だねぇ……」
そう言って三人で座って最高級の茶を飲んでいる間、エルグランドはトイレに籠って必死になっているのは言うまでも無かった。
私に対して我慢することを覚えて貰わないと、この先絶対やっていけないと思ったからだ。
冷静に対処できるようになれば、それだけで強みにもなる。
いざという時は熱波と火柱を出せばいいのだから、まずは堪える事を覚えて貰わねば。
その為には、私の近くにいても暴走せず冷静にいて貰う必要がある。
――これは、私にとっては命がけでもあった。
タイリスとエルナがいなければ、今頃死んでいるだろうという事案は多数起きた。
エルグランド様は私の傍に来ると、発火するのだ。
私は着火剤か何かなのか?
そう思わずにはいられない。
「一々私が近づくだけで燃えていては、私はエルグランド様に殺されてしまいますよ。木は火に弱いんです。太陽神は炎の神より強い炎なんですから気を付けてください」
「そうですね、今のは私とタイリスの防御魔法が無ければフィフィ様は消し炭になっていますよ?」
「ははは! フィフィ、マジでヤベェな! お前殺されるぞ」
「殺しはしない! 細心の注意を持って近づいている!! だが……だがっ 愛しのフィフィが触れられる寸前にいる時点で不味いのだ!」
「初恋を拗らせると酷いんですね」
「初恋は実らないとも言うけどな」
「実る!! 実らせて見せる!! あと拗らせているのではない! 既に拗れて手が付けれない状況だ!!」
「胸を張って言う事じゃないですよエルグランド様。私の命が掛かってます。今日は此処までにしましょうか」
「待てフィフィ! もう少し、もう少し我慢できる!」
日々、こうやって練習をしているが――エルグランド様は私に育てられると思うと興奮するらしく、イマイチ進んでいない。
あの日、育てて欲しいと言ってから悪化したように思える。
昔の自分と今の自分が戦うのだとエルグランド様は言っていたが、一体どういう状況になっているのかイマイチ理解が出来ない。
私に対して赤面することは毎日だし、初めて会った時の方が堂々としていたような気がする。
これでは子供の園に行けないじゃない。
私は少しだけ内心焦っていた。
かと言って、こちらが焦るとエルグランド様にも焦りが伝わり悪循環。
取り敢えず一カ月で子供の園に行けるようになるのは無理だと判断したのだ。
一歩、エルグランド様に歩み寄る。
「エルグランド様」
「あ……う……」
また一歩エルグランド様に近寄る。
「このままでは埒があきません。もっと本気を出してくださいませ」
「しかし……しかしっ」
もう一歩――。
「あなた様はもう大人なのです。ですのでスパルタで行きますよ? いいですね?」
「あ……あ……ああああああ!!」
ボッという音と共にエルグランド様が燃えた。
何この初心の塊。
これでは子作りの前に恋愛のレの字も出来ませんね!
一体ご自分の何と戦っているのか――うん、多分幼少期の思い出と戦っているんだろうな。
何を思い出して燃えているのかは分からないが、聞かないほうが身のためだろう。
「すまない……不甲斐ない……こんな筈ではっ」
「エルグランド様は恥ずかしがり屋というか、何と申しましょうか……」
「初心の塊。欲望の塊から初心の塊に進化したというより退化した」
「それね」
「仕方ないのだ! 幼少期どれ程フィフィに抱き着いたり尻に飛び込んだり、胸を触ったりしたかを思い出すと……何という事をしていたのだとっ 子供の自分が羨ましい妬ましいやら羨ましいやらで思い出しては身が震えるのだ!!」
「「「あー……」」」
「今でも鮮明に覚えている! フィフィの胸も尻も触り心地も全て! それらが俺を羞恥心も含めて燃やしてくるのだ!!」
「手の尽くしようがありませんわ。どうなさいますフィフィ様」
「取り敢えず、記憶をぶっ飛ばすくらいのナニカが無いとダメなような気がします」
「だよねぇ……。エルグランド様、そんなんじゃご褒美のキスもして貰えませんよー?」
「ご褒美のキス……? ご褒美のキスだと!?」
「しませんけどね?」
「頑張っていらっしゃるのですから、せめて頬に触れるだけのキスくらいはしてあげましょうよ」
「嫌です」
二人も何を言うのやら。
確かに男性の記憶は上書き保存だというが、難しくないか?
私の記憶を上書き保存できるとは到底思えないんだが……。
「フィフィ」
「何です」
「ほ……頬にキスをしてくれるなら、が、頑張れるっ」
顔を真っ赤に染めて乙女か!
と叫びたくなったが、震えながら顔を真っ赤に染めて口にするエルグランド様に、私は深い溜息を吐くと「考えておきます」とだけ口にした。
途端、真っ直ぐ立ち上がり、再度私に向き合った。
未だに顔は真っ赤で表情も恥ずかしさで困惑しているようだが、熱波も火柱も上がっていない。結構堪えているな?
ここは揺さぶりをかけてやろう。
「そんなに私の事がお好きですか?」
「好きだ」
「幼い頃の記憶に蓋をしても大丈夫なんですか?」
「それは……」
「一体何を想像したんです? イヤラシイ神様ですこと」
「うう……」
「そんなに幼少期に触った私は気持ちよかったんですか? そう言えば成長してお会いした時も、お肉お肉と言っていましたね?」
ボッと火柱が上がった。
この程度の揺さぶりで燃えるなんてまだまだね。
既に満身創痍なのか、片膝をついて肩で息をしている。
――こんな日々を始めて随分と経つけれど、エルグランド様の初心な心は一度芽生えると中々消えるものでなかったようで、かなり苦戦をしているようだ。
流石に個室での訓練だけれど、神殿に住まう女神さまや男神様が今のエルグランド様を見たら、一体何事かと思うだろうな。
「何という精神攻撃……下半身が……ジンジンして痛みが増すっ!」
「下ネタは良いです、はいはい、早く立って練習を始めますよ。それとも一度休憩なさいますか?」
「休憩を頂こう……今の状態では集中できない!」
そう言うと前かがみになりながらエルグランド様は部屋を出て行った。
本日何回目の休憩だろうか。数えるのはやめておこう。
エルグランド様がスッキリして帰ってくるまでは私たちも休憩時間だ。
「しかし、幼少期に体験した触り心地などは、意外と覚えているものなのですね。私などはもう忘れてしまっていますが」
「記憶力はスバ抜けて良かったんですよ、エルグランド様。それに少し大きくなっても抱き着いたりしてましたから」
「あらあら」
「何と言うか……自業自得だね」
「ええ、自業自得だわ」
「そう言えば、子供の園では卒業する時は何が基準でしたっけ? 器が大人として整うまでだと思いますが」
「ああ、女神さまの場合、子作りが出来るようになったら卒業します。男神よりは早く成熟するので出入りは激しいですが」
「では男神はどうなんですか?」
「精通したら追い出されます」
「「追い出される……」」
「エルグランド様は精通していたのを黙っていたので、結構大きくなるまで子供の園にいたんですよね。バレた時は園長のファーリシア様にしこたま怒られていました」
「「なるほど……?」」
「その点については、問題児と言えなくはないです」
過去を思い出しつつお茶を飲むと、タイリアとエルナは微妙な顔をしていた。
全てが完璧と言われていたエルグランド様がまさか……と思っているのだろう。
「その頃から、エルグランド様はフィフィ様に一途だったんですね」
「今思えばですが」
「可愛いとは思わないのかい?」
「成人した男神が可愛いですか?」
「「あー……」」
「つまりはそういう事です」
子供は可愛い。
だが成人男性は可愛くない。
まぁ、照れて動けなくなるエルグランド様は可愛げはあるにはあるが、いじり甲斐もある。
これが子供ならば弄ったりはしないが、エルグランド様は大人なので思う存分弄ろうと思う。
「ましてや、駄肉を嫁に貰うという謎の志向をお持ちなんですから、私は向上心など元々ありませんでしたから他の女神のように豊満ボディでもありませんし、美女と言う美女でもありませんからね」
「そこが良いと仰っていらっしゃいますし、良いのではないでしょうか?」
「一時期の気の迷いだとありがたいです」
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