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07 最高位太陽神、女神たちにフルボッコにされる。
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――エルグランドside――
「フィフィ! ただいま帰った! 約束のハグを所望する!」
「煩いね! アンタにするハグなんてものはないよ!!」
「エルグランド様、フィフィ様に対してなんて酷い事を為さったのです?」
思いもよらない攻撃が飛んできて、流石の俺も固まる事になった。
一体何のことだ?
するとエルナが俺の方に笑顔で歩み寄り、恭しくお辞儀をすると笑顔だが――目に殺気のようなものを感じる。一体何が起きたんだ?
「エルグランド様、少々確認したいのですが宜しいでしょうか?」
「うむ」
「子供の園からフィフィ様を了承も得ずに、子供達への最後のお別れもさせずに無理やり連れ帰ったという悪魔のような所業、事実でしょうか」
「確かに……フィフィの事で頭がいっぱいでそこまで回らなかった……」
「フィフィ様は長年最下位下っ端豊穣の女神として子供達を心から愛し慈しんで育ててこられました。そんな子供達とフィフィ様に最後の別れをさせない等、なんという酷い事を為さったのです?」
「それは……そうだな、俺が悪い」
「ええ、とっても悪い事です」
「だが、今更子供の園へと連れて行く事は出来ない。フィフィに俺との子が出来れば連れて行ってあげられるのだが」
「それはまた別のお話でしょう」
「むう」
確かにフィフィを慕う子供達は多かったに違いない。
俺がそうだったのだから、急な別れに泣いている子供神も多くいる事だろう。
何という悪の所業をしてしまったのか……今となっては悔やまれる。
だからと言って、昨日の今日で出戻りと言う事は出来ない。
時間を見て最後の別れをさせてやる事くらいは、せめてもの償いになるだろうか。
「分かった。今すぐは無理でも一か月後くらいならば、フィフィを連れて子供の園へ改めて向かい、最後の別れをさせよう。昨日の今日では出戻りと思われてしまう。フィフィ……」
「何ですか」
「許してくれ」
そう言って深々と頭を下げる俺に、フィフィは少し驚いたようだ。
「直ぐにでもフィフィを妻に出来ると思い、自分を止めることが出来なかった。それ程までにフィフィを愛してやまないのだ。それがフィフィの負担になるなど露知らず、何と言う事だ。穴があったら入りたいくらいだ」
「……では、地中深くに入って反省でもして下さい」
「そう言わず、必ず最後のお別れをする時間を作る。ファーリシア様にも連絡する。それで許してはくれないだろうか?」
「……いいでしょう。約束を違えた時は出戻りします」
「そうならぬ様心がける」
「それと、子供達に嫉妬などしないで下さい。私の愛しい子供達でもあります」
「苦しいが、とても苦しいが善処しよう……」
どうやらフィフィは子供達に最後のお別れも出来ず無理やり攫うような形で連れてこられたことに腹を立てていたようだ。
自分の浅はかな行動で、最初の一歩を間違えてしまっていた。
己の奢りと言えばそれまでだが、それでフィフィの心が晴れやかになるのであれば、この程度の苦痛耐えて見せる!
「それと、例え想い焦がれた相手であっても、攫うような真似は寛容出来ませんわ。しかも俗にいうお姫様抱っこではなく、米俵担ぎと同じ運び方だったとか。浪漫もへったくれもありませんわ」
「姫抱っこをすると、その場でフィフィを押し倒して自分の物にしてしまいそうで怖かったのだ。目の前に、俺の肌に愛しいフィフィが振れているのだぞ? 何もしない等ありえない事だったのだ。すまないフィフィ……キスだけでも許してくれるなら今度からは姫抱っこで連れて行こう」
「あ、それなら米俵担ぎで結構です」
「フィフィ……」
即座の拒否!!
流石の今の俺にはその言葉は胸に突き刺さる!!
ションボリとしていると暫く無言が続き、程なくしてフィフィの深いため息が聞こえてきた。
ゆっくりと顔を上げると、フィフィは昔と変わらぬ「困った子だなぁ」と言う時の表情で俺を見つめ、ソファーから立ち上がると俺の元まで歩み寄った。
「これからは、理性的に動いてくださいませね? もう大人なのですから」
「フィフィ……っ」
「あなた様は既に成人した素晴らしい男神です。出来るでしょう?」
「うん、出来る!」
「でしたら、理性的に、感情的にならず、物事を良く見て判断するのです。宜しいですね?」
「はい!」
――はっ!
思わず小さい頃に戻ったかのように返事をしてしまったが、フィフィは嬉しそうに、あの幼い頃の俺を見るかのような柔らかい愛情溢れる表情で見つめてくれている……。
そうか、これこそがフィフィの求めていた事だったのだな?
感情に任せて熱風や熱波を起すような癇癪持ちの俺ではなく、冷静でかつ理性的な素晴らしい男神になって欲しいという……つまりは、フィフィの好みのタイプ!!!
既に成人した最高位の太陽神を、今から好みのタイプにフィフィ自ら育てようというのだな!!!!
そう思った途端身体から炎が上がり、俺の心が燃えた!!
もう一度、もう一度フィフィに育てて貰えると思うと、何という感情だろうか!!
そうだ、下界ではこれを、バブミとでも呼んでいただろうか!?
育てて貰いつつ溢れんばかりの愛情を貰いつつ、そして好みのタイプに育て上げる等、流石俺のフィフィ――!!!
「熱い熱い!!」
「火柱凄いね、耐火付与された神殿でなかったら今頃溶けて天井が無くなっちまってるよ」
「エルグランド様、落ち着いてくださいませ」
その声と共に、頭上から大量の水をぶっかけられた。
エルナの水魔法は強力だな……だが少し冷静になれた。
これからはフィフィに育てて貰いながら愛を深めていこう。
「すまない、フィフィにまた一から育てて貰えると思うと心が燃え滾ってしまった」
「え……育てるんですか?」
「ああ、フィフィの好みの男に育ててくれ。君だけの為の俺になろう」
「愛が重い……」
「まぁまぁ、要は改造ですわフィフィ様」
「モノは言いよう。まぁ自分好みに育てて欲しいって言う男神なんて珍しいんだし、育ててやってもいいんじゃないかね?」
「他人事だと思って!」
「他人事だもん」
「そうですけれど!!」
「俺はフィフィの為ならば幾らでも成長できる! また昔のように育ててくれると思うと胸が弾む! 溢れんばかりの愛情を貰えると思うと乾ききった心が潤い満たされる! フィフィの愛情で溺れたい!」
「と、言う事ですのでフィフィ様」
「頑張れ」
「………はぁ」
呆れたような溜息が零れていたが、きっと照れているのだろう。
男神は女神を好みに育てたいという者が多いが、何せ俺のオムツ交換までしていたほどの古参の下っ端女神のフィフィだ。
育てる方がきっと彼女の楽しみになるだろう!
そして俺も出来る事ならフィフィに育てて欲しい!! 甘えたい!! ウッカリ足を引っかけた振りをしてあの胸に飛びつきたい! 身長差はあるがそこは何とか計算して飛び込みたい!
「何やらよからぬ事を考えていませんか?」
「いいや、全く?」
「そうですか、ゾワッとしたので」
流石危機管理が出来ているな!
いや、俺に対してだけか?
きっとまだ警戒しているのだろう。
ゆっくりと距離を詰めるしか無い様だな。
「大丈夫だフィフィ。君に一から育てられる喜びを噛み締めていただけだ」
「子供神は可愛いから育て甲斐がありますけど、貴方既に成人してますしね……」
「君の色に染めてくれ」
「染まる前に私が燃やされて消えそうですが、まぁ出来る限りの事はしますよ、出来る限りの事は」
こうしてフィフィからの許可も貰い、俺はフィフィの好みのタイプに成長することを選んだ。
男神のプライドなど、フィフィの前では紙切れのようなものだ。
「では、あくまで紳士的に、理性的に、それでいて心も広く大らかになってくださいね」
「随分と具体的だな」
「私に対するあなたに無いものばかりですよ」
「不甲斐ない」
「最上位の太陽神とは全ての神の指針となるお方です。エルグランド様が公私ともに素晴らしい男神にならねば示しがつきませんよ?」
「心得た。必ずや立派な男神となろう!」
「ええ、頑張ってください」
「そしてシッカリとフィフィ好みの男神になった暁には、是非とも子作りをしたい!」
「………いいでしょう。厳しい条件にしておきます」
――こうしてやっと、一歩でもフィフィに近づくことが出来るようになったような気がする!
フィフィの為のフィフィの為にあるフィフィ専用の俺を育てる為にも、あらゆる努力をするつもりだ。
彼女こそが、俺の求める最愛の女神なのだから!!
「フィフィ! ただいま帰った! 約束のハグを所望する!」
「煩いね! アンタにするハグなんてものはないよ!!」
「エルグランド様、フィフィ様に対してなんて酷い事を為さったのです?」
思いもよらない攻撃が飛んできて、流石の俺も固まる事になった。
一体何のことだ?
するとエルナが俺の方に笑顔で歩み寄り、恭しくお辞儀をすると笑顔だが――目に殺気のようなものを感じる。一体何が起きたんだ?
「エルグランド様、少々確認したいのですが宜しいでしょうか?」
「うむ」
「子供の園からフィフィ様を了承も得ずに、子供達への最後のお別れもさせずに無理やり連れ帰ったという悪魔のような所業、事実でしょうか」
「確かに……フィフィの事で頭がいっぱいでそこまで回らなかった……」
「フィフィ様は長年最下位下っ端豊穣の女神として子供達を心から愛し慈しんで育ててこられました。そんな子供達とフィフィ様に最後の別れをさせない等、なんという酷い事を為さったのです?」
「それは……そうだな、俺が悪い」
「ええ、とっても悪い事です」
「だが、今更子供の園へと連れて行く事は出来ない。フィフィに俺との子が出来れば連れて行ってあげられるのだが」
「それはまた別のお話でしょう」
「むう」
確かにフィフィを慕う子供達は多かったに違いない。
俺がそうだったのだから、急な別れに泣いている子供神も多くいる事だろう。
何という悪の所業をしてしまったのか……今となっては悔やまれる。
だからと言って、昨日の今日で出戻りと言う事は出来ない。
時間を見て最後の別れをさせてやる事くらいは、せめてもの償いになるだろうか。
「分かった。今すぐは無理でも一か月後くらいならば、フィフィを連れて子供の園へ改めて向かい、最後の別れをさせよう。昨日の今日では出戻りと思われてしまう。フィフィ……」
「何ですか」
「許してくれ」
そう言って深々と頭を下げる俺に、フィフィは少し驚いたようだ。
「直ぐにでもフィフィを妻に出来ると思い、自分を止めることが出来なかった。それ程までにフィフィを愛してやまないのだ。それがフィフィの負担になるなど露知らず、何と言う事だ。穴があったら入りたいくらいだ」
「……では、地中深くに入って反省でもして下さい」
「そう言わず、必ず最後のお別れをする時間を作る。ファーリシア様にも連絡する。それで許してはくれないだろうか?」
「……いいでしょう。約束を違えた時は出戻りします」
「そうならぬ様心がける」
「それと、子供達に嫉妬などしないで下さい。私の愛しい子供達でもあります」
「苦しいが、とても苦しいが善処しよう……」
どうやらフィフィは子供達に最後のお別れも出来ず無理やり攫うような形で連れてこられたことに腹を立てていたようだ。
自分の浅はかな行動で、最初の一歩を間違えてしまっていた。
己の奢りと言えばそれまでだが、それでフィフィの心が晴れやかになるのであれば、この程度の苦痛耐えて見せる!
「それと、例え想い焦がれた相手であっても、攫うような真似は寛容出来ませんわ。しかも俗にいうお姫様抱っこではなく、米俵担ぎと同じ運び方だったとか。浪漫もへったくれもありませんわ」
「姫抱っこをすると、その場でフィフィを押し倒して自分の物にしてしまいそうで怖かったのだ。目の前に、俺の肌に愛しいフィフィが振れているのだぞ? 何もしない等ありえない事だったのだ。すまないフィフィ……キスだけでも許してくれるなら今度からは姫抱っこで連れて行こう」
「あ、それなら米俵担ぎで結構です」
「フィフィ……」
即座の拒否!!
流石の今の俺にはその言葉は胸に突き刺さる!!
ションボリとしていると暫く無言が続き、程なくしてフィフィの深いため息が聞こえてきた。
ゆっくりと顔を上げると、フィフィは昔と変わらぬ「困った子だなぁ」と言う時の表情で俺を見つめ、ソファーから立ち上がると俺の元まで歩み寄った。
「これからは、理性的に動いてくださいませね? もう大人なのですから」
「フィフィ……っ」
「あなた様は既に成人した素晴らしい男神です。出来るでしょう?」
「うん、出来る!」
「でしたら、理性的に、感情的にならず、物事を良く見て判断するのです。宜しいですね?」
「はい!」
――はっ!
思わず小さい頃に戻ったかのように返事をしてしまったが、フィフィは嬉しそうに、あの幼い頃の俺を見るかのような柔らかい愛情溢れる表情で見つめてくれている……。
そうか、これこそがフィフィの求めていた事だったのだな?
感情に任せて熱風や熱波を起すような癇癪持ちの俺ではなく、冷静でかつ理性的な素晴らしい男神になって欲しいという……つまりは、フィフィの好みのタイプ!!!
既に成人した最高位の太陽神を、今から好みのタイプにフィフィ自ら育てようというのだな!!!!
そう思った途端身体から炎が上がり、俺の心が燃えた!!
もう一度、もう一度フィフィに育てて貰えると思うと、何という感情だろうか!!
そうだ、下界ではこれを、バブミとでも呼んでいただろうか!?
育てて貰いつつ溢れんばかりの愛情を貰いつつ、そして好みのタイプに育て上げる等、流石俺のフィフィ――!!!
「熱い熱い!!」
「火柱凄いね、耐火付与された神殿でなかったら今頃溶けて天井が無くなっちまってるよ」
「エルグランド様、落ち着いてくださいませ」
その声と共に、頭上から大量の水をぶっかけられた。
エルナの水魔法は強力だな……だが少し冷静になれた。
これからはフィフィに育てて貰いながら愛を深めていこう。
「すまない、フィフィにまた一から育てて貰えると思うと心が燃え滾ってしまった」
「え……育てるんですか?」
「ああ、フィフィの好みの男に育ててくれ。君だけの為の俺になろう」
「愛が重い……」
「まぁまぁ、要は改造ですわフィフィ様」
「モノは言いよう。まぁ自分好みに育てて欲しいって言う男神なんて珍しいんだし、育ててやってもいいんじゃないかね?」
「他人事だと思って!」
「他人事だもん」
「そうですけれど!!」
「俺はフィフィの為ならば幾らでも成長できる! また昔のように育ててくれると思うと胸が弾む! 溢れんばかりの愛情を貰えると思うと乾ききった心が潤い満たされる! フィフィの愛情で溺れたい!」
「と、言う事ですのでフィフィ様」
「頑張れ」
「………はぁ」
呆れたような溜息が零れていたが、きっと照れているのだろう。
男神は女神を好みに育てたいという者が多いが、何せ俺のオムツ交換までしていたほどの古参の下っ端女神のフィフィだ。
育てる方がきっと彼女の楽しみになるだろう!
そして俺も出来る事ならフィフィに育てて欲しい!! 甘えたい!! ウッカリ足を引っかけた振りをしてあの胸に飛びつきたい! 身長差はあるがそこは何とか計算して飛び込みたい!
「何やらよからぬ事を考えていませんか?」
「いいや、全く?」
「そうですか、ゾワッとしたので」
流石危機管理が出来ているな!
いや、俺に対してだけか?
きっとまだ警戒しているのだろう。
ゆっくりと距離を詰めるしか無い様だな。
「大丈夫だフィフィ。君に一から育てられる喜びを噛み締めていただけだ」
「子供神は可愛いから育て甲斐がありますけど、貴方既に成人してますしね……」
「君の色に染めてくれ」
「染まる前に私が燃やされて消えそうですが、まぁ出来る限りの事はしますよ、出来る限りの事は」
こうしてフィフィからの許可も貰い、俺はフィフィの好みのタイプに成長することを選んだ。
男神のプライドなど、フィフィの前では紙切れのようなものだ。
「では、あくまで紳士的に、理性的に、それでいて心も広く大らかになってくださいね」
「随分と具体的だな」
「私に対するあなたに無いものばかりですよ」
「不甲斐ない」
「最上位の太陽神とは全ての神の指針となるお方です。エルグランド様が公私ともに素晴らしい男神にならねば示しがつきませんよ?」
「心得た。必ずや立派な男神となろう!」
「ええ、頑張ってください」
「そしてシッカリとフィフィ好みの男神になった暁には、是非とも子作りをしたい!」
「………いいでしょう。厳しい条件にしておきます」
――こうしてやっと、一歩でもフィフィに近づくことが出来るようになったような気がする!
フィフィの為のフィフィの為にあるフィフィ専用の俺を育てる為にも、あらゆる努力をするつもりだ。
彼女こそが、俺の求める最愛の女神なのだから!!
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