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06 最高位太陽神はこれまでの人生を振り返りつつ妻にハグされたい。
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――エルグランドside――
――長年想い続けてきたフィフィを、やっと迎え入れることが出来た!!!
どれだけ自分が、今日と言う日を夢見てきただろうか。
幼い頃から俺専属の下っ端豊穣の女神として与えられ、赤子の頃からフィフィに育てられてきた。
フィフィの傍はとても心地よかった。
欲しい愛情も溢れんばかりに与えてくれた彼女は、何時しか大好きな先生になり、成長していくと大事な女性へと変化していった。
神は早々年を取らない。
各神のトップが代替わりした際に、気持ち見た目が老いるくらいで、さほど変わらないのだ。
それでも、代替わりした際にガラリと老人になる者もいるが、それはほんの一部だ。
神は美しさも求められる。
健康的な体、強靭な肉体、若々しく美しい姿。
全盛期になると、見た目の成長は止まる。
そして俺は最上位の太陽神なだけあって、輝かしい姿を保っている。
強い神には多くの女性を召し上げるという風習があるが、俺はそれを拒否した。
愛する女性は、フィフィだけで充分だったのだ。
俺のフィフィへの愛は留まるところを知らない。
幼い頃に欲しいだけの愛情を溢れんばかりに与えてくれたフィフィは、体も程よく柔らかく、最早虜になってしまっている。
皆が下っ端豊穣の女神は見た目が悪い等と言うが、それは目が腐っているのだ。
俺にとっては、皆が素敵だという豊満な体はどれも同じに見えて仕方ない。
それに欲情することも無い。
友人からは『歪んだ性癖』とまで揶揄されたが、それでいいのだ。
フィフィの身体にだけ興味があるのだから。
何人も子を産んだような腹は魅力的で、安産型の尻は見ているだけで欲情する。
豊満な胸もまた魅力的だ。子供を産んだような腹ではあるが、胸には張りがある。
吸い付きたい!!!
そんな思いを口にすれば、間違いなくフィフィの顔は俺の心臓を刺すような視線を向けてくるだろう。
あの目線……幼い頃には見たことのないあの視線は堪らない……。
最上位の神になってからは、一度たりとも向けられたことのない軽蔑の瞳。
歪んだ顔は俺の心をいとも簡単に締め付けるっ!
それでも幼い頃のように叱ってくれるところもあって、そのアンバランスさに心がゾワゾワする。
フィフィに向けられる視線は全てが心地よい。
呆れた顔も。
軽蔑の目も。
驚いた顔も。
まぁ……隣に寝ていて、起きた時に悲鳴を上げられるとは予想外だったが、あれは地味にショックを受けた。
まだ何もしてないというのに。
『――行為に及ぶ際はお互いの了承を得てから。』
これは前太陽神からのとっても大事な教えの一つだ。
求めている行為に及ぶ際には、フィフィの了承を得ねばならない。
だが現実問題として、フィフィとそう言う行為に及ぶためには、果てしない努力が必要なようで大変苦しい。
フィフィを見るだけで精力も増大するというのに、身体を触っただけで手を叩き落とされる。
そうされると、股間にある袋がジンジンと痛み出す。
最上位太陽神になってからは、そっちの方面でもかなり苦労しているのだ。
男神とは元々精力が強い。最上位ともなれば絶倫状態。
頭の中は常に求めている身体を貪りたい気持ちで一杯になる。
つまり何が言いたいかというと――お預け状態を喰らっているのだ。
フィフィが一緒に神殿に住んでいるというだけで反応する下半身を持て余しているといっても過言ではない。
最上位の太陽神となった俺の仕事には沢山の子をこさえると言う役目もある。
こっちの方は、暫くお預けになりそうだ……。
「エルグランド様、本日の釣書です」
「燃やせ」
「宜しいのでしょうか?」
「何だが?」
「妻を一人だけにしたいというエルグランド様のお気持ちは分かります。ですが最上位の神となったのであれば、妻は一人だけではなく、そう……せめて30人程作って貰いたいと他の物達からも声が上がっており、」
「要らぬ。フィフィだけに俺の愛は向けられている。他の女神など放っておけ」
「ですが」
「くどい!」
最上位の太陽神になってからは、毎日釣書が届く。
女神たちを多く妻に迎えて欲しいという願いもあるだろうが、余計なお世話だ。
水の女神ミューラに関しても、寄こしてくる女神は俺に一切の興味を示さぬ娘にしろとまで注文を付けたくらいだ。
タイリスに関しては、フィフィを裏切る真似をしないだろうという自信があったのでそのまま通した。
そもそも、フィフィを妻に迎える際にも苦労したのだ。
フィフィを妻に向かえないのであれば、生涯子をもうけることはしないと断言して押し通したのもある。
最上位の神が子をなさないのは大問題と言う事でフィフィを迎えに行く事が出来たが、前途多難だな。
だが必ずフィフィを落として見せる。
あの軽蔑の目が潤んだ瞳になったのを想像すると股間が痺れる。
考えるのは後にしよう。
前太陽神もまた、愛する女性を一人と定め、結果手に入れることが太陽神出会った間出来ず、現在猛アタック中だと聞いている。
最上位太陽神が二回にも渡って子をなさないという事例を作るのは、神々にしてみればあってはならない事だと今では言われているくらいだ。
前太陽神に、何故想い人が貴方に振り向かないのかと聞いたら、彼は笑いながらこう言ったな。
『彼女は枯れ専なんだ』と。
若い姿では見向きもして貰えない。
故に、前太陽神はナイスミドルな男性にまで見た目を落とし、想い人の元へと去って行った。
その内いい報告が来ることだろう。
嗚呼、早く仕事を終わらせてフィフィの元へと戻らねば。
同じ神殿にいるのに不安で押しつぶされそうだ。
今頃どう過ごしているだろうか?
イジメられてはいないだろうか?
やはり、フィフィの身体を洗った女神たちを罰するべきではないのか?
寧ろ俺の神殿の女神たちは総入れ替えでも良いくらいだ。
しかしフィフィが女神たちの命を預かっている以上、手出しは出来ない。
もどかしい、実にもどかしい。
一応フィフィ専属の二人には、彼女に何かあった場合直ぐに連絡が出来るように、連絡用の魔法道具を渡してはいるが、心配で仕方がない。
それに、フィフィは強い女性だから、ちょっとの嫌がらせでは絶対に俺には言ってこないだろう。
そのちょっとの嫌がらせでも魂こと燃やしてしまいたくなるほどに腹立たしいのだが。
「……駄目だ、仕事が手につかない」
「それでは、フィフィ様と子作りに専念しに向かわれては?」
「互いの了承が無ければしてはならないと、前太陽神様からの御教えだ」
「では、二人の間を更に発展する為にも、是非とも仕事を抑えつつフィフィ様との時間をお作りになっては如何ですか?」
「そうだな、あらかた重要案件は片付けた所だ。フィフィの元へと帰ろう」
「もし、フィフィ様一人を妻とするのであれば、子も他のお妃を迎えるのと同じくらいに子供をお作り下さいませ」
「心配せずとも、その時が来れば全力を持って沢山の子を産んでもらう予定だ」
「畏まりました。時にエルグランド様。フィフィ様は前太陽神様のお相手のように、その……好みが若干他の神々とは違うという事はありませんか?」
「む、好みのタイプか。確かにまだ聞いてはいない」
「でしたら、好みのタイプをお聞きください。それが一番の近道でしょう」
「そうするとしよう」
そう言うと椅子から立ち上がり、俺は颯爽と部屋を後にした。
フィフィの好みの男性、無論俺であると確信しているが、確かに聞いたことが無い。
結婚を諦める前はどんな男性が好みだったんだろうか?
あの頃は幼過ぎて聞くことが出来なかったのだ。
今ならば聞くことに躊躇いはない。
俺の様なタイプではないと言われたら、俺の良さを存分にアピールすればいいだけだからな!!
逸る気持ちを抑えフィフィの部屋に辿り着くとノックもせずにドアを勢いよく開けた。
「フィフィ! ただいま帰った! 約束のハグを所望する!」
「煩いね! アンタにするハグなんてものはないよ!!」
「エルグランド様、フィフィ様に対してなんて酷い事を為さったのです?」
思いもよらない攻撃が飛んできて、流石の俺も固まる事になった。
一体何のことだ?
――長年想い続けてきたフィフィを、やっと迎え入れることが出来た!!!
どれだけ自分が、今日と言う日を夢見てきただろうか。
幼い頃から俺専属の下っ端豊穣の女神として与えられ、赤子の頃からフィフィに育てられてきた。
フィフィの傍はとても心地よかった。
欲しい愛情も溢れんばかりに与えてくれた彼女は、何時しか大好きな先生になり、成長していくと大事な女性へと変化していった。
神は早々年を取らない。
各神のトップが代替わりした際に、気持ち見た目が老いるくらいで、さほど変わらないのだ。
それでも、代替わりした際にガラリと老人になる者もいるが、それはほんの一部だ。
神は美しさも求められる。
健康的な体、強靭な肉体、若々しく美しい姿。
全盛期になると、見た目の成長は止まる。
そして俺は最上位の太陽神なだけあって、輝かしい姿を保っている。
強い神には多くの女性を召し上げるという風習があるが、俺はそれを拒否した。
愛する女性は、フィフィだけで充分だったのだ。
俺のフィフィへの愛は留まるところを知らない。
幼い頃に欲しいだけの愛情を溢れんばかりに与えてくれたフィフィは、体も程よく柔らかく、最早虜になってしまっている。
皆が下っ端豊穣の女神は見た目が悪い等と言うが、それは目が腐っているのだ。
俺にとっては、皆が素敵だという豊満な体はどれも同じに見えて仕方ない。
それに欲情することも無い。
友人からは『歪んだ性癖』とまで揶揄されたが、それでいいのだ。
フィフィの身体にだけ興味があるのだから。
何人も子を産んだような腹は魅力的で、安産型の尻は見ているだけで欲情する。
豊満な胸もまた魅力的だ。子供を産んだような腹ではあるが、胸には張りがある。
吸い付きたい!!!
そんな思いを口にすれば、間違いなくフィフィの顔は俺の心臓を刺すような視線を向けてくるだろう。
あの目線……幼い頃には見たことのないあの視線は堪らない……。
最上位の神になってからは、一度たりとも向けられたことのない軽蔑の瞳。
歪んだ顔は俺の心をいとも簡単に締め付けるっ!
それでも幼い頃のように叱ってくれるところもあって、そのアンバランスさに心がゾワゾワする。
フィフィに向けられる視線は全てが心地よい。
呆れた顔も。
軽蔑の目も。
驚いた顔も。
まぁ……隣に寝ていて、起きた時に悲鳴を上げられるとは予想外だったが、あれは地味にショックを受けた。
まだ何もしてないというのに。
『――行為に及ぶ際はお互いの了承を得てから。』
これは前太陽神からのとっても大事な教えの一つだ。
求めている行為に及ぶ際には、フィフィの了承を得ねばならない。
だが現実問題として、フィフィとそう言う行為に及ぶためには、果てしない努力が必要なようで大変苦しい。
フィフィを見るだけで精力も増大するというのに、身体を触っただけで手を叩き落とされる。
そうされると、股間にある袋がジンジンと痛み出す。
最上位太陽神になってからは、そっちの方面でもかなり苦労しているのだ。
男神とは元々精力が強い。最上位ともなれば絶倫状態。
頭の中は常に求めている身体を貪りたい気持ちで一杯になる。
つまり何が言いたいかというと――お預け状態を喰らっているのだ。
フィフィが一緒に神殿に住んでいるというだけで反応する下半身を持て余しているといっても過言ではない。
最上位の太陽神となった俺の仕事には沢山の子をこさえると言う役目もある。
こっちの方は、暫くお預けになりそうだ……。
「エルグランド様、本日の釣書です」
「燃やせ」
「宜しいのでしょうか?」
「何だが?」
「妻を一人だけにしたいというエルグランド様のお気持ちは分かります。ですが最上位の神となったのであれば、妻は一人だけではなく、そう……せめて30人程作って貰いたいと他の物達からも声が上がっており、」
「要らぬ。フィフィだけに俺の愛は向けられている。他の女神など放っておけ」
「ですが」
「くどい!」
最上位の太陽神になってからは、毎日釣書が届く。
女神たちを多く妻に迎えて欲しいという願いもあるだろうが、余計なお世話だ。
水の女神ミューラに関しても、寄こしてくる女神は俺に一切の興味を示さぬ娘にしろとまで注文を付けたくらいだ。
タイリスに関しては、フィフィを裏切る真似をしないだろうという自信があったのでそのまま通した。
そもそも、フィフィを妻に迎える際にも苦労したのだ。
フィフィを妻に向かえないのであれば、生涯子をもうけることはしないと断言して押し通したのもある。
最上位の神が子をなさないのは大問題と言う事でフィフィを迎えに行く事が出来たが、前途多難だな。
だが必ずフィフィを落として見せる。
あの軽蔑の目が潤んだ瞳になったのを想像すると股間が痺れる。
考えるのは後にしよう。
前太陽神もまた、愛する女性を一人と定め、結果手に入れることが太陽神出会った間出来ず、現在猛アタック中だと聞いている。
最上位太陽神が二回にも渡って子をなさないという事例を作るのは、神々にしてみればあってはならない事だと今では言われているくらいだ。
前太陽神に、何故想い人が貴方に振り向かないのかと聞いたら、彼は笑いながらこう言ったな。
『彼女は枯れ専なんだ』と。
若い姿では見向きもして貰えない。
故に、前太陽神はナイスミドルな男性にまで見た目を落とし、想い人の元へと去って行った。
その内いい報告が来ることだろう。
嗚呼、早く仕事を終わらせてフィフィの元へと戻らねば。
同じ神殿にいるのに不安で押しつぶされそうだ。
今頃どう過ごしているだろうか?
イジメられてはいないだろうか?
やはり、フィフィの身体を洗った女神たちを罰するべきではないのか?
寧ろ俺の神殿の女神たちは総入れ替えでも良いくらいだ。
しかしフィフィが女神たちの命を預かっている以上、手出しは出来ない。
もどかしい、実にもどかしい。
一応フィフィ専属の二人には、彼女に何かあった場合直ぐに連絡が出来るように、連絡用の魔法道具を渡してはいるが、心配で仕方がない。
それに、フィフィは強い女性だから、ちょっとの嫌がらせでは絶対に俺には言ってこないだろう。
そのちょっとの嫌がらせでも魂こと燃やしてしまいたくなるほどに腹立たしいのだが。
「……駄目だ、仕事が手につかない」
「それでは、フィフィ様と子作りに専念しに向かわれては?」
「互いの了承が無ければしてはならないと、前太陽神様からの御教えだ」
「では、二人の間を更に発展する為にも、是非とも仕事を抑えつつフィフィ様との時間をお作りになっては如何ですか?」
「そうだな、あらかた重要案件は片付けた所だ。フィフィの元へと帰ろう」
「もし、フィフィ様一人を妻とするのであれば、子も他のお妃を迎えるのと同じくらいに子供をお作り下さいませ」
「心配せずとも、その時が来れば全力を持って沢山の子を産んでもらう予定だ」
「畏まりました。時にエルグランド様。フィフィ様は前太陽神様のお相手のように、その……好みが若干他の神々とは違うという事はありませんか?」
「む、好みのタイプか。確かにまだ聞いてはいない」
「でしたら、好みのタイプをお聞きください。それが一番の近道でしょう」
「そうするとしよう」
そう言うと椅子から立ち上がり、俺は颯爽と部屋を後にした。
フィフィの好みの男性、無論俺であると確信しているが、確かに聞いたことが無い。
結婚を諦める前はどんな男性が好みだったんだろうか?
あの頃は幼過ぎて聞くことが出来なかったのだ。
今ならば聞くことに躊躇いはない。
俺の様なタイプではないと言われたら、俺の良さを存分にアピールすればいいだけだからな!!
逸る気持ちを抑えフィフィの部屋に辿り着くとノックもせずにドアを勢いよく開けた。
「フィフィ! ただいま帰った! 約束のハグを所望する!」
「煩いね! アンタにするハグなんてものはないよ!!」
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思いもよらない攻撃が飛んできて、流石の俺も固まる事になった。
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