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第三章 魔王様、中学時代をお過ごしになる
95 魔王様、新たな娯楽品、七輪を手に入れられる。
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七輪は何かと昔は重宝したと言われる道具だ。
魚を焼いたり、餅を焼いたり……トウモロコシを焼きトウモロコシにするのにも適している。
ホイル焼きにも向いているもので、火加減は難しいものの、美味しいものが作れる。
昔の人は良く言ったものだな。
料理は火加減だと。
昨日父が仕事先でホッケを沢山貰って帰ってきていた。
アレを七輪で焼いたら絶対に美味しいだろう。
ガスも良いものだが、七輪で焼いたホッケもまた最高に美味いのではないだろうか。
七輪の使い道も色々考えて作っていきたい所だが……何分昔の道具な為早々料理本がある訳でもない。
片方ではホッケを焼いて、片方では何を作ろうか……。
日本酒が合う料理で行けばシイタケなんかも捨てがたい。
そこに刺身があれば父と祖父は喜ぶだろう。
刺身は今日の朝、母が貰っていたので胡麻和えにして全員で食べれるようにするのも良い。
それに味噌汁にホウレンソウのお浸し……最高の晩御飯じゃないか?
問題は炭だが、納屋に幾つか残っていたので問題はないだろう。
それに団扇もまだ残っていた。
よし、今日の晩御飯は決まりだな。
そう心に決めると中学の入学祝に買って貰った懐中時計を出してみると、そろそろ夕飯の準備をするには丁度いい時間だ。
納屋から炭をと団扇を持ってきて庭に置き、火種も用意してから先に味噌汁と魚の胡麻和えとホウレンソウのお浸しを作り始める。
すると母もやってきて――。
「あら、何か裏庭でゴソゴソしてたと思ったら、今度は何を作るのかしら?」
「ええ、納屋で七輪を見つけたのでホッケを七輪で焼いて、後はシイタケの酒蒸しを作ろうかと」
「美味しそうね!」
「その為、まずは台所で作る料理をと思いまして」
「なら台所の料理はお母さんが作るわ。ホッケとシイタケお願いできる?」
「では下準備をしてから向かいましょう」
そう言うとシイタケのいしづき等を落とし塩と醤油と小さめのお酒を手にまずは庭先に向かい、更にもう一度戻ってホッケとシイタケの上に新聞紙をかけて虫が寄ってこないようにし、七輪の炭を火種で燃やしつつ準備を始める。
その間に急いで冷凍庫から氷を幾つかボウルに入れ、更に大皿を二つ程持って行き、炎が強くなり過ぎた時用に箸で氷を使って火を抑える為の用意も済ませると、程よい感じで七輪の火が燃え始めた。
まずはホッケのひらきから焼きはじめ、うちわで軽く仰いで火を調整する。
その隣に置いた七輪の上にシイタケを乗せて行き、此方の準備も大丈夫そうだ。
「庭先で作る料理と言うのも、ある意味キャンプっぽくていいですね」
そう一人呟きつつ料理を進め、出来上がっては次、出来上がっては次と大皿に出来上がったものを乗せて行きながら次々に焼いていくと、美味しい匂いに釣られて父と祖父、それに魔法使いと勇者も現れた。
「ほお、七輪で焼いてるのか」
「ええ、ガス火は食べ慣れているでしょうが、一度七輪で作ってみたくて」
「なんとも言えない美味しそうな匂いがする!」
「お腹すくな~」
「焼き加減は大丈夫だと思いますよ。母には台所で作る料理の方をお願いしています」
「祐一郎は何かと面白い事を考えるもんだな」
「手間暇掛かるだろうに」
「その手間暇かけたものが美味しければ誰も文句は言いませんし、私も楽しんでいるのでどちらにしても良いではないですか」
「確かに、燻製の用意も楽しむ祐一郎だからなぁ」
「今度七輪で焼きナスかナス田楽作れるか?」
「出来ますが、そうですね……網を買って下さると助かりますね」
「七輪の網だな。今度買ってやろう」
「ありがとう御座います」
と、交渉もしつつ美味しい煙に美味しい香り、シイタケも良い感じに出来て次々に大皿に乗せていくと、「今日の夕飯は豪華な夕飯になりそうだ」と祖父は笑い、父も笑っていた。
我としても、このスローライフ的な感覚は好ましく感じるし、この世界の日本人は時間に追われ過ぎなのだと思う。
少し心を無にして自分の為のスローライフを楽しんでも良いだろうに。
確かに効率を求めるのは良い事ではあるのだが、どこかで息抜きをしないと人間とはそう長く持たないものだ。
ここぞと言う時にゆったりとした時間や、自分だけの贅沢な時間と言うのを持つと、心豊かに過ごせるような気がするのだが……。
と、我のような魔王が口にする事でもないがな。
こうして全てのホッケとキノコを焼き終わると、大皿は魔法使いと勇者に持って行くように伝え、我は火の管理に取り掛かる。
このまま灰にしてもいいが、草木のない場所に穴を掘って七輪の中の炭を一つずつトングのような掴みやすいモノで掴んで土に入れ込み、更に上から土を掛けて蓋をする。
乱暴なやり方だが、これで火事になることは無いだろう。
七輪はまだ熱いためそのままにし、網はアルミで出来たバケツの中に水をタップリ入れている為、ジュッと煙と音が鳴り響きながら荒熱と汚れを落とすために浸からせる。
更に上から水道水を掛けてぬるま湯から水になるまで流し込み、後は明日洗うために放置だ。
七輪に残っている灰や小さな破片などは、七輪の下についている風を通す場所を閉じて上からトングのような某でつついて粉々にし、これも明日片付ける事にする。
風が強い日には使えない道具ではあるが、今日は無風。
だからこそ出来たと言うのもある。
「自然に合わせて使うと言うのも、また味がっていい」
その後、七輪は我のお気に入りの道具入りに認定した。
この不便だと思えば不便だと思える道具も、使い方次第では最高の道具なのだ。
我のスローライフに相応しい!!
オル・ディールにいる頃は勇者たちから命を狙われ、人間からも命を狙われる日々だったが、この世界では命を狙われると言う事は滅多にない。
故にスローライフが出来るのだ。
一人感動しつつ片付けを終え、手と顔を洗い食卓に向かうと、既に皆が待っていたので急いで座り、「頂きます」の声と共に食事を始める。
父と祖父は既に日本酒を飲みながら七輪で焼いたホッケとシイタケに夢中の様で「美味いなぁ」「味が染みてるなぁ」と言いながら食べている。
勇者も基本的に何でも食べるが魚は少し苦手なのだが、しっかり食べているし、好き嫌いがひと手間ふた手間で治るなら良い事だ。
「へ~…七輪で焼くと味が大分変わるんだね」
「そうですね、ガスとは違いますね」
「手間がかかる分味が染みてるっていうか、皮もパリパリだし」
「その手間があるからこその味ですよ。炭の処理やら後片付けは大変ですが、私は大雑把なので」
「ははは! 言えてる! 神経質なのに変な所で大雑把だよね!」
「料理はそれくらいで丁度いいんですよ。キッチリ作るのは料亭くらいでしょう」
「なるほどねぇ」
「私はスローライフをおくりたいので、これくらいの手間くらいが丁度いいです」
「世捨て人と言うべきなのか、何なのか」
「ふふふ」
そう言ってご飯を美味しく食べ、お気に入りの道具である七輪も仲間に入り、これからの時期はどうしようかと考えながら食事を楽しむ。
夏場は塩で茹でた採れたてのトウモロコシも捨てがたいが、焼きトウモロコシも捨てがたい。
七輪がもう少しあれば外でバーベキューも考えられたが……それは難しいだろう。
大きな網が必要になる。
それに、まだまだ欲しいキャンプ道具もあるし、コツコツと宝物を揃えるのも醍醐味だろう。
そんな事を思いつつ料理を食べ、七輪の威力を感じて満足した夜の事だった。
魚を焼いたり、餅を焼いたり……トウモロコシを焼きトウモロコシにするのにも適している。
ホイル焼きにも向いているもので、火加減は難しいものの、美味しいものが作れる。
昔の人は良く言ったものだな。
料理は火加減だと。
昨日父が仕事先でホッケを沢山貰って帰ってきていた。
アレを七輪で焼いたら絶対に美味しいだろう。
ガスも良いものだが、七輪で焼いたホッケもまた最高に美味いのではないだろうか。
七輪の使い道も色々考えて作っていきたい所だが……何分昔の道具な為早々料理本がある訳でもない。
片方ではホッケを焼いて、片方では何を作ろうか……。
日本酒が合う料理で行けばシイタケなんかも捨てがたい。
そこに刺身があれば父と祖父は喜ぶだろう。
刺身は今日の朝、母が貰っていたので胡麻和えにして全員で食べれるようにするのも良い。
それに味噌汁にホウレンソウのお浸し……最高の晩御飯じゃないか?
問題は炭だが、納屋に幾つか残っていたので問題はないだろう。
それに団扇もまだ残っていた。
よし、今日の晩御飯は決まりだな。
そう心に決めると中学の入学祝に買って貰った懐中時計を出してみると、そろそろ夕飯の準備をするには丁度いい時間だ。
納屋から炭をと団扇を持ってきて庭に置き、火種も用意してから先に味噌汁と魚の胡麻和えとホウレンソウのお浸しを作り始める。
すると母もやってきて――。
「あら、何か裏庭でゴソゴソしてたと思ったら、今度は何を作るのかしら?」
「ええ、納屋で七輪を見つけたのでホッケを七輪で焼いて、後はシイタケの酒蒸しを作ろうかと」
「美味しそうね!」
「その為、まずは台所で作る料理をと思いまして」
「なら台所の料理はお母さんが作るわ。ホッケとシイタケお願いできる?」
「では下準備をしてから向かいましょう」
そう言うとシイタケのいしづき等を落とし塩と醤油と小さめのお酒を手にまずは庭先に向かい、更にもう一度戻ってホッケとシイタケの上に新聞紙をかけて虫が寄ってこないようにし、七輪の炭を火種で燃やしつつ準備を始める。
その間に急いで冷凍庫から氷を幾つかボウルに入れ、更に大皿を二つ程持って行き、炎が強くなり過ぎた時用に箸で氷を使って火を抑える為の用意も済ませると、程よい感じで七輪の火が燃え始めた。
まずはホッケのひらきから焼きはじめ、うちわで軽く仰いで火を調整する。
その隣に置いた七輪の上にシイタケを乗せて行き、此方の準備も大丈夫そうだ。
「庭先で作る料理と言うのも、ある意味キャンプっぽくていいですね」
そう一人呟きつつ料理を進め、出来上がっては次、出来上がっては次と大皿に出来上がったものを乗せて行きながら次々に焼いていくと、美味しい匂いに釣られて父と祖父、それに魔法使いと勇者も現れた。
「ほお、七輪で焼いてるのか」
「ええ、ガス火は食べ慣れているでしょうが、一度七輪で作ってみたくて」
「なんとも言えない美味しそうな匂いがする!」
「お腹すくな~」
「焼き加減は大丈夫だと思いますよ。母には台所で作る料理の方をお願いしています」
「祐一郎は何かと面白い事を考えるもんだな」
「手間暇掛かるだろうに」
「その手間暇かけたものが美味しければ誰も文句は言いませんし、私も楽しんでいるのでどちらにしても良いではないですか」
「確かに、燻製の用意も楽しむ祐一郎だからなぁ」
「今度七輪で焼きナスかナス田楽作れるか?」
「出来ますが、そうですね……網を買って下さると助かりますね」
「七輪の網だな。今度買ってやろう」
「ありがとう御座います」
と、交渉もしつつ美味しい煙に美味しい香り、シイタケも良い感じに出来て次々に大皿に乗せていくと、「今日の夕飯は豪華な夕飯になりそうだ」と祖父は笑い、父も笑っていた。
我としても、このスローライフ的な感覚は好ましく感じるし、この世界の日本人は時間に追われ過ぎなのだと思う。
少し心を無にして自分の為のスローライフを楽しんでも良いだろうに。
確かに効率を求めるのは良い事ではあるのだが、どこかで息抜きをしないと人間とはそう長く持たないものだ。
ここぞと言う時にゆったりとした時間や、自分だけの贅沢な時間と言うのを持つと、心豊かに過ごせるような気がするのだが……。
と、我のような魔王が口にする事でもないがな。
こうして全てのホッケとキノコを焼き終わると、大皿は魔法使いと勇者に持って行くように伝え、我は火の管理に取り掛かる。
このまま灰にしてもいいが、草木のない場所に穴を掘って七輪の中の炭を一つずつトングのような掴みやすいモノで掴んで土に入れ込み、更に上から土を掛けて蓋をする。
乱暴なやり方だが、これで火事になることは無いだろう。
七輪はまだ熱いためそのままにし、網はアルミで出来たバケツの中に水をタップリ入れている為、ジュッと煙と音が鳴り響きながら荒熱と汚れを落とすために浸からせる。
更に上から水道水を掛けてぬるま湯から水になるまで流し込み、後は明日洗うために放置だ。
七輪に残っている灰や小さな破片などは、七輪の下についている風を通す場所を閉じて上からトングのような某でつついて粉々にし、これも明日片付ける事にする。
風が強い日には使えない道具ではあるが、今日は無風。
だからこそ出来たと言うのもある。
「自然に合わせて使うと言うのも、また味がっていい」
その後、七輪は我のお気に入りの道具入りに認定した。
この不便だと思えば不便だと思える道具も、使い方次第では最高の道具なのだ。
我のスローライフに相応しい!!
オル・ディールにいる頃は勇者たちから命を狙われ、人間からも命を狙われる日々だったが、この世界では命を狙われると言う事は滅多にない。
故にスローライフが出来るのだ。
一人感動しつつ片付けを終え、手と顔を洗い食卓に向かうと、既に皆が待っていたので急いで座り、「頂きます」の声と共に食事を始める。
父と祖父は既に日本酒を飲みながら七輪で焼いたホッケとシイタケに夢中の様で「美味いなぁ」「味が染みてるなぁ」と言いながら食べている。
勇者も基本的に何でも食べるが魚は少し苦手なのだが、しっかり食べているし、好き嫌いがひと手間ふた手間で治るなら良い事だ。
「へ~…七輪で焼くと味が大分変わるんだね」
「そうですね、ガスとは違いますね」
「手間がかかる分味が染みてるっていうか、皮もパリパリだし」
「その手間があるからこその味ですよ。炭の処理やら後片付けは大変ですが、私は大雑把なので」
「ははは! 言えてる! 神経質なのに変な所で大雑把だよね!」
「料理はそれくらいで丁度いいんですよ。キッチリ作るのは料亭くらいでしょう」
「なるほどねぇ」
「私はスローライフをおくりたいので、これくらいの手間くらいが丁度いいです」
「世捨て人と言うべきなのか、何なのか」
「ふふふ」
そう言ってご飯を美味しく食べ、お気に入りの道具である七輪も仲間に入り、これからの時期はどうしようかと考えながら食事を楽しむ。
夏場は塩で茹でた採れたてのトウモロコシも捨てがたいが、焼きトウモロコシも捨てがたい。
七輪がもう少しあれば外でバーベキューも考えられたが……それは難しいだろう。
大きな網が必要になる。
それに、まだまだ欲しいキャンプ道具もあるし、コツコツと宝物を揃えるのも醍醐味だろう。
そんな事を思いつつ料理を食べ、七輪の威力を感じて満足した夜の事だった。
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