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第一章 魔王様、少年期をお過ごしになる
26 魔王様、アキラの聖属性に攻撃される
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転校届けが受理されるまでの間、魔法使いは寺での生活に馴染もうとしていた。
元々魔法を使う者は時間を分単位、秒単位でキッチリこなす者が多い。
ゆえに魔法使いも三日苦戦したようだが、四日目には寺にあわせて規則正しい生活が出来るようになっていた。
暇はイヤだと言って何かしら動き回る魔法使いを家族も喜んで受け入れたが、唯一の難点は勇者との間柄だった。
勇者がどうしても魔法使いを受け付けないのだ。
まぁ、あの狂気に満ちた瞳で迫られれば苦手にもなるだろうが、我としては一つ安心している点でもある。
勇者が長谷川に襲われたあの時、側にいてやれればと何度悔やんだか解らない。
悔やんで……悔やんで、勇者としての記憶が失われた小雪と言う存在を見た時、胸にぽっかりと穴が開いてしまったのだ。
――だが今はどうだ?
勇者は魔法使いを嫌ってはいるが、魔法使いは常に勇者の気配を察知して動いている。
まぁ、ストーカーと言えばそれまでだが、あんな苦しい思いをするくらいなら、シッカリと守ってくれる相手が側にいてくれた方が我としても安心できるのだ。
それに、第二の長谷川が現れないとも限らない。
そうなった時、我の落ち度で勇者がまた傷つく可能性とてある。
それならば、魔法使いに側に居てもらったほうが安心できると言うものだ。
更に言えば、魔法使いは聖女と出会っても普通に接した。
本当に問題なく接した事には少し驚きはしたが――。
「魔王の妻になるのだろう? ボクにとっては義理の姉になるって事だよ?」
そう清々しい笑顔で答えていた為、今後も心配は無さそうだ。
義理の家族を大事にする心根は素晴らしい事だ。
まぁ、相性が悪くて難儀する家も多いと聞くがな……母の愚痴を調理中たまに聞く我としては、義理家族と仲良くしようとする魔法使いはありがたく感じられる。
そして今は十一月、紅葉も終わりを見せ寒々とした日が続いた土曜の朝――ついに魔法使いは出会ってしまった。
そう、アキラとだ。
早朝に訪れたアキラは、我と一緒に広場で太極拳を嗜む。
そこに魔法使いと勇者がやって来てしまったのだ。
「アキラくーん!」
「お――っす!」
アキラを見て駆け寄ろうとした勇者の腕を掴んだのは魔法使いだった。
その様子を見てアキラも不思議に思ったのだろう、我は少しだけ溜息を吐いたが様子を見守ることにした。
「あ――! そっか、ユウの家に居候するって言う……恵だっけ?」
「馴れ馴れしく呼び捨てにして欲しくないな」
「お?」
アキラも何故こんなに敵視されているのか解らないのだろう。我を見つめ首を傾げると「アキラに嫉妬してるんですよ」と伝えた。
「小雪を守ったみたいだが、ボクだってその場にいれば守ったんだ」
「お、おう」
「お前だけが小雪の憧れの人になるなんて許せるわけ無いだろ!」
「そっか、オレ、小雪の憧れのお兄さんになったのか……へへっ なんか恥ずかしいな!」
――コレが天然の成せる業か。
我はアキラに思わず感心した。
「そうやって強がっていられるのも今のうちだ! ボクこそが小雪に相応しい男だって解らせてやる!」
「だったらさ、まずは心に余裕持とうぜ?」
「何だと!?」
「なんて言うかな? 今にも泣きそうな小雪の為にもって考えられないか?」
その言葉に勇者は魔法使いの腕を振り払いアキラのもとへ駆け寄った。
魔法使いにとってはショックだったようだが、アキラは動じる事無く太極拳を終えて勇者の頭を撫でる。
「守りたいって気持ちとか、大事にしたいって気持ちだって解るぜ? でも、笑顔にしたいって気持ちが一番大事なんじゃないかなってオレは思うんだ」
「――っ」
「だって小雪は泣き顔より笑顔の方が可愛いよな!」
ま……眩い!!
アキラが眩い!!
これが聖属性か!?
我はアキラのその言葉に己の欲に忠実であった事を恥じたほどだ。
だが勇者の安全面を考えると……一体何が正しい選択なのかわからなくなって来る。
それは魔法使いも同じ様に思っているらしく、大きく深呼吸をしたのちアキラの元へと歩み寄って来た。
「君がボクの小雪に色目を使っていると思って……違うのか?」
「オレまだ恋愛とかわかんねぇよ。でも誰かを一途に思う気持ちって凄いなって思う。ユウとか見てるとオレってまだまだガキだな~って思うもんな」
「そうですか? そこは人それぞれでしょう? それにアキラは胸が大きい女性が好みなんですよね?」
我の言葉に勇者は自分の平らな胸を見つめた。
魔法使いも勇者のまな板の胸を見つめた。
我も思わず見てしまった。
「おっぱいは良いぜぇ……触ったこと無いけど絶対気持ちが良いと思うんだ。男の浪漫、男の夢があの二つには備わってると思う!」
「確かに胸に顔を埋めると最高に気持ちが良いのは確かです」
「小雪、ボクは胸が無くても大好きだよ?」
「おきづかいけっこうです!」
まだ幼い自分に胸が無いのは当たり前の事だと理解しているのだろう。
アキラは笑いながら「あーでも……」と言葉を続ける。
「おっぱい大きい子が好きだけど、一番はやっぱり笑顔が可愛い子だな」
「ほう……初耳ですね」
「女の子は笑顔が一番! って、うちの爺さんが言ってた」
「「なるほど」」
その言葉に勇者は少しだけ希望を持てたのか、イライラする気持ちを切り替えたようだ。
あの事件以降、勇者は本当にアキラに憧れているようでアキラの言葉は素直に聞きいれている。
「それに、大事な女の子の笑顔を守れるって凄いことじゃね?」
「確かにそうですね」
「アキラ良いこと言うね、なるほど……小雪が憧れるのも良く解る」
「だから、小雪の事は妹みたいに思ってるから守ってやりたいっていうかさ」
そう言って勇者の頭を撫でるアキラに我は頷いたが魔法使いは少し嫉妬したようだ。
だが、嫉妬はしても噛み付くほどの嫉妬ではなく「なるほど」と呟いて何かに納得したようだ。魔法使いは自己完結させる癖がある様だが、それが悪い方向に行かないのであれば我は止める事はしない。
「とりあえず仲良くしようぜ! よろしくな!」
「ボクも君とは上手くやっていきたいと思ってるよ、よろしくアキラ」
こうして、アキラの天然の成せる業で事無きを得たが、アキラがおっぱい好きである事をしった勇者は己の胸の成長を心配し始めた。
毎日牛乳やチーズと言った乳製品を摂り始めたのだ。
確かに乳製品を摂取すれば胸が大きくなるとはミユが言っていたが……勇者よ、貴様まさか本当に……アキラの事が好きなのか?
そうは思っても口には出さぬ。
出せば最後――魔法使いが烈火のごとく怒り狂うだろう。
この事は誰にも漏らさず、勇者の成長を見守ろうと決めた。
元々魔法を使う者は時間を分単位、秒単位でキッチリこなす者が多い。
ゆえに魔法使いも三日苦戦したようだが、四日目には寺にあわせて規則正しい生活が出来るようになっていた。
暇はイヤだと言って何かしら動き回る魔法使いを家族も喜んで受け入れたが、唯一の難点は勇者との間柄だった。
勇者がどうしても魔法使いを受け付けないのだ。
まぁ、あの狂気に満ちた瞳で迫られれば苦手にもなるだろうが、我としては一つ安心している点でもある。
勇者が長谷川に襲われたあの時、側にいてやれればと何度悔やんだか解らない。
悔やんで……悔やんで、勇者としての記憶が失われた小雪と言う存在を見た時、胸にぽっかりと穴が開いてしまったのだ。
――だが今はどうだ?
勇者は魔法使いを嫌ってはいるが、魔法使いは常に勇者の気配を察知して動いている。
まぁ、ストーカーと言えばそれまでだが、あんな苦しい思いをするくらいなら、シッカリと守ってくれる相手が側にいてくれた方が我としても安心できるのだ。
それに、第二の長谷川が現れないとも限らない。
そうなった時、我の落ち度で勇者がまた傷つく可能性とてある。
それならば、魔法使いに側に居てもらったほうが安心できると言うものだ。
更に言えば、魔法使いは聖女と出会っても普通に接した。
本当に問題なく接した事には少し驚きはしたが――。
「魔王の妻になるのだろう? ボクにとっては義理の姉になるって事だよ?」
そう清々しい笑顔で答えていた為、今後も心配は無さそうだ。
義理の家族を大事にする心根は素晴らしい事だ。
まぁ、相性が悪くて難儀する家も多いと聞くがな……母の愚痴を調理中たまに聞く我としては、義理家族と仲良くしようとする魔法使いはありがたく感じられる。
そして今は十一月、紅葉も終わりを見せ寒々とした日が続いた土曜の朝――ついに魔法使いは出会ってしまった。
そう、アキラとだ。
早朝に訪れたアキラは、我と一緒に広場で太極拳を嗜む。
そこに魔法使いと勇者がやって来てしまったのだ。
「アキラくーん!」
「お――っす!」
アキラを見て駆け寄ろうとした勇者の腕を掴んだのは魔法使いだった。
その様子を見てアキラも不思議に思ったのだろう、我は少しだけ溜息を吐いたが様子を見守ることにした。
「あ――! そっか、ユウの家に居候するって言う……恵だっけ?」
「馴れ馴れしく呼び捨てにして欲しくないな」
「お?」
アキラも何故こんなに敵視されているのか解らないのだろう。我を見つめ首を傾げると「アキラに嫉妬してるんですよ」と伝えた。
「小雪を守ったみたいだが、ボクだってその場にいれば守ったんだ」
「お、おう」
「お前だけが小雪の憧れの人になるなんて許せるわけ無いだろ!」
「そっか、オレ、小雪の憧れのお兄さんになったのか……へへっ なんか恥ずかしいな!」
――コレが天然の成せる業か。
我はアキラに思わず感心した。
「そうやって強がっていられるのも今のうちだ! ボクこそが小雪に相応しい男だって解らせてやる!」
「だったらさ、まずは心に余裕持とうぜ?」
「何だと!?」
「なんて言うかな? 今にも泣きそうな小雪の為にもって考えられないか?」
その言葉に勇者は魔法使いの腕を振り払いアキラのもとへ駆け寄った。
魔法使いにとってはショックだったようだが、アキラは動じる事無く太極拳を終えて勇者の頭を撫でる。
「守りたいって気持ちとか、大事にしたいって気持ちだって解るぜ? でも、笑顔にしたいって気持ちが一番大事なんじゃないかなってオレは思うんだ」
「――っ」
「だって小雪は泣き顔より笑顔の方が可愛いよな!」
ま……眩い!!
アキラが眩い!!
これが聖属性か!?
我はアキラのその言葉に己の欲に忠実であった事を恥じたほどだ。
だが勇者の安全面を考えると……一体何が正しい選択なのかわからなくなって来る。
それは魔法使いも同じ様に思っているらしく、大きく深呼吸をしたのちアキラの元へと歩み寄って来た。
「君がボクの小雪に色目を使っていると思って……違うのか?」
「オレまだ恋愛とかわかんねぇよ。でも誰かを一途に思う気持ちって凄いなって思う。ユウとか見てるとオレってまだまだガキだな~って思うもんな」
「そうですか? そこは人それぞれでしょう? それにアキラは胸が大きい女性が好みなんですよね?」
我の言葉に勇者は自分の平らな胸を見つめた。
魔法使いも勇者のまな板の胸を見つめた。
我も思わず見てしまった。
「おっぱいは良いぜぇ……触ったこと無いけど絶対気持ちが良いと思うんだ。男の浪漫、男の夢があの二つには備わってると思う!」
「確かに胸に顔を埋めると最高に気持ちが良いのは確かです」
「小雪、ボクは胸が無くても大好きだよ?」
「おきづかいけっこうです!」
まだ幼い自分に胸が無いのは当たり前の事だと理解しているのだろう。
アキラは笑いながら「あーでも……」と言葉を続ける。
「おっぱい大きい子が好きだけど、一番はやっぱり笑顔が可愛い子だな」
「ほう……初耳ですね」
「女の子は笑顔が一番! って、うちの爺さんが言ってた」
「「なるほど」」
その言葉に勇者は少しだけ希望を持てたのか、イライラする気持ちを切り替えたようだ。
あの事件以降、勇者は本当にアキラに憧れているようでアキラの言葉は素直に聞きいれている。
「それに、大事な女の子の笑顔を守れるって凄いことじゃね?」
「確かにそうですね」
「アキラ良いこと言うね、なるほど……小雪が憧れるのも良く解る」
「だから、小雪の事は妹みたいに思ってるから守ってやりたいっていうかさ」
そう言って勇者の頭を撫でるアキラに我は頷いたが魔法使いは少し嫉妬したようだ。
だが、嫉妬はしても噛み付くほどの嫉妬ではなく「なるほど」と呟いて何かに納得したようだ。魔法使いは自己完結させる癖がある様だが、それが悪い方向に行かないのであれば我は止める事はしない。
「とりあえず仲良くしようぜ! よろしくな!」
「ボクも君とは上手くやっていきたいと思ってるよ、よろしくアキラ」
こうして、アキラの天然の成せる業で事無きを得たが、アキラがおっぱい好きである事をしった勇者は己の胸の成長を心配し始めた。
毎日牛乳やチーズと言った乳製品を摂り始めたのだ。
確かに乳製品を摂取すれば胸が大きくなるとはミユが言っていたが……勇者よ、貴様まさか本当に……アキラの事が好きなのか?
そうは思っても口には出さぬ。
出せば最後――魔法使いが烈火のごとく怒り狂うだろう。
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