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第四章 これからも世紀末覇者で心乙女な君と一緒に!
第59話 旅に出たモコリーヌからの思わぬ報告!?
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モコリーヌは笑顔で旅に出た。
砂漠の国のシュノベザール王国近くまでの依頼が舞い込み、「ついでに神々の国にいってくるわーん♡」と言う言葉を残して。
往復で一年は掛かる旅路らしく、馬を使ってもそれくらいは掛かるらしい。
途中の国々は、宝石の国と呼ばれる国等、色々広大な土地を走っていくらしく、最後の終点場所が、その砂漠の国のシュノベザール王国らしい。
中には人形が多くいる国もあるらしく、レアなスキルである【人形師】達が多くいる国があるのだとか。
ムギーラ王国には残念ながら人形師はいない。
いたらロマン溢れる人形を作りたいが、マリリンの前では到底作れない。
夢は夢で終わらせるのが命の為である。
各国に着く度に手紙をこまめに送ってくるモコリーヌは、宝石の国の【ガーネットの店】で買ったという万年筆などを送ってくれて、この異世界にも万年筆を作れる技術があるのかと驚いた。
羽ペンに変わる大きな進化の一歩を目にしたのだ。
――もしかしたら、僕のようにあちらの世界とこちらの世界を行ったり来たりしていたり、こちらの世界に神隠しに遭った人がいるのかも知れない。
その考えに至るのにそう時間は掛らなかったが、アツシ叔父さんがいなくなったのは随分昔で、俺が4歳の頃だった。
薄っすらある記憶では、とても利発で楽しい叔父さんだったと記憶しているし、俺とアツシ叔父さんは顔がよく似ていると、よく言われたものだ。
あれから既に20数年……こちらの世界にいたとしても、アツシ叔父さんは40中盤から50前位だろうか。
無論、もしいたら……の話だが。
そんな事を思いつつ、モコリーヌからくる手紙をチェックしながらムギーラ王国の仕事をこなし、マリリンが妊娠しているという事で、ジャックさんが俺の護衛として付き添ってくれている。
その当のマリリンはと言うと――屋敷で軽い運動……と言うと語弊があるが、彼女にとっては軽い運動をしながら、お腹の子を大事にしてくれている。
お腹の張りなどがない程度に運動をしているし、子供に必要な栄養素はしっかりとってくれているし、心配した俺の両親がマリリンに葉酸や鉄分のカプセルを手渡し飲ませてもいる。
最近では鏡を通して両親が来ることがとても多く、メイドたちは「気づいたらカズマ様のご両親が住んで居た」なんて言われる状態で、母はマリリンの世話を焼いた。
それでも、怪しまれない程度の頻度でだが。
だが、流石マリリンと言うか……お腹が大きくなれば腹筋も消えるだろうかと思っていたら、お腹が殆どでないまま筋肉質な腹のままだった。
一般的に言う妊婦とは随分と違う。
身体が大きいのもあるのだろうけれど――。
「我のドラゴンの爪すら通さぬ肌が、我が子を守ろうと腹筋を無くさずにいようとしている……」
「そんなっ!!」
――そんな事ってある!?
思わず口から飛び出しそうだったが、事実マリリンの腹はよく見る妊婦さんの様に大きくならなかった。
若干大きくなった……だろうか? くらいだった。
しかし胎動は感じる事が出来た為ホッとした。
本当に僅かだが、微々たるものだが、胎動を感じるとホッと安堵することが出来た。
筋肉、恐るべし。
いや、寧ろマリリンの身体の細胞、恐るべし。
我が子はどうなるのだろうか……。不安は尽きない。
だがきっと安全面だけは保証されていると思う。
そう思えば、生まれてくる子供がマリリンに似て居ようと何だろうと、安全面は保証されていると思って間違いはない筈だ。
後は母子ともに健康で健やかに、そして出来れば安産で済めばいいなと思う。
既に母が安産祈願のお守りを買ってきている為、僕からアレコレは出来ない訳だけど。
「お義母様、このお守りには物凄い力を感じる……余程の術師が御作りになったのだろう?」
「解るマリちゃん? 安産祈願でとっても有名な所まで行って来たの!」
「お義母様っ!! 有難うございます!!」
「うう……マリリン、義母様にここまでして頂いてっ!!」
「しかし何という力だ……。そう言えばカズマ様と一緒に子宝温泉に行って帰ってきたら妊娠していたな……まさかそこの子宝温泉と言うのも……」
そんな話をされていたけれど、本当に子宝に恵まれると言う温泉なんて早々ないと思うんだけどな。
こちらの人からすればあちらは異世界。そういう事はあり得るのだろうか?
「そう言えばカズマと行った子宝温泉の湯を飲んでから体が火照りに火照ってな……。恐らくその時に……」
「「おおおお……」」
やはりご利益はあるらしい。
思わず驚いてしまったが、俺にとってはこちらのアイテムが強力になるのも、それなら頷ける。
マリリンにとって、俺のいた世界のモノは何でも強力になるのだろう。
「神々が与えてくださった子という事になるな……なんと素晴らしい事か」
「おお、神々が与えてくださった子か……」
「きっと素晴らしい子が生まれるに違いない」
「俺に似て凡人かもしれませんよ」
「何を言う!! ムギーラ王国の相談役になっておきながら凡人等と!!」
「マリリン、落ち着いて。お腹の子に触る」
「しかしだな……」
「カズマ殿で凡人ならば」
「我らはただ力のあるだけの化物に過ぎないな」
「そこまで言いますか……」
と、いう事もありつつ、マリリンの妊娠生活は順調で、マギラーニ宰相は「カズマに似た子供ならば是非養子に」と懇願してきたが、マリリンがNOを突き付けていた。
マギラーニ宰相も必死なのだが、最近ジャックとマイケルも別の意味で大変そうで――それは何れ語ろうと思う。
すると部屋をノックする音が聞こえ、モコリーヌからの手紙が届いたという話を聞き、手紙を受け取る。
どうやら砂漠の国のシュノベザール王国に到着したらしい。
――しかし、そこで思わぬ事態へと発展していくのである。
砂漠の国のシュノベザール王国近くまでの依頼が舞い込み、「ついでに神々の国にいってくるわーん♡」と言う言葉を残して。
往復で一年は掛かる旅路らしく、馬を使ってもそれくらいは掛かるらしい。
途中の国々は、宝石の国と呼ばれる国等、色々広大な土地を走っていくらしく、最後の終点場所が、その砂漠の国のシュノベザール王国らしい。
中には人形が多くいる国もあるらしく、レアなスキルである【人形師】達が多くいる国があるのだとか。
ムギーラ王国には残念ながら人形師はいない。
いたらロマン溢れる人形を作りたいが、マリリンの前では到底作れない。
夢は夢で終わらせるのが命の為である。
各国に着く度に手紙をこまめに送ってくるモコリーヌは、宝石の国の【ガーネットの店】で買ったという万年筆などを送ってくれて、この異世界にも万年筆を作れる技術があるのかと驚いた。
羽ペンに変わる大きな進化の一歩を目にしたのだ。
――もしかしたら、僕のようにあちらの世界とこちらの世界を行ったり来たりしていたり、こちらの世界に神隠しに遭った人がいるのかも知れない。
その考えに至るのにそう時間は掛らなかったが、アツシ叔父さんがいなくなったのは随分昔で、俺が4歳の頃だった。
薄っすらある記憶では、とても利発で楽しい叔父さんだったと記憶しているし、俺とアツシ叔父さんは顔がよく似ていると、よく言われたものだ。
あれから既に20数年……こちらの世界にいたとしても、アツシ叔父さんは40中盤から50前位だろうか。
無論、もしいたら……の話だが。
そんな事を思いつつ、モコリーヌからくる手紙をチェックしながらムギーラ王国の仕事をこなし、マリリンが妊娠しているという事で、ジャックさんが俺の護衛として付き添ってくれている。
その当のマリリンはと言うと――屋敷で軽い運動……と言うと語弊があるが、彼女にとっては軽い運動をしながら、お腹の子を大事にしてくれている。
お腹の張りなどがない程度に運動をしているし、子供に必要な栄養素はしっかりとってくれているし、心配した俺の両親がマリリンに葉酸や鉄分のカプセルを手渡し飲ませてもいる。
最近では鏡を通して両親が来ることがとても多く、メイドたちは「気づいたらカズマ様のご両親が住んで居た」なんて言われる状態で、母はマリリンの世話を焼いた。
それでも、怪しまれない程度の頻度でだが。
だが、流石マリリンと言うか……お腹が大きくなれば腹筋も消えるだろうかと思っていたら、お腹が殆どでないまま筋肉質な腹のままだった。
一般的に言う妊婦とは随分と違う。
身体が大きいのもあるのだろうけれど――。
「我のドラゴンの爪すら通さぬ肌が、我が子を守ろうと腹筋を無くさずにいようとしている……」
「そんなっ!!」
――そんな事ってある!?
思わず口から飛び出しそうだったが、事実マリリンの腹はよく見る妊婦さんの様に大きくならなかった。
若干大きくなった……だろうか? くらいだった。
しかし胎動は感じる事が出来た為ホッとした。
本当に僅かだが、微々たるものだが、胎動を感じるとホッと安堵することが出来た。
筋肉、恐るべし。
いや、寧ろマリリンの身体の細胞、恐るべし。
我が子はどうなるのだろうか……。不安は尽きない。
だがきっと安全面だけは保証されていると思う。
そう思えば、生まれてくる子供がマリリンに似て居ようと何だろうと、安全面は保証されていると思って間違いはない筈だ。
後は母子ともに健康で健やかに、そして出来れば安産で済めばいいなと思う。
既に母が安産祈願のお守りを買ってきている為、僕からアレコレは出来ない訳だけど。
「お義母様、このお守りには物凄い力を感じる……余程の術師が御作りになったのだろう?」
「解るマリちゃん? 安産祈願でとっても有名な所まで行って来たの!」
「お義母様っ!! 有難うございます!!」
「うう……マリリン、義母様にここまでして頂いてっ!!」
「しかし何という力だ……。そう言えばカズマ様と一緒に子宝温泉に行って帰ってきたら妊娠していたな……まさかそこの子宝温泉と言うのも……」
そんな話をされていたけれど、本当に子宝に恵まれると言う温泉なんて早々ないと思うんだけどな。
こちらの人からすればあちらは異世界。そういう事はあり得るのだろうか?
「そう言えばカズマと行った子宝温泉の湯を飲んでから体が火照りに火照ってな……。恐らくその時に……」
「「おおおお……」」
やはりご利益はあるらしい。
思わず驚いてしまったが、俺にとってはこちらのアイテムが強力になるのも、それなら頷ける。
マリリンにとって、俺のいた世界のモノは何でも強力になるのだろう。
「神々が与えてくださった子という事になるな……なんと素晴らしい事か」
「おお、神々が与えてくださった子か……」
「きっと素晴らしい子が生まれるに違いない」
「俺に似て凡人かもしれませんよ」
「何を言う!! ムギーラ王国の相談役になっておきながら凡人等と!!」
「マリリン、落ち着いて。お腹の子に触る」
「しかしだな……」
「カズマ殿で凡人ならば」
「我らはただ力のあるだけの化物に過ぎないな」
「そこまで言いますか……」
と、いう事もありつつ、マリリンの妊娠生活は順調で、マギラーニ宰相は「カズマに似た子供ならば是非養子に」と懇願してきたが、マリリンがNOを突き付けていた。
マギラーニ宰相も必死なのだが、最近ジャックとマイケルも別の意味で大変そうで――それは何れ語ろうと思う。
すると部屋をノックする音が聞こえ、モコリーヌからの手紙が届いたという話を聞き、手紙を受け取る。
どうやら砂漠の国のシュノベザール王国に到着したらしい。
――しかし、そこで思わぬ事態へと発展していくのである。
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