妻は異世界人で異世界一位のギルドマスターで世紀末覇王!~けど、ドキドキするのは何故だろう~

うどん五段

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第二章 新天地、ムギーラ王国にて!!

第24話 たまに帰る実家での会話と、今後に想いを馳せる

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 マリリンと僕が一旦里帰りすると、両親は嬉しそうに出迎えてくれた。
 土産として持ってきた異世界のアイテムや異世界の服、そして異世界の食べ物は両親にとっては刺激的であり、何よりのお土産の様だ。
 それに、異世界での僕の活躍は両親にとって、とても大事な事でもあった。


「そうか、雇用形態を……」
「犯罪が減ることはとても良いことだわ」
「ええ、こちらの世界とは違い、あちらの世界での弱者と言うのはトコトンまで搾り取られる状態だったので、そこの改善には力を入れました」


 誘拐、物乞い、年を取れば家から追い出され路上で死ぬ者も多かった。
 それらを改善したことは奇跡的ともいえるのだとマリリンは語る。


「カズマは国からの信頼も高く、カズマが居てくれることでムギーラ王国の信頼度もあがり、信用ある国として、そして世界の模範ともなる国としての地位を確立し始めている。何とも頼りがいのある夫だ!」
「マリリンにそう言ってもらえると嬉しいよ」
「全て事実だ! 全く何度惚れ直せば気が済むのか!」
「ははは! 何度でもお互いに惚れ直そう」


 夫婦仲は良好。
 後はマリリンとの間に子供が出来れば更に盤石なものとなるだろうと両親は感慨深そうだ。


「此れであとは、初孫を見せて貰えたら言うことは無いわね!」
「そうだな、男の子か女の子か、きっと可愛いらしい孫が生まれるだろう」
「そうだね、僕もそろそろ本腰を入れようかな」
「も……もうカズマったら!!」


 事実、僕とマリリンは次の社交界が始まって暫くしたら式を挙げ、そこで大手を振って初めての子作りに励もうと話し合っていた。
 その為のウエディングドレスもこちらの世界で既に注文しており、出来上がるのが楽しみである。
 無論、マリリンの換金スキルで手に入れたお金が元でだが。

 流石にドラゴンのツノを換金したら、1000臆を超える金が降ってきた。
 それをウエディングドレスと社交用ドレスに使う予定である。
 そして、安定のオリハルコンは異世界で使う日用品や必要な物として物資として持って行っているのも事実であった。
 既にムギーラ王国の教会は押さえており、社交シーズンが終われば結婚式だ。
 やっと、シッカリと形として夫婦になるのは互いに嬉しい事でもあった。


「結婚式には私たちも参加して良いのかしら?」
「そうだな、一級品の異世界の服装で是非お越しいただきたい」
「僕は他国より訪れた冒険者になってるから、日本の着物とかは良いかもしれないね」


 こうして、結婚式についても話が弾み、両親も急ぎ結婚式用の服を注文することになった様だ。
 とは言え、社交シーズンは2か月。
 シッカリとした礼服が用意できそうである。
 問題はマリリンのドレスだが、前回里帰りした際に既にいくつかの注文を済ませていた為、今回は3着ほど新たに作る程度で済みそうだ。


「カズマ。マリリンさんをシッカリと守り、良き夫、良き父となる事を望んでいるよ」
「父さん、ありがとう」
「是非、マリリンちゃんが妊娠したら直ぐにでも教えて欲しいわ! お母さん色々調べておくから!」
「それは頼もしい!!」


 こうして、里帰りは平和に終わり、前もって頼んで貰っていた商品をアイテムボックスに入れてから一泊して異世界へと戻り、社交シーズン前にもう一度戻ってマリリンと自分用の服を取りに来る予定を立てた。


 こうして、素晴らしい箱に入ったマリリンの服とアクセサリーや靴、そして必要物資を異世界に戻って各所に配っていると、僕の許に一通の手紙が届いた。

 それは、ムギーラ王国に来る前にいたマリリンを道具のように扱っていた国からの手紙で、次の社交シーズンにムギーラ王国にやってくる旨を書いた手紙であり、その王女が二人だけで非公式で会いたいと言う内容だった。

 碌な内容ではないだろうと言う事と、今更何の用だと言う違和感から、いい話ではないだろう。と言うのは容易に想像でき、マリリンとジャック、マイケルと相談の上、非公式で合う事は拒否する旨を返事として出した。

 その上で、社交シーズンが終わり次第、マリリンと結婚式を挙げる為忙しいので時間が取れないと言う、尤もらしい理由も付け加えているので、向こうは引き下がるしかないだろう。


 僕と非公式で会いたいと言う手紙や、自分の娘を第二夫人にと言う手紙は多く寄せられる嫌な手紙だ。
 一つ一つに返事を出すのが面倒な為、これはマイケルが返事を一任している形になっている。
 僕が有名になればなるほど、そう言う輩は多く出るのは致し方ないだろう。


「全く! 私の夫だと言っているのに群がる女たちは何を考えているのやら!」
「全くだね、野菜に好かれてもしょうがないと言うのに」
「これは一つ、社交シーズンではこれまで以上にいちゃついて貰って、結婚式はドーンとやって、早々に子供を作るしかないだろう」
「二人の間に入る隙がまだあると考えている、頭がお花畑な家が多いということだ」
「隙間はギッチリとつまっているんだがな!!」


 憤慨するマリリンにカズマも頷きつつ、今後の予定として、結婚式が終わった際には温泉に新婚旅行に行く事や、マリリンの仕事を減らしてもらう事など提案し、やはり、マリリンとの子作りを本格的に僕は提案した。


「マリリンにはあまり負担を掛けたくはないけれど、出来れば2,3人は少なくとも子供は欲しいと思っているので、暫くはレディー・マッスルに所属する冒険者達に頑張ってもらいたいと思っています」
「カ……カズマッ」
「妊娠中何が起きるかは分かりませんからね。出来るだけ激しい事は避けて、万全を期して出産に臨んでもらいたいので」
「無論だともカズマ殿」
「マリリンも一人の体ではなくなるのか……感慨深いな!」
「ええ、結婚式が楽しみです」


 アワアワと照れまくる世紀末覇者を他所に、僕はとてもいい笑顔で頷いて見せた。
 さて、生まれてくる子供は、カズマのような美青年か、はたまた世紀末覇者のような風貌か。
 こればかりは――神のぞみが知るのであった。


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