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24 打ち合わせをして、いざ、ボルゾンナ遺跡の調査へ向かう!
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明日、ついにボルゾンナ遺跡……元は人形保護施設に向かう事が決まってた事をアンク達に伝えると「遂に明日か」と楽しんでいるコウと眉を寄せているエミリオ、不安と期待と言う両方が入り乱れていた。
それもそうだろう。
古代文明が扉を開けようとしているのだから、良いも悪いも注目はされる。
まして、連絡を取れる相手と言えば今の所、俺くらいしかないわけで――。
「分かってはいると思うが、君の大事な人形達と妻は必ず箱庭に入れておくようにしてくれ」
「分かっている。仮に俺が人質になったとしても、そちらは施設を守る事を最優先」
「ああ、そうだな。だが本当に最悪のケースだ。普通ならトーマ夫妻を人間達は優先すべきだからな。それがおざなりになる場合は、俺達は外の接点を閉じる」
「わかった」
「それがトーマたちを守る事にも繋がりますからね。我々古代文明から話を聞きたいのなら、トーマを必ず優先して守らねばならない。おざなりにすることは許されませんから」
「ですが、最初こそ驚きすぎてトーマの存在を忘れるものも出て来るでしょう。そこは我々のサポート次第です」
「ファーストコンタクト、誰が行く?」
そう話をしていると、コウが目をキラキラさせて手を上げた。
しかし、人形師に何かあってはならないと言う事で却下されたので、最終的にダーリンとシャルロットが迎えに来てくれることになった。
「強面の私が出てきたらさぞかし驚かれるかと思いますが……出来るだけ穏便に行くと良いのですが」
「あら、過去の軍人人形なんて今の時代にはない筈ですわ。ダーリン自信を持って!」
「嗚呼、貴女のように美しい女性も少ないでしょうに……」
「まぁダーリンったら……」
「そんな感じでイチャイチャしながら出て行けばいいと思いますよ。トーマさんの存在は忘れずにお願いします」
と、ピリポが伝えると二人は頷いていた。
『あくまで俺達はフレンドリーに。』と言うのが目標でもある。
「施設に入れるのは全員とは行きません。トーマさん的に誰か一人選べるとしたら何方を選びますか?」
「そうですね……モリミア・ポマーでしょうか。弟は箱庭師なので道を作られると厄介です」
「なるほど。ではそのモリミアさんをご案内しましょう」
「ありがとう御座います」
「あと一人有力者を選ぶとしたら誰か来られるんでしょうか?」
「ここは今、ローダン侯爵領です。もしローダン侯爵が来ていらっしゃれば……ですね」
「なるほど、侯爵領となっているのですね」
「はい、人形大臣でもあります」
「ならば、来られていた場合はお話をすべくご案内いたしましょう」
こうして、俺、モリミア、そしてローダン侯爵様がいらっしゃった場合は3人を施設へ案内すると言う事で纏まり、いなかった場合はモリミアのみを案内する事が決まった。
一つの結果とはいえ、決めるのは大事な事でしょう。
それだけ古代文明と現代人が会うと言うのは、リスクも伴うと言う可能性がある。
その後、数日掛けて食料品を買い込んでいた俺は箱庭の冷蔵庫や貯蓄部屋に沢山の食材と魔石、そして家畜の餌を用意したことで、多少無理があっても何とか籠城出来るようにはしておいた。
もし使わなかった場合はその時だし、魔素が充満している箱庭においておけば問題はない。
魔素が充満している場所は野菜や穀物が腐りにくくなる傾向がある。
それに魔素に触れた野菜を食べる人形は自然と魔素を問い入れて長生きするとも言われている。
それは考古学から分かった事だが、今の現世では魔素の多いエリアと言うのは余り存在しない為、人形が食べても魔素を取り入れることは、ほんの僅かな量しかないと言われている。
恐らく、うちの庭に魔素が多い理由は【世界樹】にあるのだろうと予想される。
「と、言う事で妖精さん達は即座に荷物を持って箱庭に。ミルキィは必要な物は用意しましたか?」
「ええ、一ヶ月くらい旅行に行っても問題ないくらいには荷物は用意したわ」
「良い事です。取り敢えず箱庭にて待機して下さい。マリシアも良いですね?」
「あいよ、問題はないよ」
「ワシも問題ないのう」
こうして、箱庭にて暫くの生活がスタートする事になるが、誰か一人でも人質に取られない為の、少々やり過ぎなくらいの防御でもありました。
ですが、人と言うのは欲に負けて何をしでかすか分からないから人間なのです。
誰でも出入り自由だった箱庭の通路を全て家族だけに設定を保存。
他人は入る事は設定を変えるまでは出来なくなりました。
人を信じたい気持ちはあれど、欲に溺れた人間は何をしでかすか分からない。
大切なものは自分で守るしかないのです。
――こうして次の日、ポマー兄弟が呼びに来ると俺は殆どをアイテムボックスに入れていると告げて今でいうボルゾンナ遺跡行きの馬車に乗り込んだ。
そこにはいい馬車も来ていて……。
「ローダン侯爵様も来られているんですか?」
「毎回初回だけは来られるそうだ」
「そうなんですね」
「とは言ってもぉ~。ボルゾンナ遺跡って下手すりゃビームでズドーンなんでしょぉ~? どこまで近寄っていいのか分からないよねぇ~」
「攻撃をしなければビームは来ないそうだ。ただ、壁にあるスイッチらしきものはあるらしいが、何の反応もしないらしい」
「中には人間か人形の骨がたくさぁ~ん……だったりしてぇ?」
「そうであったとしても、学者的には胸が躍る。少しでも謎が解明できればまた一つ世界の謎が解ける。当時の人間と人形の事が新たに分かるかもしれない。トーマ、君はどう思う」
「そうですね……それに付いては黙秘致します」
思わぬ言葉だったのだろう。
二人は目を見開いて固まり、様子を見ていた女性考古学者は口を押えて驚いている。
「黙秘って何? なーにがあるわけぇ~?」
「人間の根本とは、今も昔もそう大差がないのだと最近思いましたので」
「え――?」
「それより、アルマティとイルマティについては面白い発見でもありましたか?」
そう話を逸らすとモリミアは目を見開き「アレは凄いぞ!! 何故発表しない!!」と息巻いてきたので、思わず苦笑いしながら「俺は有名になりたいわけでもありませんし、アルマティとイルマティの危険性については詳しく教えてくれる方がいた」と話すと、是非その方を紹介して欲しいと言われたのだが――。
「少々気難しい方ですので、許可が出ましたらご紹介しますよ」
「むう、確かに気難しい相手では難しいか」
「気難しいジジイってさぁ~扱い辛くねぇ~?」
「どうでしょう? 誠心誠意を見せて接すれば問題は無かったと思います」
「俺苦手~パスゥ~」
「そうだな、モリシュはその場にいない方が良いだろう。もし許可が出たら是非紹介して頂きたい」
「分かりました」
そう言うと馬車は直ぐにボルゾンナ遺跡に到着し、考古学者や歴史学者たちは馬車から降りて遺跡を見ながら注意点を話して貰い、必ず攻撃をするような真似だけはしないようにと注意を受ける。
此処での事故は両親が死んだとき以外にも何度か起きているのだ。
その為、とても危険殿高い遺跡としても有名ではあった――あの時までは。
「ローダン侯爵様は、本日は一日おられるんだろうか」
「ああ、初日だけは一日いるらしい。それがどうした」
「いえ、それなら色々と都合がいいなと」
「都合がいい? 君は何を言っているんだ?」
そう言うと俺は踵を返し真っ直ぐ施設の方へと歩いて行く。
流石に焦ったモリシュとモリミアだったが護衛者に止められ「離せ!!」「戻れトーマ!!」と叫んでいるけれど、俺は気にせず手を窪みに入れた。
途端警戒音が鳴り響き全員が物陰に隠れた途端、警戒音が消えて一寸の隙間もない施設のドアが機械音を立てて開かれる。
これには全員が目を見開き驚いているようで、奥から二人……ダーリンさんとシャルロットさんが歩いてきた。
「人形……か?」
「お、恐らく」
「未だかつてこんな事が」
そんな声がする中、手を窪みから外すと二人に頭を下げる。
「ああ、トーマさん外は良い天気で良かったですね」
「ええ、今日は実に良い天気だと思います。シャルロット様もお変わりなく」
「外は魔素の量等気になりましたけれど、当時と比べると魔素の量は随分と減りましたのね。興味深い結果ですけれど、随分と時が経ったのだと嫌でも解りますわね」
「ははは」
「さて、トーマさんを皆さんがお待ちですよ。そう言えば彼らは一体何者です?」
と、芝居掛った仕草で他の面々に腕を伸ばすダーリンさんに、ハッと我に返ったローダン侯爵様とモリミアが歩いてくる。
さて、ここから予想通り事が運べば良いですが――。
それもそうだろう。
古代文明が扉を開けようとしているのだから、良いも悪いも注目はされる。
まして、連絡を取れる相手と言えば今の所、俺くらいしかないわけで――。
「分かってはいると思うが、君の大事な人形達と妻は必ず箱庭に入れておくようにしてくれ」
「分かっている。仮に俺が人質になったとしても、そちらは施設を守る事を最優先」
「ああ、そうだな。だが本当に最悪のケースだ。普通ならトーマ夫妻を人間達は優先すべきだからな。それがおざなりになる場合は、俺達は外の接点を閉じる」
「わかった」
「それがトーマたちを守る事にも繋がりますからね。我々古代文明から話を聞きたいのなら、トーマを必ず優先して守らねばならない。おざなりにすることは許されませんから」
「ですが、最初こそ驚きすぎてトーマの存在を忘れるものも出て来るでしょう。そこは我々のサポート次第です」
「ファーストコンタクト、誰が行く?」
そう話をしていると、コウが目をキラキラさせて手を上げた。
しかし、人形師に何かあってはならないと言う事で却下されたので、最終的にダーリンとシャルロットが迎えに来てくれることになった。
「強面の私が出てきたらさぞかし驚かれるかと思いますが……出来るだけ穏便に行くと良いのですが」
「あら、過去の軍人人形なんて今の時代にはない筈ですわ。ダーリン自信を持って!」
「嗚呼、貴女のように美しい女性も少ないでしょうに……」
「まぁダーリンったら……」
「そんな感じでイチャイチャしながら出て行けばいいと思いますよ。トーマさんの存在は忘れずにお願いします」
と、ピリポが伝えると二人は頷いていた。
『あくまで俺達はフレンドリーに。』と言うのが目標でもある。
「施設に入れるのは全員とは行きません。トーマさん的に誰か一人選べるとしたら何方を選びますか?」
「そうですね……モリミア・ポマーでしょうか。弟は箱庭師なので道を作られると厄介です」
「なるほど。ではそのモリミアさんをご案内しましょう」
「ありがとう御座います」
「あと一人有力者を選ぶとしたら誰か来られるんでしょうか?」
「ここは今、ローダン侯爵領です。もしローダン侯爵が来ていらっしゃれば……ですね」
「なるほど、侯爵領となっているのですね」
「はい、人形大臣でもあります」
「ならば、来られていた場合はお話をすべくご案内いたしましょう」
こうして、俺、モリミア、そしてローダン侯爵様がいらっしゃった場合は3人を施設へ案内すると言う事で纏まり、いなかった場合はモリミアのみを案内する事が決まった。
一つの結果とはいえ、決めるのは大事な事でしょう。
それだけ古代文明と現代人が会うと言うのは、リスクも伴うと言う可能性がある。
その後、数日掛けて食料品を買い込んでいた俺は箱庭の冷蔵庫や貯蓄部屋に沢山の食材と魔石、そして家畜の餌を用意したことで、多少無理があっても何とか籠城出来るようにはしておいた。
もし使わなかった場合はその時だし、魔素が充満している箱庭においておけば問題はない。
魔素が充満している場所は野菜や穀物が腐りにくくなる傾向がある。
それに魔素に触れた野菜を食べる人形は自然と魔素を問い入れて長生きするとも言われている。
それは考古学から分かった事だが、今の現世では魔素の多いエリアと言うのは余り存在しない為、人形が食べても魔素を取り入れることは、ほんの僅かな量しかないと言われている。
恐らく、うちの庭に魔素が多い理由は【世界樹】にあるのだろうと予想される。
「と、言う事で妖精さん達は即座に荷物を持って箱庭に。ミルキィは必要な物は用意しましたか?」
「ええ、一ヶ月くらい旅行に行っても問題ないくらいには荷物は用意したわ」
「良い事です。取り敢えず箱庭にて待機して下さい。マリシアも良いですね?」
「あいよ、問題はないよ」
「ワシも問題ないのう」
こうして、箱庭にて暫くの生活がスタートする事になるが、誰か一人でも人質に取られない為の、少々やり過ぎなくらいの防御でもありました。
ですが、人と言うのは欲に負けて何をしでかすか分からないから人間なのです。
誰でも出入り自由だった箱庭の通路を全て家族だけに設定を保存。
他人は入る事は設定を変えるまでは出来なくなりました。
人を信じたい気持ちはあれど、欲に溺れた人間は何をしでかすか分からない。
大切なものは自分で守るしかないのです。
――こうして次の日、ポマー兄弟が呼びに来ると俺は殆どをアイテムボックスに入れていると告げて今でいうボルゾンナ遺跡行きの馬車に乗り込んだ。
そこにはいい馬車も来ていて……。
「ローダン侯爵様も来られているんですか?」
「毎回初回だけは来られるそうだ」
「そうなんですね」
「とは言ってもぉ~。ボルゾンナ遺跡って下手すりゃビームでズドーンなんでしょぉ~? どこまで近寄っていいのか分からないよねぇ~」
「攻撃をしなければビームは来ないそうだ。ただ、壁にあるスイッチらしきものはあるらしいが、何の反応もしないらしい」
「中には人間か人形の骨がたくさぁ~ん……だったりしてぇ?」
「そうであったとしても、学者的には胸が躍る。少しでも謎が解明できればまた一つ世界の謎が解ける。当時の人間と人形の事が新たに分かるかもしれない。トーマ、君はどう思う」
「そうですね……それに付いては黙秘致します」
思わぬ言葉だったのだろう。
二人は目を見開いて固まり、様子を見ていた女性考古学者は口を押えて驚いている。
「黙秘って何? なーにがあるわけぇ~?」
「人間の根本とは、今も昔もそう大差がないのだと最近思いましたので」
「え――?」
「それより、アルマティとイルマティについては面白い発見でもありましたか?」
そう話を逸らすとモリミアは目を見開き「アレは凄いぞ!! 何故発表しない!!」と息巻いてきたので、思わず苦笑いしながら「俺は有名になりたいわけでもありませんし、アルマティとイルマティの危険性については詳しく教えてくれる方がいた」と話すと、是非その方を紹介して欲しいと言われたのだが――。
「少々気難しい方ですので、許可が出ましたらご紹介しますよ」
「むう、確かに気難しい相手では難しいか」
「気難しいジジイってさぁ~扱い辛くねぇ~?」
「どうでしょう? 誠心誠意を見せて接すれば問題は無かったと思います」
「俺苦手~パスゥ~」
「そうだな、モリシュはその場にいない方が良いだろう。もし許可が出たら是非紹介して頂きたい」
「分かりました」
そう言うと馬車は直ぐにボルゾンナ遺跡に到着し、考古学者や歴史学者たちは馬車から降りて遺跡を見ながら注意点を話して貰い、必ず攻撃をするような真似だけはしないようにと注意を受ける。
此処での事故は両親が死んだとき以外にも何度か起きているのだ。
その為、とても危険殿高い遺跡としても有名ではあった――あの時までは。
「ローダン侯爵様は、本日は一日おられるんだろうか」
「ああ、初日だけは一日いるらしい。それがどうした」
「いえ、それなら色々と都合がいいなと」
「都合がいい? 君は何を言っているんだ?」
そう言うと俺は踵を返し真っ直ぐ施設の方へと歩いて行く。
流石に焦ったモリシュとモリミアだったが護衛者に止められ「離せ!!」「戻れトーマ!!」と叫んでいるけれど、俺は気にせず手を窪みに入れた。
途端警戒音が鳴り響き全員が物陰に隠れた途端、警戒音が消えて一寸の隙間もない施設のドアが機械音を立てて開かれる。
これには全員が目を見開き驚いているようで、奥から二人……ダーリンさんとシャルロットさんが歩いてきた。
「人形……か?」
「お、恐らく」
「未だかつてこんな事が」
そんな声がする中、手を窪みから外すと二人に頭を下げる。
「ああ、トーマさん外は良い天気で良かったですね」
「ええ、今日は実に良い天気だと思います。シャルロット様もお変わりなく」
「外は魔素の量等気になりましたけれど、当時と比べると魔素の量は随分と減りましたのね。興味深い結果ですけれど、随分と時が経ったのだと嫌でも解りますわね」
「ははは」
「さて、トーマさんを皆さんがお待ちですよ。そう言えば彼らは一体何者です?」
と、芝居掛った仕草で他の面々に腕を伸ばすダーリンさんに、ハッと我に返ったローダン侯爵様とモリミアが歩いてくる。
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