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第五章 崩れ行くテリサバース宗教内部と生まれ変わるテリサバース教会。
129 テリサバース教会の法王への裁判が始まった。⑤
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「って事になったわ」
「「「ロスターナ凄いな……」」」
あの権力にしがみ付いていた男が、その権力も立場も捨ててロスターナを選んだ。
これにはジュノリス王を含め、その場にいた皆が言葉を失った。
最後まで権力にしがみ付くと思われたあの法王が――……。
ニノッチに様子を見に行かせ法王が、ロスターナが会いに行かないだけで無気力に過ごしていると聞いた時は「おいおい本当かよ」と思ったが、法王はガッツリとこちらの罠とも知らずロスターナに御熱になってしまった。
「取り敢えず朝5時とは伝えたけれど、どうする?」
「そうだな、ロスターナにはまた演技をして貰おうか」
「と言うと、どんなシナリオかしら?」
「まずロスターナと法王が時間通り合流する事にする。しかしそこに王国騎士団が現れて法王を裁判所へと連れて行く。理由は殺人未遂罪だ。それをロスターナの前で伝え、ロスターナは口を押えて驚く」
「ふぅん……良いじゃない?」
「法王の事だから言い訳をすると思うが、兵士たちに無理やり連れて行かされる途中に、ロスターナはそれでも法王に縋ろうとする。それこそ法王の名を呼びつつ何かを叫ぶとかな」
「ええ、それで?」
「そこで兵士に突き飛ばされた振りをして悲痛な声を上げる。無論聞こえるようにな?」
「ふふ……っ 面白いわね、ええ、そうするわ」
「そこで、小さな変更はあるかも知れないが、一旦会うのは終わりだ。その後――」
そう言って説明すると皆は俺を見て「えげつないな」「容赦と言う物もありませんな」と言われたが、俺は笑顔で「罪には罰が必要ですから」と言ってのける。
「ロスターナの名演技、期待してるよ」
「ふふ、任せて頂戴。一等美しい演技を見せて、あ・げ・る♡」
「さぁ、断罪ショーの始まりだ!」
舞台は整った。
法王を連行する騎士団長にも事情を説明し、ロスターナの事を理解して貰えた。
朝の四時には聖女ハルゥ様もお越しになり、着々と準備は進んでいく。
外は小降りの雨がシトシトと降っている。カナエの勧めでロスターナには水に強い化粧品を使って再度化粧をし直している。
断罪時間まであと僅かだが、騎士団たちも準備を進めている。
「しかし、アツシは本当にエゲツナイ事を考えたものだな」
「そうでしょうか?」
振り続ける雨の中、外を見つめている俺にジュノリス王が声をかけて来た。
そもそも、俺のカナエを奪おうと言う最初の考えを許すつもり何て毛頭ない。
俺としてはトコトンまで追い詰めたい所なのだが……相手の方が先に再起不能になる方が早そうな気がしてきた。
「最後まで精神が持ってくれれば、もっと楽しいんですけどねぇ」
「やれやれ、ワシですらゾッとする内容だぞ? 同じ男として同情する」
「まぁ、同情は兎も角、手酷くやるのが目的ですからね。その上で守れる命があるなら守れる方向で向かう。水野たち治療師には後で教会にてスタンバイして貰う手筈にもしていますし、地下に捕らわれている人数も奴隷紋の有無もわかりませんからニノッチとニノスリーに加えて、ニノとニノツーにも来て貰うつもりです」
「まぁ、許される事では無いのは確かだな」
「ええ、徹底的にテリサバース教会の腐敗は潰します」
王家の影の情報では、金持ちの貴族家出身の神父やシスターたちは悲鳴を上げてテリサバース教会の信者を辞めて逃げているのだと言う。
元々仕事のない、仕事が出来ない貴族の次男や三男、嫁の貰い手が無い貴族の女性たちや、愛人などに産ませた婚外子が集まっていた場所でもあったのだが、今の教会に巻き込まれたくないと考えた親が連れ戻すパターンもあるのだとか。
ドンドン人が少なくなっているテリサバース教会に、今度は聖女が戻ってくる。
その代わりに、法王はいなくなる。
実質、テリサバース教会は聖女が回していく事になるのだ。
その手伝いを申し出たのは――、ロスターナだった。
なんと聖女ハルゥとロスターナは恋仲になっていたらしい。
ハルゥの一目惚れらしいが、ロスターナにとってもハルゥは一目惚れの相手だった。
ハルゥは今16歳、ロスターナは19歳。歳の差は少しあるが教会の立て直しに時間がかかるだろうし、丁度いいだろう。ロスターナは未成年に手を出しはしないだろうからな。
菊池とテリアの方が不安は大きいが……それはまぁ置いておくとして。
「もう直ぐ五時ね。こっちの準備はOKよ」
「俺の方も準備は万全だ」
「ワシも何時でも出れる。だが法廷が始まるのは昼からだぞ」
「その間、法王は苦痛の時間となる訳ね……良いじゃない?」
そう言ってクスクス笑うロスターナは女悪魔のような顔をしている。
美女が悪そうに笑うとああなるんだな。
「私の男優魂みせてあげる。真髄って奴をね」
「期待してるぞ、ロスターナ」
「ええ、任せて頂戴」
「じゃあ行くか」
「ええ!」
こうして朝五時を時計が差すと、俺は偽の荷物を持ったロスターナを連れて瞬間移動で商業地区の方へと飛んだ。
そこからロスターナが走って行くと言う演出なのだ。
映画を撮るにも演出と言うのは必要だろう?
「後は頼んだぞロスターナ。俺達もすぐに行く」
「ええ、今からが本番よ」
「ああ!」
こうしてロスターナは人気の無い雨の降る中、テリサバース教会へと駆け出した。
フードを深くかぶり、その後ろ姿は想い人を迎えに行く女性にしか見えない。
「頼んだぞ、ロスターナ」
そう口にすると瞬間移動で城の兵士詰め所に飛ぶ。
俺の登場に出番だとガチャッと整列した彼らを見て俺は叫ぶ!
「これより殺人未遂罪でテリサバース教会の法王を捕える! 皆ついてくる様に!」
「「「「はっ!!」」」」
さぁ、断罪を始めよう。
俺とジュノリス王を殺そうとした罪。
俺からカナエを奪おうと思っていた罪。
聖女ハルゥに今までしてきた罪も全て何もかも、愛するロスターナの前で断罪しよう。
降りしきる雨の中マントを深くかぶり刀を腰に差しテリサバース教会へ走る。
ドアが開きロスターナと法王らしき爺が出て来た。
――さぁ、始まりの合図だ!!!
「待て!!」
「きゃっ!」
「ロスターナ!」
俺は走り去ろうとしたロスターナの腕を優しく掴んだ。
怯える表情のロスターナと驚愕した様子の法王。その法王に目線を向け声を張り上げる!
「貴様法王だな!? 王家への殺人未遂容疑にて逮捕する!」
「なっ!」
「なんですって!?」
「法王を牢に連れていけ!! どうせ昼から裁判だ、裁判所の牢にぶち込んでおけ!!」
武装した騎士団が素早く法王を掴み縄で縛りあげていく。
顔面真っ青で「ロスターナ!」と叫ぶ法王と、何とか法王に手を伸ばそうとするロスターナ。
「邪魔だ女! 退け!!」
「きゃあああ!!」
「ロスターナァァァアア!!」
「法王様、法王様ぁあ!!」
そう悲痛な叫びをあげるロスターナに笑いが出そうになるのを堪え、俺は声を張り上げる。
「この娘も連れていけ! 邪魔する者は同罪とみなす!!」
「来い!!」
「私に触らないで!! 法王様、法王様助けて!! いやぁあああ!!」
「ロスターナに触るな! やめろ、やめろおおおおお!!!」
こうして縄に繋がれる振りだけ、まぁ緩~くロスターナには縄を付けて雨の中、直ぐ近くの【法律裁判所】へと歩いて行く。
何度もロスターナの名を呼ぶ法王は暴れたりと大変だったようだが、牢にぶち込まれると流石に色々自分のしてきたことが頭を巡ってきたのだろう、顔面蒼白だ。
「貴様の罪、逃げられると思うなよ」
「せ、せめてロスターナだけは! あの娘は何もしていない!! 何も知らないのだ!!」
「ならば是非とも教えてやらねばならんな! 貴様の悪事の数々を!」
「やめろ……やめろ止めてくれ……頼むっ! 頼むぅ―――!!」
そう言って石畳の上で土下座する法王を鼻で笑いマントを翻して俺は去る。
ロスターナは牢には入れていない。別室にて待機中だ。
雄叫びを上げる法王の声が響き渡る中、鉄のドアは閉まり静かになった訳だが――此処で第一段階。
法王も想い人であるロスターナとこんな目に遭うとは思っていなかった事だろう。
「名演技だったぜ! ロスターナ」
「ンフフ」
「次もよろしく頼む」
「任せて♡」
こうして俺達は裁判が始まるまで束の間の休みを取ったのだった。
その頃――。
「「「ロスターナ凄いな……」」」
あの権力にしがみ付いていた男が、その権力も立場も捨ててロスターナを選んだ。
これにはジュノリス王を含め、その場にいた皆が言葉を失った。
最後まで権力にしがみ付くと思われたあの法王が――……。
ニノッチに様子を見に行かせ法王が、ロスターナが会いに行かないだけで無気力に過ごしていると聞いた時は「おいおい本当かよ」と思ったが、法王はガッツリとこちらの罠とも知らずロスターナに御熱になってしまった。
「取り敢えず朝5時とは伝えたけれど、どうする?」
「そうだな、ロスターナにはまた演技をして貰おうか」
「と言うと、どんなシナリオかしら?」
「まずロスターナと法王が時間通り合流する事にする。しかしそこに王国騎士団が現れて法王を裁判所へと連れて行く。理由は殺人未遂罪だ。それをロスターナの前で伝え、ロスターナは口を押えて驚く」
「ふぅん……良いじゃない?」
「法王の事だから言い訳をすると思うが、兵士たちに無理やり連れて行かされる途中に、ロスターナはそれでも法王に縋ろうとする。それこそ法王の名を呼びつつ何かを叫ぶとかな」
「ええ、それで?」
「そこで兵士に突き飛ばされた振りをして悲痛な声を上げる。無論聞こえるようにな?」
「ふふ……っ 面白いわね、ええ、そうするわ」
「そこで、小さな変更はあるかも知れないが、一旦会うのは終わりだ。その後――」
そう言って説明すると皆は俺を見て「えげつないな」「容赦と言う物もありませんな」と言われたが、俺は笑顔で「罪には罰が必要ですから」と言ってのける。
「ロスターナの名演技、期待してるよ」
「ふふ、任せて頂戴。一等美しい演技を見せて、あ・げ・る♡」
「さぁ、断罪ショーの始まりだ!」
舞台は整った。
法王を連行する騎士団長にも事情を説明し、ロスターナの事を理解して貰えた。
朝の四時には聖女ハルゥ様もお越しになり、着々と準備は進んでいく。
外は小降りの雨がシトシトと降っている。カナエの勧めでロスターナには水に強い化粧品を使って再度化粧をし直している。
断罪時間まであと僅かだが、騎士団たちも準備を進めている。
「しかし、アツシは本当にエゲツナイ事を考えたものだな」
「そうでしょうか?」
振り続ける雨の中、外を見つめている俺にジュノリス王が声をかけて来た。
そもそも、俺のカナエを奪おうと言う最初の考えを許すつもり何て毛頭ない。
俺としてはトコトンまで追い詰めたい所なのだが……相手の方が先に再起不能になる方が早そうな気がしてきた。
「最後まで精神が持ってくれれば、もっと楽しいんですけどねぇ」
「やれやれ、ワシですらゾッとする内容だぞ? 同じ男として同情する」
「まぁ、同情は兎も角、手酷くやるのが目的ですからね。その上で守れる命があるなら守れる方向で向かう。水野たち治療師には後で教会にてスタンバイして貰う手筈にもしていますし、地下に捕らわれている人数も奴隷紋の有無もわかりませんからニノッチとニノスリーに加えて、ニノとニノツーにも来て貰うつもりです」
「まぁ、許される事では無いのは確かだな」
「ええ、徹底的にテリサバース教会の腐敗は潰します」
王家の影の情報では、金持ちの貴族家出身の神父やシスターたちは悲鳴を上げてテリサバース教会の信者を辞めて逃げているのだと言う。
元々仕事のない、仕事が出来ない貴族の次男や三男、嫁の貰い手が無い貴族の女性たちや、愛人などに産ませた婚外子が集まっていた場所でもあったのだが、今の教会に巻き込まれたくないと考えた親が連れ戻すパターンもあるのだとか。
ドンドン人が少なくなっているテリサバース教会に、今度は聖女が戻ってくる。
その代わりに、法王はいなくなる。
実質、テリサバース教会は聖女が回していく事になるのだ。
その手伝いを申し出たのは――、ロスターナだった。
なんと聖女ハルゥとロスターナは恋仲になっていたらしい。
ハルゥの一目惚れらしいが、ロスターナにとってもハルゥは一目惚れの相手だった。
ハルゥは今16歳、ロスターナは19歳。歳の差は少しあるが教会の立て直しに時間がかかるだろうし、丁度いいだろう。ロスターナは未成年に手を出しはしないだろうからな。
菊池とテリアの方が不安は大きいが……それはまぁ置いておくとして。
「もう直ぐ五時ね。こっちの準備はOKよ」
「俺の方も準備は万全だ」
「ワシも何時でも出れる。だが法廷が始まるのは昼からだぞ」
「その間、法王は苦痛の時間となる訳ね……良いじゃない?」
そう言ってクスクス笑うロスターナは女悪魔のような顔をしている。
美女が悪そうに笑うとああなるんだな。
「私の男優魂みせてあげる。真髄って奴をね」
「期待してるぞ、ロスターナ」
「ええ、任せて頂戴」
「じゃあ行くか」
「ええ!」
こうして朝五時を時計が差すと、俺は偽の荷物を持ったロスターナを連れて瞬間移動で商業地区の方へと飛んだ。
そこからロスターナが走って行くと言う演出なのだ。
映画を撮るにも演出と言うのは必要だろう?
「後は頼んだぞロスターナ。俺達もすぐに行く」
「ええ、今からが本番よ」
「ああ!」
こうしてロスターナは人気の無い雨の降る中、テリサバース教会へと駆け出した。
フードを深くかぶり、その後ろ姿は想い人を迎えに行く女性にしか見えない。
「頼んだぞ、ロスターナ」
そう口にすると瞬間移動で城の兵士詰め所に飛ぶ。
俺の登場に出番だとガチャッと整列した彼らを見て俺は叫ぶ!
「これより殺人未遂罪でテリサバース教会の法王を捕える! 皆ついてくる様に!」
「「「「はっ!!」」」」
さぁ、断罪を始めよう。
俺とジュノリス王を殺そうとした罪。
俺からカナエを奪おうと思っていた罪。
聖女ハルゥに今までしてきた罪も全て何もかも、愛するロスターナの前で断罪しよう。
降りしきる雨の中マントを深くかぶり刀を腰に差しテリサバース教会へ走る。
ドアが開きロスターナと法王らしき爺が出て来た。
――さぁ、始まりの合図だ!!!
「待て!!」
「きゃっ!」
「ロスターナ!」
俺は走り去ろうとしたロスターナの腕を優しく掴んだ。
怯える表情のロスターナと驚愕した様子の法王。その法王に目線を向け声を張り上げる!
「貴様法王だな!? 王家への殺人未遂容疑にて逮捕する!」
「なっ!」
「なんですって!?」
「法王を牢に連れていけ!! どうせ昼から裁判だ、裁判所の牢にぶち込んでおけ!!」
武装した騎士団が素早く法王を掴み縄で縛りあげていく。
顔面真っ青で「ロスターナ!」と叫ぶ法王と、何とか法王に手を伸ばそうとするロスターナ。
「邪魔だ女! 退け!!」
「きゃあああ!!」
「ロスターナァァァアア!!」
「法王様、法王様ぁあ!!」
そう悲痛な叫びをあげるロスターナに笑いが出そうになるのを堪え、俺は声を張り上げる。
「この娘も連れていけ! 邪魔する者は同罪とみなす!!」
「来い!!」
「私に触らないで!! 法王様、法王様助けて!! いやぁあああ!!」
「ロスターナに触るな! やめろ、やめろおおおおお!!!」
こうして縄に繋がれる振りだけ、まぁ緩~くロスターナには縄を付けて雨の中、直ぐ近くの【法律裁判所】へと歩いて行く。
何度もロスターナの名を呼ぶ法王は暴れたりと大変だったようだが、牢にぶち込まれると流石に色々自分のしてきたことが頭を巡ってきたのだろう、顔面蒼白だ。
「貴様の罪、逃げられると思うなよ」
「せ、せめてロスターナだけは! あの娘は何もしていない!! 何も知らないのだ!!」
「ならば是非とも教えてやらねばならんな! 貴様の悪事の数々を!」
「やめろ……やめろ止めてくれ……頼むっ! 頼むぅ―――!!」
そう言って石畳の上で土下座する法王を鼻で笑いマントを翻して俺は去る。
ロスターナは牢には入れていない。別室にて待機中だ。
雄叫びを上げる法王の声が響き渡る中、鉄のドアは閉まり静かになった訳だが――此処で第一段階。
法王も想い人であるロスターナとこんな目に遭うとは思っていなかった事だろう。
「名演技だったぜ! ロスターナ」
「ンフフ」
「次もよろしく頼む」
「任せて♡」
こうして俺達は裁判が始まるまで束の間の休みを取ったのだった。
その頃――。
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