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第三章 ラスカール王国とダングル王国に光を!!
81 全てが動くのは明日の早朝――。
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転移用魔道具を動かし瞬時にノスタルミア王国の拠点へと戻ると、子供たちはまだ起きていて不安そうな顔をしている。
という事は――。
「先生、俺達国民に知らせがあったんすけど……ダングル王国がノスタルミア王国に宣戦布告したって」
「ああ、俺も先ほど襲われてな。倒した敵はダングル王国から来た獣人達だった」
「なんだって!?」
そう声を荒げたのはダグラスだ。
だが俺は平然とした様子で言葉を続けた。
「彼らは俺とストレリチア村を寄こせと言っていた。貰って当たり前と言う感じだったな」
「お、俺達どうなるっすか」
「先だって、陛下に手紙を書いて俺に起きた事も伝えるが……。安心はまだ出来ないにせよ、ラスカール王の後ろ盾は得て来た!」
「って事はつまり」
「ノスタルミア王家と、ラスカール王家の二つの後ろ盾がある。ノスタルミア王国に宣戦布告したと言うのなら、ラスカール王国も黙ってはいない。囲まれた二つの国に睨まれれ、まともな頭をしていれば下手な真似は出来ない。だがダングル王国のバルガス王はそんな事は気にしてないようだ」
「「「「………」」」」
「だが、俺達が作り上げた、そしてダングル王国から逃げて来た獣人達を易々と渡すつもりはない。今から陛下に手紙を書いて連絡を待つ。後はラスカール王にも手紙を出す。今はノスタルミア王国の拠点にて話を聞いて纏めている事も伝えねば。子供たちは不安だろうがココアを飲んで寝なさい。夜更かしは身体に悪いぞ」
そう言って子供達一人一人の頭を撫でると、シュウとナノは不安そうにしていたが、ギュと抱きしめ「俺は無事だっただろう?」と声を掛けると涙を拭い頷いていた。
「さぁ、明日も忙しい。早く寝なさい」
「はい」
「うん」
こうして子供達を笑顔で見送った後、応接室に大人組と井上と菊池が入ると手紙を取りだし、まずはラスカール王へ手紙を出す。
現在ノスタルミア王国にある拠点にて話を精査している事、ノスタルミア王国がダングル王国に宣戦布告された事、俺が奴隷市場で襲われたことも記載した。
返事は直ぐ来ないだろう。その間にノスタルミア王国の女王陛下に手紙を出す。
ラスカール王国の奴隷市場にてダングル王国の者たちに襲われた事。
此方に怪我はないが、宣戦布告したことを聞いた事。
ラスカール王はストレリチア、及びストレリチア村の後ろ盾になってくれることを約束してくれたことを書いて送った。
すると、まずラスカール王から返事が来て無事を喜ばれ、今尋問室に獣人達を入れて話しを聞いている最中である事と、カナエ達からも奴らが何を話していたのか聞いた所だと言うことが書かれていた。
到底許せる事ではない為、ラスカール王国はノスタルミア王国を支援すると言う声明を明日の早朝挙げる事となり、ストレリチアとストレリチア村はアツシ殿の支えなくては成り立たないと言う事も含め、中央のジュノリス大国に二国から声明を出す事もノスタルミア王国の女王と話をした所であると言う事だった。
また、二国はストレリチアの後ろ盾であると言う事も伝えるそうで、暫く国は全体的に荒れるだろうと言う話だ。
明日からどうなるかは分からないが、ラスカール王国の国民がどう思うか分からないにせよ、大型産直市場がストレリチア村からの直送であることは国民ならある程度知っている為、そこが無くなればまた飢えに苦しむことになる。
多分国民は今のダングル王国を許さないだろうと締め括られていた。
「この宣戦布告は何時された」
「今日の夜7時だったと思います」
「ギリギリだったな。実は今日夕方6時にラスカール王と面会して話し合いをしていたんだ。その際に俺の後ろ盾になると約束してくれた」
「本当にギリギリだったんだな」
「意外と動きが早い。いや、俺達が呑気だったと言う事もあるが、相手を揺さぶるだけ揺さぶったんだが……餌に食らいついてくるのが早かったな」
「餌って、先生自分を餌にしたんすか!?」
そう驚くエリーナに俺は強く頷くと、ダグラスも拳を握りしめギリッと音を立てた。
「どうしても守らねばならない事があってな。ストレリチア村やストレリチアが狙われるのも理解してやっている。全責任は俺にあるだろうが、それをしなければならない程、守らねばならないものがあった」
「一体そいつぁ……」
「俺達です」
「「「シュウ!!」」」
応接室に入ってきたシュウとナノに俺が駆け寄ると、シュウは首を横に振り、「先生は本気なんですね」と声を掛け、シュウの頭をポンポンと叩くと「その為に囮になると言っただろう?」と口にする。
まだ状況が飲み込めていない後ろの五人は困惑していたが――。
「俺……いえ、私とナノは先生に明日死ぬ命を助けられた、ダングル王国前国王の息子、シュナイダーとナノリシアだ」
「「「!?」」」
「先生は私達に暗殺者が仕向けられるのを恐れ、自分を囮にした……。私達はまだ幼いから、このノスタルミア王国の拠点で匿うと言って」
「せんせい……」
「じゃあアツシが守りたいものって言うのは……ああ、生きておられたんですね!!」
「良かったわっ!!」
涙を流しシュウとナノが生きていたことに安堵したダグラスとエリーナに、俺は伝えなくてはならない事を口にする。
「だが、間違いなく二人から目を反らす事は出来た。まぁ、同じストレリチアにいるのは間違いないがな!」
「確かにそうですね」
「だが、シュウとナノの名はまだ出ていない。気付いていないんだ。その間に動けることはある。二人の事はラスカール王には既に伝えてある。多分だが、ノスタルミア女王も知っている筈だ。あの人には千里眼がある」
「じゃあ知っていて保護させていた可能性は充分にあるな。シュナイダー王子とナノリシア姫、本当にご無事で何よりです!! 後ろ盾がノスタルミア女王とラスカール王ともなれば、ダングル王国と言えど中々手が出せない」
「と、思いたいが今は不確定要素が多すぎる」
そう話していると手紙が届き、ノスタルミア女王からの物だった。
ある程度は予想がついていた為対処可能と言う事と、やはりシュウとナノについても知っていた事が書かれていた。暫く睨みあいは続くだろうが、ノスタルミア王国には悪意ある者は入れないようになっているらしく、ダングル王国からの刺客は来ないだろうとの事だった。
また、一応保険としてストレリチア村にはシズリー辺境伯のドーナが率いる軍が守りを固めるとあった。二重の保険と言う奴だ。
問題はラスカール王国で、どう足掻いても刺客は送り込まれるだろうと言う事だった為、やるべきことが終わった場合、速やかにラスカール王国を後にせよと言う通達だった。
すべき事と言うのは先程買った奴隷たちの事だろう。
それが終わり次第ノスタルミア王国内にいる様にとの通達だった。
「明日やるべきことが終わったら俺も此方に避難することになる。とは言っても、ノスタルミア王国内ならストレリチア村に行っても問題はないんだがな」
「そうっすね……でも先生が襲われたって聞いて生きた心地しなかったっす」
「幾ら剣術10って言っても不安いっぱいだったよ」
「真面目に戦わないと不味いと思える相手だったから、致し方ないと思って相手の足の腱を斬った」
「「「うわ」」」
「それにラスカール王国には水野がいる。水野はあっちでAランク冒険者に守られているから大丈夫だろう」
「水野が!?」
「そうなんすね。生きてたんっすね!」
「ああ、運よくな」
「良かったっす!」
「水野達とそのAランク冒険者たちには拠点を貸している。拠点内なら移動は可能だし会話も可能だからな」
「そうですね。そうか水野……」
「良かったっす!」
そう話しているとカナエも帰宅し「先生――!」と言いながら応接室へと入ってきた。
カナエもカナエで大変だったようだが、事情聴取には素直に応じたのと、ストレリチアのアツシの婚約者と言う事もあって丁重におもてなしされたらしい。
「諸々明日動くだろうってラスカール王が言っていたわ」
「ああ、諸々は明日から動くだろうな。シュウとナノについてはどうなるかは分からないが、先ずはストレリチアとストレリチア村について動くだろう。多分その後シュウとナノについて話が出る筈だ」
「「はい」」
「興奮して寝れないだろうが、本格的に動き出すのは明日からだ。二人共ゆっくり寝なさい」
「先生、本当に俺達のために……」
「ん、それ以上のごめんなさいは聞かないぞ?」
「っ! ……ありがとう御座います」
「よし、寝ておいで」
こうしてシュウとナノが二階に行ったのを見送り、俺は小さく溜息を吐いた。
ストレリチアとストレリチア村は今まで通りでいい。
問題は国がどう動くかだ。
「俺達も明日に備えて寝よう。これから俺もまた忙しくなるかもしれない」
「先生が休みないっすね」
「ははは、その分タップリと後日休みを貰うさ。カナエと一緒にな」
「ジュノリス大国は平等の国なんですよね? 表と裏が大きい国だとは聞いてますが」
「実際行ったことがまだない国ではあるが、呼ばれたら行くしかないよなぁ」
「呼ばれるんっすかね?」
「さてな。その時はその時で動こう。流石に今日は疲れたから早めに寝て明日に備えたい」
「じゃあ、私と先生は一緒にお風呂に入るので、皆さん先に寝ててくださいな」
「「え!?」」
「何よ菊池に井上、文句ある?」
「いや、その」
「まぁ、婚約者だしそれなりにな?」
「「そうなんですね」」
こうして皆が二階に上がってからカナエと一緒に風呂に入り、少し疲れた緊張を解しつつ今後の事が憂鬱だが今はどうしようもない。
風呂から上がり明日に備えて寝る事になったのだが、次の日の朝――。
という事は――。
「先生、俺達国民に知らせがあったんすけど……ダングル王国がノスタルミア王国に宣戦布告したって」
「ああ、俺も先ほど襲われてな。倒した敵はダングル王国から来た獣人達だった」
「なんだって!?」
そう声を荒げたのはダグラスだ。
だが俺は平然とした様子で言葉を続けた。
「彼らは俺とストレリチア村を寄こせと言っていた。貰って当たり前と言う感じだったな」
「お、俺達どうなるっすか」
「先だって、陛下に手紙を書いて俺に起きた事も伝えるが……。安心はまだ出来ないにせよ、ラスカール王の後ろ盾は得て来た!」
「って事はつまり」
「ノスタルミア王家と、ラスカール王家の二つの後ろ盾がある。ノスタルミア王国に宣戦布告したと言うのなら、ラスカール王国も黙ってはいない。囲まれた二つの国に睨まれれ、まともな頭をしていれば下手な真似は出来ない。だがダングル王国のバルガス王はそんな事は気にしてないようだ」
「「「「………」」」」
「だが、俺達が作り上げた、そしてダングル王国から逃げて来た獣人達を易々と渡すつもりはない。今から陛下に手紙を書いて連絡を待つ。後はラスカール王にも手紙を出す。今はノスタルミア王国の拠点にて話を聞いて纏めている事も伝えねば。子供たちは不安だろうがココアを飲んで寝なさい。夜更かしは身体に悪いぞ」
そう言って子供達一人一人の頭を撫でると、シュウとナノは不安そうにしていたが、ギュと抱きしめ「俺は無事だっただろう?」と声を掛けると涙を拭い頷いていた。
「さぁ、明日も忙しい。早く寝なさい」
「はい」
「うん」
こうして子供達を笑顔で見送った後、応接室に大人組と井上と菊池が入ると手紙を取りだし、まずはラスカール王へ手紙を出す。
現在ノスタルミア王国にある拠点にて話を精査している事、ノスタルミア王国がダングル王国に宣戦布告された事、俺が奴隷市場で襲われたことも記載した。
返事は直ぐ来ないだろう。その間にノスタルミア王国の女王陛下に手紙を出す。
ラスカール王国の奴隷市場にてダングル王国の者たちに襲われた事。
此方に怪我はないが、宣戦布告したことを聞いた事。
ラスカール王はストレリチア、及びストレリチア村の後ろ盾になってくれることを約束してくれたことを書いて送った。
すると、まずラスカール王から返事が来て無事を喜ばれ、今尋問室に獣人達を入れて話しを聞いている最中である事と、カナエ達からも奴らが何を話していたのか聞いた所だと言うことが書かれていた。
到底許せる事ではない為、ラスカール王国はノスタルミア王国を支援すると言う声明を明日の早朝挙げる事となり、ストレリチアとストレリチア村はアツシ殿の支えなくては成り立たないと言う事も含め、中央のジュノリス大国に二国から声明を出す事もノスタルミア王国の女王と話をした所であると言う事だった。
また、二国はストレリチアの後ろ盾であると言う事も伝えるそうで、暫く国は全体的に荒れるだろうと言う話だ。
明日からどうなるかは分からないが、ラスカール王国の国民がどう思うか分からないにせよ、大型産直市場がストレリチア村からの直送であることは国民ならある程度知っている為、そこが無くなればまた飢えに苦しむことになる。
多分国民は今のダングル王国を許さないだろうと締め括られていた。
「この宣戦布告は何時された」
「今日の夜7時だったと思います」
「ギリギリだったな。実は今日夕方6時にラスカール王と面会して話し合いをしていたんだ。その際に俺の後ろ盾になると約束してくれた」
「本当にギリギリだったんだな」
「意外と動きが早い。いや、俺達が呑気だったと言う事もあるが、相手を揺さぶるだけ揺さぶったんだが……餌に食らいついてくるのが早かったな」
「餌って、先生自分を餌にしたんすか!?」
そう驚くエリーナに俺は強く頷くと、ダグラスも拳を握りしめギリッと音を立てた。
「どうしても守らねばならない事があってな。ストレリチア村やストレリチアが狙われるのも理解してやっている。全責任は俺にあるだろうが、それをしなければならない程、守らねばならないものがあった」
「一体そいつぁ……」
「俺達です」
「「「シュウ!!」」」
応接室に入ってきたシュウとナノに俺が駆け寄ると、シュウは首を横に振り、「先生は本気なんですね」と声を掛け、シュウの頭をポンポンと叩くと「その為に囮になると言っただろう?」と口にする。
まだ状況が飲み込めていない後ろの五人は困惑していたが――。
「俺……いえ、私とナノは先生に明日死ぬ命を助けられた、ダングル王国前国王の息子、シュナイダーとナノリシアだ」
「「「!?」」」
「先生は私達に暗殺者が仕向けられるのを恐れ、自分を囮にした……。私達はまだ幼いから、このノスタルミア王国の拠点で匿うと言って」
「せんせい……」
「じゃあアツシが守りたいものって言うのは……ああ、生きておられたんですね!!」
「良かったわっ!!」
涙を流しシュウとナノが生きていたことに安堵したダグラスとエリーナに、俺は伝えなくてはならない事を口にする。
「だが、間違いなく二人から目を反らす事は出来た。まぁ、同じストレリチアにいるのは間違いないがな!」
「確かにそうですね」
「だが、シュウとナノの名はまだ出ていない。気付いていないんだ。その間に動けることはある。二人の事はラスカール王には既に伝えてある。多分だが、ノスタルミア女王も知っている筈だ。あの人には千里眼がある」
「じゃあ知っていて保護させていた可能性は充分にあるな。シュナイダー王子とナノリシア姫、本当にご無事で何よりです!! 後ろ盾がノスタルミア女王とラスカール王ともなれば、ダングル王国と言えど中々手が出せない」
「と、思いたいが今は不確定要素が多すぎる」
そう話していると手紙が届き、ノスタルミア女王からの物だった。
ある程度は予想がついていた為対処可能と言う事と、やはりシュウとナノについても知っていた事が書かれていた。暫く睨みあいは続くだろうが、ノスタルミア王国には悪意ある者は入れないようになっているらしく、ダングル王国からの刺客は来ないだろうとの事だった。
また、一応保険としてストレリチア村にはシズリー辺境伯のドーナが率いる軍が守りを固めるとあった。二重の保険と言う奴だ。
問題はラスカール王国で、どう足掻いても刺客は送り込まれるだろうと言う事だった為、やるべきことが終わった場合、速やかにラスカール王国を後にせよと言う通達だった。
すべき事と言うのは先程買った奴隷たちの事だろう。
それが終わり次第ノスタルミア王国内にいる様にとの通達だった。
「明日やるべきことが終わったら俺も此方に避難することになる。とは言っても、ノスタルミア王国内ならストレリチア村に行っても問題はないんだがな」
「そうっすね……でも先生が襲われたって聞いて生きた心地しなかったっす」
「幾ら剣術10って言っても不安いっぱいだったよ」
「真面目に戦わないと不味いと思える相手だったから、致し方ないと思って相手の足の腱を斬った」
「「「うわ」」」
「それにラスカール王国には水野がいる。水野はあっちでAランク冒険者に守られているから大丈夫だろう」
「水野が!?」
「そうなんすね。生きてたんっすね!」
「ああ、運よくな」
「良かったっす!」
「水野達とそのAランク冒険者たちには拠点を貸している。拠点内なら移動は可能だし会話も可能だからな」
「そうですね。そうか水野……」
「良かったっす!」
そう話しているとカナエも帰宅し「先生――!」と言いながら応接室へと入ってきた。
カナエもカナエで大変だったようだが、事情聴取には素直に応じたのと、ストレリチアのアツシの婚約者と言う事もあって丁重におもてなしされたらしい。
「諸々明日動くだろうってラスカール王が言っていたわ」
「ああ、諸々は明日から動くだろうな。シュウとナノについてはどうなるかは分からないが、先ずはストレリチアとストレリチア村について動くだろう。多分その後シュウとナノについて話が出る筈だ」
「「はい」」
「興奮して寝れないだろうが、本格的に動き出すのは明日からだ。二人共ゆっくり寝なさい」
「先生、本当に俺達のために……」
「ん、それ以上のごめんなさいは聞かないぞ?」
「っ! ……ありがとう御座います」
「よし、寝ておいで」
こうしてシュウとナノが二階に行ったのを見送り、俺は小さく溜息を吐いた。
ストレリチアとストレリチア村は今まで通りでいい。
問題は国がどう動くかだ。
「俺達も明日に備えて寝よう。これから俺もまた忙しくなるかもしれない」
「先生が休みないっすね」
「ははは、その分タップリと後日休みを貰うさ。カナエと一緒にな」
「ジュノリス大国は平等の国なんですよね? 表と裏が大きい国だとは聞いてますが」
「実際行ったことがまだない国ではあるが、呼ばれたら行くしかないよなぁ」
「呼ばれるんっすかね?」
「さてな。その時はその時で動こう。流石に今日は疲れたから早めに寝て明日に備えたい」
「じゃあ、私と先生は一緒にお風呂に入るので、皆さん先に寝ててくださいな」
「「え!?」」
「何よ菊池に井上、文句ある?」
「いや、その」
「まぁ、婚約者だしそれなりにな?」
「「そうなんですね」」
こうして皆が二階に上がってからカナエと一緒に風呂に入り、少し疲れた緊張を解しつつ今後の事が憂鬱だが今はどうしようもない。
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