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第三章 ラスカール王国とダングル王国に光を!!
70 オスカール王国は消え去り、新国王の元ラスカール王国となり、支援を要求される。
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水野の事は残念だったが、本当に自分から死んだのかどうかさえも分からないまま時は過ぎ、オスカール王国は別の王が即位し、国の名を【ラスカール王国】と改めた。
王は国民に理解ある良き王であるようで、重い税で苦しんでいた国民から重い税を撤廃し、まずは国を安定させることから始めたようだ。
良き王に変わったのなら問題は無い。
それに、ボルドーナ商会も仕事をしやすくなったとボルドさんが話していた。
前のオスカール王国の時はとても治安が悪く困っていたそうだ。
今は治安も安定し始めていて、国民の表情も明るくなってきていると聞いている。
その言葉にホッと安堵したのは言うまでもない。
「では、今後はラスカール王国に調味料も納めて欲しいと言われたんですね?」
「ええ、とても大変な仕事だと理解してますが、どうしてもアツシさんたちの協力が必要で」
「なるほど……。一応うちにも荷馬車みたいな物はありますので、ボルドーナ商会前まで運びましょうか? ご近所ですし直ぐ運んできますよ」
「そうして頂けたら助かります。出かけるのは明後日ですので、前日の夜に来て頂けたらと、無理を言ってすみません」
「いえいえ、分かりました」
「ゴミは塵も残さないくらいで燃やすのがこの世界の基本ですので、ご安心下さい」
「それだと安心出来ます」
なんでも週三回ゴミを集める日があるらしく、その際に国から派遣される魔法使いが一気に集団で燃やしていくのだとか。
その燃やした後の空気中に魔素が入り魔法を使えるようになるそうで、色々循環しているのだと理解した。
確かにそれなら安心だ。
俺達はゴミ箱に捨てればそれでいいが、国民や貴族はどうしているんだろうとは思っていた。
「それにしても、カナエさんとの御婚約おめでとうございます。レアスキルは結婚し、子を成すと受け継ぐと言われています。アツシ様とカナエ様が持っているスキルは、子供に引き継がれるでしょうね」
「そうなんですね」
「その為レアスキルを持っている家は栄えるそうです。良い事ですね」
「ははは」
「うちには娘が二人居ますが、私と妻の持っているスキルを綺麗に受け継いでいて、私が居ない間は娘たちと妻が店を切り盛りしているんですよ」
「そうだったんですね」
「どちらも婿を取らせるつもりです。とは言っても、良い相手が居ないとぼやいてましてね」
「大変ですね」
「確かに商家ですし、貴族との繋がりも欲しい所ではあるのですが、貴族は商家を毛嫌いする所もありますからね」
「あ――、何となく理解します」
「やはり、身の丈に合った相手と結婚するのが一番ですな」
「そうですね」
そう言って拠点の中の応接室で話をしつつボルドさんは紅茶を、俺は珈琲を飲んでいると、ボルドさんは「時に」と口にして次の話題を口にする。
「ストレリチア村の商品も、食糧事情の悪いラスカール王国に持って行きたい所ですが荷馬車の問題で難しく……宜しければカナエさん達と相談して、ラスカール王国に農作物を売る店を構えてみては如何でしょうか?」
「ああ、確かにラスカール王国でしたら、王が変わったので前向きに考えてもいいですが、店となると皆との話し合いになりますね。こちらの店もありますし、村に避難してくる獣人も後を絶たないので。その話し合い次第でとなりますが」
「それであってもありがたい。オスカール王国時代に田畑が荒れたそうで、余り良い作物が育たず、全ての国に支援要請が来ているそうです」
「それは……何故でしょう?」
「オスカール王国時代、田畑で例の薬物の栽培をしていたようで…。今の王は絶対に許さないとして全て焼き払い、今では一つも残っていないそうですが、一度荒れた土地は元に戻るまで時間が掛かります。その間支援をして欲しいとの事で」
「なるほど」
「また、これも分かった事なのですが……勇者たちがいるからダングル王国への牽制に使えると思っていたようですが、勇者が余りにも脆弱だった事と扱いづらさもあった為、不慮の事故で死んだことにして和平に持ち込もうとしていたそうです。本当に身勝手な王でしたね、オスカール王国の時は」
「本当ですね」
「ですが、今の王は良き王ですよ。物腰の柔らかい王で、争いを好みませんが、いざと言う時は決断が出来る王の様です。信頼していいでしょう」
そう語るボルドさんに俺は「ふむ」と口にすると、それなら他国に拠点を持っても良いかも知れないなと思った。
とはいえ、大きな拠点を持つ気はないし、アレコレ売るつもりもないが……さてどうしたものか。
カナエ達と相談して決めることにしよう。
その土地柄と言うのもあるし、俺も村の事がある。
彼是手を出せないと言うのも事実だ。
仮に拠点を持つにしても、店を作るにしても一つに集中が良いだろうな。
無論、今も尚国民が逃げてくるダングル王国には拠点を持つ気はないが。
「ところで、ダングル王国の事は何か聞いていますか?」
「ええ、王が余りにも血の気が多く、兵士すら逃げ出しているとの話です。国が国として成り立たなくなるのも時間の問題でしょう。それに行方不明になっている王子と王女も気になります」
「王子と王女……幾つくらいなんでしょうね」
「まだ幼いと聞いておりますね。虎獣人の子供です」
――まさかシュウとナノ? いやいや、まさかな。
それは考え過ぎだろうと珈琲を飲みながら今後の事を頭で考える。
ダングル王国の事は後回しにして、まずはラスカール王国の支援から始めよう。
取り敢えずカナエ達には相談するが、拠点を作り、店を一つ作るのはアリだと思う。
調味料などはボルドーナ商会に頼む為ノータッチだが。
「今度支援をしてくれる貴族や商家を紹介して貰いに、ラスカール王がノスタルミア女王に頼みに来るそうですので、その時にもしかしたらアツシ様にも話が来るかもしれません。うちには早々に来たので直ぐにでも動きますが」
「なるほど。では出発は明後日でしたね。前日の夜に出来る限りの調味料を準備して店の前まで運びますね」
「ありがとう御座います」
こうして商談は纏まり、定期購入として調味料である塩、砂糖、胡椒の三つが加わった。
これはニノにも頼んで頑張って貰うしかないだろう。
今は商業ギルドに卸す分を作っていたが、ここにきてボルドーナ商会が加わるとは思わなかった。
ボルドさんが帰宅後、カナエと丁度戻ってきた菊池を呼び話し合いとなったのだが、カナエと菊池は「ノスタルミア女王から話しがあるまでは動かない方がいいのでは?」と言う慎重な意見に俺も賛成し、陛下からの言葉を待つことにした。
その際は、ストレリチア村の農作物を売る拠点を作る予定だ。
後はオスカール王国だった頃にアドバイスをくれた商業ギルドには礼をしたい。
話をしに行って決めても良いだろう。
そんな事を話し合って決めてから一週間と少ししてから、ノスタルミア女王から登城するよう連絡が来た。
ついでにトラック一杯の調味料も運び入れた為、余裕を持って向かったのでトラックを消して謁見の間前でお互い汚れが無いかを確認し待つ事数分。
名を呼ばれ中に入ると――、一人の若い男性が立っていた。
初めて見るマントの背にあるエンブレムは、ラスカール王国の物だろうか。
だとしたら彼が新しいラスカール王なのだろう。
恭しく頭を下げて腰を低く座ると、話し合いと言う名の命令が下される。
「アツシ、そなたの村であるストレリチア村の農作物を、どうかラスカール王国に卸してはくれまいか。果物などの高価なものは必要ない、生活に欠かせない小麦や野菜をラスカール王国に店を構え、出来るだけ安く売って貰いたい」
「それは構いませんが……国民にはお金があるのでしょうか? 後、ストレリチア村の農作物は獣人が育てた物ですが問題ないのでしょうか?」
「金は問題ないそうだ。金があっても食べ物が無く飢えていただけらしい。 獣人が育てた物が嫌なら今のまま飢えたままだ。」
「なるほど。それでしたら拠点を作り、商売をさせて頂きましょう」
「うむ。それと衛生面がとても危ういらしくてな……。首都にある国民用の銭湯をオスカール王国にも作ってはくれまいか?」
「銭湯を、ですか?」
「身体が綺麗になれば疾病もある程度は防げよう。そうであるな? ラスカール王」
「はい。アツシ殿、どうかよろしく頼む。これ以上国民を苦しめたくは無いのだ」
――どうやら本当に良い人らしい。
俺の危険察知も反応は無いし、菊池も顔の表情に変化は無い、本当に大丈夫な人なのだろう。
「元オスカール王国の際、商業ギルドのギルドマスターに助けて貰った恩もあります。お手伝いしましょう」
「ありがたい! よろしく頼む!!」
こうして新たにラスカール王国に拠点を作り、作物を売る場所と銭湯を作らねばならなくなった。
その二つなら何とかなるだろうと言う事で俺も同意したが、それが思わぬ所から抗議の声が上がる事になるとは、この時予想もしていなかった――。
王は国民に理解ある良き王であるようで、重い税で苦しんでいた国民から重い税を撤廃し、まずは国を安定させることから始めたようだ。
良き王に変わったのなら問題は無い。
それに、ボルドーナ商会も仕事をしやすくなったとボルドさんが話していた。
前のオスカール王国の時はとても治安が悪く困っていたそうだ。
今は治安も安定し始めていて、国民の表情も明るくなってきていると聞いている。
その言葉にホッと安堵したのは言うまでもない。
「では、今後はラスカール王国に調味料も納めて欲しいと言われたんですね?」
「ええ、とても大変な仕事だと理解してますが、どうしてもアツシさんたちの協力が必要で」
「なるほど……。一応うちにも荷馬車みたいな物はありますので、ボルドーナ商会前まで運びましょうか? ご近所ですし直ぐ運んできますよ」
「そうして頂けたら助かります。出かけるのは明後日ですので、前日の夜に来て頂けたらと、無理を言ってすみません」
「いえいえ、分かりました」
「ゴミは塵も残さないくらいで燃やすのがこの世界の基本ですので、ご安心下さい」
「それだと安心出来ます」
なんでも週三回ゴミを集める日があるらしく、その際に国から派遣される魔法使いが一気に集団で燃やしていくのだとか。
その燃やした後の空気中に魔素が入り魔法を使えるようになるそうで、色々循環しているのだと理解した。
確かにそれなら安心だ。
俺達はゴミ箱に捨てればそれでいいが、国民や貴族はどうしているんだろうとは思っていた。
「それにしても、カナエさんとの御婚約おめでとうございます。レアスキルは結婚し、子を成すと受け継ぐと言われています。アツシ様とカナエ様が持っているスキルは、子供に引き継がれるでしょうね」
「そうなんですね」
「その為レアスキルを持っている家は栄えるそうです。良い事ですね」
「ははは」
「うちには娘が二人居ますが、私と妻の持っているスキルを綺麗に受け継いでいて、私が居ない間は娘たちと妻が店を切り盛りしているんですよ」
「そうだったんですね」
「どちらも婿を取らせるつもりです。とは言っても、良い相手が居ないとぼやいてましてね」
「大変ですね」
「確かに商家ですし、貴族との繋がりも欲しい所ではあるのですが、貴族は商家を毛嫌いする所もありますからね」
「あ――、何となく理解します」
「やはり、身の丈に合った相手と結婚するのが一番ですな」
「そうですね」
そう言って拠点の中の応接室で話をしつつボルドさんは紅茶を、俺は珈琲を飲んでいると、ボルドさんは「時に」と口にして次の話題を口にする。
「ストレリチア村の商品も、食糧事情の悪いラスカール王国に持って行きたい所ですが荷馬車の問題で難しく……宜しければカナエさん達と相談して、ラスカール王国に農作物を売る店を構えてみては如何でしょうか?」
「ああ、確かにラスカール王国でしたら、王が変わったので前向きに考えてもいいですが、店となると皆との話し合いになりますね。こちらの店もありますし、村に避難してくる獣人も後を絶たないので。その話し合い次第でとなりますが」
「それであってもありがたい。オスカール王国時代に田畑が荒れたそうで、余り良い作物が育たず、全ての国に支援要請が来ているそうです」
「それは……何故でしょう?」
「オスカール王国時代、田畑で例の薬物の栽培をしていたようで…。今の王は絶対に許さないとして全て焼き払い、今では一つも残っていないそうですが、一度荒れた土地は元に戻るまで時間が掛かります。その間支援をして欲しいとの事で」
「なるほど」
「また、これも分かった事なのですが……勇者たちがいるからダングル王国への牽制に使えると思っていたようですが、勇者が余りにも脆弱だった事と扱いづらさもあった為、不慮の事故で死んだことにして和平に持ち込もうとしていたそうです。本当に身勝手な王でしたね、オスカール王国の時は」
「本当ですね」
「ですが、今の王は良き王ですよ。物腰の柔らかい王で、争いを好みませんが、いざと言う時は決断が出来る王の様です。信頼していいでしょう」
そう語るボルドさんに俺は「ふむ」と口にすると、それなら他国に拠点を持っても良いかも知れないなと思った。
とはいえ、大きな拠点を持つ気はないし、アレコレ売るつもりもないが……さてどうしたものか。
カナエ達と相談して決めることにしよう。
その土地柄と言うのもあるし、俺も村の事がある。
彼是手を出せないと言うのも事実だ。
仮に拠点を持つにしても、店を作るにしても一つに集中が良いだろうな。
無論、今も尚国民が逃げてくるダングル王国には拠点を持つ気はないが。
「ところで、ダングル王国の事は何か聞いていますか?」
「ええ、王が余りにも血の気が多く、兵士すら逃げ出しているとの話です。国が国として成り立たなくなるのも時間の問題でしょう。それに行方不明になっている王子と王女も気になります」
「王子と王女……幾つくらいなんでしょうね」
「まだ幼いと聞いておりますね。虎獣人の子供です」
――まさかシュウとナノ? いやいや、まさかな。
それは考え過ぎだろうと珈琲を飲みながら今後の事を頭で考える。
ダングル王国の事は後回しにして、まずはラスカール王国の支援から始めよう。
取り敢えずカナエ達には相談するが、拠点を作り、店を一つ作るのはアリだと思う。
調味料などはボルドーナ商会に頼む為ノータッチだが。
「今度支援をしてくれる貴族や商家を紹介して貰いに、ラスカール王がノスタルミア女王に頼みに来るそうですので、その時にもしかしたらアツシ様にも話が来るかもしれません。うちには早々に来たので直ぐにでも動きますが」
「なるほど。では出発は明後日でしたね。前日の夜に出来る限りの調味料を準備して店の前まで運びますね」
「ありがとう御座います」
こうして商談は纏まり、定期購入として調味料である塩、砂糖、胡椒の三つが加わった。
これはニノにも頼んで頑張って貰うしかないだろう。
今は商業ギルドに卸す分を作っていたが、ここにきてボルドーナ商会が加わるとは思わなかった。
ボルドさんが帰宅後、カナエと丁度戻ってきた菊池を呼び話し合いとなったのだが、カナエと菊池は「ノスタルミア女王から話しがあるまでは動かない方がいいのでは?」と言う慎重な意見に俺も賛成し、陛下からの言葉を待つことにした。
その際は、ストレリチア村の農作物を売る拠点を作る予定だ。
後はオスカール王国だった頃にアドバイスをくれた商業ギルドには礼をしたい。
話をしに行って決めても良いだろう。
そんな事を話し合って決めてから一週間と少ししてから、ノスタルミア女王から登城するよう連絡が来た。
ついでにトラック一杯の調味料も運び入れた為、余裕を持って向かったのでトラックを消して謁見の間前でお互い汚れが無いかを確認し待つ事数分。
名を呼ばれ中に入ると――、一人の若い男性が立っていた。
初めて見るマントの背にあるエンブレムは、ラスカール王国の物だろうか。
だとしたら彼が新しいラスカール王なのだろう。
恭しく頭を下げて腰を低く座ると、話し合いと言う名の命令が下される。
「アツシ、そなたの村であるストレリチア村の農作物を、どうかラスカール王国に卸してはくれまいか。果物などの高価なものは必要ない、生活に欠かせない小麦や野菜をラスカール王国に店を構え、出来るだけ安く売って貰いたい」
「それは構いませんが……国民にはお金があるのでしょうか? 後、ストレリチア村の農作物は獣人が育てた物ですが問題ないのでしょうか?」
「金は問題ないそうだ。金があっても食べ物が無く飢えていただけらしい。 獣人が育てた物が嫌なら今のまま飢えたままだ。」
「なるほど。それでしたら拠点を作り、商売をさせて頂きましょう」
「うむ。それと衛生面がとても危ういらしくてな……。首都にある国民用の銭湯をオスカール王国にも作ってはくれまいか?」
「銭湯を、ですか?」
「身体が綺麗になれば疾病もある程度は防げよう。そうであるな? ラスカール王」
「はい。アツシ殿、どうかよろしく頼む。これ以上国民を苦しめたくは無いのだ」
――どうやら本当に良い人らしい。
俺の危険察知も反応は無いし、菊池も顔の表情に変化は無い、本当に大丈夫な人なのだろう。
「元オスカール王国の際、商業ギルドのギルドマスターに助けて貰った恩もあります。お手伝いしましょう」
「ありがたい! よろしく頼む!!」
こうして新たにラスカール王国に拠点を作り、作物を売る場所と銭湯を作らねばならなくなった。
その二つなら何とかなるだろうと言う事で俺も同意したが、それが思わぬ所から抗議の声が上がる事になるとは、この時予想もしていなかった――。
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