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第一章 要らないと言うのなら旅立ちます。探さないで下さい。
37 お菓子屋と酒屋の従業員への説明と、リウスさんから聞いた秘密の話。
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まずは『ストレリチアお菓子店』へと足を運んだのだが、外装がお洒落だったからか目を見開き固まる皆さん。
気にせずドアを開けるといい鈴の音が聞こえ「中にどうぞ」と促すと皆さん入ってきた。
そして目に飛び込んできたお菓子の数々に、リウスさんの眼鏡はズレ落ち、皆さんは固まっていた。
「店内へどうぞ」
「そ、そうですね」
「レジは此方にお願いします」
そう言うとレジを置いて貰ったが、店内を見渡して呆然。
所狭しとあるお菓子の数に驚いているようだ。
「それで、此方で働く方々は」
そう問い掛けると、お菓子店の社長代理と言うか、その方を紹介してくれた。
女性で名前はフローラと言うらしい。
彼女が纏めて仕事を引き受けてくれるらしく、魔道具も置いてあることを告げると喜ばれた。
「それで、この店はコレでまだ完成ではないのです」
「完成ではない?」
「はい、まだ生もののお菓子が用意できていませんから」
「生もの」
「ケーキとか、シュークリームとか日持ちのしないお菓子のことです。それから紙袋もありますので、贈答用に多めに必要な方には出し惜しみせず渡して下さい。」
実はこの紙袋、この店が出来た時にあったので鑑定したら、どれだけ使っても随時補充されるらしい。
ありがたい。謎だけど。
そしてカウンターの奥がトイレと休憩所となっているのを見せて「茶葉は好きなのを使っていいですよ」と言うと喜ばれた。
ケトルもあるので使い放題だ。
角砂糖は普通の方は自由に使っていい事にしてある。
これは酒場でも同じなので伝えると喜ばれた。
また、商談室では注文を取ったりするのをお願いし、二階のバックヤードは所狭しにお菓子の在庫が並んでおり、無論紅茶や砂糖の在庫もあるのだが、皆気合が入ったようだ。
そして二階に行く階段隣にはジュース用の冷蔵庫大が二つ、生もの用の冷蔵庫中が二つあり、それぞれを確認して驚いていた。
「酒場もお菓子屋も明日の朝10時から夜6時までの営業、木金は休業日となります。昼食にお弁当システムを導入しておりまして、希望される方の昼食は此方で用意します」
「いいんですか?」
「ええ、構いません。簡単なものになりますが」
「では全員分よろしくお願いします」
「分かりました。では次に酒屋へ移動しましょう」
そう言うとお菓子店担当の10人は店内に残り、店内の備品確認や商品の確認作業を始めた。残りの10人とリウスさんがついてきて、酒屋のドアを開けて中に入ると、「お酒とはこれ程あったのですか!?」と声を上げて驚いている。
思わず笑いそうになったが「世界には沢山のお酒があるんですよ」と伝えると皆さん驚きつつ頷いていた。
この酒屋での社長代理は40歳と言うノルディスさんで、彼が今後纏めて行ってくれるらしい。
無論商談室もあるし、魔道具もあるので使って貰えたら嬉しい。
ここは二階が無いので、後ろのバックヤードは無骨に酒の在庫が並び、トイレと休憩室は別にある。
こちらでも全員がお弁当システムを導入するとの事なので、カナエには苦労を掛けるが頼むことになった。
「どれもこれも見た事が無いお酒ばかりです」
「ガラスケースの中は全て一つずつ違うビールが並んでいますが、ソーセージにとても合うので、是非勧めてください。無論こちらのササミとも相性はいいです。ササミとチーズはワインとも他の酒とも合いますね。ただ、日本酒と書かれたものだけは、魚が合います」
「なるほど、お酒によってマリアージュが違うと言う訳ですね」
「はい、その通りです」
「これはやり甲斐がありそうです」
「夜にお金を入れておきますので、この後は店内の確認やお酒の名前や番号等を、把握しましたら今日は帰って下さって結構です」
「分かりました」
「そうそう、アツシ様」
「なんでしょう」
「お耳に入れたい情報がありまして、商談室をお借りしても?」
「分かりました」
そう言ってリウスさんとカナエと共に商談室に入り椅子に座ると、何でもボルドさんから連絡があったそうで、すでに帰路についており、火曜日にはこちらに戻る予定だそうだ。
その際「一人の少年を保護したので連れて来ます」との事だった。
「それは……」
「ええ、キクチと言う名前の少年だそうです」
「「菊池……」」
「詳しい事情は存じませんが、先生をお探しだそうで、とても大人しい少年だそうです」
「菊池が大人しい?」
「ボルドさんからの手紙には、お二人と別れてから何かあったようで憑き物が落ちたようだと書かれていました」
「そうですか……」
「それなら菊池が来たらシッカリ話しを聞かないとな」
「そうね……。」
「アツシ様……、ミスアーナとオスカール王国の王都への往復をこんな短期間で行うのは普通ではありません」
「………。」
「アツシ様もオスカール王国からこちらにこられたのでソレはご理解頂けると思います。今回のことでボルドさんに貸しが出来ましたね。」
「……はい。恩返し出来るようにこれからも頑張ります。」
そんな話をしてリウスさんは先に商業ギルドに帰って行った。
リウスさんが商談室を出た後にカナエとは、兎に角菊池に会って話を聞いてみないと判断しづらいと言う結果になった。しかし菊池だけが逃げたと言う事は、他の2人はどうしているんだろう。
菊池は楽しい事が好きなタイプだったが、元々は真面目な性格だ。
今度菊池のスキルを見せて貰おう。それが一番早い。
こうして俺たちも拠点に帰るとダグラスが子供達とボール遊びをして楽しんでいた。
その横を通り過ぎ、まずは珈琲で一服する。
まだ午前中だが濃厚な時間だった気がする。
「しかし菊池か……何があったんだろうな」
「あの国だもの、何があっても可笑しくないわ」
「それもそうだが」
「あーあ、先生と二人きりでイチャイチャしたかったのに。お邪魔虫め」
「ははは、菊池にだって色々手伝って貰うさ」
「そうだけど……丁度一人欲しいとは思ってたけど!」
「菊池は元々真面目な性格なんだ。憑物が落ちたのなら、落ち着いた青年になるだろう」
「ならいいですけど……」
「諸々給料日とか終わってから来て貰えるなら助かる。商業ギルドに行ったり給料用の袋を買ったりしないと行けなかったからな」
「それもそうですね。袋ならきんちゃく袋を私が買いますけど?」
「従業員全員分お願いしたい」
「はーい、今の内に給料全部、用意しちゃいましょう」
「そうだな」
こうして、余った時間は土日分の仕事量も含めて少し色を付けて給料袋に入れて行き、どれが誰のか分かるようにガムテープで名前を書いて貼り、空間収納に入れる作業を繰り返した。夕飯の時間になる頃テリアが戻ってきてカナエと一緒に晩御飯を作り出し、その後は帰ってきた子供たちが手と顔を洗ってお茶代わりに牛乳を飲み、夕飯を食べた。勿論昼食と夕食のお弁当配達もきっちりこなしている。食後はエリーナとカナエと一緒にお菓子屋へと向かった。
気にせずドアを開けるといい鈴の音が聞こえ「中にどうぞ」と促すと皆さん入ってきた。
そして目に飛び込んできたお菓子の数々に、リウスさんの眼鏡はズレ落ち、皆さんは固まっていた。
「店内へどうぞ」
「そ、そうですね」
「レジは此方にお願いします」
そう言うとレジを置いて貰ったが、店内を見渡して呆然。
所狭しとあるお菓子の数に驚いているようだ。
「それで、此方で働く方々は」
そう問い掛けると、お菓子店の社長代理と言うか、その方を紹介してくれた。
女性で名前はフローラと言うらしい。
彼女が纏めて仕事を引き受けてくれるらしく、魔道具も置いてあることを告げると喜ばれた。
「それで、この店はコレでまだ完成ではないのです」
「完成ではない?」
「はい、まだ生もののお菓子が用意できていませんから」
「生もの」
「ケーキとか、シュークリームとか日持ちのしないお菓子のことです。それから紙袋もありますので、贈答用に多めに必要な方には出し惜しみせず渡して下さい。」
実はこの紙袋、この店が出来た時にあったので鑑定したら、どれだけ使っても随時補充されるらしい。
ありがたい。謎だけど。
そしてカウンターの奥がトイレと休憩所となっているのを見せて「茶葉は好きなのを使っていいですよ」と言うと喜ばれた。
ケトルもあるので使い放題だ。
角砂糖は普通の方は自由に使っていい事にしてある。
これは酒場でも同じなので伝えると喜ばれた。
また、商談室では注文を取ったりするのをお願いし、二階のバックヤードは所狭しにお菓子の在庫が並んでおり、無論紅茶や砂糖の在庫もあるのだが、皆気合が入ったようだ。
そして二階に行く階段隣にはジュース用の冷蔵庫大が二つ、生もの用の冷蔵庫中が二つあり、それぞれを確認して驚いていた。
「酒場もお菓子屋も明日の朝10時から夜6時までの営業、木金は休業日となります。昼食にお弁当システムを導入しておりまして、希望される方の昼食は此方で用意します」
「いいんですか?」
「ええ、構いません。簡単なものになりますが」
「では全員分よろしくお願いします」
「分かりました。では次に酒屋へ移動しましょう」
そう言うとお菓子店担当の10人は店内に残り、店内の備品確認や商品の確認作業を始めた。残りの10人とリウスさんがついてきて、酒屋のドアを開けて中に入ると、「お酒とはこれ程あったのですか!?」と声を上げて驚いている。
思わず笑いそうになったが「世界には沢山のお酒があるんですよ」と伝えると皆さん驚きつつ頷いていた。
この酒屋での社長代理は40歳と言うノルディスさんで、彼が今後纏めて行ってくれるらしい。
無論商談室もあるし、魔道具もあるので使って貰えたら嬉しい。
ここは二階が無いので、後ろのバックヤードは無骨に酒の在庫が並び、トイレと休憩室は別にある。
こちらでも全員がお弁当システムを導入するとの事なので、カナエには苦労を掛けるが頼むことになった。
「どれもこれも見た事が無いお酒ばかりです」
「ガラスケースの中は全て一つずつ違うビールが並んでいますが、ソーセージにとても合うので、是非勧めてください。無論こちらのササミとも相性はいいです。ササミとチーズはワインとも他の酒とも合いますね。ただ、日本酒と書かれたものだけは、魚が合います」
「なるほど、お酒によってマリアージュが違うと言う訳ですね」
「はい、その通りです」
「これはやり甲斐がありそうです」
「夜にお金を入れておきますので、この後は店内の確認やお酒の名前や番号等を、把握しましたら今日は帰って下さって結構です」
「分かりました」
「そうそう、アツシ様」
「なんでしょう」
「お耳に入れたい情報がありまして、商談室をお借りしても?」
「分かりました」
そう言ってリウスさんとカナエと共に商談室に入り椅子に座ると、何でもボルドさんから連絡があったそうで、すでに帰路についており、火曜日にはこちらに戻る予定だそうだ。
その際「一人の少年を保護したので連れて来ます」との事だった。
「それは……」
「ええ、キクチと言う名前の少年だそうです」
「「菊池……」」
「詳しい事情は存じませんが、先生をお探しだそうで、とても大人しい少年だそうです」
「菊池が大人しい?」
「ボルドさんからの手紙には、お二人と別れてから何かあったようで憑き物が落ちたようだと書かれていました」
「そうですか……」
「それなら菊池が来たらシッカリ話しを聞かないとな」
「そうね……。」
「アツシ様……、ミスアーナとオスカール王国の王都への往復をこんな短期間で行うのは普通ではありません」
「………。」
「アツシ様もオスカール王国からこちらにこられたのでソレはご理解頂けると思います。今回のことでボルドさんに貸しが出来ましたね。」
「……はい。恩返し出来るようにこれからも頑張ります。」
そんな話をしてリウスさんは先に商業ギルドに帰って行った。
リウスさんが商談室を出た後にカナエとは、兎に角菊池に会って話を聞いてみないと判断しづらいと言う結果になった。しかし菊池だけが逃げたと言う事は、他の2人はどうしているんだろう。
菊池は楽しい事が好きなタイプだったが、元々は真面目な性格だ。
今度菊池のスキルを見せて貰おう。それが一番早い。
こうして俺たちも拠点に帰るとダグラスが子供達とボール遊びをして楽しんでいた。
その横を通り過ぎ、まずは珈琲で一服する。
まだ午前中だが濃厚な時間だった気がする。
「しかし菊池か……何があったんだろうな」
「あの国だもの、何があっても可笑しくないわ」
「それもそうだが」
「あーあ、先生と二人きりでイチャイチャしたかったのに。お邪魔虫め」
「ははは、菊池にだって色々手伝って貰うさ」
「そうだけど……丁度一人欲しいとは思ってたけど!」
「菊池は元々真面目な性格なんだ。憑物が落ちたのなら、落ち着いた青年になるだろう」
「ならいいですけど……」
「諸々給料日とか終わってから来て貰えるなら助かる。商業ギルドに行ったり給料用の袋を買ったりしないと行けなかったからな」
「それもそうですね。袋ならきんちゃく袋を私が買いますけど?」
「従業員全員分お願いしたい」
「はーい、今の内に給料全部、用意しちゃいましょう」
「そうだな」
こうして、余った時間は土日分の仕事量も含めて少し色を付けて給料袋に入れて行き、どれが誰のか分かるようにガムテープで名前を書いて貼り、空間収納に入れる作業を繰り返した。夕飯の時間になる頃テリアが戻ってきてカナエと一緒に晩御飯を作り出し、その後は帰ってきた子供たちが手と顔を洗ってお茶代わりに牛乳を飲み、夕飯を食べた。勿論昼食と夕食のお弁当配達もきっちりこなしている。食後はエリーナとカナエと一緒にお菓子屋へと向かった。
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