239 / 274
239 欲まみれのクウカ。
しおりを挟む
――クウカside――
今日、父から店に出るなと言われた。
大事な客が来るからという話だったが、相手がカイル様であることは直ぐにわかった。
何とかしてもう一度箱庭に行き、疲労回復効果の高い温泉を出させてもらう術を教えて貰わないとこの先、ずっとやっていけない。
そう思っていたのに、俺の心を読んだかのように父は部屋に鍵を掛けて軟禁した。
これではカイル様に連れて行って貰えないと焦ったが、代わりにアカサギ商店を継ぐ兄が話し相手として同じように軟禁された。
「クウカ、お前は既に箱庭を開いている。それ以上何を望むんだ」
「俺は! 俺はファビーの持つ疲労回復効果の高い温泉を出さないといけないんだ! 負けっぱなしでいるなんて耐えられない!」
「何故負けだと思う」
「お城のお抱えになりたいからだ!」
「では、何故お前にその力が備わらなかったのか、理由は分かっているのか」
「それは……」
「理由も分からず喚くだけなら子供でも出来る。お前は理由を知っていて尚、喚こうというのか。恥さらしな」
「――っ」
俺は長兄である兄が苦手だった。
全てを見透かしたように動き、なんでも察しが良くって直ぐに父の右腕として成長した。
俺とナウカは兄の足元にも及ばなかった。
「お前の言うファビーと言う女性は、箱庭では先輩だったな」
「そうだ」
「だが、お前には先輩を敬う心さえ無いように思えるが?」
「だってズルいじゃないか」
「ズルい?」
「ファビーに出来て俺に出来ない事なんかない。ファビーは劣っているんだ。生まれも育ちも俺の方が上なのに、何故そんな薄汚れた元スラムのガキに俺が負けないといけないんだ!」
「それは、心で既に負けているからじゃないのか」
「心で……」
「ファビーと言う女性は元スラム女性ではあるが、心根を真っ直ぐに持ち、誰かを妬ましく思う事もなく、真っ直ぐな心を持った美しい女性なんだろう。故に、奇跡が起きたとも考えられる。対して、お前はどうだ?」
「……」
「先輩であるファビーの生まれを理由に見下し、ファビーが持っているなら俺も持てると何故か思い込んでいる。それこそ、思い違いではないのか?」
「そんな筈はない! 俺の方が、俺の方が!!」
「お前のどこが優れているというんだ?」
徹底的に心を折られる……。
兄は俺を冷めた目でジッと見つめ、その目からは逃げられない。
兄の持つ『鑑定士』のスキルの前では、俺の心など丸見えだと言わんばかりに――。
何とか反論しようとしたその時、鍵が開き、父がはいってきた。
「クウカ、ナウカはついに箱庭を開いたそうだよ」
「―――!」
「そして、それはお前の持つ箱庭とは正反対で、ナウカはこのままダンノージュ侯爵家で雇われ箱庭師になる事が決まった。カイル様はこれ以上ない笑顔で、今後も我が家との強い取引を希望された。ナウカは成功したね」
「その様ですね。ナウカはこちらには来なかったのですか?」
「クウカが煩く言ってくる事を見越していたのだろう。手紙だけ預かったよ」
「そうですか、ナウカは優しい子でしたので、商売人には向きませんでしたからね」
「父さん! ナウカの箱庭は、箱庭には――疲労効果の高い温泉が出たんでしょうか!」
「ああ、その事だが、無事にナウカの方では出たらしいよ」
「え……」
「小さな温泉が二つだけらしいが、それでも十分だとナウカは喜んでいたらしい。欲のないあの子だからこそ、カイル様は可愛がってくださるのだろう」
「素直な子ですからね。誰かとは違って」
「アスカ、それではクウカが欲まみれの愚か者のように聞こえるよ?」
「事実ですよ」
父と兄の言葉に言葉を無くし床に座り込むと、頭の中ではあのナウカが――あの何のとりえもない弟のナウカですら疲労効果の高い温泉を出したことにショックを受けていた。
なんの取り柄のない弟でさえ出せたのに、優れた俺には出すことが出来なかった。
「――リディア様の教えが悪かったんだ」
「「クウカ?」」
「リディア様の教えが悪くて俺には出なかったんだ! 責任を取らせる必要がある!!」
「何を馬鹿な事を言っているんだ。お前と私が頼んだのは、開かない箱庭の開き方を教えて欲しいと言うお願いをリディア様にしたに過ぎない。お前はちゃんと箱庭を開いた。それなのに責任を取らせるなど、罰が当たるぞ」
「罰が当たるのはあっちだ! 俺に恥を掻かせやがって!! この俺に、この俺に!!」
「ダンノージュ侯爵家のお陰で、しかもリディア様のお陰で大商店になったのに、それよりも自分の方が偉いとでも言いたいのか?」
「ああ、そうだとも!! 俺の為に尽くすのが礼儀だろう!? 女は傅いて俺の言う事を、」
「クウカ、それ以上言うのであればお前を廃嫡とする」
「は――?」
父の冷たい言葉に続く言葉を飲み込むと、父は今まで見たことのない怒りの形相で俺を見つめていた。
廃嫡……今父は、俺を廃嫡とすると言ったか?
何を馬鹿な事を。俺ほど優れた息子などいないだろうに!!!
「お前が一人で城へ売り込みに行くだけの度胸があるとは思わないが、お前を廃嫡しても我が家にはなんの痛手は無い」
「温泉と言う儲けを不意にするつもりですか!」
「その温泉があれば、平民相手に商売を一人ですることは可能だろう?」
「何を……言って」
「強欲で傲慢。悪意と横暴。それがお前の持つ悪い所だ。これ以上カイル様やリディア様の事を悪く言うのであれば、そして、これ以上疲労効果の高い温泉を望み続けて喚き散らすというのであれば、お前を即座に廃嫡とする。頭を冷やすことも出来ない、局面を見ることも出来ない者をアカサギ家に置いておくことは出来ない」
「父さん……兄さんからも何か、」
「お前は愚かだな」
「――!?」
「ナウカをダンノージュ侯爵家に取られた方が痛手だ」
「あ……」
「お前の価値は、然程ないのだよ」
「あ……嗚呼……やめろ、やめろ! 俺は、俺は!!」
信じていた。
自分の価値を。
信じていた。
自分の素晴らしさを。
無能な弟より優れた自分こそが、このアカサギ商店を更に発展させることが出来ると。
そう思っていたのに――!!!
「最後にカイル様からお前に伝言だ。自分の箱庭を大切にすることを心がけるようにとの仰せだった。リディア様を裏切ったお前に対する最後の言葉だろう。優しい方で良かったな」
「――……」
「もうお前はカイル様とは二度と会うことは無いだろうが、やっと開いた箱庭を粗末にする事はするんじゃないぞ」
そう言って父も兄も部屋を出ていった。
あんな箱庭になんの価値がある。
あんな箱庭に――……。
欲しかっただけの大金も貰えず、ファビーのつなぎに使われるような温泉になんの価値が……。
そう思うと悔しくて涙が止まらず、俺は蹲って泣く事しか出来なかった……。
今日、父から店に出るなと言われた。
大事な客が来るからという話だったが、相手がカイル様であることは直ぐにわかった。
何とかしてもう一度箱庭に行き、疲労回復効果の高い温泉を出させてもらう術を教えて貰わないとこの先、ずっとやっていけない。
そう思っていたのに、俺の心を読んだかのように父は部屋に鍵を掛けて軟禁した。
これではカイル様に連れて行って貰えないと焦ったが、代わりにアカサギ商店を継ぐ兄が話し相手として同じように軟禁された。
「クウカ、お前は既に箱庭を開いている。それ以上何を望むんだ」
「俺は! 俺はファビーの持つ疲労回復効果の高い温泉を出さないといけないんだ! 負けっぱなしでいるなんて耐えられない!」
「何故負けだと思う」
「お城のお抱えになりたいからだ!」
「では、何故お前にその力が備わらなかったのか、理由は分かっているのか」
「それは……」
「理由も分からず喚くだけなら子供でも出来る。お前は理由を知っていて尚、喚こうというのか。恥さらしな」
「――っ」
俺は長兄である兄が苦手だった。
全てを見透かしたように動き、なんでも察しが良くって直ぐに父の右腕として成長した。
俺とナウカは兄の足元にも及ばなかった。
「お前の言うファビーと言う女性は、箱庭では先輩だったな」
「そうだ」
「だが、お前には先輩を敬う心さえ無いように思えるが?」
「だってズルいじゃないか」
「ズルい?」
「ファビーに出来て俺に出来ない事なんかない。ファビーは劣っているんだ。生まれも育ちも俺の方が上なのに、何故そんな薄汚れた元スラムのガキに俺が負けないといけないんだ!」
「それは、心で既に負けているからじゃないのか」
「心で……」
「ファビーと言う女性は元スラム女性ではあるが、心根を真っ直ぐに持ち、誰かを妬ましく思う事もなく、真っ直ぐな心を持った美しい女性なんだろう。故に、奇跡が起きたとも考えられる。対して、お前はどうだ?」
「……」
「先輩であるファビーの生まれを理由に見下し、ファビーが持っているなら俺も持てると何故か思い込んでいる。それこそ、思い違いではないのか?」
「そんな筈はない! 俺の方が、俺の方が!!」
「お前のどこが優れているというんだ?」
徹底的に心を折られる……。
兄は俺を冷めた目でジッと見つめ、その目からは逃げられない。
兄の持つ『鑑定士』のスキルの前では、俺の心など丸見えだと言わんばかりに――。
何とか反論しようとしたその時、鍵が開き、父がはいってきた。
「クウカ、ナウカはついに箱庭を開いたそうだよ」
「―――!」
「そして、それはお前の持つ箱庭とは正反対で、ナウカはこのままダンノージュ侯爵家で雇われ箱庭師になる事が決まった。カイル様はこれ以上ない笑顔で、今後も我が家との強い取引を希望された。ナウカは成功したね」
「その様ですね。ナウカはこちらには来なかったのですか?」
「クウカが煩く言ってくる事を見越していたのだろう。手紙だけ預かったよ」
「そうですか、ナウカは優しい子でしたので、商売人には向きませんでしたからね」
「父さん! ナウカの箱庭は、箱庭には――疲労効果の高い温泉が出たんでしょうか!」
「ああ、その事だが、無事にナウカの方では出たらしいよ」
「え……」
「小さな温泉が二つだけらしいが、それでも十分だとナウカは喜んでいたらしい。欲のないあの子だからこそ、カイル様は可愛がってくださるのだろう」
「素直な子ですからね。誰かとは違って」
「アスカ、それではクウカが欲まみれの愚か者のように聞こえるよ?」
「事実ですよ」
父と兄の言葉に言葉を無くし床に座り込むと、頭の中ではあのナウカが――あの何のとりえもない弟のナウカですら疲労効果の高い温泉を出したことにショックを受けていた。
なんの取り柄のない弟でさえ出せたのに、優れた俺には出すことが出来なかった。
「――リディア様の教えが悪かったんだ」
「「クウカ?」」
「リディア様の教えが悪くて俺には出なかったんだ! 責任を取らせる必要がある!!」
「何を馬鹿な事を言っているんだ。お前と私が頼んだのは、開かない箱庭の開き方を教えて欲しいと言うお願いをリディア様にしたに過ぎない。お前はちゃんと箱庭を開いた。それなのに責任を取らせるなど、罰が当たるぞ」
「罰が当たるのはあっちだ! 俺に恥を掻かせやがって!! この俺に、この俺に!!」
「ダンノージュ侯爵家のお陰で、しかもリディア様のお陰で大商店になったのに、それよりも自分の方が偉いとでも言いたいのか?」
「ああ、そうだとも!! 俺の為に尽くすのが礼儀だろう!? 女は傅いて俺の言う事を、」
「クウカ、それ以上言うのであればお前を廃嫡とする」
「は――?」
父の冷たい言葉に続く言葉を飲み込むと、父は今まで見たことのない怒りの形相で俺を見つめていた。
廃嫡……今父は、俺を廃嫡とすると言ったか?
何を馬鹿な事を。俺ほど優れた息子などいないだろうに!!!
「お前が一人で城へ売り込みに行くだけの度胸があるとは思わないが、お前を廃嫡しても我が家にはなんの痛手は無い」
「温泉と言う儲けを不意にするつもりですか!」
「その温泉があれば、平民相手に商売を一人ですることは可能だろう?」
「何を……言って」
「強欲で傲慢。悪意と横暴。それがお前の持つ悪い所だ。これ以上カイル様やリディア様の事を悪く言うのであれば、そして、これ以上疲労効果の高い温泉を望み続けて喚き散らすというのであれば、お前を即座に廃嫡とする。頭を冷やすことも出来ない、局面を見ることも出来ない者をアカサギ家に置いておくことは出来ない」
「父さん……兄さんからも何か、」
「お前は愚かだな」
「――!?」
「ナウカをダンノージュ侯爵家に取られた方が痛手だ」
「あ……」
「お前の価値は、然程ないのだよ」
「あ……嗚呼……やめろ、やめろ! 俺は、俺は!!」
信じていた。
自分の価値を。
信じていた。
自分の素晴らしさを。
無能な弟より優れた自分こそが、このアカサギ商店を更に発展させることが出来ると。
そう思っていたのに――!!!
「最後にカイル様からお前に伝言だ。自分の箱庭を大切にすることを心がけるようにとの仰せだった。リディア様を裏切ったお前に対する最後の言葉だろう。優しい方で良かったな」
「――……」
「もうお前はカイル様とは二度と会うことは無いだろうが、やっと開いた箱庭を粗末にする事はするんじゃないぞ」
そう言って父も兄も部屋を出ていった。
あんな箱庭になんの価値がある。
あんな箱庭に――……。
欲しかっただけの大金も貰えず、ファビーのつなぎに使われるような温泉になんの価値が……。
そう思うと悔しくて涙が止まらず、俺は蹲って泣く事しか出来なかった……。
54
お気に入りに追加
431
あなたにおすすめの小説

【完結】妖精を十年間放置していた為SSSランクになっていて、何でもあり状態で助かります
すみ 小桜(sumitan)
ファンタジー
《ファンタジー小説大賞エントリー作品》五歳の時に両親を失い施設に預けられたスラゼは、十五歳の時に王国騎士団の魔導士によって、見えていた妖精の声が聞こえる様になった。
なんと十年間放置していたせいでSSSランクになった名をラスと言う妖精だった!
冒険者になったスラゼは、施設で一緒だった仲間レンカとサツナと共に冒険者協会で借りたミニリアカーを引いて旅立つ。
ラスは、リアカーやスラゼのナイフにも加護を与え、軽くしたりのこぎりとして使えるようにしてくれた。そこでスラゼは、得意なDIYでリアカーの改造、テーブルやイス、入れ物などを作って冒険を快適に変えていく。
そして何故か三人は、可愛いモモンガ風モンスターの加護まで貰うのだった。


リリゼットの学園生活 〜 聖魔法?我が家では誰でも使えますよ?
あくの
ファンタジー
15になって領地の修道院から王立ディアーヌ学園、通称『学園』に通うことになったリリゼット。
加護細工の家系のドルバック伯爵家の娘として他家の令嬢達と交流開始するも世間知らずのリリゼットは令嬢との会話についていけない。
また姉と婚約者の破天荒な行動からリリゼットも同じなのかと学園の男子生徒が近寄ってくる。
長女気質のダンテス公爵家の長女リーゼはそんなリリゼットの危うさを危惧しており…。
リリゼットは楽しい学園生活を全うできるのか?!

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました

パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。

誰も要らないなら僕が貰いますが、よろしいでしょうか?
伊東 丘多
ファンタジー
ジャストキルでしか、手に入らないレアな石を取るために冒険します
小さな少年が、独自の方法でスキルアップをして強くなっていく。
そして、田舎の町から王都へ向かいます
登場人物の名前と色
グラン デディーリエ(義母の名字)
8才
若草色の髪 ブルーグリーンの目
アルフ 実父
アダマス 母
エンジュ ミライト
13才 グランの義理姉
桃色の髪 ブルーの瞳
ユーディア ミライト
17才 グランの義理姉
濃い赤紫の髪 ブルーの瞳
コンティ ミライト
7才 グランの義理の弟
フォンシル コンドーラル ベージュ
11才皇太子
ピーター サイマルト
近衛兵 皇太子付き
アダマゼイン 魔王
目が透明
ガーゼル 魔王の側近 女の子
ジャスパー
フロー 食堂宿の人
宝石の名前関係をもじってます。
色とかもあわせて。

はずれスキル『本日一粒万倍日』で金も魔法も作物もなんでも一万倍 ~はぐれサラリーマンのスキル頼みな異世界満喫日記~
緋色優希
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて異世界へやってきたサラリーマン麦野一穂(むぎのかずほ)。得たスキルは屑(ランクレス)スキルの『本日一粒万倍日』。あまりの内容に爆笑され、同じように召喚に巻き込まれてきた連中にも馬鹿にされ、一人だけ何一つ持たされず荒城にそのまま置き去りにされた。ある物と言えば、水の樽といくらかの焼き締めパン。どうする事もできずに途方に暮れたが、スキルを唱えたら水樽が一万個に増えてしまった。また城で見つけた、たった一枚の銀貨も、なんと銀貨一万枚になった。どうやら、あれこれと一万倍にしてくれる不思議なスキルらしい。こんな世界で王様の助けもなく、たった一人どうやって生きたらいいのか。だが開き直った彼は『住めば都』とばかりに、スキル頼みでこの異世界での生活を思いっきり楽しむ事に決めたのだった。

私のお父様とパパ様
棗
ファンタジー
非常に過保護で愛情深い二人の父親から愛される娘メアリー。
婚約者の皇太子と毎月あるお茶会で顔を合わせるも、彼の隣には幼馴染の女性がいて。
大好きなお父様とパパ様がいれば、皇太子との婚約は白紙になっても何も問題はない。
※箱入り娘な主人公と娘溺愛過保護な父親コンビのとある日のお話。
追記(2021/10/7)
お茶会の後を追加します。
更に追記(2022/3/9)
連載として再開します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる