144 / 274
144 ダンノージュ侯爵領に蔓延る腐敗と、サルビアの花の為に。
しおりを挟む
――カイルside――
――ダンノージュ侯爵領は腐敗が進んでいる。
それを強く感じるのは、道具屋の一件があったからだろうか。
あれから祖父に話を聞けていない事もあり、屋敷に到着すると呼び鈴を鳴らした。
夜遅くに来た際に人を呼べるよう、部屋に呼び鈴を用意して貰っておいたのだ。
「ようこそお越しくださいましたカイル様」
「緊急案件で来た。祖父はまだ起きているか?」
「はい。ご案内致します」
やってきたブラウンさんと共に祖父の執務室へと向かうと、遅い時間だと言うのに祖父は仕事をしていた。
どうやら王様案件らしい。
「久しぶりだなカイルよ。忙しく飛び回っていると聞いているぞ」
「ええ、大口依頼も多く飛び回っております。そこで、ダンノージュ侯爵領で起きた道具屋の一件のその後の報告を、まずはお伺いに来ました」
「ああ、道具屋の一件で馬鹿をしていた者たちだが、全員牢にぶち込んで入る。ただ、一人自害してしまってな」
「どなたですか?」
「酒場通りの元道具屋、バルナルディだ」
思わぬ話に目を見開くと、祖父は立ち上がり俺の許へと歩み寄ると、ソファーに座るように指示を出した。
「バルナルディは自害と言う形になっているが、牢番が言うには面会の人物が来た後に亡くなったそうだ」
「面会ですか?」
「ああ、リディアの義理の弟、ナスタだ」
「!」
思わぬ人物の名前に俺がソファーから立ち上がろうとすると、祖父は「落ち着いて座れ」と口にした為、一呼吸置いてからソファーに座り直した。
「リディア嬢からも調べを進めるように頼まれていたのだ。バルナルディとナスタが繋がっていると言う情報はリディア嬢から貰った情報だった。だが、ナスタの事を調べれば調べる程分からぬことだらけだ」
「と言うと?」
「ナスタの事で分かっていることは、義姉であるリディア嬢を手元に戻そうとしている事だけだった。無論、ダンノージュ侯爵家の婚約者となったリディア嬢を連れ帰る事は不可能に近い。国王陛下からも評価の高いリディア嬢を、陛下も追い出された実家に帰せとは言わんだろう。故に、どんな手を使ってくるかは不透明だ」
「……」
「そして、代替わりしてナスタが領地経営を始めると、傾いていた領地経営は持ち直して上手くいっているようだ。今のところダンノージュ侯爵家にあちらの家からの接触はまだない。つまりは、時がまだ来ていないと言う事だろう。恐らく、ダンノージュ侯爵家よりも己の家の方が優れていると周囲に解らせるまではな」
「その件ですが、火急の知らせが御座います」
「ほう?」
「ダンノージュ侯爵領の薬師協会からの連絡はどの様なものがありますか?」
「至って普通。売り上げともに問題ないと」
「その事ですが――」
そこで、ドミノが言っていたダンノージュ侯爵領の薬師と薬局の現状及び、ダンノージュ侯爵家に伝えるべき人物にお金を渡して嘘の申告をしていることも伝えると、祖父の目はユラリと燃えた。
「なるほど……では、担当者を変えてもまた癒着があるか」
「可能性は高いかと。薬師曰く、ゴミ箱のような状態だと言う事でしたので」
「ふむ、梃入れが必要か……」
「そこで、商店街で薬局を作る事になっているのですが、薬師協会に入らない特別措置を出して頂ければと」
「と言うと?」
「リディアが言うには、現在の薬師協会の在り方は人災だと言う事です。そのような場に、民を助けたいと真に願う若者たちを入れることは本意ではありません。なので、新しいモデルケースとして薬局を作りたく思います」
「ほう」
「それ故の特例措置です」
「具体的には?」
「箱庭では当たり前ですが、民の為の薬師の活動です。子供に薬を飲ませやすくするシロップや、老人が誤飲を防ぐための服薬のゼリーなど、薬師協会で出していない商品は多数あります。それが、どれくらいの効果があるのかと言う特例措置を出して欲しいのです」
「なるほど……。ダンノージュ侯爵家に報告が上がっている状態と、お前たちの作る薬局の違いを民にも見せつけ、尚且つ膿を洗い出すと言うことか」
「ですが、俺たちだけでは無理でしょう。出来れば各薬局に、ダンノージュ侯爵家に恥じない監査員を出して頂ければと思います」
「神殿契約を果たした監査員か、良かろう。それで膿が出せるのなら早い方が良い」
「有難うございます。出来れば俺達の作る薬局が出来上がってからが助かります」
「分かった、ダンノージュ侯爵領は後に冬に入る。急ぎ薬局を作る様に」
「はい」
報告が終わり、ホッと安堵の息を吐きかけたその時だった。
「それからカイル」
「はい」
「お前たちは良くやっている。王太子領でもダンノージュ侯爵領でも、サルビアは無くてはならない花となっているのだ。花とは水と土が無くては育たない。だが、害虫も寄ってきやすい。その害虫駆除は、ワシも手伝おう」
「有難うございます」
これ程、嬉しい言葉はない。
サルビアとは俺たちのやっている店であり、土や水は民や冒険者の事だろうとは直ぐに理解できる。
そして害虫も――祖父の力を借りることが出来るのであれば、早々に駆除は出来そうだ。
今、ダンノージュ侯爵領を蝕んでいる問題を一つずつ解決し、より住みやすい土地に変えることが出来れば、それだけで助かる命が増えるのであればそれに越したことは無い。
王太子領を変えていったように、俺達がダンノージュ侯爵領を変えていく。
民が泣いて暮らす土地ではなく、笑って生きていける土地に。
「時に、リディア嬢は色々商品開発に勤しんでいるかね?」
「ええ、最近では料理関係の店も手掛けるようになっています」
「ほほほ! 流石はダンノージュ侯爵家に相応しい娘よ」
「ロキシーもライトを支え、ダンノージュ侯爵領にある商店街を纏めています」
「うむうむ、大変良い事だ」
「箱庭の皆は、人の為に出来ることをしたいと、自ら動いています。子供達には教室を作り読み書きや計算が出来るようにしている所です」
「実に良い事だ。子こそ宝だからな」
「それに、リディアは新しい試みを次々生み出しています。それが巡り巡って、民の為に成ればと思います」
「うむ、それを聞いて安心した。お互いの仲も良好のようで何よりだ」
「はい。それではそろそろ帰ってリディアを安心させたいと思います」
「うむ。早めに薬屋を作ることを建築師にも言っておいてくれ」
「分かりました」
こうして祖父との会話も終わり箱庭に戻ると、リディアは心配してかまだ起きていた。
そこで、祖父との会話で出た事をリディアに告げると、リディアは「では尚更、ダンノージュ侯爵領をより住みやすい領へ変えなくてはなりませんわね」と意気込んでいたが、流石に夜も遅かったので、興奮冷めやらぬリディアを宥めて眠りについた。
そして翌朝、ライトに祖父からの言葉で薬屋を早く作る為に建築師に急いでもらう様伝えて欲しいと言伝を頼み、リディアには何も言わなくともやる事は分かっているようだった。
そして、ライトにダンノージュ侯爵領の宿屋協会に渡すガーゼシリーズ残り250セットをアイテムボックスで手渡すと、俺は最終段階に入っている焼肉店の研修状態の様子見へ、リディアは箱庭でせねばならない事を優先することにした。
そして――帰ってくると、とんでもない事態になっているとは、この時思ってもいなかった。
――ダンノージュ侯爵領は腐敗が進んでいる。
それを強く感じるのは、道具屋の一件があったからだろうか。
あれから祖父に話を聞けていない事もあり、屋敷に到着すると呼び鈴を鳴らした。
夜遅くに来た際に人を呼べるよう、部屋に呼び鈴を用意して貰っておいたのだ。
「ようこそお越しくださいましたカイル様」
「緊急案件で来た。祖父はまだ起きているか?」
「はい。ご案内致します」
やってきたブラウンさんと共に祖父の執務室へと向かうと、遅い時間だと言うのに祖父は仕事をしていた。
どうやら王様案件らしい。
「久しぶりだなカイルよ。忙しく飛び回っていると聞いているぞ」
「ええ、大口依頼も多く飛び回っております。そこで、ダンノージュ侯爵領で起きた道具屋の一件のその後の報告を、まずはお伺いに来ました」
「ああ、道具屋の一件で馬鹿をしていた者たちだが、全員牢にぶち込んで入る。ただ、一人自害してしまってな」
「どなたですか?」
「酒場通りの元道具屋、バルナルディだ」
思わぬ話に目を見開くと、祖父は立ち上がり俺の許へと歩み寄ると、ソファーに座るように指示を出した。
「バルナルディは自害と言う形になっているが、牢番が言うには面会の人物が来た後に亡くなったそうだ」
「面会ですか?」
「ああ、リディアの義理の弟、ナスタだ」
「!」
思わぬ人物の名前に俺がソファーから立ち上がろうとすると、祖父は「落ち着いて座れ」と口にした為、一呼吸置いてからソファーに座り直した。
「リディア嬢からも調べを進めるように頼まれていたのだ。バルナルディとナスタが繋がっていると言う情報はリディア嬢から貰った情報だった。だが、ナスタの事を調べれば調べる程分からぬことだらけだ」
「と言うと?」
「ナスタの事で分かっていることは、義姉であるリディア嬢を手元に戻そうとしている事だけだった。無論、ダンノージュ侯爵家の婚約者となったリディア嬢を連れ帰る事は不可能に近い。国王陛下からも評価の高いリディア嬢を、陛下も追い出された実家に帰せとは言わんだろう。故に、どんな手を使ってくるかは不透明だ」
「……」
「そして、代替わりしてナスタが領地経営を始めると、傾いていた領地経営は持ち直して上手くいっているようだ。今のところダンノージュ侯爵家にあちらの家からの接触はまだない。つまりは、時がまだ来ていないと言う事だろう。恐らく、ダンノージュ侯爵家よりも己の家の方が優れていると周囲に解らせるまではな」
「その件ですが、火急の知らせが御座います」
「ほう?」
「ダンノージュ侯爵領の薬師協会からの連絡はどの様なものがありますか?」
「至って普通。売り上げともに問題ないと」
「その事ですが――」
そこで、ドミノが言っていたダンノージュ侯爵領の薬師と薬局の現状及び、ダンノージュ侯爵家に伝えるべき人物にお金を渡して嘘の申告をしていることも伝えると、祖父の目はユラリと燃えた。
「なるほど……では、担当者を変えてもまた癒着があるか」
「可能性は高いかと。薬師曰く、ゴミ箱のような状態だと言う事でしたので」
「ふむ、梃入れが必要か……」
「そこで、商店街で薬局を作る事になっているのですが、薬師協会に入らない特別措置を出して頂ければと」
「と言うと?」
「リディアが言うには、現在の薬師協会の在り方は人災だと言う事です。そのような場に、民を助けたいと真に願う若者たちを入れることは本意ではありません。なので、新しいモデルケースとして薬局を作りたく思います」
「ほう」
「それ故の特例措置です」
「具体的には?」
「箱庭では当たり前ですが、民の為の薬師の活動です。子供に薬を飲ませやすくするシロップや、老人が誤飲を防ぐための服薬のゼリーなど、薬師協会で出していない商品は多数あります。それが、どれくらいの効果があるのかと言う特例措置を出して欲しいのです」
「なるほど……。ダンノージュ侯爵家に報告が上がっている状態と、お前たちの作る薬局の違いを民にも見せつけ、尚且つ膿を洗い出すと言うことか」
「ですが、俺たちだけでは無理でしょう。出来れば各薬局に、ダンノージュ侯爵家に恥じない監査員を出して頂ければと思います」
「神殿契約を果たした監査員か、良かろう。それで膿が出せるのなら早い方が良い」
「有難うございます。出来れば俺達の作る薬局が出来上がってからが助かります」
「分かった、ダンノージュ侯爵領は後に冬に入る。急ぎ薬局を作る様に」
「はい」
報告が終わり、ホッと安堵の息を吐きかけたその時だった。
「それからカイル」
「はい」
「お前たちは良くやっている。王太子領でもダンノージュ侯爵領でも、サルビアは無くてはならない花となっているのだ。花とは水と土が無くては育たない。だが、害虫も寄ってきやすい。その害虫駆除は、ワシも手伝おう」
「有難うございます」
これ程、嬉しい言葉はない。
サルビアとは俺たちのやっている店であり、土や水は民や冒険者の事だろうとは直ぐに理解できる。
そして害虫も――祖父の力を借りることが出来るのであれば、早々に駆除は出来そうだ。
今、ダンノージュ侯爵領を蝕んでいる問題を一つずつ解決し、より住みやすい土地に変えることが出来れば、それだけで助かる命が増えるのであればそれに越したことは無い。
王太子領を変えていったように、俺達がダンノージュ侯爵領を変えていく。
民が泣いて暮らす土地ではなく、笑って生きていける土地に。
「時に、リディア嬢は色々商品開発に勤しんでいるかね?」
「ええ、最近では料理関係の店も手掛けるようになっています」
「ほほほ! 流石はダンノージュ侯爵家に相応しい娘よ」
「ロキシーもライトを支え、ダンノージュ侯爵領にある商店街を纏めています」
「うむうむ、大変良い事だ」
「箱庭の皆は、人の為に出来ることをしたいと、自ら動いています。子供達には教室を作り読み書きや計算が出来るようにしている所です」
「実に良い事だ。子こそ宝だからな」
「それに、リディアは新しい試みを次々生み出しています。それが巡り巡って、民の為に成ればと思います」
「うむ、それを聞いて安心した。お互いの仲も良好のようで何よりだ」
「はい。それではそろそろ帰ってリディアを安心させたいと思います」
「うむ。早めに薬屋を作ることを建築師にも言っておいてくれ」
「分かりました」
こうして祖父との会話も終わり箱庭に戻ると、リディアは心配してかまだ起きていた。
そこで、祖父との会話で出た事をリディアに告げると、リディアは「では尚更、ダンノージュ侯爵領をより住みやすい領へ変えなくてはなりませんわね」と意気込んでいたが、流石に夜も遅かったので、興奮冷めやらぬリディアを宥めて眠りについた。
そして翌朝、ライトに祖父からの言葉で薬屋を早く作る為に建築師に急いでもらう様伝えて欲しいと言伝を頼み、リディアには何も言わなくともやる事は分かっているようだった。
そして、ライトにダンノージュ侯爵領の宿屋協会に渡すガーゼシリーズ残り250セットをアイテムボックスで手渡すと、俺は最終段階に入っている焼肉店の研修状態の様子見へ、リディアは箱庭でせねばならない事を優先することにした。
そして――帰ってくると、とんでもない事態になっているとは、この時思ってもいなかった。
51
お気に入りに追加
400
あなたにおすすめの小説
悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます
綾月百花
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。
異世界の片隅で引き篭りたい少女。
月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!
見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに
初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、
さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。
生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。
世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。
なのに世界が私を放っておいてくれない。
自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。
それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ!
己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。
※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。
ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
魔晶石ハンター ~ 転生チート少女の数奇な職業活動の軌跡
サクラ近衛将監
ファンタジー
女神様のミスで事故死したOLの大滝留美は、地球世界での転生が難しいために、神々の伝手により異世界アスレオールに転生し、シルヴィ・デルトンとして生を受けるが、前世の記憶は11歳の成人の儀まで封印され、その儀式の最中に前世の記憶ととともに職業を神から告げられた。
シルヴィの与えられた職業は魔晶石採掘師と魔晶石加工師の二つだったが、シルヴィはその職業を知らなかった。
シルヴィの将来や如何に?
毎週木曜日午後10時に投稿予定です。
わたしを嫌う妹の企みで追放されそうになりました。だけど、保護してくれた公爵様から溺愛されて、すごく幸せです。
バナナマヨネーズ
恋愛
山田華火は、妹と共に異世界に召喚されたが、妹の浅はかな企みの所為で追放されそうになる。
そんな華火を救ったのは、若くしてシグルド公爵となったウェインだった。
ウェインに保護された華火だったが、この世界の言葉を一切理解できないでいた。
言葉が分からない華火と、華火に一目で心を奪われたウェインのじりじりするほどゆっくりと進む関係性に、二人の周囲の人間はやきもきするばかり。
この物語は、理不尽に異世界に召喚された少女とその少女を保護した青年の呆れるくらいゆっくりと進む恋の物語である。
3/4 タイトルを変更しました。
旧タイトル「どうして異世界に召喚されたのかがわかりません。だけど、わたしを保護してくれたイケメンが超過保護っぽいことはわかります。」
3/10 翻訳版を公開しました。本編では異世界語で進んでいた会話を日本語表記にしています。なお、翻訳箇所がない話数には、タイトルに 〃 をつけてますので、本編既読の場合は飛ばしてもらって大丈夫です
※小説家になろう様にも掲載しています。
冤罪で山に追放された令嬢ですが、逞しく生きてます
里見知美
ファンタジー
王太子に呪いをかけたと断罪され、神の山と恐れられるセントポリオンに追放された公爵令嬢エリザベス。その姿は老婆のように皺だらけで、魔女のように醜い顔をしているという。
だが実は、誰にも言えない理由があり…。
※もともとなろう様でも投稿していた作品ですが、手を加えちょっと長めの話になりました。作者としては抑えた内容になってるつもりですが、流血ありなので、ちょっとエグいかも。恋愛かファンタジーか迷ったんですがひとまず、ファンタジーにしてあります。
全28話で完結。
荷物持ちだけど最強です、空間魔法でラクラク発明
まったりー
ファンタジー
主人公はダンジョンに向かう冒険者の荷物を持つポーターと言う職業、その職業に必須の収納魔法を持っていないことで悲惨な毎日を過ごしていました。
そんなある時仕事中に前世の記憶がよみがえり、ステータスを確認するとユニークスキルを持っていました。
その中に前世で好きだったゲームに似た空間魔法があり街づくりを始めます、そしてそこから人生が思わぬ方向に変わります。
普通の勇者とハーレム勇者
リョウタ
ファンタジー
【ファンタジー小説大賞】に投稿しました。
超イケメン勇者は幼馴染や妹達と一緒に異世界に召喚された、驚くべき程に頭の痛い男である。
だが、この物語の主人公は彼では無く、それに巻き込まれた普通の高校生。
国王や第一王女がイケメン勇者に期待する中、優秀である第二王女、第一王子はだんだん普通の勇者に興味を持っていく。
そんな普通の勇者の周りには、とんでもない奴らが集まって来て彼は過保護過ぎる扱いを受けてしまう…
最終的にイケメン勇者は酷い目にあいますが、基本ほのぼのした物語にしていくつもりです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる