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20 箱庭師は、女性用アイテムの制作に意欲を見せる。
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前世、女性の間でも大人気だったマニキュアは、わたくしもロストテクノロジーを使い作っている。
あらゆる作業をする際、爪への負担を減らすために作り上げたマニキュアは、ちょっとしたわたくしの幸せでもありますわ。
「マニキュアを塗る事で爪の補強の役割もあって、作業が捗るんですのよ」
そう言って自分の両手をカイルに見せると、艶めく爪に「おおお」と声を上げましたわ。
爪も女の武器。
コレ、商売になるんじゃなくて?
「マニキュアにはベースマニキュアと色を付けるマニキュアと、その二つを守るトップコートマニキュアの三つをつけますの。わたくしが付けているのはパールピンクと呼ばれる色合いのマニキュアですわ」
「色だけでも沢山ありそうだな」
「ええ、絵に関する色合いと同じくらいにはあると思いますわ。後は、芸術的才能があるかたでしたら、爪に絵を描いたりとか」
「凄いな……」
「冒険者の女性になら、爪を補強しつつ、戦いへの祈願となる文様を描くとか出来ますかしら……。でも小さな文様を描くのは大変ですわね」
「爪が小さなキャンバスなんですね。素敵です」
感心するカイトとは別に、爪を小さなキャンバスだと口にするライトさん。
フフフ、兄弟で感じることが随分と違うようですわね。
「美しい爪を見ながら仕事をすると気分も上がりますわ。後は偽爪と言われる奴もありますわね。元々の爪の上に別の爪の形をしたものをつけるんですけれど、そちらを絵関係の方に任せて店に売るというのも一つの手かと」
「なるほど」
「まずは、カイトかライトさんが慣れてみないと、店で扱う時が不便ではなくて? それにマニキュアの特徴として一週間持たせるくらいが精々ですの。後は綺麗にマニキュアをとって手入れをすることも大切ですわ」
「それなら、私が試してみても宜しいでしょうか? こう見えて手先は器用なんです」
「では、まずはわたくしがライトさんの手にマニキュアを塗りますわ」
こうして、食後の片づけをカイトにお願いし、マニキュア講座が始まりましたわ。
使っているマニキュアはわたくしが使用しているモノを使うとして、ライトさんの爪にまずはベースを塗り、乾いたところでパールピンク、更に乾いたところでトップコートを塗ると、ライトさんの爪がわたくしのようにキラキラ輝いてますわ。
「確かに爪への補強を感じます」
「ええ、冒険者でも爪が割れたりすることがありますでしょう? その補強も兼ねていると思って良いですわ」
「凄いんですね……」
「まずは塗る練習を一週間やってみて、それから店の一か所にライトさんが予約を受けて爪を綺麗にする……と言うのが良いのではないかしら」
「予約制……ですか?」
「時間が掛るんですもの。予約制にしないと店が回らないんじゃなくて?」
「そうですね……。私の勘では、これはかなり売れる商品だと思うんです。なので、店舗兼家の二階にあるダイニングを改造して、爪専用の部屋にしてもいい気がします」
「だとすると――」
「マニキュア職人欲しいな……。だとしたら、明日の朝、ちょっと絵関係の仕事場を覗いてくるよ。そこで声掛けをしてみてもいい」
「雇い入れる感じですの? それともお弟子さんをお借りしますの?」
「両方で声を掛けてみる」
「では、わたくしもその時は一緒に行きますわ」
こうして、わたくし達は女性用のアイテムとして【マニキュア】の導入を決め、更に女性用の髪留めを数個、店に置くことで落ち着きましたの。
シュシュなんかは布の色合いや光沢、好きな柄なんかあると、それだけで見た目が華やかになりますものね。
後はカチューシャ。
ああ、付与アイテムで髪留めなんて素敵かもしれませんわ!
それに乾燥してきた際の色付きリップや色なしリップも考えないといけませんわね。
乾燥は女性の天敵。
お肌への化粧水は良く見ましたけれど、唇に関する物は見たことが御座いませんわね。
わたくしが個人で使っている乾燥用リップを改良すれば宜しいかしら?
口紅の代わりになって素敵かもしれないわ。
「女性客が増えている事は良い事ですが、リディアお姉さんの仕事が増えて大変になってしまわないか心配です」
「そちらは何とでもなりますわ。お二人が午後仕事をしているように、わたくしも午後からお仕事してますもの」
「それならいいんですが」
「無茶はするなよ?」
「ええ! 無茶は致しませんわ。それにお店の休業日も作っておかないとですわね」
こうして、お店は週に1回お休みすることにして、明日の朝、カイルと共に絵描き工房へと向かい、どんな人材がいるのかを見に行く事にしましたの。
出来れば長く雇える方が宜しいんですけれど、いらっしゃるかしら。
それに加え、忘れていたと慌ててアイテムボックスの代金と、既にアイテムボックス3つが予約で売れていることを知り喜びましたのよ!
明日がとても楽しみですわ!
あらゆる作業をする際、爪への負担を減らすために作り上げたマニキュアは、ちょっとしたわたくしの幸せでもありますわ。
「マニキュアを塗る事で爪の補強の役割もあって、作業が捗るんですのよ」
そう言って自分の両手をカイルに見せると、艶めく爪に「おおお」と声を上げましたわ。
爪も女の武器。
コレ、商売になるんじゃなくて?
「マニキュアにはベースマニキュアと色を付けるマニキュアと、その二つを守るトップコートマニキュアの三つをつけますの。わたくしが付けているのはパールピンクと呼ばれる色合いのマニキュアですわ」
「色だけでも沢山ありそうだな」
「ええ、絵に関する色合いと同じくらいにはあると思いますわ。後は、芸術的才能があるかたでしたら、爪に絵を描いたりとか」
「凄いな……」
「冒険者の女性になら、爪を補強しつつ、戦いへの祈願となる文様を描くとか出来ますかしら……。でも小さな文様を描くのは大変ですわね」
「爪が小さなキャンバスなんですね。素敵です」
感心するカイトとは別に、爪を小さなキャンバスだと口にするライトさん。
フフフ、兄弟で感じることが随分と違うようですわね。
「美しい爪を見ながら仕事をすると気分も上がりますわ。後は偽爪と言われる奴もありますわね。元々の爪の上に別の爪の形をしたものをつけるんですけれど、そちらを絵関係の方に任せて店に売るというのも一つの手かと」
「なるほど」
「まずは、カイトかライトさんが慣れてみないと、店で扱う時が不便ではなくて? それにマニキュアの特徴として一週間持たせるくらいが精々ですの。後は綺麗にマニキュアをとって手入れをすることも大切ですわ」
「それなら、私が試してみても宜しいでしょうか? こう見えて手先は器用なんです」
「では、まずはわたくしがライトさんの手にマニキュアを塗りますわ」
こうして、食後の片づけをカイトにお願いし、マニキュア講座が始まりましたわ。
使っているマニキュアはわたくしが使用しているモノを使うとして、ライトさんの爪にまずはベースを塗り、乾いたところでパールピンク、更に乾いたところでトップコートを塗ると、ライトさんの爪がわたくしのようにキラキラ輝いてますわ。
「確かに爪への補強を感じます」
「ええ、冒険者でも爪が割れたりすることがありますでしょう? その補強も兼ねていると思って良いですわ」
「凄いんですね……」
「まずは塗る練習を一週間やってみて、それから店の一か所にライトさんが予約を受けて爪を綺麗にする……と言うのが良いのではないかしら」
「予約制……ですか?」
「時間が掛るんですもの。予約制にしないと店が回らないんじゃなくて?」
「そうですね……。私の勘では、これはかなり売れる商品だと思うんです。なので、店舗兼家の二階にあるダイニングを改造して、爪専用の部屋にしてもいい気がします」
「だとすると――」
「マニキュア職人欲しいな……。だとしたら、明日の朝、ちょっと絵関係の仕事場を覗いてくるよ。そこで声掛けをしてみてもいい」
「雇い入れる感じですの? それともお弟子さんをお借りしますの?」
「両方で声を掛けてみる」
「では、わたくしもその時は一緒に行きますわ」
こうして、わたくし達は女性用のアイテムとして【マニキュア】の導入を決め、更に女性用の髪留めを数個、店に置くことで落ち着きましたの。
シュシュなんかは布の色合いや光沢、好きな柄なんかあると、それだけで見た目が華やかになりますものね。
後はカチューシャ。
ああ、付与アイテムで髪留めなんて素敵かもしれませんわ!
それに乾燥してきた際の色付きリップや色なしリップも考えないといけませんわね。
乾燥は女性の天敵。
お肌への化粧水は良く見ましたけれど、唇に関する物は見たことが御座いませんわね。
わたくしが個人で使っている乾燥用リップを改良すれば宜しいかしら?
口紅の代わりになって素敵かもしれないわ。
「女性客が増えている事は良い事ですが、リディアお姉さんの仕事が増えて大変になってしまわないか心配です」
「そちらは何とでもなりますわ。お二人が午後仕事をしているように、わたくしも午後からお仕事してますもの」
「それならいいんですが」
「無茶はするなよ?」
「ええ! 無茶は致しませんわ。それにお店の休業日も作っておかないとですわね」
こうして、お店は週に1回お休みすることにして、明日の朝、カイルと共に絵描き工房へと向かい、どんな人材がいるのかを見に行く事にしましたの。
出来れば長く雇える方が宜しいんですけれど、いらっしゃるかしら。
それに加え、忘れていたと慌ててアイテムボックスの代金と、既にアイテムボックス3つが予約で売れていることを知り喜びましたのよ!
明日がとても楽しみですわ!
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