上 下
18 / 274

18 箱庭師はお店に並べる付与アイテムを盾二人に見てもらう。

しおりを挟む
ズラッと並んだ30個の付与アイテム。
そして、特別に二種の付与アイテムも用意して……さて、判定は如何に!?


「あ、もう付与アイテムの効果も書き出してくださっていたんですね!」
「ええ! やれることはやっておかないと気が済まないタイプですの」


作った付与アイテムには値段は書いてなくとも、一つ一つに何の付与がされているのかリボンを付けて書いておきましたわ。
冒険者が使うモノと言う事で実用向けに仕上げた品々には、銀鉱石よりプラチナ鉱石を使った付与にしてますの。

欲しがられていた【痛み軽減】の他に【毒無効】【麻痺無効】【MP徐々に回復】【体力徐々に回復】と言った、よくある付与を付けておきましたわ。
全部で5つの付与を合計30個。

そして、赤いリボンではなく、ピンクのリボンがされているモノが三つ。
【体力徐々に回復+速さアップ】【MP徐々に回復+魔力アップ】の二つ。
こちらは一つずつ試しに作ってみましたの。


「2つの付与か」
「ええ、こちらお店で、『契約している付与師が作れるのは付与2つまでである』としておいた方が、他の付与師から目の敵にされなくて済むと思いましたの。どうかしら?」
「確かに他の店の付与師の目をはぐらかすには丁度いいな」
「付与を3つも4つもしていると、反対にその付与師を紹介しろって言われかねませんからね」
「ですから、付与師が作れるのは2つの付与まで。という縛りを作っておけばよいかと思いましたの。数が作れないのは、まだ不慣れだからと思わせておけば問題ありませんわ」


こうして、わたくしの考えた方法でやってみようという事になり、尚且つ普通のアイテムボックスを一か月に3つまで卸すという事で事なきを終えましたわ。
付与アイテムに関しての値段はライトさんがお値段を決めてくださいますし、アイテムボックスの値段も同じようにお願いしておきましたわ。


「付与アクセサリーに関しては、注文はどうしましょうか?」
「そうですわね。注文は受けても良いかと思いますけれど、作るのに一週間時間を欲しいと言えばよいのではないかしら。まだまだ付与師の駆け出しと言うイメージを大事にしておきましょう?」
「それがいいな。付与師は直ぐに引き抜きに遭うからな」
「分かりました」
「それと、ポーション類のアイテムボックスは毎日箱庭に持ち帰るのも大事だ。鞄が小さいから嵩張らないにしても、店に置きっぱなしなのは俺の胃に悪い」
「繊細ですのね」
「用心深いと言ってくれ」


こうして、店に持っていくときはアイテムボックスで持って行き、ある程度は在庫置き場にある棚に並べて置くにしても、殆どは出さずにアイテムボックスに入れて置き、毎日箱庭に持って帰ってくるという決まりが出来ましたわ。
その為にも、本日は小屋を作らねばなりませんわね!!
昨日のうちに付与アイテムを作っておいてよかったですわ!
その後、昼食を挟んで二人はお店のオープン。
わたくしは小屋を建てるべく動き始めましたわ。

お店が気になりますけれど、今日は我慢!
さぁ、小屋を急いで作ってアイテムの整理しますわよ――!!
しおりを挟む
感想 3

あなたにおすすめの小説

悪役令嬢になるのも面倒なので、冒険にでかけます

綾月百花   
ファンタジー
リリーには幼い頃に決められた王子の婚約者がいたが、その婚約者の誕生日パーティーで婚約者はミーネと入場し挨拶して歩きファーストダンスまで踊る始末。国王と王妃に謝られ、贈り物も準備されていると宥められるが、その贈り物のドレスまでミーネが着ていた。リリーは怒ってワインボトルを持ち、美しいドレスをワイン色に染め上げるが、ミーネもリリーのドレスの裾を踏みつけ、ワインボトルからボトボトと頭から濡らされた。相手は子爵令嬢、リリーは伯爵令嬢、位の違いに国王も黙ってはいられない。婚約者はそれでも、リリーの肩を持たず、リリーは国王に婚約破棄をして欲しいと直訴する。それ受け入れられ、リリーは清々した。婚約破棄が完全に決まった後、リリーは深夜に家を飛び出し笛を吹く。会いたかったビエントに会えた。過ごすうちもっと好きになる。必死で練習した飛行魔法とささやかな攻撃魔法を身につけ、リリーは今度は自分からビエントに会いに行こうと家出をして旅を始めた。旅の途中の魔物の森で魔物に襲われ、リリーは自分の未熟さに気付き、国営の騎士団に入り、魔物狩りを始めた。最終目的はダンジョンの攻略。悪役令嬢と魔物退治、ダンジョン攻略等を混ぜてみました。メインはリリーが王妃になるまでのシンデレラストーリーです。

愛しのお姉様(悪役令嬢)を守る為、ぽっちゃり双子は暗躍する

清澄 セイ
ファンタジー
エトワナ公爵家に生を受けたぽっちゃり双子のケイティベルとルシフォードは、八つ歳の離れた姉・リリアンナのことが大嫌い、というよりも怖くて仕方がなかった。悪役令嬢と言われ、両親からも周囲からも愛情をもらえず、彼女は常にひとりぼっち。溢れんばかりの愛情に包まれて育った双子とは、天と地の差があった。 たった十歳でその生を終えることとなった二人は、死の直前リリアンナが自分達を助けようと命を投げ出した瞬間を目にする。 神の気まぐれにより時を逆行した二人は、今度は姉を好きになり協力して三人で生き残ろうと決意する。 悪役令嬢で嫌われ者のリリアンナを人気者にすべく、愛らしいぽっちゃりボディを武器に、二人で力を合わせて暗躍するのだった。

ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語

Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。 チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。 その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。 さぁ、どん底から這い上がろうか そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。 少年は英雄への道を歩き始めるのだった。 ※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。

転生先ではゆっくりと生きたい

ひつじ
ファンタジー
勉強を頑張っても、仕事を頑張っても誰からも愛されなかったし必要とされなかった藤田明彦。 事故で死んだ明彦が出会ったのは…… 転生先では愛されたいし必要とされたい。明彦改めソラはこの広い空を見ながらゆっくりと生きることを決めた 小説家になろうでも連載中です。 なろうの方が話数が多いです。 https://ncode.syosetu.com/n8964gh/

異世界の片隅で引き篭りたい少女。

月芝
ファンタジー
玄関開けたら一分で異世界!  見知らぬオッサンに雑に扱われただけでも腹立たしいのに 初っ端から詰んでいる状況下に放り出されて、 さすがにこれは無理じゃないかな? という出オチ感漂う能力で過ごす新生活。 生態系の最下層から成り上がらずに、こっそりと世界の片隅で心穏やかに過ごしたい。 世界が私を見捨てるのならば、私も世界を見捨ててやろうと森の奥に引き篭った少女。 なのに世界が私を放っておいてくれない。 自分にかまうな、近寄るな、勝手に幻想を押しつけるな。 それから私を聖女と呼ぶんじゃねぇ! 己の平穏のために、ふざけた能力でわりと真面目に頑張る少女の物語。 ※本作主人公は極端に他者との関わりを避けます。あとトキメキLOVEもハーレムもありません。 ですので濃厚なヒューマンドラマとか、心の葛藤とか、胸の成長なんかは期待しないで下さい。  

美味しい料理で村を再建!アリシャ宿屋はじめます

今野綾
ファンタジー
住んでいた村が襲われ家族も住む場所も失ったアリシャ。助けてくれた村に住むことに決めた。 アリシャはいつの間にか宿っていた力に次第に気づいて…… 表紙 チルヲさん 出てくる料理は架空のものです 造語もあります11/9 参考にしている本 中世ヨーロッパの農村の生活 中世ヨーロッパを生きる 中世ヨーロッパの都市の生活 中世ヨーロッパの暮らし 中世ヨーロッパのレシピ wikipediaなど

【書籍化決定】俗世から離れてのんびり暮らしていたおっさんなのに、俺が書の守護者って何かの間違いじゃないですか?

歩く魚
ファンタジー
幼い頃に迫害され、一人孤独に山で暮らすようになったジオ・プライム。 それから数十年が経ち、気づけば38歳。 のんびりとした生活はこの上ない幸せで満たされていた。 しかしーー 「も、もう一度聞いて良いですか? ジオ・プライムさん、あなたはこの死の山に二十五年間も住んでいるんですか?」 突然の来訪者によると、この山は人間が住める山ではなく、彼は世間では「書の守護者」と呼ばれ都市伝説のような存在になっていた。 これは、自分のことを弱いと勘違いしているダジャレ好きのおっさんが、人々を導き、温かさを思い出す物語。 ※書籍化のため更新をストップします。

幼女と執事が異世界で

天界
ファンタジー
宝くじを握り締めオレは死んだ。 当選金額は約3億。だがオレが死んだのは神の過失だった! 謝罪と称して3億分の贈り物を貰って転生したら異世界!? おまけで貰った執事と共に異世界を満喫することを決めるオレ。 オレの人生はまだ始まったばかりだ!

処理中です...