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ぽちゃぽちゃ坊ちゃま、声を聞く2
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頭の中で声がする。
ちがう、これはぼくの声?
だれかが叫んでる。だれかじゃない、あれはぼくで、でもぼくは……
「お坊ちゃま?」
お皿の上へと食べかけのシュークリームを落としてしまったぼくに、マルクが心配そうに声をかける。
ハッとした。今のはいったい、何だろう?
「な、なんでもないよ。だいじょうぶ……」
ぼくはそう言って、あわててシュークリームをもう一度手にする。
さくさくの皮の中には、ホイップクリームとカスタードクリームが半分ずつ。
思いっきりかぶりつくと、口の中でとろけて夢みたい。
たっぷりした、じょうとうな卵の味がする。
ぼくのその姿に、マルクはほっと息を吐いたみたいだ。
ぼくも、にこって笑ったけど……。
今度は、頭が急に、ガンガンと痛み出して。
『食うな!!!』
「ひゃ……うう……」
頭の中の声はおこってるみたいだ。
ぼくに、そんな風に言う人なんてだれもいない。
びっくりして、クリームでべたべたした指をきゅっと握る。
何、これ。
『食べるな。このままじゃまずい。間違いなく将来は糖尿……病気コースまっしぐらだ!』
びょうきになる?
なんでそんなに怖いこというの。
食べるなって、どうして。
だってみんな、ぼくがおいしいって言うと、うれしそうだよ。
ぼくだっておいしいもの食べると、うれしいんだよ……。
「お坊ちゃま? ……お坊ちゃま! おい、だれか医者を呼んでくれ!!」
マルクが叫んでいるのが聞こえる。
頭がいたい。どうして?
ふらっと、そのまま。
意識が消えた。
ちがう、これはぼくの声?
だれかが叫んでる。だれかじゃない、あれはぼくで、でもぼくは……
「お坊ちゃま?」
お皿の上へと食べかけのシュークリームを落としてしまったぼくに、マルクが心配そうに声をかける。
ハッとした。今のはいったい、何だろう?
「な、なんでもないよ。だいじょうぶ……」
ぼくはそう言って、あわててシュークリームをもう一度手にする。
さくさくの皮の中には、ホイップクリームとカスタードクリームが半分ずつ。
思いっきりかぶりつくと、口の中でとろけて夢みたい。
たっぷりした、じょうとうな卵の味がする。
ぼくのその姿に、マルクはほっと息を吐いたみたいだ。
ぼくも、にこって笑ったけど……。
今度は、頭が急に、ガンガンと痛み出して。
『食うな!!!』
「ひゃ……うう……」
頭の中の声はおこってるみたいだ。
ぼくに、そんな風に言う人なんてだれもいない。
びっくりして、クリームでべたべたした指をきゅっと握る。
何、これ。
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びょうきになる?
なんでそんなに怖いこというの。
食べるなって、どうして。
だってみんな、ぼくがおいしいって言うと、うれしそうだよ。
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「お坊ちゃま? ……お坊ちゃま! おい、だれか医者を呼んでくれ!!」
マルクが叫んでいるのが聞こえる。
頭がいたい。どうして?
ふらっと、そのまま。
意識が消えた。
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