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手話装置
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「大津くーん、こないだね、駅でたいへんだったのよ」
と友子は、コーヒーを飲みながら、大津君に言った。
「どうしたの」
と大津君は言った。
「言葉を発するのが不自由な人が手話で、話しかけてきたんだけどなんだか分からなくて」
「それで、私、ノートとペンをバッグから取り出し、その人に書いてもらったの」
と、友子は、コーヒーを飲んでいる大津君に言った。
友子は、続けて、
「大津くーん、何かいいもの考えてよ」
と、大津君の顔を見ながら、甘えた声で言った。
「うん、そうだね」
と、大津君は、言った。
友子は、大津君が週3回行っている大学の研究室の1年先輩で、おとなしくまじめな大津君が気に入っていて、ときどき、大津君を自分のマンションにさそって、コーヒーをいっしょに飲んでいた。
その日も、友子のマンションで、2人で、コーヒーを飲んでいたのである。
次の日、大津君は、助手として働いているサンエイ科学研究所の自分の席で、パソコンに向かって書類を書いていた。
この日は、コーヒータイムになっても、大津君は、コーヒーを飲みに来なかったので、所長の市山博士は、大津君の席に行って、パソコンの画面をのぞきこみ、
「なんか、おもしろいことを考えついたのですか」
と市山博士は、ニヤニヤしながら、大津君に言った。
「そうなんです。実は、昨日、先輩に言われて、言葉を発するのが不自由な人とも容易に会話できる装置を考えてほしいと言われて、考えてたんですが、ちょっといい方法を思いつき、今のうち、書類に書いているんです」
と大津君は、市山博士の方に向き直って、言った。
「おっ、そうですか、いい方法、思いつきましたか」
と市山博士は、ニコニコしながら大津君の顔を見て言った。
「そうなんです。手のひら側に指を曲げることによりオンとなる5つの母音用スイッチと、手の甲側に12個の子音用スイッチとを備えた手袋と、「あ」から「わ」「ん」までの音韻データを記憶する記憶部と、音韻を発するスピーカと、複数の母音用スイッチと複数の子音用スイッチのいずれかがオンとなったときに記憶部の音韻データから対応する音韻データを選択し、スピーカから音韻を発する制御を行う制御部と、から構成される装置を考えたんです」
「それによって、指を曲げたりすることによりスイッチをおすことによってスピーカから音韻を発することができるようにするのです」
「それなら、手話を学んでいない健常者でも理解することができるし、また、スイッチを押す手の動作で「あ」~「ん」までを覚えることで、手話としても用いることができるんです」
と、大津君は、市山博士に説明した。
「それは、いいアイデアだね」
「言葉が不自由な人も伝えたいことを容易に他の人に伝えることができるね」
「先輩も喜ぶね」
と市山博士は、大津君にニコニコした顔で言った。
市山博士は、大津君に、言った。
「大津君、じゃ、続けてその手話装置の特許明細書を書いてください」
「そして、特許出願するんだ」
「さっ、続けてください」
と市山博士は、言い、
「はい、分かりました」
と大津君は、言い、自分の席でそのまま、パソコンに向かって、書類の続きの作成を始めた。
まず、大津君は、課題を解決するための手段を、次のように書いた。
「本発明は、手のひら側に指を曲げることによりオンとなる複数の母音用スイッチと、
手の甲側に複数の子音用スイッチとを備えた手袋と、
音韻データを記憶する記憶部と、
音韻を発するスピーカと、
複数の前記母音用スイッチと複数の前記子音用スイッチのいずれかがオンとなったときに前記記憶部の前記音韻データから対応する音韻データを選択し、前記スピーカから音韻を発する制御を行う制御部と、
を備えることを特徴とする手話装置である。」
次に、発明を実施するための形態を次のように書いた。
「図1は、本発明の実施形態に係る手話装置を示す外観図である。図2は、本発明の実施形態に係る手話装置のブロック図である。図1と図2に示すように、手話装置100は、手のひら側に指を曲げることによりオンとなる複数の母音用スイッチ1,2,3,4,5と、
手の甲側に複数の子音用スイッチ11,12,13,14,15,21,22,23,24,25,30,31とを備えた手袋101と、「あ」から「わ」「ん」までの音韻データを記憶する記憶部102と、音韻を発するスピーカ103と、複数の母音用スイッチと複数の子音用スイッチのいずれかがオンとなったときに記憶部102の音韻データから対応する音韻データを選択し、スピーカ103から音韻を発する制御を行う制御部104と、から構成される。記憶部102には、音韻データの他に図3で示すフローチャートで示すプログラムが記憶されている。
次に、本発明に係る手話装置の動作について説明する。ここでは、例として手袋は右手用とする。
親指を曲げて母音用スイッチ1を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「あ」を抽出し、スピーカ103から「あ」の音韻を発する。
人差し指を曲げて母音用スイッチ2を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「い」を抽出し、スピーカ103から「い」の音韻を発する。
中指を曲げて母音用スイッチ3を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「う」を抽出し、スピーカ103から「う」の音韻を発する。
薬指を曲げて母音用スイッチ4を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「え」を抽出し、スピーカ103から「え」の音韻を発する。
子指を曲げて母音用スイッチ5を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「お」を抽出し、スピーカ103から「お」の音韻を発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ11を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「か」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ12を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「さ」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ13を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「た」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ14を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「な」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ15を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「は」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ21を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「ま」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ22を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「や」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ23を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「ら」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ24を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「わ」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ30を押した後に、さらに左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ11~24のいずれかを押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより対応する行の「ば」などの濁音の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ31を押した後に、さらに左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ11~24のいずれかを押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより対応する行の「ぱ」などの音韻をスピーカから発する。
また、左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ25を押すことにより「ん」をスピーカから発する。
以上のようにして、指を曲げたりすることによりスイッチをおすことによってスピーカから音韻を発することができるので、手話を学んでいない健常者でも理解することができる。また、上記の規則の手の動作で「あ」~「ん」までを覚えることで、手話としても用いることができる。」
ここまで書いたところで、大津君は、文章をプリントアウトして、市山博士に見てもらった。
「いいんじゃないか。よくできてるよ」
と、市山博士は、大津君に言った。
「どうもありがとうございます。それでは、特許請求の範囲と、図面なども書いて、特許明細書を書き上げます」
と大津君は言って、また、パソコンに向かった。
こうして、サンエイ科学研究所から、また、手話装置という新しい発明が出願されることになった。
と友子は、コーヒーを飲みながら、大津君に言った。
「どうしたの」
と大津君は言った。
「言葉を発するのが不自由な人が手話で、話しかけてきたんだけどなんだか分からなくて」
「それで、私、ノートとペンをバッグから取り出し、その人に書いてもらったの」
と、友子は、コーヒーを飲んでいる大津君に言った。
友子は、続けて、
「大津くーん、何かいいもの考えてよ」
と、大津君の顔を見ながら、甘えた声で言った。
「うん、そうだね」
と、大津君は、言った。
友子は、大津君が週3回行っている大学の研究室の1年先輩で、おとなしくまじめな大津君が気に入っていて、ときどき、大津君を自分のマンションにさそって、コーヒーをいっしょに飲んでいた。
その日も、友子のマンションで、2人で、コーヒーを飲んでいたのである。
次の日、大津君は、助手として働いているサンエイ科学研究所の自分の席で、パソコンに向かって書類を書いていた。
この日は、コーヒータイムになっても、大津君は、コーヒーを飲みに来なかったので、所長の市山博士は、大津君の席に行って、パソコンの画面をのぞきこみ、
「なんか、おもしろいことを考えついたのですか」
と市山博士は、ニヤニヤしながら、大津君に言った。
「そうなんです。実は、昨日、先輩に言われて、言葉を発するのが不自由な人とも容易に会話できる装置を考えてほしいと言われて、考えてたんですが、ちょっといい方法を思いつき、今のうち、書類に書いているんです」
と大津君は、市山博士の方に向き直って、言った。
「おっ、そうですか、いい方法、思いつきましたか」
と市山博士は、ニコニコしながら大津君の顔を見て言った。
「そうなんです。手のひら側に指を曲げることによりオンとなる5つの母音用スイッチと、手の甲側に12個の子音用スイッチとを備えた手袋と、「あ」から「わ」「ん」までの音韻データを記憶する記憶部と、音韻を発するスピーカと、複数の母音用スイッチと複数の子音用スイッチのいずれかがオンとなったときに記憶部の音韻データから対応する音韻データを選択し、スピーカから音韻を発する制御を行う制御部と、から構成される装置を考えたんです」
「それによって、指を曲げたりすることによりスイッチをおすことによってスピーカから音韻を発することができるようにするのです」
「それなら、手話を学んでいない健常者でも理解することができるし、また、スイッチを押す手の動作で「あ」~「ん」までを覚えることで、手話としても用いることができるんです」
と、大津君は、市山博士に説明した。
「それは、いいアイデアだね」
「言葉が不自由な人も伝えたいことを容易に他の人に伝えることができるね」
「先輩も喜ぶね」
と市山博士は、大津君にニコニコした顔で言った。
市山博士は、大津君に、言った。
「大津君、じゃ、続けてその手話装置の特許明細書を書いてください」
「そして、特許出願するんだ」
「さっ、続けてください」
と市山博士は、言い、
「はい、分かりました」
と大津君は、言い、自分の席でそのまま、パソコンに向かって、書類の続きの作成を始めた。
まず、大津君は、課題を解決するための手段を、次のように書いた。
「本発明は、手のひら側に指を曲げることによりオンとなる複数の母音用スイッチと、
手の甲側に複数の子音用スイッチとを備えた手袋と、
音韻データを記憶する記憶部と、
音韻を発するスピーカと、
複数の前記母音用スイッチと複数の前記子音用スイッチのいずれかがオンとなったときに前記記憶部の前記音韻データから対応する音韻データを選択し、前記スピーカから音韻を発する制御を行う制御部と、
を備えることを特徴とする手話装置である。」
次に、発明を実施するための形態を次のように書いた。
「図1は、本発明の実施形態に係る手話装置を示す外観図である。図2は、本発明の実施形態に係る手話装置のブロック図である。図1と図2に示すように、手話装置100は、手のひら側に指を曲げることによりオンとなる複数の母音用スイッチ1,2,3,4,5と、
手の甲側に複数の子音用スイッチ11,12,13,14,15,21,22,23,24,25,30,31とを備えた手袋101と、「あ」から「わ」「ん」までの音韻データを記憶する記憶部102と、音韻を発するスピーカ103と、複数の母音用スイッチと複数の子音用スイッチのいずれかがオンとなったときに記憶部102の音韻データから対応する音韻データを選択し、スピーカ103から音韻を発する制御を行う制御部104と、から構成される。記憶部102には、音韻データの他に図3で示すフローチャートで示すプログラムが記憶されている。
次に、本発明に係る手話装置の動作について説明する。ここでは、例として手袋は右手用とする。
親指を曲げて母音用スイッチ1を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「あ」を抽出し、スピーカ103から「あ」の音韻を発する。
人差し指を曲げて母音用スイッチ2を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「い」を抽出し、スピーカ103から「い」の音韻を発する。
中指を曲げて母音用スイッチ3を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「う」を抽出し、スピーカ103から「う」の音韻を発する。
薬指を曲げて母音用スイッチ4を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「え」を抽出し、スピーカ103から「え」の音韻を発する。
子指を曲げて母音用スイッチ5を押すと制御部104は、記憶部102の音韻データの中から「お」を抽出し、スピーカ103から「お」の音韻を発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ11を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「か」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ12を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「さ」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ13を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「た」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ14を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「な」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ15を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「は」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ21を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「ま」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ22を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「や」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ23を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「ら」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ24を押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより「わ」の行の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ30を押した後に、さらに左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ11~24のいずれかを押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより対応する行の「ば」などの濁音の音韻をスピーカから発する。
左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ31を押した後に、さらに左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ11~24のいずれかを押した後に指を曲げて母音用スイッチを押すことにより対応する行の「ぱ」などの音韻をスピーカから発する。
また、左手の人差し指等で手袋の手の甲の子音用スイッチ25を押すことにより「ん」をスピーカから発する。
以上のようにして、指を曲げたりすることによりスイッチをおすことによってスピーカから音韻を発することができるので、手話を学んでいない健常者でも理解することができる。また、上記の規則の手の動作で「あ」~「ん」までを覚えることで、手話としても用いることができる。」
ここまで書いたところで、大津君は、文章をプリントアウトして、市山博士に見てもらった。
「いいんじゃないか。よくできてるよ」
と、市山博士は、大津君に言った。
「どうもありがとうございます。それでは、特許請求の範囲と、図面なども書いて、特許明細書を書き上げます」
と大津君は言って、また、パソコンに向かった。
こうして、サンエイ科学研究所から、また、手話装置という新しい発明が出願されることになった。
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