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5章 天衣無縫の少女と欲望の町
第225話 エピローグ1
しおりを挟むその後、切り札を失ったマニビアはなすすべなく騎士団に確保され他の職員達と一緒に牢獄へと連れて行かれた。そのうち刑罰が決定されるだろう。
それを任せたディレード達はそのまま丸一日休日にすることにし各々自由に行動するのだった。
「それにしてもいいところは義父さんとハリエスに譲りましたから私、影が薄かったですね。」
「いやそれでもいいと思うよ…」
「譲れるディレードはいい男だよ」
エリリスの屋敷のプライベートプールでディレード、アリス、フルルの三人はゆったりと果実水で喉を潤していた。
三人の格好はプールに合わせて水着だ。
アリスは少し大胆なビキニスタイルで健康的な日焼けと普段隠れている部分の綺麗なコントラストが眩しい。大きすぎずも小さすぎずの胸も重力に逆らっているのがさらに魅力的だ。
フルルはワンピースタイプの水着で凹凸の少ない綺麗なラインがその手のマニアには堪らないだろう魅力を醸し出している。少し年頃の女子としては心配になるボディラインだ。
ディレードは海パンだけで引き締まった腹筋が眩しく目に映る。
「まあ、あまり今回の事件では表に立つつもりはありませんでしたからね。」
「どういうこと?」
「昨日の夜、ハリエスの様子がおかしかったでしょう?それが分かったので彼の成長の為に頑張ってもらう予定だったんですよ。」
「結果はどんな感じだったんです?」
「まあ、アリではありますね。」
真剣な顔になりひとまず、アリと言うディレード。それを見てアリスはハリエスの得たという力を思い出す。
「えっと悪魔と契約をしたんだっけ?」
「はい、まあ契約を結べる中では一番最悪に近いものですがね。」
「…悪魔との契約には代償がいるよねそれは何なんだろうね」
「本人のみぞ知る、といった感じでしょう。」
「それにしても今回の事件も後味が悪いなぁ…」
「被害者全滅ですからね。これできれいに解決とか言い出したら縁を切りたいところでしたよ。」
「ディレードは言いそうな気がする」
「言うよね。」
「信頼が厚いこと何よりです。」
ディレードは苦笑いを浮かペ肩をすくめる。
「今回の事件は最早間に合わなかったどころの話ではありません。下手に魔物側にバレると大戦争を吹っかけられてもおかしくない事件でした。取り敢えず人間だけで解決できて良かったですよ。」
「そうだね…そういえば被害者といえばエリリスさんだけどあれから元気なのかな?」
「ああ、それなら、」
ディレードは先程までの顔からニヤリとした笑顔へと変わる。目を壁の修復を魔法によってあっという間に済ませたエリリスの部屋へと向ける。
「ドキドキのラブコメディ中ですよ。」
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