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46話 やっぱり太郎は

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勉強がひと段落し、四人は少しホッとした表情を浮かべていた。花子が伸びをしながら、突然話を切り出した。

「ねえねえ、夏といえばやっぱり海でしょ?」

太郎は少し驚いた様子で答える。「え?まあ、そうだけど...」

健太も興味を示す。「おお、いいね。海か」

美咲は少し恥ずかしそうに頷く。

花子は目を輝かせながら続ける。「じゃあ決まり!テスト終わったら海に行こう!」

「その前に」花子が意味深な笑みを浮かべる。「まずは水着を買いに行かなきゃね」

太郎と健太は顔を見合わせる。

「俺は...もう持ってるから」太郎が言う。

健太も頷く。「ああ、去年のでいいや」

美咲も小さな声で言う。「私も...一応あるから...」

しかし、花子は美咲の言葉を遮る。「ダメダメ!女の子は毎年新しいの買わなきゃ!私は去年のじゃ入らないし...」

その言葉に、太郎は思わず花子の胸元をちらりと見てしまう。

「あ!」花子が急に声を上げる。「太郎、今おっぱい見たでしょ!」

太郎は慌てて否定する。「え?い、いや、そんな...」

花子はニヤリと笑う。「やっぱり太郎はおっぱい星人だねぇ」

「そ、そんなこと言われたら見ちゃうだろ!」太郎は焦りながら言い訳する。

太郎は健太に助けを求めるように視線を向ける。「お、おい健太。男なら見るよな?」

しかし、健太は意外な反応を見せる。「いや、やっぱり太郎がおっぱい星人だからだろ」

「お前までぇ!」太郎は絶望的な表情を浮かべる。

そんな中、美咲が小さな声でつぶやいた。「この前も...鳴海くんがおっぱい好きだって言ってたよね...」

太郎は完全にパニックに陥る。「ち、違う!そんなつもりじゃ...」

花子と健太は、まるで息の合った掛け合いのように太郎を追い詰めていく。

「ほらほら、認めちゃえよ太郎」健太がニヤニヤしながら言う。

花子も続ける。「そうそう。おっぱい好きなんでしょ?」

太郎は必死に言い訳を考えるが、何を言っても花子と健太のコンビネーションに返されてしまう。

「いや、だから...」

「おっぱいが好きでもいいじゃん」

「そうじゃなくて...」

「ほら、否定しないってことは認めてるんだ」

太郎はため息をつく。「お前らこういうときだけ結束力発揮しやがって...」

花子は満足げに笑う。「だって、太郎をからかうの楽しいんだもん」

健太も同意する。「そうそう。太郎の反応がおもしろいんだよ」

美咲はただ黙って、少し赤くなった顔で状況を見守っている。

太郎は諦めたように言う。「もう...好きにしてくれ」

花子はくすくすと笑いながら、話題を元に戻す。「じゃあ、水着選びは楽しみにしててね。太郎のために、おっぱいが強調されるやつを選んであげる」

「おい!」太郎が抗議の声を上げる。

健太はニヤニヤしながら「俺も雄っぱい強調しとくか?」

美咲は小さな声で何か決意したように「私も...頑張って選ぶね」

太郎は「もう...勘弁してくれ」とつぶやく。

花子は満足げに頷く。「よし、じゃあテスト頑張って、その後は海だ!」

みんなで「おー!」と声を合わせる。

太郎は複雑な表情を浮かべながらも、友達との時間を楽しんでいる。おっぱい星人と言われることは恥ずかしいが、こうしてみんなで笑い合えることが何よりも嬉しい。

(おっぱいが嫌いなわけないだろ...)

太郎はそう思いながら、友達の顔を見回した。花子の明るい笑顔、健太のニヤケ顔、そして美咲の控えめな微笑み。どれも大切な存在だ。

窓の外では、夕日が街を赤く染め始めていた。太郎の青春は、まだまだ続いていく。おっぱい星人というあだ名が定着してしまうかもしれないが、それも含めて全てが太郎の大切な思い出になっていくのだろう。

「さあ、そろそろ帰ろうか」太郎が立ち上がる。

みんなで荷物をまとめながら、太郎は心の中でつぶやいた。

(テスト頑張って、楽しい夏にしよう)

そんな決意とともに、四人は喫茶店を後にした。夏の海、そして新しい思い出が、彼らを待っている。
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