切り抜き師の俺、同じクラスに推しのVtuberがいる

星宮 嶺

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第8話 祝福と感謝

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冴木陽斗は自分の部屋に中村亮太を招き入れた。今日は特別な日だった。陽斗が応援しているVtuber、星野ソラのチャンネル登録者数がもうすぐ1000人に達する。陽斗は事前に「ソラちゃん切り抜きチャンネル」としてマシュマロを送っておいたので、その返事がもらえるかもしれないという期待もあった。

「お邪魔しまーす!今日はソラちゃんの記念配信、まさかの耐久配信なんてね!」

「こんにちは、亮太。一緒に見れるなんて最高だよ!耐久は嬉しいけど、長すぎるとソラちゃんが疲れちゃうし、短すぎると楽しめないし複雑だけど嬉しいよね」

陽斗と亮太は部屋の中に並べられた椅子に座り、パソコンの前に陣取った。画面には既に星野ソラの待機画面が表示されている。

「始まるぞ、亮太!」

二人は興奮を隠しきれず、画面に釘付けになった。すると、星野ソラの配信が始まり、美しいアバターが画面に登場した。

「みなさん、こんソラ~!星野ソラです。なんと、チャンネル登録者数がもうすぐ1000人に達しそうなんです!」

画面の中でソラが笑顔で話し始めると、コメント欄が一気に盛り上がった。陽斗と亮太も一緒に盛り上がり、拍手を送った。

「まずはみなさんに感謝の気持ちを伝えたいです。いつも応援してくれて、本当にありがとう!今日はその感謝の気持ちを込めて、1000人行くまでマシュマロを読んだり歌を歌ったりしながらの耐久配信でお届けします!」

陽斗は胸が高鳴るのを感じた。自分が送ったマシュマロが読まれるかもしれない。二人は画面に集中し、美優紀の言葉を聞き逃さないようにした。

「ソラちゃん単推しさんからのマシュマロです。ソラちゃん、どうしてVtuberになったの?」

ソラが丁寧に答えるのを聞きながら、二人のテンションは上がっていった。次々と寄せられる質問に答えていくソラの姿は、彼女の魅力をさらに引き立てていた。

「次のマシュマロは腹ペコペンギンさんから。ソラちゃんの好きな食べ物は何ですか?」

「ペンギンさんは腹ペコだから食べ物の質問かな?実は甘いものが大好きで、特にたい焼きが大好物です!クリームチーズとつぶあんの入ったたい焼きが一番好き!」

陽斗と亮太は笑いながら楽しんでいた。配信が進む中、陽斗は自分のマシュマロが読まれる瞬間を待ち続けた。

「次のマシュマロは…、ソラちゃん切り抜きチャンネルさんからです。もうすぐ1000人ですね!これからもどんどん切り抜いていきます!応援してます!」

「わー、切り抜きチャンネルさん!ありがとうございます!これからも私のこと、たくさん切り抜いてくださいね!」

ソラの言葉を聞いた瞬間、陽斗は喜びでいっぱいになった。自分のマシュマロが読まれ、ソラから直接感謝の言葉をもらえたのだ。横で見ていた亮太も、陽斗の肩を叩いて祝福した。

「やったじゃん、陽斗!ソラちゃんに読んでもらえて、しかも認知されてるなんてすごいよ!」

「本当に嬉しいよ、亮太。これからももっと切り抜き頑張る!」

その後もソラの配信は続き、彼女の素晴らしい歌声が響き渡った。コメント欄には「素敵な声!」「感動しました!」という声が溢れ、陽斗と亮太もその一つ一つに共感した。

「次の曲を歌いますね。これは私がVtuberとして初めて歌ってみたを出した曲なんです。」

ソラが心を込めて歌い上げると、陽斗は泣きそうになっていた。

「ソラちゃん、本当にありがとう!」「最高だった!」という言葉が飛び交い、陽斗と亮太も拍手を送った。

「みなさん、ありがとうございます。こんなにたくさんの方に応援してもらえて、本当に幸せです。これからももっと頑張りますので、よろしくお願いします!」

その時、画面の隅に「チャンネル登録者数1000人」の表示が出た。陽斗と亮太は喜びの声を上げた。

「1000人達成しました!みなさん、本当にありがとう!」

コメント欄は祝福のメッセージで埋め尽くされ、ソラが感謝の気持ちを込めて深くお辞儀をした。

「これからも星野ソラとして、もっともっと成長していきたいと思います。次の目標は2000人ですね!一緒に頑張りましょう!」

配信は大成功で大満足だった。陽斗は配信を終了すると、深呼吸をして気持ちを落ち着かせた。

「やった…本当にやった…」

彼は喜び、隣にいる亮太に感謝した。

「亮太、一緒に見てくれてありがとう。本当に嬉しかったよ。」

「こちらこそ、呼んでくれてありがとう。これからも一緒にソラちゃんを応援しような!」

陽斗と亮太は笑顔で拳を合わせ、これからも星野ソラを応援し続けることを誓った。
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