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オレンジの片割れ
しおりを挟む「結構飲んだな~大丈夫?」
「……ん、ねむい」
「もうちょい頑張って、ほらもうすぐだから」
そう言われて目の前をしっかりと見つめるが、すぐに意識が微睡んでふわふわとどこかへいってしまう。そんなに量をこなした気がしないが、楽しくて思った以上に進んだのかもしれない。というか眠い、もうここでいいから横になりたい。けれど肩を貸してくれている人物が、先ほどからここはダメだと言っている。なんでだ。あ、固いからか、コンクリートだもんな。寝るなら柔らかい布団だ、そう思ったら余計に眠気が増した。眠らないように頭を動かしたつもりなのにダメだ。余計に疲れて眠い、もういいか、どこでも。
俺には好きな人がいる。
幼馴染の男。ずっと一緒にいて、これからもそうだと思っていた。けれど大学進学と就職という別の進路で大きく分かれた。地元の田舎の小さな会社に就職したあいつ。上京して進学した俺。てっきりあいつも進学だと思っていたけれど、家の都合もあって断念してしまった。
物理的に離れることに不安はあったけど、何かと頻繁に連絡は取っているし、声を聞くと安心した。
そんでめちゃくちゃ会いたい。
やっぱり顔を見て話したいし、隣にいて欲しい。
でも大人になって、あいつの事をただ好きなだけじゃなくて、そういう目で見ることが増えた。離れてからは特にそうで、妄想が捗って仕方ない。こんなんで会ったら勢いで告白してしまいそうだ。でもあいつは女の子が好きだから、言わない方がいい。俺の一方的な気持ちより、仲の良い幼馴染という立ち位置を守るほうが大事だ。
だからこれは夢だ。
あいつが恥ずかしそうに俺のチンコを触って、困ったように眉を下げながら咥えているなんていうのは。
妄想しすぎて夢に見ることになるなんて我ながら呆れるが、開き直って楽しんでしまうのもいいだろう。
「ん……気持ちいいんだ?」
そりゃそうだ、好きな人に触られてるのに悪いわけない。ゆっくり舐められると、移動していく舌の温度がまざまざと感じられる。くすぐったい刺激が少しずつ快感に変わって、チンコに血液が集まるのが分かる。
「おっきくなった、ふふ」
反応がいちいちリアル過ぎる。相当溜まっていたのだろうか。こんなに直接的な夢だと起きた時に大惨事間違い無しな気がするが、抗える訳もない。心地よさに身を委ねていると、強烈な違和感を感じた。
指が、尻の穴に入っている、気がする。
見えないのでハッキリと言えないが、おそらく指、が俺の尻の穴に入って動いている。確認しようと首を動かす。
「っ……!」
「あ、おはよ。もう大丈夫?」
目の前にあいつはいなかった。
いたのは大学の同期生で、さっきまで一緒に飲んでいた男。
そして夢だと思っていたことは実際に起こっていたらしい。そうとしか言えない状況だ。だってチンコは掴まれているし、尻の穴に指がマジで入れられている。そして二人とも全裸でここはベッドの上だった。
昼から会って、遊んで、飲んで、それからどうしたか覚えていない。
「え、あ、なんで?」
「まぁまぁとりあえず、ね?」
「は?いや、待ってだからなんで」
「ごめん、待つのは嫌いだから」
「あ、っひぃ!?」
指が抜かれてすぐ、チンコが入ろうとしてきた。俺の尻の穴はそんなの無理だと訴えて、痛みが走る。
「力抜いて、先っぽいけたらあと大丈夫だから」
「いっ、あっ、ぅん?!」
キスされた。舌が熱い。なんか変な味がする。あ、もしかして俺のチンコの味だろうか。侵入してくる舌を押し返そうと俺も舌に力を入れたが、そのまま舌フェラに移行されてしまった。ただでさえ状況に混乱しているのに気持ちよくなってしまい、まともに考えることができない。てかこいつ上手すぎる。舌先を強めに吸われると、たまらず腰が浮いた。
「……っおッ!」
「ここらへん気持ちよくなれるとこなんだよ」
「お、ぅぐ、いっ」
キスに集中して意識が逸れた所でチンコが入ってきた。多分亀頭あたりまでは入ったんだろう、痛いし苦しい。これ以上無理だと思うというところで止まり、浅いところを行ったり来たり繰り返している。全然気持ちよくない。
ていうか本当になんなんだ、マジで。
だんだんと思考がハッキリしてきて、混乱も収まってきた。友達だと思っていたのにこんな事されるなんて裏切られた気分だ。それに怒りも沸いてきた。
「んぁあ?!」
「あ、ここか?」
苦しさの中に、突然快感が走った。体が勝手に反応してしまい、そこばかり執拗に突かれて気持ちいいのが止まらない。なんだこれ。
「や、やめ、てっ、は、ぁうっ」
「なんで?気持ちいいでしょ?」
「あ、あ、ぅう」
悔しいけどその通りだ。オナニーよりも強烈な快感で、うっすらと恐怖すら覚える。自分の意思ではどうにも出来ない快感をただ与えられ、いつ終わるかも分からない。どうしたらいいんだこれ。
「一回イっておこうか、楽になるかも」
「ん、あっ、ひっ」
しっかり勃起していたチンコをしごかれて、あっという間に射精した。しかし余韻に浸る間はない。
「う、うごくな、よっ、あ、やだ、だめ、あ」
「えーヤダ俺もイきたいもん」
「……っお?!」
そう言って今度はより深く侵入してきた。苦しさに息がつまりそうになり、思わずベットシーツを握りしめる。
「んーさっきよりかは入ったけどまだキツイか……ほらちゃんと呼吸して」
「ふっ、うう、抜けよもぉ……!」
「はいはい、好きな子だと思っててよ。ほら目閉じて」
手のひらで視界を閉ざされ、キスをした。さっきと違って舌は入ってこない。唇を合わせてるだけでくすぐったい。あいつとする時もこんな感じだろうかと思ったら、急にドキドキしてきた。妄想ではセックスまでいったことはなくて、触り合うくらいまでしかしたことがない。俺が掘られる側だなんて微塵も思っていなかったが、あいつになら委ねてもいいかもしれない。妄想ではフワフワと曖昧だった部分が、急にハッキリと輪郭を表してつい体温が上がる。
「……っあ、あ!?」
「好きな子だと思ったらすんなり受け入れちゃうんだ?一途でカワイイじゃん」
「うそ、え、は?や、いや、だっ」
信じられないが、あいつの事を考えている間に侵入を許したらしい。
「嫌じゃないでしょ、好きな子のチンコだよ?」
「んなわけあるか!ぅお、あ、ぁああっ、おっ」
「あーきもちー馴染んできたわ」
浅くて気持ちいい所を押し潰しながらもっと奥まで入っていく。最初はゆっくりだったのに次第に早くなって、突かれる度に声が出てしまう。
「大好きな子にいっぱい突かれて気持ちいいね?」
「はぁ、あっ、ぁあ、ぅんっ、ん──っ!」
また言われるがままにあいつの事を思ってしまった。
俺の足を掴んでいる手も、何度も打ち付ける腰も、硬くて熱いチンコも全部あいつのだと思うと堪らなくなってどんどん気持ちよくなる。もちろん違うのは分かっているが、一瞬でもそう思ってしまった体は素直に快感を拾う。
「はは、ホント分かりやすくてカワイイ……」
「ぅぁ、だめも、もう、っい、っく」
射精しようとチンコに伸ばした手を掴まれ阻止された。律動はさらに激しさを増し、俺の腹の上でチンコが揺れて先走りが飛ぶ。射精出来ない苦しさと、それを加速させる快感に頭がおかしくなりそうだ。
「ねぇ、これからも俺とセックスしよ?どうせ好きな子とは一生出来ないだろうし、片思いなら浮気でもないもんな」
「はぁ、あぁ?」
「うんって言わなきゃイかせないから」
「や、あっ、やだ、ぁ、あぁっ」
足を持ち上げられ腰が浮いた所で、上から突き刺すように抜き差しされる。腹の中までねじ込まれているような振動に揺さぶられて、呼吸をするので精一杯だ。これ以上いらないのにずっと気持ちよくて、もう射精することしか考えられない。
「も……っ、まじで、無理っ、お願いっ……!」
「えー?」
「するっ、これからもっ、エッチするからあっ!」
「ほんと?じゃ、舌出して」
この時間が終わるなら、もう何でもいい。
唾液にまみれた舌を出せば、同じくらい濡れた舌が重なった。上から下までドロドロに溶けたかと錯覚するほど熱くて、そのまま意識が真っ白になった。
「最悪」
「失神しちゃったもんな」
「最低」
「でも体の相性は最高だったね、本当」
意識が戻ったら、体はキレイになっていた。
けれど変なところが痛い。さらに元凶も目の前にいるので気分も悪い。
「お前なんかもう知らない、顔も見たくない」
ベッドの上で膝を抱えて座り込み、顔も伏せる。なのに近づいてくる気配がして、体に力が入った。
友達だと思っていたのに、もうそう思えない。
「……だって俺、俊太のこと好きだから、チャンスだと思って」
「は?俺の気持ちは無視かよ」
「それはごめん」
彼は宮館綾飛という。
俺の山田川俊太と比べると名前の時点で都会人ぽさがすごい。初めて会った時にそう思った。
田舎から出てきた俺には眩しいくらい格好よくて、けどお高くとまった感じがなくて、親切でいい奴だった。色々不安で分からないことだらけだった俺を助けてくれた。これからもずっと友達でいたいと思っていた。
だから色々話した。地元に好きな子がいて、幼馴染で親友だから、片思いだけど、ずっと気持ちが変わらないことも。
茶化さず真剣に聞いてくれて、応援すると言っていたのに。
「俺のこと好きにならなくていいよ、それでも体だけは欲しくて……嫌われるって分かっててもさ」
「じゃあもう望み通りだろ、出ていけよ、早く!」
思わず顔を上げて叫んでしまった。綾飛は泣きそうな顔をしていたけれど、泣きたいのは俺の方だ。裏切られて怒っているし、友情が壊れたことも悲しい。無理矢理されたのに、気持ち良くなってしまった自分にも腹が立つ。
枕を投げつけて追い払って、1人になってしばらく泣いた。もう帰りたくて仕方ない。あいつに会いたい。けれどどんな顔で戻れるだろうか。もう正面から愛しい幼馴染の顔を見る自信がない。
涙と鼻水が収まって、ここはラブホだから俺も出ていかなければならないことに気がついた。着替えようと服を探せば、テーブルの上にきちんと折り畳まれて置いてあって複雑な気持ちになる。
綾飛はいい奴だ。こういう細かい気遣いができるし、友達も多いし、みんなに優しい。明るくて、話も上手で一緒にいて楽しい。
けど俺のことが好きで、叶わないと分かっているから体だけでも繋がりたいっていうのは理解出来なかった。俺はあいつにそんなことできない。
大学に行く気には到底なれないが、今日の午後の講義は落とせないので行くしかない。綾飛も同じく取っていたはずなので顔を合わせることになるのが憂鬱だ。
時間ギリギリに行って出来る限り離れた席にして、終わったら即退散する作戦でいこう。
そう決めてマンションの自室に戻り、シャワーを浴びた。痕跡も記憶も全部洗い流してしまいたくて、人生で一番長く体を洗った。
それから講義は無事に終えた。
綾飛はいなかった。けれど構内ですれ違う可能性はあるので、寄り道もせずまっすぐ帰宅した。まだ外は明るい。いつもなら綾飛と勉強したり、くだらない話をしていたなと思い出す。
ずっとそういう日々が続くと思っていた。けれど、綾飛はそう思っていなかったんだろう。遅かれ早かれ壊れる友情だったのだ。
何もする気が起きなくて、ベッドに倒れこむ。もう寝てしまおうかと目を閉じかけた瞬間、着信音で我に返った。綾飛からだったらそのままブロックしようと手に取れば、まさかの幼馴染からだった。
普段なら喜ぶ所だが、今は気後れしてしまう。だが出ないわけにはいかない。
「お、おう、お待たせ」
『あ、よかった出た~急に悪いな、今平気だった?』
「平気だよ。今日はもう授業ないし」
『あはは、いいな学生は~!』
「まあな。それで忙しい社会人が急にどうした?」
『いや別に、何となく元気かなって』
「なんだそれ、元気だよ!」
すごいタイミングだ。驚いたけど、離れていても繋がっている気がして嬉しくなる。
ただ、すぐに空元気であることはバレただろう。
付き合いが長い分、お互いの誤魔化すクセも知ってるし声の調子で気づくこともある。特に今の俺は自分でも憔悴していると断言できる。
『友達とも仲良くやってる?』
「まあ、うん、それなりに」
『……喧嘩した?』
「いや喧嘩っていうか、なんていうか」
やはり見透かされている。
喧嘩ならどれだけ良かっただろう。完全に修復不可能なのだが、説明できるわけがない。
『社会人だと新しく友達ってなかなかできなくてさ、だから俊太がうらやましいよ。できれば仲直りして大事にしてほしいって思う』
「……うん」
『前に言ってた宮館くんとか、すっごく楽しそうに話してたじゃん。俊太がうまくやってるんだなって分かって嬉しかったんだよね』
「あー……うん、そうだな」
元凶の名前が出てきて心拍数が上がる。実際に一番仲良くしていて、よく話題にもしていたが。
『仲直りしたくないのか?』
「…………出来るなら、したいけど……」
『その気持ちが伝わるといいな』
「ん」
『俊太なら大丈夫だよ、なっ』
涙が出てきそうになって、通話を終了した。
話せて少し気分が良くなった。励ましてくれたことも、すごく嬉しい。けれど同時に後ろめたい気持ちも湧いて、手放しで喜べなかった。
本当にどうしたいいのか分からない。途方に暮れていると、インターホンが鳴らされた。宅配便だろうか、確認する気力も無く反射で玄関に向かいドアを開けた。
「……あ、っ」
「お邪魔しまーす」
そこにいたのは綾飛だった。
体も思考も硬直してしまい、上がり込む綾飛を止めることが出来なかった。
「飯食った?適当に買ってきたから冷蔵庫借りるぞ」
「は……?何しにきたんだよ……」
「何って、セックスだけど」
ついさっき、あいつに電話で言われたことを思い出す。
仲直りしたいと言ったのは、嘘じゃない。けれど綾飛が俺を友達だと思っていないのだから出来ないのだ。
しかしそれ以前の問題が目の前にある気がする。
「は?」
「約束したじゃん、セックスは俺とするって」
「してない」
「忘れちゃった?じゃあこれ見て」
そう言って見せられた映像はとても直視出来るものではなかった。あろうことかハメ撮りまでしていたとは。
そして残念ながらしっかりと宣言していた。改めて現実を突きつけられて、血の気が引く。
「ね、誓いのキスもしてるでしょ」
「いや……正常な判断が出来ない状態にしておいて約束もクソもないだろ」
なんとか言葉を絞り出したが、震えて何とも頼りない。
「ふーん、じゃあ送っちゃお。仲直りしてラブラブだから心配しないでねって」
「……待て、誰にだよ」
「俺の友達だけど。あ、俊太の幼馴染でもあるか」
「お前、いつ、え?」
信じられない。
まさかとは思うが、俺の幼馴染はあいつ一人しかいない。
「俊太から片思いしてるって聞いた頃から?調べたらすぐ分かったよ~最近俊太と友達になったって言ったら色々教えてくれてさ、イイコだよね!俺も好きになっちゃいそう、なんちゃって」
「は?」
「昨日もさ、俊太とケンカしちゃってどうしたらいいか相談したら橋渡し役になるって言ってくれて。本当に頼りになるね……さっき電話、きたんじゃない?」
距離を詰められて、背中が壁にぶつかり逃げ場を失う。目の前に綾飛が迫った。さっきから表情が全く無くて、とても怖い。俺の知ってる綾飛じゃないみたいだ。
「なんなんだお前……」
「俊太のことがだーい好きなだけの男だよ。それをあの子にも教えてあげたいから、さっきの送るね」
「わかった、待てよ!する、するから……!」
両手で頬を挟まれて、唇を塞がれた。びっくりするくらい熱い舌がゆっくりと歯をなぞってくる。それだけなのに、俺の体も熱が移ったみたいにジワジワと体温を上げていく。力が入らない。
頬を挟んでいた両手はいつの間にか俺の耳を塞いでいた。聞きたくないのに、口腔から漏れる音が余計に響いてしまう。
「俊太、好き、好きだよ」
「うう……」
壁に体重を預けて何とか立っていたが、限界が来て膝から折れてしまった。情けなさすぎて顔を上げることもできない。
それに構わず綾飛は俺の腕を取って、ベッドへ引きずった。綾飛が上から覆い被さって、身動きが取れなくなる。両手も頭の上にまとめて押さえつけられてしまった。自由に動かせるのは頭と口だけだ。
「いやだ……嘘だこんなの……」
「んー……今までの俺の方がウソだったんだよ、本当はずっとこうしたいと思ってた」
ハッキリと宣言された。
わかっていたつもりだった。けれどまだ以前の友達関係に戻りたいという気持ちを捨てきれずにいたのも事実だ。
「泣かないで。これからも一番仲良しなのは変わらないよ。また一緒に授業受けて、飯食って、色んな所に遊びに行こう」
俺がよく知る綾飛の顔で笑っている。それがまた泣けてきて、涙が止まらない。
あの日から、俺達は以前のようにつるむようになった。
一緒に授業を受け、くだらない話をして、遊びに出かける。夜になったらセックスするのが以前と違うだけだ。俺は毎回意識を飛ばしながら綾飛に付き合う。そうしなければ幼馴染に、あの動画を送りつけられるからだ。それよりだったら俺が我慢すればいい。そう思って綾飛の望むようにした。
昼は仲良しな綾飛で、夜だけは俺の知らない綾飛。
そう割りきれるようになるまで時間はかかったが、それでうまくいってる気がした。
ただ、何度も体を重ねるうちに快感を拾うのに慣れてきてしまっている自分がいる。最初からそうだったが本当に相性が良いらしく、一人では満足できなくなってきていた。けれどそれを悟られたくなくて、俺から誘ったことは一度もない。
「あ~全然レポート終わんないんだけど、なんで?」
「真面目にやればすぐ終わるだろ」
最近の綾飛は課題に追われたりインターンに参加したりと忙しく、セックスする暇もない。今も昼時だというのにPCは持ち込みで食事も栄養補給食だけだ。
ほぼ毎日のようにセックスしていたのに、いきなり普通の友達に戻ったみたいで落ち着かない。
本来あるべき望んでいた姿のはずなのに、俺はずっと悶々としている。学食のラーメンを手早く片付けて立ち上がった。
「もう授業無いから俺は帰る、じゃあな」
「あ、待って俊太!」
カバンを持とうとした手を掴まれて、耳打ちをされる。
「あとで部屋行くから」
すぐに手は離され、綾飛は再びレポートに向き合う姿勢に戻った。俺は動揺を隠せないまま帰路につき、部屋に戻るなりシャワーを浴びた。頭を冷やそうと冷水を被っても、頭の中は煩悩でいっぱいだった。明確にセックスに誘われたわけではない、ただ部屋に行くと言われただけだ。それなのに期待してしまっている自分が嫌になる。けれど体は欲に忠実で、下半身が熱くなり始めていた。
自分の変化を受け入れられずにいた頃には考えられないが、手がのびるのはチンコではなく尻の穴になっていた。自分でいじるの事への抵抗は既に無い。それでも脳裏に思い浮かべるのは綾飛ではなく、あいつなのは変わらなかった。罪悪感はあったが、そうしなければ綾飛とのセックスに耐えられなかったのだ。
「っ、ぁ、いいっ……」
あまりいじると、綾飛に触られた時に一人でしていたことがバレてしまう。だから早々にやめなければと思いつつも、久々の刺激に指が止まらない。こんな状態でセックスしたら、完全に屈してしまいそうだ。それだけは避けたい。綾飛に許したのは体だけ、俺が好きなのはあいつだけなのだ。
もう一度冷たいシャワーを浴びて、浴室を出る。体の中心はまだ少し火照っているが、だいぶ落ち着いてきた。
「おじゃましてるよ~」
「あ、綾飛っ!?」
リビングで既に綾飛がくつろいでいた。勝手に入ってくることは合鍵を作らされた時点で諦めているのでいい。てっきり夜になってから来るのだと思っていたので驚いた。時計はまだ夕方を回ったばかりだ。
「随分早かったな」
「アドバイス通り真面目にやったからね。それより……」
綾飛は俺の尻を揉みながら下着をずらし、割れ目に沿って指を滑らせ穴に触れた。
「く、あ、ぁん、っ」
「シャワー長かったね?あ、やっぱり柔らかい」
指を中には入れず、表面をクルクルと円を描くようになぞられただけで声が出る。時々指先だけをうずめて中を撫でられるが、奥までは決して入ってこない。ローションを仕込んでおけばこの時点で突っ込まれていただろうか、なんて思った自分が恥ずかしい。でも欲しくてたまらない。冷ましたばかりの熱はすぐに温度を上げていく。それに気づかない綾飛ではないのに。
「今日は時間たっぷりあるし、ゆっくりやろ?」
「え、あっ、ん」
キスをしながら寝室に向かい、愛撫ばかりされ続けた。いつもならすぐ挿入して、俺が泣いても止めないのに。時間に余裕があるからだろうか。俺はすぐにでも欲しいのに、こんな時に限って。けれど俺の口から早くして欲しいなどと言えるわけもなく、声を抑えて耐えることしか出来ない。
「我慢しなくていいよ?お隣さんいないっぽいし」
「っ、ふ、ぅ、」
俺の尻の穴は綾飛の指にさんざん暴かれてドロドロだ。ローションだか先走りだか分からないほど濡れて、シーツにシミが広がっている。指だけでこんなにされて、チンコがきたら絶対ヤバいと思いながらドキドキが止まらない。抜けた指の後すぐに当てられた亀頭の熱さに、呼吸が荒くなる。
「あ!っあぁ、いっ♡♡♡」
「すっご、ヤバいな」
待ち望んだチンコに俺の体は歓喜している。肉を掻き分けて奥まで突き進む熱の感覚だけで軽くイった。気持ちよさにあちこちが小さく痙攣している。
「俊太~いつの間にこんなにエロくなったの?俺としてない間に誰かとした?」
「し、してないっ、あ、綾飛のっせい、だから」
「あはは、そうだな、俺のせい、だよなぁ」
嬉しそうに笑いながら、綾飛はガンガン腰を振る。尻の肉が綾飛の腰にぶつかってパンパンうるさい。けれどそのぶつかった振動すらも体に響いて気持ちいい。
「は、あ、イく、っ」
「もう?もうちょっと後にしようよ」
綾飛はすぐに動きを止めてしまった。もちろんチンコは挿れたままだ。焦らされまくっている俺は寸止めされたのが苦しくて、腰を動かして続きを催促する。
「ふふ、ちゃんとしてあげるから。今日はゆっくり、な」
立てていた膝を伸ばしベッドに寝そべって、綾飛はその上にのしかかった。背中に感じる綾飛の体温が心地好い。ただ挿れっぱなしのチンコはギンギンで、綾飛も相当我慢しているはずだ。待つのが苦手な綾飛がこんなに動かないのは珍しい。いくら時間があるからといって、ゆっくりやるという提案も意外だった。むしろ連続記録更新しようね、とか言いそうなのに。
「……なんか今日の綾飛、」
「あ、ごめんちょっと待って」
何か思い出したように体を起こし、どこかへ手をのばした。上半身の動きに連動してチンコも動く。決定的な刺激にはほど遠いが、敏感に感じてしまう。
「よっ、と。これでよし」
「え、俺のスマホ?」
ヘッドボードの上に置いていたスマホを俺の右手の近くにわざわざ置きなおした。意図が全く分からない。ハメ撮りするにはおかしい位置だし。
「なに、なんで?」
「だって電話、くるかもしれないでしょ?」
電話?きても今は出ないし、後でかけ直すだけだが。今までだってそうしていたし、わざわざ近くに持ってきたことなど無かったはずだ。
「はー……やっぱ待てない、ちょっと動いちゃお」
「ん、な、なんだよ、あ、ぁんっ」
ゆるゆると綾飛は腰を前後に動かし始めた。先ほどとは違い激しさは無いが、密着している肌面積が広いせいか同じくらい感じる。シーツと腹に挟まれている俺のチンコにもちょうどいい刺激が伝わって、引いていた波が一気に戻ってくるのがわかった。
チンコは根元まで入ったままで腰を押し付けたり、下からすくい上げるよう動いたり、押し付けられたまま腰を回される。派手な動きはない分チンコの存在感をより感じて、じわじわと限界へと近づいていく。うなじ付近に綾飛の熱い吐息がかかるのも、ゾクゾクする。お互い静かに昇りつめているのがよく分かる。
思考が溶けかけた時、着信音が鳴り響いた。
ムードを壊すその音源を確かめて、俺はようやく綾飛の意図に気がついた。
「どうしたの?早く出なよ、ほら」
「あっ」
俺が言う前に、綾飛は通話状態にしてしまった。
ここですぐに通話終了とか電源を落とすなりすればいいものを、事態の把握に忙しい頭ではすぐに動けなかった。
『もしもーし俊太?今平気か?』
何も知らない、幼馴染の声がする。
「早く答えないと怪しまれるよ?」
耳元では綾飛が小さな声で楽しそうに話す。
あらかじめ電話するようにあいつに言っていたのだろう。その時間に合わせてゆっくり事を進めていたのだ。
全部仕組まれたことだったのだと分かっても、もう遅い。平静を装ってやり過ごすしかない。
「ああ、ごめんな、ちょっと、具合悪くて」
『え、マジか、ごめんかけ直すわ!あ、でも大丈夫か?病院行った?飯とか食えてる?』
「ぁあ、ん、っふ、だい、じょうぶっ……」
予想はしていたが、綾飛が動いた。ゆっくりとチンコをギリギリまで引き抜いて、またゆっくりと挿れていく。焦らされて触られる所が全て性感帯のようになっているせいで、今すぐにでもイきそうだ。
『本当か?かなり苦しそうだけど。頼れる人とか……そうだ、俺行くから、それまで頑張れるか?』
「いや、うつしたら、あ、悪いしっ、は、寝てれば、治るからぁ、あっ、んっ」
咄嗟に口を塞いだが、聞こえただろうか。綾飛は少しずつスピードを上げていて、音が聞こえているんじゃないかと不安になる。俺の呼吸の荒さはともかく、ベッドの軋みは誤魔化せない。
とにかく不自然に思われないうちに切り上げなければならない。
「ぁ、ありがとう、な、とりあえず、寝るから切る、わっ……また明日、連絡すっからぁ、心配すんなっ」
『ん、具合悪いとこごめん、起きて余裕あったらでいいからな、お大事に』
急いで電源を落とし、なるべく遠くに投げた。壊れはしないだろう、そんな事よりもだ。
「綾飛っ、あ、なんでこんな、ことっ」
「何のこと?それよりメッチャ締め付けヤバいよ俊太~興奮しちゃった?」
「おっ♡♡♡」
仰向けにひっくり返された。膝裏を持ち上げられて、浮いた尻に深くチンコが突き刺さる。的確に弱いところを突かれまくって、喘ぎ声しか出せなくなる。
「俊太エロ声全然我慢できてなかったよ?バレちゃったんじゃない?」
「あ♡♡やだ♡♡♡やだぁあ♡♡♡♡♡」
「具合悪いって嘘ついたのもいけないな~本当はこんなに元気なのに」
「ああ♡♡♡♡あ♡♡イく♡♡♡いっ♡♡くぅう♡♡」
上から突き刺されるように犯されると、俺はすぐイってしまう。綾飛もそれをよく分かっていて、俺の思考を奪いたい時に決まってやるのだ。そこまで分かっていても、抗えない。
爪先がピンと伸びて、震える内腿をぼんやり視界に捉え快感の余韻に浸る。が、綾飛はすぐに動き出した。俺の足をM字に開脚させ、その間に体を滑り込ませて上半身を密着させる。角度が変わったチンコに刺激されて、ただでさえ気持ちいいのに更にわけが分からなくなる。まだ射精していない綾飛のチンコはずっとガチガチだ。こんなのに攻められ続けたらおかしくなってしまう。
「はへ♡や♡♡まだ♡動かないで♡♡♡」
「好きな子に嘘ついて気持ちよくなってる悪い俊太に手加減なんていらないでしょ?ほら、大好きなチンコだよ」
「ちが♡♡うぅ♡やぁ♡♡♡あっ♡♡ひ♡♡」
「嘘はよくないな、体は正直に教えてくれてるよ?言えたら手加減してあげる」
言葉とは裏腹に早く、深く入ってくるチンコにどんどん正気が奪われていく。綾飛の思うつぼすぎる、と頭の片隅でまだ冷静な俺が叫んでいるがそれも快楽の前には消えてしまう。
「はぅ♡♡♡♡ほんとは♡♡綾飛とっ♡♡♡エッチするの♡♡♡♡だいすきっ♡♡ずっと♡♡してなくて♡♡♡寂しかった♡♡」
「俺も~!でもごめん、かわいすぎて手加減無理だわ」
「おぉおっ♡♡らめ♡あ♡イく♡♡またイくっ♡♡♡♡」
ずっと張っていた意地が無くなった瞬間、今まで感じたことのないめちゃくちゃな快感が押し寄せた。言ったら今までの俺を否定するような、あいつへの気持ちが無くなるような気がして言えなかったけれど。
「ちゃんと起きて、ほら」
「て♡♡♡手加減するって♡♡言ったぁ♡♡♡」
「かわいすぎる俊太が悪い」
「ぉ♡まだ♡♡すんの♡♡♡」
「時間いっぱいあるからね、ゴム無くなるまでしよ♡」
それから意識をとばすことも許されず、ひたすら喘がされた。俺も開き直って思いきり求めた。綾飛とセックスしていて、初めてあいつのことを思い出さなかった。
翌日の昼に目が覚めて、珍しく綾飛もまだ横で寝ていた。部屋はひどい有り様で、一日掃除しなければならないなと思いながらベッドから降りた。あちこち痛くて怠い体を引きずってスマホを探す。キッチンの床にポツンと落ちていたのを拾い上げて、壊れていないか確認する。
あの後にあいつから一通だけメッセージがきていた。無理だけはするな──具合が悪いと言った俺の体を心配する言葉だろうか。それとも全てを察しての言葉か。付き合いの長さで色々と見透かされている可能性に頭を抱えた。
「心配ないよって連絡した方がいいんじゃない」
「ん……メッセージだけ送った」
「いいの?電話じゃなくて」
「できるか!!!」
「あはは、だよね~」
綾飛は早速汚れたシーツやタオルをまとめていた。どうせもうゴミだからそんな丁寧に畳む必要はないのに、そういう性分なんだろう。好き勝手に人の体を犯すくせにそういうところは気がつくのが不思議だ。
昨日はひどい一日だったが、頭はスッキリとしていた。
長年くすぶっていた片思いが俺なりのゴールを迎えたのだ。
俺はずっと、諦めたら好きじゃなくなるんだって思っていた。だから諦めきれずに、絶対叶わない片思いを続けていた。どこかで区切りをつけなきゃと思いながら。
でもあいつはいつまでも俺の幼馴染で、初恋の人であることは変わらない。俺だけの美しい思い出であり続けて、それは何人たりとも汚せないとわかったのだ。むしろ汚していたのは俺なのだが、それを知るのも俺だけなので墓まで持っていくとして。
「綾飛、あいつの連絡先消せ。もういいだろ、これからは小細工ナシでちゃんと向き合おう」
「……そうだね、そうしよっか」
「なんだよ、もっと嬉しそうにしないの」
「俺って恋してる俊太を好きになったからさ、吹っ切れた俊太を好きになるかなって」
「うわ最低……じゃあ、お前に恋してても?」
「え」
絶対叶わない片思いをしてた俺だから分かる。まさか両思いになれるわけないもんな、そういう顔を綾飛もするとは思わなかったけれど。
「いや……自分で言うのもなんだけど、俺にそんな気持ち向ける要素ある?嫌われるのは分かるけど」
「自覚あるならすんな!恋っていうか何ていうか……まぁ最初は意味分かんなくて怖くて嫌で落ち込んだけど……でも俺は綾飛の気持ちに気づかないまま友達だなんて思ってて、綾飛も苦しいよなって……綾飛がいいやつなのは変わらないし、取った手段は間違ってるけど、俺のこと好きでやったわけだし……んーとにかく二度と裏切るようなことすんなよな、それだけ約束」
恋、と呼ぶには相応しくないし純粋な友達とも言えない。正直許せないし信じていない部分はある。それでも突き放すようなことは俺には出来ない。
それに諦めても好きな気持ちは変わらないと教えてくれたのは綾飛で、区切りをつけてくれた特別な人だ。
ついでに俺をこんな体にした責任も取って貰わなければ。
言いたいことが伝わったかわからないが、憑き物が落ちたように綾飛の瞳は輝いていた。
「俊太……好き……でもそんなだからすぐ騙されていいようにされるんだよ、もっと疑うことを覚えた方がいい!」
「お前が言うな」
後日。
幼馴染から彼女ができた報告を受けて泣き崩れる俺を、嫉妬心を隠そうとしなくなった綾飛にめちゃくちゃ抱かれたのはまた別の話。
終
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「少年はオスになる」の続編です。単体でも読めます。
監禁された少年が前立腺と尿道の開発をされるお話。
フラット貞操帯、媚薬、焦らし(ほんのり)、小スカ、大スカ(ほんのり)、腸内洗浄、メスイキ、エネマグラ、連続絶頂、前立腺責め、尿道責め、亀頭責め(ほんのり)、プロステートチップ、攻めに媚薬、攻めの射精我慢、攻め喘ぎ(押し殺し系)、見られながらの性行為などがあります。
挿入ありです。本編では調教師×ショタ、調教師×ショタ×モブショタの3Pもありますので閲覧ご注意ください。
番外編では全て小スカでの絶頂があり、とにかくラブラブ甘々恋人セックスしています。堅物おじさん調教師がすっかり溺愛攻めとなりました。
早熟→恋人セックス。受けに煽られる攻め。受けが飲精します。
成熟→調教プレイ。乳首責めや射精我慢、オナホ腰振り、オナホに入れながらセックスなど。攻めが受けの前で自慰、飲精、攻めフェラもあります。
完熟(前編)→3年後と10年後の話。乳首責め、甘イキ、攻めが受けの中で潮吹き、攻めに手コキ、飲精など。
完熟(後編)→ほぼエロのみ。15年後の話。調教プレイ。乳首責め、射精我慢、甘イキ、脳イキ、キスイキ、亀頭責め、ローションガーゼ、オナホ、オナホコキ、潮吹き、睡姦、連続絶頂、メスイキなど。
童貞処女が闇オークションで公開絶頂したあと石油王に買われて初ハメ☆
はに丸
BL
闇の人身売買オークションで、ノゾムくんは競りにかけられることになった。
ノゾムくん18才は家族と海外旅行中にテロにあい、そのまま誘拐されて離れ離れ。転売の末子供を性商品として売る奴隷商人に買われ、あげくにオークション出品される。
そんなノゾムくんを買ったのは、イケメン石油王だった。
エネマグラ+尿道プラグの強制絶頂
ところてん
挿入中出し
ていどです。
闇BL企画さん参加作品。私の闇は、ぬるい。オークションと石油王、初めて書きました。
膀胱を虐められる男の子の話
煬帝
BL
常におしがま膀胱プレイ
男に監禁されアブノーマルなプレイにどんどんハマっていってしまうノーマルゲイの男の子の話
膀胱責め.尿道責め.おしっこ我慢.調教.SM.拘束.お仕置き.主従.首輪.軟禁(監禁含む)
幽閉王子は最強皇子に包まれる
皇洵璃音
BL
魔法使いであるせいで幼少期に幽閉された第三王子のアレクセイ。それから年数が経過し、ある日祖国は滅ぼされてしまう。毛布に包まっていたら、敵の帝国第二皇子のレイナードにより連行されてしまう。処刑場にて皇帝から二つの選択肢を提示されたのだが、二つ目の内容は「レイナードの花嫁になること」だった。初めて人から求められたこともあり、花嫁になることを承諾する。素直で元気いっぱいなド直球第二皇子×愛されることに慣れていない治癒魔法使いの第三王子の恋愛物語。
表紙担当者:白す(しらす)様に描いて頂きました。
僕はただの平民なのに、やたら敵視されています
カシナシ
BL
僕はド田舎出身の定食屋の息子。貴族の学園に特待生枠で通っている。ちょっと光属性の魔法が使えるだけの平凡で善良な平民だ。
平民の肩身は狭いけれど、だんだん周りにも馴染んできた所。
真面目に勉強をしているだけなのに、何故か公爵令嬢に目をつけられてしまったようでーー?
αなのに、αの親友とできてしまった話。
おはぎ
BL
何となく気持ち悪さが続いた大学生の市ヶ谷 春。
嫌な予感を感じながらも、恐る恐る妊娠検査薬の表示を覗き込んだら、できてました。
魔が差して、1度寝ただけ、それだけだったはずの親友のα、葛城 海斗との間にできてしまっていたらしい。
だけれど、春はαだった。
オメガバースです。苦手な人は注意。
α×α
誤字脱字多いかと思われますが、すみません。
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