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第二章 友情なんて簡単な言葉じゃ説明できない
十六、行動には事情と原因がある
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ブライトルが一切出ません。ご了承ください。
まるで鮮烈な印象を刻みたいと世界が言っているかのように、今日になって急に気温が下がった。
昨日まではセーター一枚で良かったのに、その上に制服のジャケットを着て扉を潜る前には羊毛がみっちりと絡み合っているコートまで準備されていた。
吐く息は白い。頬に当たる風はこれからもっと冷たくなるに違いない。
教室に入ると、いつも以上に強い視線を浴びた。今日編入生が来ることはもうすでにみんな知っている。
それを僕と話をするきっかけにしたいという気持ちと、純粋に僕なら何か知っているんじゃないかという期待ってところだろうか。
「エドマンド様、おはようございます!」
椅子に座ると早速友人たちが話しかけにくる。彼らもマメだな。いくら将来のためとは言っても、僕ならここまでするのは大変だ。
「ああ」
「今日は一段と寒いですね」
「もし寒いようでしたら、室温を上げてきましょうか?」
「それよりも温かい飲み物を持ってきましょうか」
僕は無言で首を振る。それだけなのに、友人たちは嬉しそうに「分かりました」と声を揃えた。
「何かあったら遠慮なく申し付けてくださいね」
「そうですよ。私たちがいつでも動きますので」
「ああ」
本当に頭が下がる。あえてイアンのことに触れない辺りにも気遣いを感じるし、変に媚びることもしなくなってきた。何が彼らをここまでさせるのか。聞いてみたいけど、きっと一生無理だろうな。
僕は昨日の夜から始めた法律家向けの試験問題を開きながら無関心のフリを貫いた。
その時、いつも以上にざわついていた室内がピタリと静まった。
教師がやってきたのだ。その後ろには顔が岩のようになっているイアンがいる。
「静粛に。みなさん、授業を始める前に、編入生を紹介します。イアン、名前を」
「は、はいっ! イアン・ブロンテです! よよよ、よろしくお願いしまふっ!」
噛んだ。
誰も笑いすらしない。驚きの静けさだ。
それだけみんな彼を警戒しているんだろう。
「では空いている席に座りなさい。授業を始めます」
「はいっ!」
授業中もクラスメイトは何かとイアンを見ている。どんな人が入ってきたのか見極めるのに必死なんだ。
最初に一瞥しただけで、僕は彼を見ない。
今の僕はイアンの色んな部分を知っているけど、原作のエドマンドはどんな気持ちで彼を見ていたんだろう。
僕が体験している全ては、原作には描かれていなかった部分で、でもきっと起こっていただろう部分だ。それなら、エドマンドだって少しは彼に興味を持っていたんじゃないか?
どちらにせよ僕の出番はもう少し後だ。暫くは全てを無視するしかない。
「なあ、お前さ、商業街に住んでるって本当か?」
授業が終わったと同時に一人の男子生徒が話しかけた。誰もが様子を見ている中で勇気がある。
僕はこの場面もよく知っている。
あの男子生徒は後の相棒【ダン・オライリ】だ。裏表がない気持ちのいい性格だけど、敵には容赦がない。
今は、イアンがこのクラスや学校の敵になるかどうかを確認したいといった所だ。
「え、今、は。ニュドニア城の使用人エリアに……」
「はぁ? 王城に住んでるのかよ! 何で? お前の親は何してんだよ?」
「父さんはドノア地区で教師をしているよ!」
「ドノア地区ぅ?」
ドノア地区はいわゆる庶民が利用する大きな商業エリアだ。そのエリアでの教師と言えば、彼らからすればかなりのステータスがある職業なの、でイアンもあえて名前を出したのだろう。でも下手に有名な分ここでは逆効果だ。
ほら、教室中から小ばかにするような囁き声が聞こえてきた。
「ドノア地区だって。行ったことある?」
「貧乏人が買い物するところだろ?」
「路上に店があるあるんだよ」
「知ってる! 露店って言うらしい。汚いよな」
そして、決定的な一言が場の空気を一気に変えた。
「おい、止めろよ。さっきすごく嬉しそうに言ってたじゃないか」
囁き声は控えめな笑い声になり、さざ波になって教室中に広がっていく。
イアンはあからさまに戸惑っている。バカにされていることにも、いまいち気付いていないのかもしれない。
友人A/B/Cが笑うでもなく複雑な顔でイアンを見ている。
こいつら本当にいい奴らなのかもしれない。
「で? そんな貧乏人が、何でここにいるんだよ」
ダンが更に質問をぶつける。彼は有名な商家の長男だったはずだ。日本風に言えば大企業の息子だ。
「それ、は……」
言えるはずがない。グロリアスのことは暫く秘密にするよう言われているはずだ。
「お前、ここがどういう所か分かっているのか? 父親が教師だと言っていたけど、そんなことも知らないのか?」
「やめなよ、ダン。貧乏人の言う教師なんて、碌な物じゃないさ」
「何を教えているのかしら? 路上のお店をいかに綺麗に保つかを教えているのよ、きっと」
さっきよりも大きな笑い声が上がって、教室どころか様子を見に来た隣のクラスの人まで巻き込んで渦になる。
「……しろ」
「どうした……?」
「訂正しろ! 父さんが君たちに何をした! 何もしてないだろ! 父さんは立派な教師だ! 訂正しろ!」
イアンが吠えた。
すごいな、ここまで全く原作の通りだ。
「お前……」
ダンの驚く声が静けさの中に落ちる。
今だな。
僕は開いていた分厚い法律書を、わざと音を立てて閉じた。
バタン。
全員がイアンをどう扱うべきか悩んでいるところに、僕という存在が音を立てた。助けを求めるような、何か面白いことを期待するような視線が一斉に集まる。
「静かにしろ」
「エドマンド様……」
「フィッツパトリック、あのな」
誰かが僕の名前を呟く。ダンが場を取りなそうとする。まさか僕が口を挟むとは思わなかったのだろう。
「黙れ、ダン・オライリ」
「あ、ああ」
僕は静かに立ち上がってイアンの正面に立つ。
彼の顔が少し明るくなる。先週バルコニーにいたのが僕だと気付いたのだ。
「教室で騒ぐな。イアン・ブロンテ」
「う、あ、ごめん、でも」
「下らない。たかが庶民一人に浮かれて何になる」
横目で彼の父親を悪く言ったクラスメイトを見ると、ばつが悪そうに視線を逸らす。また教室が静まり返る。
僕は言うだけ言うと、イアンを一瞥してさっさと元の席に戻った。
ここまでが一連の流れになるけど、この後は一体どうなるんだろうな。原作では僕が表に出たことで、目立った嫌がらせは無くなる予定だ。
ちょっとした悪口や陰口は日常的に行われるけど、その程度を気にするイアンじゃない。
とりあえず、最初の行動は問題ないはずだ。
初めてブレスタの世界に転生した実感が湧いた。
まるで鮮烈な印象を刻みたいと世界が言っているかのように、今日になって急に気温が下がった。
昨日まではセーター一枚で良かったのに、その上に制服のジャケットを着て扉を潜る前には羊毛がみっちりと絡み合っているコートまで準備されていた。
吐く息は白い。頬に当たる風はこれからもっと冷たくなるに違いない。
教室に入ると、いつも以上に強い視線を浴びた。今日編入生が来ることはもうすでにみんな知っている。
それを僕と話をするきっかけにしたいという気持ちと、純粋に僕なら何か知っているんじゃないかという期待ってところだろうか。
「エドマンド様、おはようございます!」
椅子に座ると早速友人たちが話しかけにくる。彼らもマメだな。いくら将来のためとは言っても、僕ならここまでするのは大変だ。
「ああ」
「今日は一段と寒いですね」
「もし寒いようでしたら、室温を上げてきましょうか?」
「それよりも温かい飲み物を持ってきましょうか」
僕は無言で首を振る。それだけなのに、友人たちは嬉しそうに「分かりました」と声を揃えた。
「何かあったら遠慮なく申し付けてくださいね」
「そうですよ。私たちがいつでも動きますので」
「ああ」
本当に頭が下がる。あえてイアンのことに触れない辺りにも気遣いを感じるし、変に媚びることもしなくなってきた。何が彼らをここまでさせるのか。聞いてみたいけど、きっと一生無理だろうな。
僕は昨日の夜から始めた法律家向けの試験問題を開きながら無関心のフリを貫いた。
その時、いつも以上にざわついていた室内がピタリと静まった。
教師がやってきたのだ。その後ろには顔が岩のようになっているイアンがいる。
「静粛に。みなさん、授業を始める前に、編入生を紹介します。イアン、名前を」
「は、はいっ! イアン・ブロンテです! よよよ、よろしくお願いしまふっ!」
噛んだ。
誰も笑いすらしない。驚きの静けさだ。
それだけみんな彼を警戒しているんだろう。
「では空いている席に座りなさい。授業を始めます」
「はいっ!」
授業中もクラスメイトは何かとイアンを見ている。どんな人が入ってきたのか見極めるのに必死なんだ。
最初に一瞥しただけで、僕は彼を見ない。
今の僕はイアンの色んな部分を知っているけど、原作のエドマンドはどんな気持ちで彼を見ていたんだろう。
僕が体験している全ては、原作には描かれていなかった部分で、でもきっと起こっていただろう部分だ。それなら、エドマンドだって少しは彼に興味を持っていたんじゃないか?
どちらにせよ僕の出番はもう少し後だ。暫くは全てを無視するしかない。
「なあ、お前さ、商業街に住んでるって本当か?」
授業が終わったと同時に一人の男子生徒が話しかけた。誰もが様子を見ている中で勇気がある。
僕はこの場面もよく知っている。
あの男子生徒は後の相棒【ダン・オライリ】だ。裏表がない気持ちのいい性格だけど、敵には容赦がない。
今は、イアンがこのクラスや学校の敵になるかどうかを確認したいといった所だ。
「え、今、は。ニュドニア城の使用人エリアに……」
「はぁ? 王城に住んでるのかよ! 何で? お前の親は何してんだよ?」
「父さんはドノア地区で教師をしているよ!」
「ドノア地区ぅ?」
ドノア地区はいわゆる庶民が利用する大きな商業エリアだ。そのエリアでの教師と言えば、彼らからすればかなりのステータスがある職業なの、でイアンもあえて名前を出したのだろう。でも下手に有名な分ここでは逆効果だ。
ほら、教室中から小ばかにするような囁き声が聞こえてきた。
「ドノア地区だって。行ったことある?」
「貧乏人が買い物するところだろ?」
「路上に店があるあるんだよ」
「知ってる! 露店って言うらしい。汚いよな」
そして、決定的な一言が場の空気を一気に変えた。
「おい、止めろよ。さっきすごく嬉しそうに言ってたじゃないか」
囁き声は控えめな笑い声になり、さざ波になって教室中に広がっていく。
イアンはあからさまに戸惑っている。バカにされていることにも、いまいち気付いていないのかもしれない。
友人A/B/Cが笑うでもなく複雑な顔でイアンを見ている。
こいつら本当にいい奴らなのかもしれない。
「で? そんな貧乏人が、何でここにいるんだよ」
ダンが更に質問をぶつける。彼は有名な商家の長男だったはずだ。日本風に言えば大企業の息子だ。
「それ、は……」
言えるはずがない。グロリアスのことは暫く秘密にするよう言われているはずだ。
「お前、ここがどういう所か分かっているのか? 父親が教師だと言っていたけど、そんなことも知らないのか?」
「やめなよ、ダン。貧乏人の言う教師なんて、碌な物じゃないさ」
「何を教えているのかしら? 路上のお店をいかに綺麗に保つかを教えているのよ、きっと」
さっきよりも大きな笑い声が上がって、教室どころか様子を見に来た隣のクラスの人まで巻き込んで渦になる。
「……しろ」
「どうした……?」
「訂正しろ! 父さんが君たちに何をした! 何もしてないだろ! 父さんは立派な教師だ! 訂正しろ!」
イアンが吠えた。
すごいな、ここまで全く原作の通りだ。
「お前……」
ダンの驚く声が静けさの中に落ちる。
今だな。
僕は開いていた分厚い法律書を、わざと音を立てて閉じた。
バタン。
全員がイアンをどう扱うべきか悩んでいるところに、僕という存在が音を立てた。助けを求めるような、何か面白いことを期待するような視線が一斉に集まる。
「静かにしろ」
「エドマンド様……」
「フィッツパトリック、あのな」
誰かが僕の名前を呟く。ダンが場を取りなそうとする。まさか僕が口を挟むとは思わなかったのだろう。
「黙れ、ダン・オライリ」
「あ、ああ」
僕は静かに立ち上がってイアンの正面に立つ。
彼の顔が少し明るくなる。先週バルコニーにいたのが僕だと気付いたのだ。
「教室で騒ぐな。イアン・ブロンテ」
「う、あ、ごめん、でも」
「下らない。たかが庶民一人に浮かれて何になる」
横目で彼の父親を悪く言ったクラスメイトを見ると、ばつが悪そうに視線を逸らす。また教室が静まり返る。
僕は言うだけ言うと、イアンを一瞥してさっさと元の席に戻った。
ここまでが一連の流れになるけど、この後は一体どうなるんだろうな。原作では僕が表に出たことで、目立った嫌がらせは無くなる予定だ。
ちょっとした悪口や陰口は日常的に行われるけど、その程度を気にするイアンじゃない。
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