神様の悪戯

八月 美咲

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 ひときわ大きく腰をうねらせたかと思ったら、岳はあっけなく七凪の中で果てた。

 ドクン、ドクンと熱い白液が七凪の中に流し込まれる。が、岳の昂りは一向に萎える気配がなく、今まで以上に欲望を膨らませると、再び七凪を揺すり始めた。

 中に放たれた岳の白液が潤滑剤となり、さっきより動きが大きく激しくなる。皮膚と皮膚がぶつかり合う音が暗い部屋に響く。

「七凪……」

 岳は大きく後退すると、熱した鉄棒のような熱くて硬いそれで一気に七凪を貫いた。

 七凪の喉から、声にならない小さな悲鳴が漏れる。再び岳は七凪から全て引き抜くと、七凪の柔らかな窄まりに楔を打ち込む。

 あっけなく破瓜させられた七凪のそこは、獰猛な侵入者に怯えながら、されるがままになる。

 岳は何度も同じ行為を繰り返した。卑猥な音が七凪の内腿を叩かれる荒々しい音に混じる。

 岳の嘘つき、優しくするって言ったのに。

 そう声に出したくても、声が出ない。

 そうしているうちに、岳は二回目の熱を七凪の中に撒き散らした。

 ずるりと岳のそれが七凪から抜けるのと一緒に、どろりと熱く白濁した液が流れ出る。岳は七凪に唇を合わせてくるが、荒い呼吸に邪魔されてもどかしげだ。

 終わった?

 大好きな岳との行為だったが、さすがに七凪はほっとした。

 が、それも束の間、七凪は腰を掴まれるとぐいっと岳に引き寄せられた。いつの間にかベッドの端まで上りつめてしまっていたのを、引き戻されたのだった。

 そうして両足首を掴まれると、岳の肩にかけさせられた。身体がくの字に曲がり、岳の放った白液でまみれている半開きの入り口が上を向く。

 岳が指を差し込むと、ぐちゅりと卑猥な音を立てた。七凪の口より多弁なそこは、岳の指で掻き回され、呑み込まされた白液を吐き出していく。

 ふいに指が離れたかと思うと、再び熱した岳自身をあてがわれる。体重を乗せた岳がこれ以上ないという程、深く侵入してきた。

 岳はさらに奥へ、奥へと進もうと突進してくる。少しづつ角度を変え、七凪の奥で龍が暴れまくる。

 その最奥を龍が噛み付いた時、七凪の身体が大きくしなった。全身がビリビリと痺れた。

「ここか?」

 岳が七凪の耳元で低く囁いた。七凪はイヤイヤをするように頭を振ったが、岳は容赦なく同じ場所を責め立ててくる。

 喉の奥から制御できない声が漏れる。岳のリズミカルな腰の動きに合わせて七凪の声が止まらない。

「ここが気持ちいいんだな、七凪」

 すでに二回熱を吐き出した岳は、全神経を七凪に集中させ、七凪の微細な反応を逃すまいとしているようだった。

 七凪の喘ぎ声が少しでも甘くなると、その声を出させた箇所を的確に、そして執拗に突いてきた。

 最初は快感とはほど遠かった七凪の秘所の最奥に熱い疼きの火が灯る。

 もっと来て、もっと来て、と岳の龍に抱きつくように内側のヒダが絡みつく。

「岳……、きもち……いい」

 七凪に締めつけられながらも、岳の龍が大きく膨らむ。腰をピッタリと密着させ繋がった二人は、溶け合い一つになって波打つ。

 波紋のように全身に広がる甘い疼きの目が、台風の目に姿を変える。

 経験したことのない、未知のものがやってくる気配に本能的に怯えた七凪は、咄嗟に岳の下から逃れようとした。が、逆にそれが合図と岳は速度をあげ、勢いよく突き上げてきた。

 焼け付くような恍惚とした一筋の炎が、岳から吐き出されるようにして、七凪を貫いた。視界が白く煌めき全身がピンと伸びて小さく痙攣する。

 それを抑え込むように岳が抱きしめてきたかと思うと、岳も七凪の中で激しくヒクつきながら、三回目の白液を吐き出していた。

 岳が七凪にそっと口づける。

「七凪、好きだ、好きだよ」

 そう繰り返す岳の声を聞きながら、七凪の意識は遠のいていった。
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