鉄路を辿って ~営業運転編②~ (突然気になってしまったあの人と、鉄道の直通運転によって結ばれてしまった可能性)

*このお話は~試運転編①~の続きとなっております。よろしければ、~試運転編①~の方もご覧ください。

 無意識のうちに同じクラスの男子、舟渡啓介のことを好きになってしまった西谷百合絵は、彼と相思相愛関係であることを知るとともに、なぜだか彼に対する思いが徐々に強まっていくのを感じていた。そんな百合絵は偶然にも彼と二人きりとなり、その場で互いの思いを確認しあった。
 百合絵は舟渡の昔からの彼女であった的場萌花からの嫌がらせを受けながらも、彼とのこっそりデートを楽しむことが多くなっていたが、ついにその瞬間を的場に目撃されてしまう。
 これを機に、的場は舟渡と付き合うことをやめ、百合絵への嫌がらせはさらにエスカレートしていった。
 辛い日々に耐えていた彼女だったが、あの的場から舟渡を勝ち取ったという達成感の方が勝っていた。百合絵は上機嫌で舟渡と二人っきりで過ごすクリスマスや、女子友だけの初詣を楽しんだ。
 年明け後の登校日、また的場からの嫌がらせに耐える日々が続くのかと身構える百合絵だったが、なぜだか彼女は百合絵に対する嫉妬心だけではなく過去に舟渡と付き合っていたことすら忘れてしまっているようだった。
 百合絵と舟渡の恋愛生活を観察対象として楽しんでいた彼女の幼馴染でクラスメイトーー寒川琴乃はこの事態に驚愕、不信感を抱いた。そして、的場の観察・調査も行うことにした。
 その結果、彼女の忘却の原因について一つの可能性に辿り着くが、それはとんでもない理由によるものであった。さらに、このことは百合絵と舟渡の相思相愛関係にも大きく関係していることであった。

「百合絵、もしかしたらおまえもあいつと同じように舟渡との記憶が消えてしまうかもしれない」
「えっ! そんな……、嘘でしょ⁉」

 とある私鉄沿線に住む女子高生の日常を描いたお話。彼女の恋の結末は? そして、恋心を抱いてしまった理由とは?


*こんな方におすすめいたします。
 首都圏の鉄道に興味のある方
 現実世界の出来事をもとにした二次創作寄りの作品がお好きな方
24h.ポイント 0pt
0
小説 194,094 位 / 194,094件 ライト文芸 7,631 位 / 7,631件

あなたにおすすめの小説

セリフ&声劇台本

まぐろ首領
ライト文芸
自作のセリフ、声劇台本を集めました。 LIVE配信の際や、ボイス投稿の際にお使い下さい。 また、投稿する際に使われる方は、詳細などに 【台本(セリフ):詩乃冬姫】と記入していただけると嬉しいです。 よろしくお願いします。 また、コメントに一言下されば喜びます。 随時更新していきます。 リクエスト、改善してほしいことなどありましたらコメントよろしくお願いします。 また、コメントは返信できない場合がございますのでご了承ください。

QA高校ラジオの一刻

upruru
ライト文芸
初めまして。upruruです。初めての小説投稿です。ジャンルは、コメディです。異世界に飛ばされてバトルを繰り広げる事も無ければ、主人公が理由もなく何故か最強キャラという事もありません。登場人物は、ちょっと個性的というだけの普通の人間です。そんな人達が繰り広げる戯れを、友人集団を観察している感覚でお付き合いして頂ければ幸いです。

【ショートショート】雨のおはなし

樹(いつき)@作品使用時は作者名明記必須
青春
◆こちらは声劇、朗読用台本になりますが普通に読んで頂ける作品になっています。 声劇用だと1分半ほど、黙読だと1分ほどで読みきれる作品です。 ⚠動画・音声投稿サイトにご使用になる場合⚠ ・使用許可は不要ですが、自作発言や転載はもちろん禁止です。著作権は放棄しておりません。必ず作者名の樹(いつき)を記載して下さい。(何度注意しても作者名の記載が無い場合には台本使用を禁止します) ・語尾変更や方言などの多少のアレンジはokですが、大幅なアレンジや台本の世界観をぶち壊すようなアレンジやエフェクトなどはご遠慮願います。 その他の詳細は【作品を使用する際の注意点】をご覧下さい。

サイケデリック・ブルース・パンク!

大西啓太
ライト文芸
日常生活全般の中で自然と産み落とされた詩集。

落ち込み少女

淡女
ライト文芸
「ここから飛び降りて」 僕はたった今、学校の屋上で、 一人の少女から命を絶つよう命じられていた。 悩き多き少女たちは 自らの悩みを具現化した悩み部屋を作ってしまう!? 僕はどこまで踏み込める? どこまで彼女たちの痛みに関われる? 分からない、だからこそ僕は人と交わるんだ。

宇宙人の憂鬱

こみつ
ライト文芸
小中学生時代にいじめられっ子だった魚子。他人からは変人扱いされて、人と違った感性だとのけ者にされてきた少女。大人になってからは、それでも虐めの傷を負いつつ生きていた。 そんなときに、勤務先の会社事務所で、幽霊のルクスと出会う。 彼女も壮絶ないじめによって、命を落としたのだと聞かされて、親近感を覚える。 ルクスは、魚子を守るためにこの世に戻って来たのだという。 不思議な事件に巻き込まれてゆく魚子。ルクスと魚子の二人の冒険が、今始まる! SFやホラーの要素も入ってきます。 幽霊美少女と23歳女子の日常と、冒険、そして戦いの日々をご覧ください!

病気呼ばわりされて田舎に引っ越したら不良達と仲良くなった昔話

ライト文芸
弁護士の三国英凜は、一本の電話をきっかけに古びた週刊誌の記事に目を通す。その記事には、群青という不良チームのこと、そしてそのリーダーであった桜井昴夜が人を殺したことについて書かれていた。仕事へ向かいながら、英凜はその過去に思いを馳せる。 2006年当時、英凜は、ある障害を疑われ“療養”のために祖母の家に暮らしていた。そんな英凜は、ひょんなことから問題児2人組・桜井昴夜と雲雀侑生と仲良くなってしまい、不良の抗争に巻き込まれ、トラブルに首を突っ込まされ──”群青(ブルー・フロック)”の仲間入りをした。病気呼ばわりされて田舎に引っ越したら不良達と仲良くなった、今はもうない群青の昔話。