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第5章 戦争
合流 6
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マストールの本陣が急襲を受ける少し前、平野部が見渡せる位置にまで移動してきたリズ達は、眼前に広がる20万の大軍が掲げる松明の光に圧倒されていた。
「壮観ね」
リズの言葉に、隣に控えるサユリが小さく身震いをした。
「なぁ、魔王はん。ほんまにあの中に突撃せなあかんの?」
恐る恐る問いかけたサユリに、リズはニッコリと笑みを返した。
「もちろんよ。私達は少数精鋭でマストールの本陣に夜襲をかけるわ。このだだっ広い平野を直進するには、敵に動揺を仕掛ける必要があるの。だから、このメンバーなのよ」
リズはそう告げると、後方に控えるメンバーを見渡した。
リズをリーダーとして、ローガン、マルティ、ベス、サユリの他にアルティナが控えている。だが、アルティナは指揮所を預かるため、攻撃を放った後は後方に下がる予定だ。
「だけど、あの中に突撃するなんて本当に正気の沙汰じゃねぇな」
ベスは腕を擦ると、小さく息を吐いた。
「まぁ、気持ちは分かるわ。でも、さっき見せた通り私達の光は、一人一人がグリドール兵の誰よりも強い。だから、本当の敵はあの10本の巨大な力を示す光の敵だけよ」
リズがそう告げた時、一人の斥候兵がリズ達の元へと駆け寄ってきた。
「見つけました!リズ様達が話す敵の切り札は、あちらで間違いないかと」
そう言うと、斥候兵は手元の望遠鏡をリズに手渡した。
指し示された方向に視線を転じると、そこには巨大な白い二足歩行をする像が写った。
洗練されたフォルムは、この世界に存在するゴーレムといった類の物ではないことが、一目で見て取れた。
滑らかな曲線を有した、人形を模した巨像。あれは、戦闘を行うためだけに建造された兵器であることは、リズにとっては一目瞭然だった。
「あれが、別世界の神様の兵器ってわけね」
その見た目を確認した瞬間、リズは計画した作戦が成功することをほぼ確信した。
「あんなん、神話に出てくる兵器やん。絶対勝てっこないやん」
「馬鹿言え!俺達がなんとかしないと、トナミカの次は間違いなくエラリア、それから西方諸国だぞ!」
ベスの叱咤に、サユリはうなだれた。
サユリとしても、ベスの言っていることは理解できてはいるのだ。だが、数十万の軍勢を前に勝てるイメージを持てないことが弱気を吐かせた。
「まぁまぁ、何も勝敗は数や、まして兵力だけで決める物ではありますまい。人が絡む以上、戦場では別の力が働くものです。特に、この様な大軍ともなれば、誰しもが自分は大丈夫と他人に依存する傾向があります。そんな時に、いきなり自分に生命の危機が訪れた時、人は案外脆い生き物でございますよ」
ローガンは少し意地悪そうに笑った。
隣に立つマルティも頷く。
「ローガンの言う通り、マストールの私兵の士気は高い。だけど、実戦機会はそう多くない。いつもマストールが、自分の身を守るために周りに配置してるから。そこを突けば崩せる見込みは高いです」
「まぁ、腹を括るっきゃないな」
ベスはそう言うと、恋人であるアルティナに向き直った。
「ということだ。ここは頼むぜ、足がもげても帰ってくるからよ」
「もう!縁起でもないこと言わないでよ!!必ず帰ってきなさい!」
照れ隠しのつもりか、アルティナがベスの背中を思い切り叩いた。
「心配しなくていいわ。このレーベンの魔王がついているのですもの。マストールとかいう小物に更々負ける気はないわよ」
リズはそう言うと、スッと瞳を閉じた。
大丈夫、条件は揃っている。
純粋な魔族である自分が使える切り札は、『限定進化』だけだ。種族として一つ上の次元へと至る進化。レベルの譲渡を受けている状態では、有限な筈の進化状態も、この絶え間なくユズキから供給される魔力状態を加味すると、かなり長時間の進化状態を維持できるだろう。
体内の細胞一つ一つが活性化するのを感じながら、リズは『限定進化』を発動させる。
ブワッと、魔力が膨れ上がり鮮やかな青い髪は一瞬にして濃紺へと染め上がる。
それと同時に、青い瞳は燐光の様に青白い光を放ち始めた。背中からは一対の漆黒の翼が出現すると、森の中の大気を震わせた。
「威厳はありながらも、威圧的ではないその御姿。惹かれますな──ゴホンッゴホンッ」
ローガンの言葉に、ジッとマルティが冷たい視線を送ったため、ローガンは空咳で誤魔化した。
「さぁ、作戦通りに行くわよ!!」
高らかにリズが宣言する。
「頼むぜ、アルティナ」
「えぇ、とびきりのをお見舞いしてやるわよ」
「うぅ、責任重大や~」
「サユリ殿、大丈夫ですよ。マルティ、しっかりサポートしてあげなさい」
「ローガンからお願いされた!──へへっ、ご褒美ほしいなぁ」
リズの目配せに、アルティナが杖を掲げた。
ググッと大地が蠢く程の魔力が練り上がる。
「行くわよ!屹立せよ!!『ガイアスピアー』!」
ゴゴンッ!!
突如、眼前の大地が盛り上がったかと思うと、大地は巨大な槍の形を形成した。
大地の盛り上がりは、グリドール軍の陣地をも切り裂き、空に駆け上がる崖の様に一本の道を作り上げた。
「『視覚認識阻害魔法』展開!ついてきなさい!」
リズは翼を広げ飛翔すると、森の中から飛び出した。
リズを追随するようにローガン達が続く。
「二本目っ!」
アルティナが続けざまに、もう一本のガイアスピアーを精製すると、グリドール軍へ向かって放った。
「クッ!も、もう一本っ!」
アルティナは、供給された魔力が枯渇することも厭わず、最後のガイアスピアーをグリドール軍へと放った。
せり上がった大地に足元を掬われる形で、大勢のグリドール兵達が転倒し、せり上がる大地から転げ落ちた。
夜の闇を弾くための松明は、転がり落ちると天幕へと引火して火事を引き起こした。
「いい狙いよ」
リズは混乱するグリドール軍を眼下に見ながら呟いた。
この一連の攻撃は、グリドール軍を壊滅するために放っている訳ではなかった。
派手な攻撃は、あくまでも混乱を引き起こすための手法に過ぎない。
崖を駆け上る一同は、リズの『視覚認識阻害魔法』によって、その実体を闇の中へと溶け込ましていた。
眼前に崖の先が迫る。
「ほ、ほんまにええんやな!?」
眼下の大軍を目にしたサユリが、泣き笑いの表情で杖を力強く握った。
「えぇ!思いっきりやっちゃって!!」
サユリは、踏み込む足に一気に力を込めると、前方のリズを抜き去った。
崖の先に足をかけると、小柄な身体を宙に投げ出す。
今やサユリの周囲には魔力が渦巻いている。
東洋魔術は、魔法の体系とは少し異なっていた。
特殊な護符に魔力を込めることで、魔法をストックすることができるのだ。
「ほないくでっ!『神雷雨 乱れ咲き』やっ!!」
魔力渦巻く護符をサユリは空へと放った。
そして、それらを起爆するための魔力を杖から一気に供給する。
──ゴゴンッ
月明かりさえ見えていた空に、突如として暗雲が立ち込める。
次の瞬間、眩いばかりの白光が空を染め上げたかと思うと、鼓膜を破らんばかりの雷撃の雨が、グリドール軍の頭上に降り注ぐのだった。
「壮観ね」
リズの言葉に、隣に控えるサユリが小さく身震いをした。
「なぁ、魔王はん。ほんまにあの中に突撃せなあかんの?」
恐る恐る問いかけたサユリに、リズはニッコリと笑みを返した。
「もちろんよ。私達は少数精鋭でマストールの本陣に夜襲をかけるわ。このだだっ広い平野を直進するには、敵に動揺を仕掛ける必要があるの。だから、このメンバーなのよ」
リズはそう告げると、後方に控えるメンバーを見渡した。
リズをリーダーとして、ローガン、マルティ、ベス、サユリの他にアルティナが控えている。だが、アルティナは指揮所を預かるため、攻撃を放った後は後方に下がる予定だ。
「だけど、あの中に突撃するなんて本当に正気の沙汰じゃねぇな」
ベスは腕を擦ると、小さく息を吐いた。
「まぁ、気持ちは分かるわ。でも、さっき見せた通り私達の光は、一人一人がグリドール兵の誰よりも強い。だから、本当の敵はあの10本の巨大な力を示す光の敵だけよ」
リズがそう告げた時、一人の斥候兵がリズ達の元へと駆け寄ってきた。
「見つけました!リズ様達が話す敵の切り札は、あちらで間違いないかと」
そう言うと、斥候兵は手元の望遠鏡をリズに手渡した。
指し示された方向に視線を転じると、そこには巨大な白い二足歩行をする像が写った。
洗練されたフォルムは、この世界に存在するゴーレムといった類の物ではないことが、一目で見て取れた。
滑らかな曲線を有した、人形を模した巨像。あれは、戦闘を行うためだけに建造された兵器であることは、リズにとっては一目瞭然だった。
「あれが、別世界の神様の兵器ってわけね」
その見た目を確認した瞬間、リズは計画した作戦が成功することをほぼ確信した。
「あんなん、神話に出てくる兵器やん。絶対勝てっこないやん」
「馬鹿言え!俺達がなんとかしないと、トナミカの次は間違いなくエラリア、それから西方諸国だぞ!」
ベスの叱咤に、サユリはうなだれた。
サユリとしても、ベスの言っていることは理解できてはいるのだ。だが、数十万の軍勢を前に勝てるイメージを持てないことが弱気を吐かせた。
「まぁまぁ、何も勝敗は数や、まして兵力だけで決める物ではありますまい。人が絡む以上、戦場では別の力が働くものです。特に、この様な大軍ともなれば、誰しもが自分は大丈夫と他人に依存する傾向があります。そんな時に、いきなり自分に生命の危機が訪れた時、人は案外脆い生き物でございますよ」
ローガンは少し意地悪そうに笑った。
隣に立つマルティも頷く。
「ローガンの言う通り、マストールの私兵の士気は高い。だけど、実戦機会はそう多くない。いつもマストールが、自分の身を守るために周りに配置してるから。そこを突けば崩せる見込みは高いです」
「まぁ、腹を括るっきゃないな」
ベスはそう言うと、恋人であるアルティナに向き直った。
「ということだ。ここは頼むぜ、足がもげても帰ってくるからよ」
「もう!縁起でもないこと言わないでよ!!必ず帰ってきなさい!」
照れ隠しのつもりか、アルティナがベスの背中を思い切り叩いた。
「心配しなくていいわ。このレーベンの魔王がついているのですもの。マストールとかいう小物に更々負ける気はないわよ」
リズはそう言うと、スッと瞳を閉じた。
大丈夫、条件は揃っている。
純粋な魔族である自分が使える切り札は、『限定進化』だけだ。種族として一つ上の次元へと至る進化。レベルの譲渡を受けている状態では、有限な筈の進化状態も、この絶え間なくユズキから供給される魔力状態を加味すると、かなり長時間の進化状態を維持できるだろう。
体内の細胞一つ一つが活性化するのを感じながら、リズは『限定進化』を発動させる。
ブワッと、魔力が膨れ上がり鮮やかな青い髪は一瞬にして濃紺へと染め上がる。
それと同時に、青い瞳は燐光の様に青白い光を放ち始めた。背中からは一対の漆黒の翼が出現すると、森の中の大気を震わせた。
「威厳はありながらも、威圧的ではないその御姿。惹かれますな──ゴホンッゴホンッ」
ローガンの言葉に、ジッとマルティが冷たい視線を送ったため、ローガンは空咳で誤魔化した。
「さぁ、作戦通りに行くわよ!!」
高らかにリズが宣言する。
「頼むぜ、アルティナ」
「えぇ、とびきりのをお見舞いしてやるわよ」
「うぅ、責任重大や~」
「サユリ殿、大丈夫ですよ。マルティ、しっかりサポートしてあげなさい」
「ローガンからお願いされた!──へへっ、ご褒美ほしいなぁ」
リズの目配せに、アルティナが杖を掲げた。
ググッと大地が蠢く程の魔力が練り上がる。
「行くわよ!屹立せよ!!『ガイアスピアー』!」
ゴゴンッ!!
突如、眼前の大地が盛り上がったかと思うと、大地は巨大な槍の形を形成した。
大地の盛り上がりは、グリドール軍の陣地をも切り裂き、空に駆け上がる崖の様に一本の道を作り上げた。
「『視覚認識阻害魔法』展開!ついてきなさい!」
リズは翼を広げ飛翔すると、森の中から飛び出した。
リズを追随するようにローガン達が続く。
「二本目っ!」
アルティナが続けざまに、もう一本のガイアスピアーを精製すると、グリドール軍へ向かって放った。
「クッ!も、もう一本っ!」
アルティナは、供給された魔力が枯渇することも厭わず、最後のガイアスピアーをグリドール軍へと放った。
せり上がった大地に足元を掬われる形で、大勢のグリドール兵達が転倒し、せり上がる大地から転げ落ちた。
夜の闇を弾くための松明は、転がり落ちると天幕へと引火して火事を引き起こした。
「いい狙いよ」
リズは混乱するグリドール軍を眼下に見ながら呟いた。
この一連の攻撃は、グリドール軍を壊滅するために放っている訳ではなかった。
派手な攻撃は、あくまでも混乱を引き起こすための手法に過ぎない。
崖を駆け上る一同は、リズの『視覚認識阻害魔法』によって、その実体を闇の中へと溶け込ましていた。
眼前に崖の先が迫る。
「ほ、ほんまにええんやな!?」
眼下の大軍を目にしたサユリが、泣き笑いの表情で杖を力強く握った。
「えぇ!思いっきりやっちゃって!!」
サユリは、踏み込む足に一気に力を込めると、前方のリズを抜き去った。
崖の先に足をかけると、小柄な身体を宙に投げ出す。
今やサユリの周囲には魔力が渦巻いている。
東洋魔術は、魔法の体系とは少し異なっていた。
特殊な護符に魔力を込めることで、魔法をストックすることができるのだ。
「ほないくでっ!『神雷雨 乱れ咲き』やっ!!」
魔力渦巻く護符をサユリは空へと放った。
そして、それらを起爆するための魔力を杖から一気に供給する。
──ゴゴンッ
月明かりさえ見えていた空に、突如として暗雲が立ち込める。
次の瞬間、眩いばかりの白光が空を染め上げたかと思うと、鼓膜を破らんばかりの雷撃の雨が、グリドール軍の頭上に降り注ぐのだった。
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